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直木賞作家の佐々木譲氏の書く小説は好きで、過去に文庫化されたものはほとんど読んでいますが、最初に出会った本は、1994年に「エトロフ発緊急電」(1989年)と「ベルリン飛行指令」(1988年)という太平洋戦争に絡んだ小説でした。

佐々木氏が書くジャンルは、ミステリー小説もあれば、警察小説、ハードボイルド、太平洋戦争小説、歴史小説など多彩で、これと決められませんが、その卓越した創作力とともに、欠かせないのが、小説の舞台に実在する場所が実名のままで登場し、また架空名称であっても、なんとなくわかるモデルがあったりし、フィクションと言いつつも、作品にリアリティというか、近親感を覚えます。

2009年に読んだ歴史小説「天下城」(2004年)は滋賀県にあった魔王織田信長の最後の居城「安土城」と、石積み職人の穴太衆(あのうしゅう)がモデルです。

安土城を取り上げた小説はいくつかありますが、佐々木譲氏以外に、映画にもなった山本兼一著の「火天の城」(2004年刊)が有名です。

安土城は、信長が本能寺で討たれた後まもなく炎上し、現在は天主など構造物はありませんが、見事な石垣や礎石だけが残っています。そこへは約10年前に訪問してきました。





穴太衆の本拠地(大津市穴太)があった、そのすぐ近くの坂本(大津市坂本)周辺にも寄ってきましたが、町中あちこちに見事な穴太積みの石垣が見られました。

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今では若い人の中にも城好きが多いようですから、滋賀県や大津市も、この穴太積みをもっとPRして、坂本あたりに穴太積み観光コースを設定したり(周辺の古いお寺等の石垣に、穴太積みが至るところで見られます)、体験型「穴太積み講座」、佐々木譲氏やなど穴太積みLOVEな方を集めて講演会などを開けば、観光客誘致になって良いかと思うのですけどね。

ちょうど来年の大河ドラマ「麒麟がくる」は明智光秀が主人公ですから、その本拠地は坂本で、西教寺(大津市坂本)には墓地がありますので、穴太積みと合わせてPRできそうです。

 ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

2013年に読んだ「北帰行」(2010年)は東京と新潟、小樽が舞台となり、妹を暴力団に殺された復讐のためにロシアからやって来た女殺し屋のアテンドを引き受けた主人公が、目的を果たした後ロシアに帰国させようとしますが、成田は見張りが厳しく、考えたのが新潟からロシア航路での逃避行です。

厳しい暴力団の追跡をかわしながら戦うハードボイルド小説で、その中にこの朱鷺メッセ周辺が登場しました。



なんてことはない、ランドマーク的な超高層ビル(メインテナントはホテル)と、広くて細長い展示場ですね。

朱鷺メッセと言うと、絶滅寸前の朱鷺の名前を冠した新しいコンベンションセンターとの組み合わせが妙に印象に残っていて、調べると日本海側では最も高い超高層ビルが中核となっていて、海側の沖合には佐渡島が、陸側には日本一の長さを誇る信濃川が流れています。

そこに興味が湧いて、5年ほど前に行ってきました。



最上階?には無料の展望室があり、天気が良いと佐渡島が見えるらしいのですが、あいにくかすんでいて見えませんでした。

小説の舞台を歩く(佐々木譲著編その2)へ続く

【関連リンク 佐々木譲著小説】
793 2月前半の読書(北帰行)
576 1月後半の読書(廃墟に乞う)
472 2月前半の読書(巡査の休日)
347 2月後半の読書(夜を急ぐ者よ)




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