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ツ、イ、ラ、ク (角川文庫) 姫野カオルコ

2003年の作品で、受賞は逃しましたが直木賞の候補に選ばれた作品です。少し前には「ハルカ・エイティ」(2005年作品)を読みましたが、両作品とも受賞は逃しましたが直木賞の候補に挙がった作品です。

主人公の女性の小学校時代から中学校時代の話しがメインで、同級生や親友、先生などの狭い範囲の中での交際や恋愛、友情、痴話喧嘩などがギュッと詰まっていて、50も半ばのオッサン(自分)にとっては、まぶしいような、あまりにも遠すぎて実感が湧かず、残念ですが読んでいてあまり愉快なものではありません。

小中学生の頃は男子より女子のほうが成長が早く大人だと言いますが、私の中学生の頃と言えば、男ばかりのクラブ活動で毎日汗まみれだったことや、せいぜい同性同士でエッチ系な映画を見に行ったり、ごくごくまれ~に(健全な)デートと言ったところで、この小説に登場するような「あいつとあいつは完全にデキている」とか「先生を異性として見る」というような浮ついた話しはほとんどなかったような気がします。その頃の私の狭い範囲の中ではということですが。

しかし現実には小・中学生同士の異性関係や教師との関係など、事件や話題としてはよく社会問題となっていることもあり、著者が中学生当時にも、そういうことが実際に起きていたり、噂にあがっていたのでしょう。

ただ、なんというか、あまり面白味のない平凡な毎日に、思春期を迎えた女子中学生が性に目覚め、やがては破綻を迎えるというできれば10代、遅くとも20代前半のあいだに読んでおくといいかもと思う作品でした。ま、中学校の校内の図書館には置いてはないでしょうけどね。


終の住処 (新潮文庫) 磯崎憲一郎

この本が発刊された2009年当時著者は44才、まだ夫婦の機微や人生について経験上から多くを語れるわけではないでしょうが、意外にも老成されているのか、それとも小説家としての才能なのか、なかなか味わい深い作品です。この「終の住処」は2009年の芥川賞を受賞しています。またこの本には「ペナント」という短編も一緒に収録されています。

文章は読みやすい文体で淡々としながら、改行は少なく主人公の思いがダラダラとつづられています。ただ、主人公のサラリーマンが、妻と11年も会話を交わさず、その間に8人の女性と浮気を続けているというストーリーにはどうも現実性がなく、ホラーかSF小説を読んでいるような気がします。

例えば「普通のサラリーマンが、電車の中で目があっただけの見知らぬ女性の後をつけていって、そのまま自宅に入れてもらって関係を持つ」なんていうのは、エロ系男性週刊誌の小説でもあり得ないでしょう。

この主人公の自慢たらしい半生とユニークな夫婦生活を独特の文体で表現したことが、人の内面を見事に浮かび上がらせたかはともかく、賞に値するものなのかは、私にはよくわかりません。

「ペナント」も軽いタッチの作品ですが、私も小学生の頃にペナントを集めていたことをふと思いだしました。今では買うこともありませんが、当時ペナント集めはそこそこ流行っていて、自分が行った先だけでなく、親や兄弟が行った先でも必ずペナントを買ってきてくれて、壁に貼る場所がなくなり、天井に円を描くように貼っていた思い出があります。ちょっと懐かしくなってこの小作品には好意を寄せました。


判決の誤差 (双葉文庫) 戸梶圭太

2008年発刊、2011年に文庫化された作品です。本格的社会派ミステリー作品もありますが、コミカルな内容のものが多く、気楽に読めてしまえるのが特徴でもあります。2008年には自ら監督・制作・脚本・音楽とこなした「生活保護打ち切り隊 [DVD]」という未来の足立区をパロった作品がありますが、ぜひ見てみたいものです。

この著者の作品は、2001年に椎名桔平主演で映画化もされた「溺れる魚 」を読みましたが、それ以来の2冊目です。

この小説は2009年から施行された裁判員制度についてコミカルな小説仕立てで作られていますが、2008年の初出ということは、まだ裁判員制度の実例がない時に書かれたものです。したがって、現行の制度からすると、おかしなところもありますが、それはご愛敬ということで、栽培員制度が始まる前に書かれたというところに価値を見出せそうです。

ストーリーは、エリートサラリーマンの他、パチンコばかりしていて生活保護を打ち切られた暴力性向のあるオヤジ、親の遺産で派手な生活をおくっている躁鬱病持ち、女子高生に恐喝されているオタク、落ち目になってきて会社をクビにされた元アイドル歌手など、現実的には選ばれそうもない裁判員ばかりが集められ、殺人事件の裁判を進めていきます。

こういった法廷ドラマの場合、最後の判決直前にどんでん返しがあり、最後の判決でクライマックスを迎えるパターンなのですが、この小説ではそのあたりの詰めというか盛り上がりに欠け、バカバカしくもなんとなくドタバタしたままスッと終わってしまったという感じです。


「対話」のない社会―思いやりと優しさが圧殺するもの (PHP新書) 中島義道

「闘う哲学者」として有名な著者はいわゆる昭和時代の頑固オヤジとも共通するところがあり、好き嫌いが激しく、筋の通らないことが頑として認めず、上司であろうが有名人であろうが、間違っていると思うことはズバッと指摘をして嫌われるというなかなか現代社会には珍しい大学教授です。

以前「どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?」を読みましたが、世の中の常識というまやかしにとらわれていて、自分の考えを持つということをほとんど捨ててしまった自分の脳天をポカリと張られたような気がする作品で印象深いものがあります。

この本でも序盤に授業中に私語をする学生の話し、私語が止んでも今度は死語となってしまう感性などについて、誤解を恐れずズバズバとわかりやすく教育論を展開されています。

特に日本中にはびこっているマナーの告知や標語(ポスターや放送)にはかなりの枚数を割いて不快感を表し疑問を投げかけています。確かにどこの役所にもバカのひとつ覚えみたく交通安全や障がい者へのいたわり、不法投棄の防止、ルールを守って安全な暮らしを的な言葉が氾濫しています。私は特に駅や車内での不要な放送が多すぎるといつも憤っています。若い人のように大きな耳栓(え?違う)をしようかと思っています。

一方では、駐輪禁止の大きな看板の周辺には大量の放置自転車があり、電車の優先席付近で携帯電話の使用を禁止する警告があちこちにベタベタ貼られ、さらに車内放送でも繰り返し注意喚起しているにもかかわらず、優先席でなにはばかることなく携帯電話を使っている人が多くいるのが今の日本の現状です。外国では車内で電話使うのは当たり前という声も聞きますが、なにもそうだからと言ってルールを無視して真似しなくても。

著者は、それらの原因のひとつには、子供の頃から、無意味で退屈な校長先生や会社に入ってからは社長や上司の訓辞を聞かされ、さして意味のない注意喚起ポスターを毎日眺め、館内、車内で放送を聞かされているうちに、人の話や注意を真面目に聞くという感覚が麻痺し、人が自分に話をしているときでも、自分は関係のないことをしても平気という習性になってしまっていると。

そして「思いやり」や「優しさ」を押しつけることで、人との対決を避け、結局は対話をさせない風土が根付いてしまっていると著者は言っています。

それは「思いやり」や「優しさ」という美名の元に相手を傷つけないよう配慮して沈黙する社会ではなく、言葉を尽くして相手と対立し最終的には責任を引き受ける社会で、他者の異質性を尊重する社会を目指すべきではないかと言っています。

さらに、対話を望まない人は、それも自由であるものの、そうした行動は同時に他人の言葉も封じていることとなり、他人の叫びを聞かない(聞こえない)耳を作ってしまい、それを圧殺し、対話を求める人に対して加害者であると結論づけています。

様々なエピソードが面白く(調布市内の無法自転車置き場の話しや交差点に置かれている「守ろうよ 私の好きな 街だから」という立て看板などに対するクレーム)よくここまで言うなと思いますが、話しはストレートでブレがなく快活です。


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