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大人の流儀 伊集院 静

2009~2011年に週刊現代に連載されたエッセイ集で、それらから抜粋して2011年に発刊されました。そのせいか、その時代時代のニュースを元にしたネタも多く、残念ながら今読むと「そんな古い話題を取り上げても・・・」って感じを受けます。小説だと10年前でも30年前でも100年前のものでも楽しく読めますが、時事ニュースの多いエッセーにはどうも向きません。

例えば自民党で参議院のドンとまで言われていた青木幹雄氏が2010年に政界をスパッと引退したと思うと、その後任に自分の息子をしっかりと据えていたことに対し「そんな世襲政治をやっていたのでは自民党の復活は遠い」なんてことが書かれていますが、その後民主党の失敗などもあり、すぐに自民党は復権したことはご存じの通り。

著者は団塊世代の1950年生まれですので、2009年当時ほぼ60歳という年齢からして、大人が若い人に対して「大人の考え方」のアドバイスを送るというような内容・文章となっていますが、今の若い人にとってはやはり「そんな古臭い考え方を持ち込まれても・・・」となってしまいそうな気がします。

結局は同じ団塊世代や、私のように団塊世代と一緒に苦楽を共にしてきた(彼らの使いっ走りとも言う)人間が読むと、妙に納得できたり、そうだそうだと、若い人にはなかなか理解されない苦労を大人の言い分として自己弁護に役立てるものかもしれません。

もっともそうした週刊誌を読むのは若い人ではなく、団塊世代を中心とするオッサンばかりという現実もあり、それが正しい書き方でもあり、読み方だと思います。

厳しい感想を書きましたが、著者の書く小説は概ね好きで、すでに15冊を読んでいます。このエッセイが「大人の流儀」ではなく、天下の大女優で美女達夏目雅子や篠ひろ子をメロメロにして妻にまでした「男の器量」を自己分析した「自分の流儀」的なものであればもっと腑に落ちたのではないのかなとちょっと残念です。

最後の章で、夏目雅子との出会いと別れや現在の妻の篠ひろ子との関係について少し書かれていますが、ギャンブル好きで借金まみれの不良中年がどうしてこうもてるのかは謎のままです。

あとこの本の最初に書かれていた言葉は覚えておきたいと思いました。ネットの世界だけにこもっていたり、あまり積極的に外へ出たがらない若者に対してのメッセージと思えますが、逆に年老いてなにもする気が起きない人に対しても激励するいい言葉です。

"旅をしなさい。どこへむかってもいいから旅に出なさい。
世界は君や、あなたが思っているほど退屈な所ではない。"


そのときは彼によろしく (小学館文庫) 市川拓司

2003年に発刊されその後映画化もされた「いま、会いにゆきます」で大ブレークした作家さんです。この本は2004年に発刊、2007年に文庫化され、同年に平川雄一朗監督、長澤まさみ、山田孝之主演で映画化もされています。いわゆる甘く切ない恋愛映画になっているのでしょうね、見てないけど。

内容はアクアプラント(水草など)ショップを細々と販売するショップのオーナーのところへ、女性がアルバイト募集のチラシをもって雇ってくれとやってきます。しかも住むところがないのでこの店に住まわせてくれと。その女性がオーナーは知らなかったものの、有名なモデルであり女優で、周囲は驚きます。いかにもできすぎたストーリーですね。

一方で、オーナーが少年時代の短い一時期をともに過ごした仲のよかった同級生の話しを、結婚相談所で知り合った女友達にしています。やがてその子供の時に仲良くしていた同級生が、そのアルバイトに応募してきた女性だということに気がつきます。

しかしどうもその女性はなにか問題を抱えているようで、、、って、いかにも若い女性にはウケそうなストーリーで、きっと映画も涙を誘ったことでしょう。

なにか映像化を前提としたような物語で、その点がちょっとやらしい気もしないではないですが、ハーレクイーンシリーズが何十年も繰り返し生み出されているように、こうした事情を抱えつつもイケてる男と女が長きにわたって想い続けてようやく出会うっていうのは、ま、鉄板なストーリーなのでしょう。

日々の生活に疲れた人が、頭を空っぽにして甘い空想に浸れるという意味では害のない、いい小説ではないでしょうか。意外と言っちゃ失礼ですが、平凡な主人公に味がありなかなかおもしろかったですよ。


長生きすりゃいいってもんじゃない 日野原 重明、 多湖 輝

2010年に発刊された本で、ご高齢ながら現役医者の日野原重明氏と「頭の体操」シリーズのベストセラーで超有名人となった元大学教授の多湖輝氏、二人合わせて192歳(2015年5月現在)の長生き賢人コンビのコラム集です。

日野原氏は若い頃は病弱で、兵隊に志願しても丙で不合格となってしまうなど、そういう人が100歳を超えてなお元気にエスカレーターを使わずに階段を駆け上がるほど元気っていうのはまったくもって人間の体の不思議です。

もっとも太平洋戦争では若く血気盛んの健康体であればあるほど、人の寿命は短くなったのでしょうね。今後は若者が口の上手い老獪なる政治家や、権力になびきやすいマスメディアの巧みな誘導に騙されてそういう目に遭わないように願いたいものです。

さて多湖輝氏は押しも押されぬご高齢の重鎮でありながらも、この日野原氏にかかると子供扱いって感じがして(別にそのような扱いをしている訳ではなく)、いかに日野原氏の生き様というか、100年を超える人生が大きすぎて、共著でありながら敬意を払っても払いきれないって感じです。

多湖輝氏の「頭の体操」第1巻が出たのが1966年、私は9歳の頃ですが、家族が買ってきたこの本をその後何度も何度も繰り返して読み、続編も数冊買ってもらいました。今でもクイズ形式の質問と挿絵、ページをめくって回答と挿絵というパターンをよく覚えています。もしかすると私が本を好きになったきっかけの本かも知れません。

本書は二人のインテリ高齢者から、これから老人になる人に向けての人生の考え方を、自分達の経験を通して短いコラムでそれぞれに語っていくというパターンです。

なにか参考になることあったか?って聞かれると、「スーパーな爺さん、二人ともいつまでもお元気で!」って言うしかありません。お二人から見習いたいことは山ほどありますが、人間の出来が全然違うっぽいので、そりゃー参考にはならないよーと、タメ息一つです。

日野原氏が書いていたことでひとつだけ備忘録のため。
幸せとはなにか?身のほどを知ることが『希望』を手にし、幸せになる第一歩と言える。『願望』の中に生きるのではなく、『希望』の中に生きる。幸せはそこにある


カラフル (文春文庫) 森絵都

1998年に発刊された小説で、2000年には映画も制作されています。著者の本は今回初めて読みますが、デビューは1990年、当初は児童文学が多く、その後活躍の場を拡げ「風に舞いあがるビニールシート」で2006年上半期の直木賞を受賞されています。

ストーリーはファンタジー的な内容で私があまり好きではない(好んでは読まない)パターンです。主人公が死後に変な天使に出会って、くじ引きにあったからもう一度あんたの魂を地上に返してあげるっていうような奇想天外荒唐無稽波瀾万丈神出鬼没有名無実な物語です。

ま、それでも人気の作品と言うことで読み進めると、意外にこの主人公(死後他人の身体を借りて復活する中3の少年)の考え方が、ふざけた漫画のような小説にかかわらず、奇をてらわず、すごくまともな感覚の持ち主で、そんな物わかりのいい中学生なんかいるのか!ってひとりつっ込みながらも、それはそれなりに共感を覚えたり。

読み進めるうちに「最後はたぶんこうなるんだろうなぁ」「いやいやそれじゃあまりにも小説として芸がなさすぎ~」って思っていたら、当初の想像通り普通に終わってしまい、ちょっと複雑な思いです。文庫で250ページ程度の軽い中編小説なので、あまり複雑な内容にできなかったということで仕方がないかな。


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