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風の影 (集英社文庫)(上)(下) カルロス・ルイス・サフォン

著者はスペインバルセロナ出身の作家で、この作品は2001年刊(翻訳版は2006年刊)で著者の5作目の長編小説です。

この作品は多くの賞を受賞し、日本でも同年のヒットメーカー達の作品「天使と罪の街」(マイクル・コナリー)や「緋色の迷宮」(トマス・H・クック)を抑え「文庫翻訳ミステリー・ベスト10」の第1位を獲得しています。

舞台は第二次大戦前に起きたスペイン内戦がようやく終結し、まだ混乱状態が残るバルセロナで、当時10歳の少年だった主人公が父親の手引きで一冊の古い小説と巡り会ったことがきっかけとなり進んでいきます。

スペイン国内の政情や宗教の話しなども出てきますので、この本を読む前にはフランコ率いる保守反乱軍と政府共和国派とが戦ったスペイン内戦について多少は復習しておいたほうがよさそうです。

そのほうがずっと話がわかりやすくなります。関ヶ原の戦いを知らずに徳川時代を語れないのと同じです。

主人公は内戦後の混乱した時代と、巡り会った不思議な本に翻弄されつつ、様々な経験や人との出会いを重ねていくというストーリーで、少年の生きる時代と、この本の著者が生きた時代とが行ったり来たりするのでちょっと混乱します。

読書や古い書物をテーマにしたミステリー小説は多いですが、その中にはいつまでも本と読書の自由を奪わないで欲しいという願いが込められているように思います。

主人公が彼女のベアの言うことを回想するシーンで、「ベアは本を読むという行為がすこしずつ、だが確実に消滅しつつあるんじゃないかと言う。読書は個人的な儀式だ、鏡を見るのとおなじで、ぼくらが本のなかに見つけるのは、すでにぼくらの内部にあるものでしかない。本を読むとき、人は自己の精神と魂を全開にする。そんな読書という宝が、日に日に稀少になっているのではないかと、ベアは言う。」

あと、ちょっと残念な部分で、小説だから都合良くできているのは仕方がないとしても、昔に自分がいない場所で起きた様々な出来事を、まるでその現場にいて見てきたように長々とまるで創作した小説のように書いてある遺書という設定はどうしたものでしょうかね。

魅力的なバルセロナの街が効果的に使われていて、もしこれからバルセロナへ旅行しようという人は一度読んでおくといいかも知れません。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

小説 秒速5センチメートル (角川文庫) 新海誠

著者は作家と同時にアニメ映画監督としても有名で、いま大ヒット上映中の「君の名は。」の原作とアニメ映画監督として脚光を浴びています。

この作品は2007年に「秒速5センチメートル」としてアニメ映画が作られ、その後に小説が書かれ刊行されましたが、その時はマニアの人以外にはあまりパッとしなかったようです。

内容は連作短編で小学校の時に知り合った少年少女が、その後転校などで離ればなれになりながらも心の中にずっと相手の記憶が残っているという青春小説です。ハイ、還暦前の中高年にとっては苦手な分野です。

タイトルの秒速5センチとは桜の花びらが落ちてくる速度のことで、雨は秒速5メートル、雲は秒速1センチだそうです。

花見デートの時にそういうことをサラッと言える小学生もいないだろう?と思ってしまうのはやはり毒に犯された中高年者の考え方なのだろうなぁと思うだけです。

あちこちへ飛んでちょっとわかりづらいところがあるものの、心がやんわりとくつろげる点はいい作品だと思います。

★★☆

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名探偵に薔薇を (創元推理文庫) 城平 京

著者は1974年生まれの団塊ジュニア世代で、1998年に発刊されたこの作品が実質的なデビュー作です。ペンネームは奈良県出身と言うことで平城京をもじったものだそうです。

不気味なメルヘン童話と殺人がリンクするミステリー小説で、第1部「メルヘン小人地獄」と第2部「毒杯パズル」の二部構成となっていて、続編という形式です。

探偵小説というのが好きで、国内外問わず数多くの探偵小説を読みましたが、この作者の作品は初めてです。タイトルに探偵と入っているとつい手にとってしまう困った習性です。

内容は小人地獄という心筋梗塞としか判断できない完全犯罪に使える毒薬にまつわる物語で、その開発者の身内や関係者が次々と殺されます。

そこで名探偵が登場ということですが、この探偵は若き大学生の女性で変人。しかも過去になにか個人的な問題を抱えています。

そうしたちょっと変わったシチュエイションですが、最後にはすべて見事解決!ということでめでたしめでたし。どちらかと言えばアニメにでもすればウケそうな若い人向けの作品ですね。

★☆☆


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