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未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書) 河合雅司

著者は産経新聞社の元論説委員で、同新聞に「少子高齢化」について毎月連載を書いていました。その流れから、今後日本で起きることを様々な統計データを元にして年代順に書かれたものが2017年刊のこの新書です。

年の初めの早々に、超高齢化と少子化による労働人口の急速な減少が続く日本の未来という、破壊的、悲観本を読み、その感想を書くのはつらいものがあります。

私は今まで自分の性格を悲観的だと思っていますが、この著者も著書を売らんかなのためかどうかわかりませんが、とにかく危機を煽り、悲壮感を漂わせ、読んでいると暗澹とした気持ちになります。

ま、それが例え避けようがない事実であっても、そういう国にしてきた著者や私を含む多くの日本人がそれを選択してきたわけなので、甘んじて受けましょうと明るくなぜ言えないのかな?

百数十年後に、世界地図から日本が消えていようと、それは致し方ないではないですか。過去にも消えた国はオスマン帝国や清国、満州国、ムスタン王国などいくらでもあります。

それがもし戦争以外で成し遂げられたとしたら、それはかつての日本の平和憲法のおかげだったということかも知れません。

ま、それはさておき、とにかく年代が増えて行くにつれ、著者の想像というか様々な統計データは膨れ上がっていきますので、50年後の日本の姿はもう怖くて見ていられなくなります。

この本を読んでいると、そこまで日本人は底抜けにアホなのか?と思ってしまいますが、農耕民族的で変化を嫌い、お上には逆らってはいけないという日本人のDNAは、外圧によってのみ大きな変革を遂げられるという慣行からすれば、今回の移民の大量受け入れによって初めて変革を成し遂げることが可能という事かも知れません。

ちなみに、ベストセラーとなった本書に続き、柳のドジョウ的に続編の「未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること (講談社現代新書)」がすでに発刊されています。

★★☆

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約束の海 (新潮文庫) 山崎豊子

2013年に89歳で亡くなった著者の遺作となる小説で、週刊誌に連載中に亡くなったため、予定では3部作品のところ、この第1部で終わってしまった未完の作品です。2014年に単行本、2016年に文庫本が発刊されました。

著者の本は、過去に「沈まぬ太陽」(1~5巻)、「大地の子」(1~4巻)、「運命の人」(1~4巻)、「女系家族」(1~2巻)を読んでいて、面白いけど長い!というのが特徴ですが、今回は未完ということで1巻のみ、勝手なもので逆に物足りなく感じました。

主人公は、希望していた一般大学を落ち、やむを得ず先に合格していた防衛大学に入り、その後海上自衛隊で潜水艦に乗ることになった若い独身男性で、特にモデルとなった人はいません。

その主人公の父親が、元日本帝国海軍少尉で、そのモデルは真珠湾攻撃において特殊潜航艇の故障で日本人初のアメリカ軍捕虜となった酒巻和男氏となっています。

つまり親子二代にわたり、潜水艦乗りという設定です。

また1988年に浦賀水道で起きた自衛隊の潜水艦「なだしお」と遊漁船が衝突し、沈没した遊漁船の30名が亡くなった事故をモデルとして、この第1部の中で取り扱われています。

私ごとですが、この衝突事故が起きた時は、会社の研修で湯河原にいて、夕方頃、研修の休憩時間に偶然つけたテレビでこのニュースが放送されていて、洋上に漂い、潜水艦上から海上を捜索している人の映像が強く印象に残っています。

なお、巻末にはその後に書かれる予定だった第2部と第3部のあらましが書かれています。

第2部は、主人公が日米共同訓練のため、父親がアメリカで捕虜となったハワイへ行き、そこで見聞きした話しが中心、第3部は、潜水艦の艦長となった主人公が、東シナ海で中国の潜水艦と一発触発となる話しなどが書かれる予定だったそうです。

できればどなたか著者を変えてでも、第2部と第3部を書いて欲しいなと思う気持ちがありますが、実現は難しそうです。

勝手に想像するに、もし続編を書くとしたら、「雷撃深度一九・五」など多くの潜水艦にまつわる著書がある池上司氏とか、過去に潜水艦にまつわる小説「終戦のローレライ」を書いた福井晴敏氏、「海の底」を書いた有川浩氏など。

あるいは事件記者としての経験から日航墜落事故を書いた「クライマーズ・ハイ」や人間魚雷回天搭乗員を描いた「出口のない海」の横山秀夫氏、同じく回天搭乗員の「僕たちの戦争」を書いた荻原浩氏などでしょうか。中でも横山秀夫氏が、著者の作風にもっとも似ているような気がします。

しかしながら上記のような売れっ子作家さんにとっては、頼まれても人の作品の続編なんて書きたくないやってところでしょうけど、読者としてはせっかくの構想を無駄にしてほしくはないものです。

★★★

著者別読書感想(山崎豊子)

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ハサミ男 (講談社文庫) 殊能将之

推理小説を得意とした著者の1999年に発刊されたデビュー作品となる長編小説で、同年にメフィスト賞(公募文学新人賞)を受賞しています。

2005年には、同作品を原作とし、池田敏春監督、豊川悦司、麻生久美子の主演で映画化もされました。見てませんけど。

ただ残念なことに著者は2013年に49歳の若さで亡くなっています。死因は未公表で不明ですが、この小説を読んでいると主人公が試す様々な自殺法が書かれていて、もしかすると、、、と考えてしまいます。

主人公は、出版社でアルバイトをしながら、そこで見つけた女子高生の名簿を利用して過去に二人の女性を窒息死させ、顔にハサミを突き刺しておいたことからマスコミから「ハサミ男」と呼ばれています。

そして3人目を付け狙い、殺そうとしていた時、それまでとまったく同じ殺害方法で、誰かに先を越されて女子高生が殺され、しかもその殺害現場で第一発見者となってしまいます。

真っ先に疑われそうですが、発見したのが死後1時間ほど経っていたため、まさか犯人が1時間も現場にいるはずがないということで、見過ごされていきます。

そしてその連続殺人犯の主人公は解離性同一性障害(二重人格)で、「医者」という二人目の人格が時々出てきます。その医者から、3人目を殺した犯人を捜すように指示を受け、真犯人捜しを始めることになります。

これ以上書くと、推理とミステリーがわやになってしまうので、書きませんが、偶然が多すぎて現実感には乏しいものの、なかなか凝ったストーリーで、十分楽しめました。

最近は、事実は小説よりも奇なりで、現実がとんでもなく現実離れ?した犯罪にあふれているので、小説だって、現実離れしていて良いじゃないの!と思うようになっていますから、こうした読者の錯覚を誘うテクニックを使った小説も気にせずスッと入ってきます。

才能のある作家さんだっただけに、早世は残念な限りです。

★★★

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さがしもの (新潮文庫) 角田光代

この本が、世界に存在することに」として2005年に発刊されましたが、2008年に文庫化されるときにこのタイトルに改題されています。

「旅する本」「だれか」「手紙」「彼と私の本棚」「不幸の種」「引き出しの奥」「ミツザワ書店」「さがしもの」「初バレンタイン」の9作品からなるライトな短編小説です。

著者の小説は、2009年に同じく短編集の「トリップ」(2004年刊)と、2013年に長編の「対岸の彼女」(2004年刊)を読んでいます。

著者の小説を原作とした映画は、過去に「八日目の蝉」(2007年刊)や「紙の月」(2012年刊)を見ていますが小説は読んでいません。

いずれの短編も書籍と関係する物語で、読書好きな女性が好んで読みそうな話ばかり。現実感はないし、夢もないし、ひねりを利かせた設定もないし、あまりに短すぎて、感情移入している間もありません。

やっぱりこの著者が本領を発揮できるのは、ジックリ読める長編小説で、それが好ましく思えます。

というわけで、この本は短くて暇つぶしにもならず、失敗です。

★☆☆

著者別読書感想(角田光代)

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しゃぼん玉 (新潮文庫) 乃南アサ

2004年に単行本、2008年に文庫化されています。また2017年には「相棒」シリーズで有名になった東伸児監督、出演者は林遣都、これが最後の作品となった市原悦子などで、この著作を原作とした映画が製作されています。

著者の小説では過去に「暗鬼」、「火のみち」、「風紋」を読んでいます。そう言えば1996年の直木賞に輝いた代表作とも言える「凍える牙」はまだ読んでいません。そのうちにね。

主人公は、コンビニ強盗や、女性や高齢者からひったくりを繰り返し、ヒッチハイクをしながら放浪しているどうしようもない若い男性。

ヒッチハイクでトラックに乗せてもらったところ、途中喧嘩をしてしまい、ドライバーをナイフで脅したものの途中で寝入ってしまったため、山の中の真っ暗な道に放り出されてしまいます。

仕方なく誰も通らない山道をとぼとぼ歩いていると、バイクで転けて動けなくなった老婆と出くわし、老婆を家まで送り届けます。

老婆の家からお金を盗んですぐに逃げだそうと思っていたものの、暖かな食事やどこの誰というような詮索もなく、居心地がよくてしばらく老婆の家に滞在することになります。

そうした底辺で犯罪を繰り返しながら生きるしか術がなかった若者の再生物語ってところでしょうか。

現実の社会でも、危険なあおり運転を繰り返し、その結果、相手が事故で亡くなっても「注意されてカッとなった」「我慢が限界を超えた」とか平気で言い、自分を正当化する身勝手な人も多い世の中ですから、犯罪を犯罪とは思わず、それに深く染まった人が、厳しく断罪されない限り、そう軽々しく自ら更生できるとも思えませんが、小説だけにそういう理想を求めています。

★★☆

著者別読書感想(乃南アサ)

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