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日本では有名なFacebookや、まだあまり有名ではないLinkedin(リンクトイン)、Google+などSNS(ソーシャルネットワークサービス)は、海外では転職する際のツールとしてよく使われています。

そのようなSNSは、登録する際には実名主義が特徴で、過去の経歴や特技なども一緒に書かれることが多いので、それを見た優秀な人を探すヘッドハンターや企業の採用担当者から、一度会ってみたいというアプローチがあり、興味があれば転職へ進むという流れです。積極的に自分を売り込み転職しキャリアと給料を上げていくという欧米的な発想では最適化もしれません。

日本ではと言うと、ブログやSNSの多くはまだ匿名にするのが主となっていて、一部の実名で書いている人は、よりよい条件の転職を考えているサラリーマン達ではなく、その多くは事業PRを兼ねた経営者であったり、半ば営業活動の一環としての個人事業者だったり、せいぜい比較的自由度の高い外資系IT企業の勤務者だったりします。最近ではIT系のベンチャー企業の社員が、実名を出すケースは増えてきています。

一般的に日本の社会では、表だって勤務先(キャリア)を含め、実名でブログを書くことは、勤務先から歓迎されることはなく(社名を出すのを原則禁止しているところもある)、もしその会社で長く働きたいのであれば、実名を公表するのは躊躇するでしょう。

つまり現在の日本においてそのようなSNSに「実名+勤務先名や過去のキャリア」を含めて書くということは、イコール「宣伝」か「転職」となかば公言しているようなものとされ、海外のように「私はこういう人となりだから、私の発言にはそれなりに信憑性があるのですよ」「こういう趣味や興味をもっているので同好の仲間と情報交換したい」という目的だとは思ってくれません。

それに今回の東電や花王の一件でわかるように、特定の企業に勤務していることがわかると、もしその企業になにかあったときには、自分が直接関係していなくても、ブログが炎上するのを覚悟しなければなりません。また自分の個人的な発言が、その勤務先の発言と勝手に解釈されてしまい炎上することもままあります。日本では欧米のように勤務先と個が完全に切り離されているのではなく、深くつながっているように見られてしまうことに原因があります。

一方では大学生が就職活動を行う際に、自分のFacebookを公開することで、他の大学生と差別化をし、就職に有利に運ぼうとする動きがあります。こちらは自己PRが目的なので、基本実名で公開します。しかし書き込んだ内容により、逆効果もあるわけで、誰もに勧められるものではないでしょう。

例えば学生時代に海外ボランティアをずっとやっていて、その模様だけを書いているのであれば特に問題はありませんが、ボランティアを通じて政治への不満や、外国人差別につながるような言動があると不適切でしょうし、他の学生との軽い会話で「興味があるのは食品業界」とか書いておきながら、IT企業を受けに行ったら、例えそれを書いたのが1年以上前であっても「節操ない人」「本心は食品でITは滑り止め?」と人事の人には思われてしまうでしょう。

例え本人にしてみれば大人びた立派な主張をしていると思っても、そのSNSやブログに政治、宗教などの個人の信条や他人、企業、国、政府などへの強烈な批判や皮肉、過去や現在勤務している会社の仕事内容、就職活動の様子などが書かれているなら、普通の就職・転職活動に有利とは思えませんし、逆効果だと思います。

特に日本の企業の採用担当者は想像を遙かに超える極めて保守的です。経営者がいくら「当社はベンチャー企業なので、学歴や経験は問わず、既定の枠に収まらない個性的で元気あふれる人が欲しい」と言っても、先に人事担当者が「学歴や経験は問わず、既定の枠に収まらない個性的な人」は書類審査で先に弾いてしまいます。SNSを使って採用をおこなっているという会社もありますが、それは多くの場合は、経費節減と話題作りであって、本来の採用の主流ではないでしょう。

そのようなSNSを活用して転職がスムーズにいくのは「外資系などのプロの雇われ経営者」、「書籍を複数出版しある程度公に著名な人」、「業界で有名なトップクラスの技術者」ぐらいなものです。そういう人なら、仕事のことや、個人の信条や、過去に起きた事例などを実名で書いても例外的に問題にはなりません。会社の組織を超える個を持っているからです。でもそれは極めて特殊な人達です。

あと、SNSを運営している会社に転職を希望しているなら、当然そういうものを使い倒していることがアピールポイントになります。ただこれもそこで書かれている内容があまりにも常軌を脱していたり、内容が過激で公開することができず「いえ、使っていません」と言えば、それだけで怪しまれてアウトになりそうですから難しいですね。

SNSにおいて実名か匿名かの論争があちこちで起きていますが、日本においては双方に意見はすれ違い、かみ合いません。要は「一般的に日本では実名で書くと損をすることが多いので、匿名が主になっている」のだと思います。逆に欧米のように「実名で書く方が得である」となれば、日本でもこぞってSNSやブログは実名に変わっていくのではないでしょうか。


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総務省の2010年4-6月期労働力調査によると完全失業者は349万人、うち1年以上の失業者は118万人規模と発表されました。

6月の完全失業率は前月比0.1ポイントの悪化で5.3%でした。また6月の有効求人倍率は、前月よりわずかに0.02ポイント高い0.52倍で2カ月連続でわずかですが改善しています。
 
今回の発表で注目すべきは長期失業者の人数です。118万人と言えば市町村ではさいたま市や川崎市の全市民数とほぼ同数、47都道府県では大分県(34位)や石川県(35位)の総人口とほぼ同数、人口の一番少ない鳥取県の人口の約2倍の人が長期失業中と言うことになります。
 
また完全失業者というのは、以前にも書いたとおり積極的に働きたいと思って行動している失業者数で、実態の姿ではないのですが、それでも349万人というのは、横浜市の総人口に匹敵し、静岡県全部の総人口とも近い数ということになります。

就職をあきらめて家事手伝いや引きこもり、あるいは病気療養中等の人の数はここには含まれません。
 
これらの数値を見て暗澹たる気持ちになるのは私だけでしょうか?
 
さらに追い打ちをかけるように、円高が加速し、貿易立国として支えてきた輸出産業や比較的好調だった中国向けビジネスに打撃を与えています。
 
こうなると国民の多くは、会社の倒産やリストラに怯え、安くなった海外製品すらも買えない、必要最低限にしかお金は使いたくない、今はひたすらジッと堪え忍ばなくてはという、景気悪化を加速させる悪い負のスパイラルに陥ってしまいます。
 
このようなタイミングでノー天気でバカな評論家が「雇用流動化を進めるべく解雇規制を撤廃するべし!」なんて暴論を叫んでいますが、まったく無責任な限りです。

企業は安易に利益を出すためなら、日本人従業員なんかひとりも雇わずに事業をおこなうことが可能になってきていることを理解していないのでしょう。
 
ただこれはもはや短期的な政治の責任だと言ってしまえば済む問題ではなく、国民はこのような事態を招くことになった国民の選択を、身をもって思い知るべき時に来ているのでしょう。
 
付け焼き刃的な雇用対策や、支援ではもう焼け石に水の状態ですから、もう政争や政局にうつつを抜かすのではなく、官界、経済界と一体になって私利私欲を排せる人だけで、再構築する時期に来ています。
 
なにか新しいことを始めると必ず賛成が半分で反対が半分あります。つまり右にも左にも満足できる雇用対策なんかどこにもありません。
 
当たり前のことですが、失業者は税金(所得税)を払わないばかりか、逆に税金を使って生活をすることになります。

今日本が真っ先にやらなければならないことが、税金を払ってくれる就業者を増やすことが、増税論議や事業仕分けより優先されるべきことではないでしょうか?
 
法律をちょっと変えてしまえばお金が天から降ってくると思っている役人や、世間との感覚にズレが生じている学究者に、就業者(=所得税納税者)を増やすアイデアや新しい事業モデルを考える力も実行する力もありません。
 
超高齢化に向けた医療や介護の問題も結構ですが、ここは「年齢に関係なく新しいビジネスを起こすこと」「新たな雇用を生み出すこと」「安全な食糧を安定的に供給すること」「次世代のために有能な人を数多く育てること」に焦点を絞った緊急対策をぜひやってもらいたいものです。
 
・新しいビジネスを起こすこと
国や地方の基金、または無担保保証で起業資金の無利子貸し出し
大手企業向けに新たな事業子会社設立による法人税減税
学校法人による起業家育成と出資制限の撤廃と推進策
公務員の副業禁止規程の撤廃。会社員の就業規則による副業禁止の禁止と罰則化
外国人起業家への支援(国内にワールドアントプレナーセンターの設立)
介護、環境、医療、教育関連ビジネスの起業優遇策
など
 
・新たな雇用を生み出すこと
労働派遣法の規制完全撤廃(完全自由化)
光の道(光ファイバー網の全国整備)
随意契約の完全撤廃
農地、商業地等の遊休地課税
沖縄・北海道カジノ特区(観光客誘致)
民間出身者から臨時(パートor契約)講師の大量採用
電子教科書(ハード、ソフト、コンテンツ)制作
 
・安全な食糧を安定的に供給すること
新たな農業従事者への所得税控除
優良農業法人への減税
サービスエリア、道の駅、主要駅、役所に農産物の共同販売所(施設利用は無料)の設置義務化
農産品の共同ネット販売、共同物流、共同配達網の整備
農地法等農業関連法の大幅な規制緩和
農産品の海外輸出支援
 
・有能な人を数多く育てること
1クラス少人数制(20~25名)教育の実施
電子教科書、体験型教育の早期導入
選択制外国語教育の初等教育からの実施
義務教育校のエリア制の廃止
教師の民間企業での職場実習および専門教育の義務化
ボランティア参加の点数制(進学、就職に有利)
小・中学校の空き教室を使った社会人(主婦、失業者、高齢者向け)教育実施
 
あたりのことを、ここ1~2年のうちに一気にやってしまうことができないものでしょうかね。




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400
先へ持ち越しとなりましたが、派遣就業の道をかなり狭めることになる、労働者派遣法の改正が進められています。

どうもグッドウイルなどの問題や、リーマンショック以降の派遣切り、年越し派遣村などによる「派遣=非正規雇用=悪」というマスコミが創り出したマイナスイメージの影響を受け、さらには連合など正規雇用者が中心の組合を支持母体に持つ民主党の選挙対策(非正規雇用者は基本的には組合に加入していないので、組合にとっては悪となる)もあり、優先的に法制化が進められようとしています。
 
法改正の前に、人材派遣会社の業界団体である「日本人材派遣協会」の理事長と副理事長だった会社に、管轄の厚労省が立ち入り検査をおこない、今まで一度も行われたことがなかった無茶苦茶に厳しい指導が行われました。

これは明らかに法改正を進めようとする行政が仕掛けた、マスコミに対するパフォーマンスであり、国民に対する人気取りです。
 
労働法や労働基準法をもし厳格に「疑わしきことは絶対にダメ」で進めていくと、多くの職場では大混乱を招くことは必至です。

労使ともある程度の柔軟性を持って守るところは守っていくというのが実態ではないかと思いますが、ある日突然厚労省がやってきて「あれはダメ、これもダメ」で指導されると、表向きには派遣会社への指導となりますが、結局一番困るのは今まで長期間なんの不自由もなく働いていた派遣労働者なのです。
 
今回の改正が実施されると、派遣会社のいくつかは経営が立ちゆかなくなったり、大幅に縮小せざるを得なくなるでしょうが、一番困るのは、時間や期間の都合から正社員では働けない、または正社員では働きたくない多くの人達です。

実際に正社員になれないから派遣社員で働いている人の割合は極めて少なく、勤務時間や勤務日数、就業場所、期間等が選択できる派遣を積極的に選択している人が圧倒的多数なのです。
 
今回の法改正では、2カ月以内の短期就業は原則禁止、一般事務や営業事務など特定の専門26業種(通訳・翻訳・プログラマー等)以外の派遣就労も禁止となりますから、厳格に適応すれば現在の派遣就労の約8~9割の方が失業することになるでしょう。
 
それで喜ぶのは誰でしょうか?
 
1)アルバイト求人情報会社
求人の依頼が増えることになるが、その代わりに派遣会社からの求人依頼がなくなり差し引きゼロ。
 
2)連合
非正規雇用の派遣社員が減り、正規雇用が増え、その結果組合員が増えると想定していたところ、まったく増えずに失業者やパート労働者が増えるだけになってしまい目論見が外れる(実際の非正規労働者のうち派遣労働者は総務省調査では約8%にしか過ぎず、残りの92%はパート・アルバイト、季節労働者等なので、それらを組合員にしない限り増えっこない)
 
3)ハローワーク
派遣に替わるパート、アルバイト募集が職安へ流れ、同時に派遣就労が打ち切られて失業した人が増え失業保険の給付が激増するなど業務量が増えて役所として重要性が高まることに。増えた仕事は自分達の仕事の効率を上げるのではなく、天下りのいる団体や民間会社に堂々と丸投げができる。
 
4)厚労省の幹部とOB
これらの厳しい規制や摘発に懲りて、今後お目こぼしいただくため業界団体や大手派遣会社では厚労省官僚OBを顧問や役員として大量に天下りを入れる(ハズ)。
 
ということです。
 
天下り問題が糾弾される事業仕分けや、アメリカとの問題であり役所の利権や権限が及ばない普天間問題にはまったく興味を示さない(政府に協力しない)行政が、利権や天下りの確保に有利となる郵政法案や派遣法改正にはヤケに熱心で積極的になるのがよくわかります。
 
そのような一部天下り官僚や組合幹部の都合で決まってきた派遣法改正ですから、現在派遣就労中の多くの方々は今一度派遣契約書と法改正案をよく見て、今のあいだに次の対策を考えておかないと、今後いきなり「法改正によりこの職種が禁止されたので雇用は終了です」という通知をもらうことになる可能性がありますので注意が必要です。
 
厚生労働省
 
労働者派遣法勉強室(かなやま労務管理社会保険労務士法人)



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新入社員が会社に入って、研修を終え本配属される季節となりましたが、同時に来年の採用(内定)が現在佳境に入っています。
 
昔々そう15~20年ほど前には、人事部門から依頼され新卒者の採用面接を行うことがよくありました。
 
その時に聞く質問はいくつか準備しておくのですが、その頃すでに面接対策として予想される質問と優等生の回答が多く出回っていたので、普通の質問では同じ回答しか返ってこず、面接の判断材料にはなりません。
 
普通によくある面接での質問とは、例えば、
 
 「学校では勉強以外になにかやっていましたか?」
 「自分の長所、短所を言ってください」
 「当社を選んだ理由は?」
 「当社ではなにをやってみたいですか?」
 「尊敬する人は?」
 「愛読書は?」
 「好きな言葉、座右の銘は?」
 「もし100万円あったら何に使いますか?」
 
などでしょうか。
 
ここで出てくる「愛読書は?」ですが、30年ほど前の私の就職の時にも想定質問としてありましたが、この意味がよく理解できませんでした。

愛読書ではなく好きな著者とかジャンルとか聞かれるといくらでも言えるのですが、愛読する書物と言うからには「好きで何度も繰り返し読んだ本」という私なりの理解でしたから、そんな本はありません。

せいぜい、こじつければ国語事典とか広辞苑とかになってしまいます。

若い頃の私にとって、本は次々にとっかえひっかえ読むものでしたので、いくら面白いと思った本でも繰り返して読む本は1冊もありません。
 
なので、もしそういう質問が出るとどう答えたものかと真剣に悩みました。今考えると「愛読書」=「読んでみて気に入った本」という理解でよかったんですね。この歳になってようやく気づきました。
 
質問する側に立ってからは「愛読書は?」なんて意味不明な質問は封印し、代わりに「最近読んだ本を言ってください」という質問をしていました。

しかしこの質問は当時の面接質問想定集にはなかったのか、優秀な大学に在籍している学生でも、なぜかほとんどはしばらく答えに詰まってしまいます。
 
最後まで1冊の書名も出てこない人もいましたし、しばらく考えた後、大学の授業に使ったと思われる誰も知らない学術書をあげる人、考えあぐねて恥ずかしそうに漫画の名前をあげる人もいました。

続いて「その感想は?」と聞かれる恐れがあるので、さすがに読んでいない本を適当に答えることはできないようで、いかにもみんな本を読んでいないんだなと思った次第です。

繰り返しますがネットはまだ一般家庭までは普及していない15~20年前頃の話です。
 
学生の本分は勉強だなんてヤボなことは言いませんが、せめて時々は専門分野以外の本を読むというのは、最高学府で教育を受けている人間として当たり前というのが私の見解です。

別に哲学書など難しい本を読む必要はなく、様々な人の生き方や、世代や国による価値観の違い、世の中の問題点など、同好会やアルバイトや観光旅行では経験できない貴重な幅広い情報や知識が本から得られます。
 
同好会で会長を務めていたとか、ボランティアでどこそこへ行ったとか、アルバイトでチーフをやっていたとか言っても、多くの知識を吸収すべき学生時代に僅かな費用で、ちょっとした合間にできる読書ができない、興味がないという人を私は信用できません。
 
ところで、話は変わって、高校受験や大学受験の際、国語の試験問題に本のタイトルと著者を結びつけるというのがよくありました。試験に常連で出てくるのは、
 
夏目漱石(それから、こころ、三四郎)、森鴎外(ヰタ・セクスアリス、舞姫、山椒大夫、阿部一族)、三島由紀夫(潮騒、金閣寺)、芥川龍之介(或る阿呆の一生、羅生門)、太宰治(人間失格、斜陽、走れメロス)、二葉亭四迷(浮雲)、樋口一葉(たけくらべ、にごりえ)、有島武郎(生れ出づる悩み)、泉鏡花(高野聖)、井伏鱒二(山椒魚)、井原西鶴(好色一代男)、川端康成(雪国、古都)、菊池寛(恩讐の彼方に、父帰る)、志賀直哉(城の崎にて、暗夜行路)、島崎藤村(破壊、夜明け前)、谷崎潤一郎(痴人の愛、細雪)、永井荷風(断腸亭日乗、墨東奇譚)、堀辰雄(風立ちぬ)、室生犀星(あにいもうと)、武者小路実篤(友情)、国木田独歩(武蔵野)、萩原朔太郎(月に吠える)、鴨長明(方丈記)、中島敦(山月記)、高村光太郎(智恵子抄)、井伏鱒二(山椒魚、黒い雨)、宮沢賢治(銀河鉄道の夜、セロ弾きのゴーシュ)、坂口安吾(堕落論)、徳冨蘆花(不如帰)、シェークスピア(ヴェニスの商人)、ゲーテ(ファースト、若きウェルテルの悩み)、トルストイ(戦争と平和、アンナ・カレーニナ)、ドストエフスキー(罪と罰、カラマーゾフの兄弟)、イプセン(人形の家)、ルナール(にんじん)、スタインベック(怒りの葡萄)、トーマス・マン(ヴェニスに死す)、ヘルマン・ヘッセ(車輪の下)、ヘミングウェイ(誰がために鐘は鳴る、老人と海)、カミュ(異邦人)、ミルトン(失楽園)、トマス・モア(ユートピア)、チェーホフ(桜の園)、ゴーリキー(どん底)、ヴィクトル・ユーゴー(レ・ミゼラブル)、スウィフト(ガリバー旅行記)、スタンダール(赤と黒)、メルヴィル(白鯨)、パール・バック(大地)、魯迅(阿Q正伝)、サマセット・モーム(月と六ペンス)、ロマン・ロラン(ジャン・クリストフ)
 
など。(ふぅ)
思いつくまま(+ちょっと検索)書いたら、意外と結構あります。上記は30年以上前の受験勉強に出てきたものですから、最近では大江健三郎や村上春樹なども加わっているのかと思います。
 
では、高校生や大学生が、試験に出ているこれらの有名な本を読んでいるのか?と言うと、私は恥ずかしながら受験勉強で知るまでほとんど読んでいませんでした。

小・中学生でも定番の夏目漱石や宮沢賢治、「ガリバー旅行記」などは読んでいましたが。
 
教科書や試験によく出てくる世界または日本の名作を読まないというのは、これは問題だぞと思って、高校と大学時代に意識して読むようにしました。

おかげで大学受験の時には読んだ小説から一部引用問題が出題され、前後の流れもよくわかっていたので、その問題は楽勝だったことがあります。
 
なるほど、多くの人が名作と認め、勧めるだけのことはあって、どれも素晴らしい小説や詩集、エッセイです。しかも一部を除き、概ね短編か、中編なので、気軽に読むことができます。

短編小説の感想文を真剣に書くと、本編より長くなってしまうのでは?と思えるほどのものもあります。
 
私の「暇があれば読書」の生活はこの時に始まったと言えます。

もっとも速読などはできず、何度も行きつ戻りつしながらじっくり読むタイプなので、速さと量を自慢するするつもりはまったくありません。

ただ、さすがに学生時代に読んだ本は内容もうる覚えだったり、若いときに読むのと、今読むのとではまた違った印象を持つだろうと思い、再度読んでみるのもいいかなと最近では思っています。
 
タイトルばかり仰々しい新刊書を読むのもいいですが、たまにはこう言った世界・日本の名作を読んでみるのもいいものです。
 



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失業率、横ばいの4.9%=求人倍率は2カ月連続改善-2月
3月30日8時38分配信 時事通信
総務省が30日発表した労働力調査によると、2月の完全失業率(季節調整値)は前月と同じ4.9%だった。一方、厚生労働省が発表した2月の有効求人倍率(同)は、前月比0.01ポイント上昇の0.47倍と2カ月連続で改善した。
完全失業者数は前年同月比25万人増の324万人、就業者数は80万人減の6158万人だった。
有効求人倍率はハローワークの求職者1人に何件の求人があるかを示す。このうち、正社員の求人倍率は前月と同じ0.29倍で、依然として低水準にある。
-------------------------
 
以前に「過去最悪の有効求人倍率0.47%は果たして底なのか?」というのを書きましたが、平均求人倍率が1月、2月とようやく底打ちし下げ止まってきたという報道です。
 
しかし人材ビジネス業界にいると当たり前の事実ですが、12~3月というのは1年でもっとも忙しい時期で、この時期はいつも人不足に悩んでいました。

理由のひとつには毎年新卒者の入社は4月からなので、それまでに退職した人の代わりには派遣でもアルバイトでも契約社員でもとにかく必要という事情があります。
 
そして4月から年度があらたまる会社が多く、この時期には年度内の最後の追い込み(販売や製造)と新年度の予算計画、それに余った予算や利益の調整などが一気に起きます。道路工事などの公共事業が年度末に集中していたのもこのせいです。
 
その他にも異動・転勤や就職、進学などのシーズンでもあり、不動産(賃貸)、家電、運送、学習用品などがこの時期に集中して売上を伸ばします。
 
ところが今年の求人倍率が昨年平均とほとんど変わらないというのは、本当に底を打ったと言えるのか疑問です。おそらく3月の求人倍率は多少改善されることになると思いますが、4月以降はまた一気に悪化する懸念があります。

つまり新入社員で補充できた派遣社員や契約社員が雇い止め打ちきりとなるからです。
 
実はこの1~2月の改善結果を受けて「私が以前書いたことは間違いでした」という正直な報告を書こうと思っていたのですが、よく読んでいるうちに「やっぱりまだ底ではないな」とあらためて思った次第です。
 
私の場合、完全失業率はあまり参考にならないので、いつも求人倍率を見るようにしていますが、特に正社員の求人倍率が低いまま動いていないことにすごく危機感を感じています。
 
政府、特にワガママ放題の社民党に知ってもらいたいのは、派遣を制限したって、直で雇うパートやアルバイト、季節労働者が増えるだけで、まったく労働者の長期安定雇用にはつながらないということです。
 
現実的に見ても非正規労働者のうちそのほとんどはパート・アルバイトなのですから、結局は派遣で比較的安定して働いていた人も、今回の法改悪で、より不安定で、手間のかかるパート・アルバイトに向かうしか術はありません。
 
派遣労働を制限して喜んでいるのは古式ゆかしい労働組合幹部と某女性党首の自己満足でしかなく、そのおかげで多数の派遣労働者が仕事を失います。

今後は自分で何十社も何百社も応募し続け、不毛な面接を日々繰り返すことになります。ようこそ失業スパイラルの世界へ。
 
その就職活動に嫌気を感じ、よくてうつ病、最悪生きる気力をなくして自殺をする人も出てくるでしょう。

派遣会社はそのような仕事を探したくてもその方法やコツがわからない人に代わり、何百社、何千社へ営業をかけ、就業の手助けをしてくれていたことをもっと理解するべきでした。

その代わりが自分達は安泰の世界にいてやる気のないハローワークの職員にできるとはとても思えません。
 



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紆余曲折の人生を歩む、しがないオヤヂです。
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