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ドリアン・グレイの肖像(新潮文庫) オスカー・ワイルド
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「ドリアン・グレイの肖像」(原題:The Picture of Dorian Gray)は、1990年に出版された長編小説で、友人から「日本の寺にある馬の絵から夜な夜な馬が飛び出し駆け回り、朝にはまた絵の中に戻ってくる」という話しを聞いたことがモチーフとなった(諸説あり)、肖像画にまつわる内容です。
主人公のドリアン・グレイは容姿端麗で美しい顔をした貴族の青年で、まだ少年だった頃に有名な画家のモデルをして、生き写しの肖像画ができあがります。
その肖像画を画家から贈られたドリアン・グレイは、やがて汚れた世間にまみれ老いて醜悪になっていく自分の姿とこの若さを失わない肖像画を比べ、思わず「自分がこの絵のように若さを失わず、老いていくのがこの絵だったら、どんな代償も惜しまない、魂だってくれてやる」と願掛けをします。
そうなるとおおよその展開がわかってきそうですが、主人公の青年が一目惚れで恋をし、つまらぬことで破綻し、また友人達が次々と悪の道へ落ちていき、最後は肖像画を描いてくれた友人の画家にまで手をかけることになっていきます。
著者はゲイ(当時は同性愛は犯罪)で逮捕されたことがあるそうですが、この小説にも同性愛を彷彿させるようなオブラートに包んだような表現がいくつもあります。当時はそれを具体的に書くだけで逮捕されるような時代だけに、歯がゆさが感じられます。
そういうストーリーながら、19世紀末頃の英国貴族社会の風潮はなにかと哲学的で難しく例えば、主人公と、その友人貴族の話しで、
ドリアン、自己欺瞞はやめるのだ。人生は意志や意図で支配されているのではない。人生とは神経と繊維組織、そして徐々に形成される細胞の問題であり、これら神経や細胞の中に、想念が身を潜ませ、情熱が夢見るのだ。きみは自分を安全と信じ込み、強き人間と考えているのかもしれないが、しかし、部屋の中、あるいは朝空の中にふと認められた色あい、昔好きだったために、いまでも嗅ぐたびに妙なる思い出を匂わせる香水、かつて眼にふれたことのある忘れられた詩の一行、弾くことをやめてしまった曲の一節…いいかい、ドリアン、こういったものにこそ、人間の生活は左右されているのだ。 |
のようなよくわからないまどろっこしい言葉が多く紡がれていて、ライトノベルや大衆小説ばかりが馴染んでしまっている我が身には、こうした文学を読みこなすには結構な忍耐と想像が必要です。
そう考えれば、日本の文豪と呼ばれる人達、森鴎外や夏目漱石、谷崎潤一郎などが著者と著者の作品に大きな影響を受けたというのもわかります。
★★☆
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悪い夏(角川文庫) 染井為人
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さらに今年2025年3月には城定秀夫監督、北村匠海、伊藤万理華、河合優実などの出演で、この小説を原作とした映画も公開されています。
生活保護制度やそれに関連した貧困ビジネスなどの社会問題については小説に取り上げられることも多く、私は柚月裕子著「パレートの誤算」や中山七里著「護られなかった者たちへ」を過去に読みました。
◇2023年4月後半の読書と感想、書評(パレートの誤算)
◇2024年5月前半の読書と感想、書評(護られなかった者たちへ)
生活保護を小説のテーマにすると、その内容は決して明るいものではなくなり、暗く重苦しいものとなってしまいます。
本著も貧困ビジネスや風俗、万引きなど犯罪のオンパレードで、「生活保護=闇と罪」というよくあるパターンで、読み進むにつれてページを繰るのがツラくなってきます。
しかし200万人と言われる生活保護受給者のうち、不正受給と思えるのは極めて特異な場合だと思います(そう信じたい)。
それだけにこうした特殊なケースの生活保護をテーマにした小説やそれを原作とした映画やドラマが制作されると、「生活保護=悪」という構図ができあがってしまい、それが本当に必要な人に抵抗感を与えてしまうことになりはしまいかと心配します。
役所側にとっては、少しでも申請を減らせる効果があり、加えて不正受給を思いとどまらせる効果があるのかも知れませんが。
小説はもちろんフィクションなので、なにをどう描こうとまったく自由です。そうしたことを考えれば、特殊なケースとは言え、エンタメとして読むべき事なんだろうなぁと思います。
あらすじは、地方都市の市役所勤務で福祉担当の独身男性、不正受給をしている中年男性、不正受給と受給額を増やしてもらう代わりに役所の担当者に身を提供しているシングルマザー、貧困ビジネスで安定したしのぎを画策しているヤクザなど、それぞれの視点で語られ、最後には一箇所にそれらの人達が一堂に会し大きな事件へと発展していきます。
★★☆
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東京自叙伝(集英社文庫) 奥泉光
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主人公である「東京の地霊の私」は次々と転移していきますが、記憶は縄文時代の頃からうっすらと残っていて、江戸時代には幕府の武士、昭和に入ってからは大本営の参謀、戦後には闇市にうごめくヤクザなど、次々と変わっていきます。
中盤辺りからは複数にまたがった「転移した私」の語りとなっていくことで、少々ややこしくなっていきます。
江戸や東京で起きた様々な出来事が出てきますが、それらは実際に起きた歴史をうまく利用しながら展開されます。
過去の別人の記憶が浮かび上がってきたり、ネズミが見たシーンかどうか不明だったりと、ややとっちらかった内容で、もう少しなにかに集中してまとめていった方が読みやすいだろうなと感じました。
首都東京をテーマにした小説は数々ありますが、その中でも個人的には1985年に出版された荒俣宏のSF小説「帝都物語」が一番深く刺さりました。
ただあれは映像化もされましたが、その時の映像はまだSFXが未熟な頃の作品で、イマイチ出来は良くなく、今の技術でリメイクされると良いのになぁと思ってしまいます。
★★☆
◇著者別読書感想(奥泉光)
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ジヴェルニーの食卓(集英社文庫) 原田ハマ
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収録作品はそれぞれに印象派の巨匠と言われた著名な画家をテーマにした「うつくしい墓」、「エトワール」、「タンギー爺さん」、「ジヴェルニーの食卓」です。
「うつくしい墓」は、老女が若い時にアンリ・マティスの元で家政婦をしながら、パブロ・ピカソとの交流や、晩年の姿をル・フィガロの記者に語るという内容。
「エトワール」は、アメリカ人女流画家のメアリー・カサットが、友人だったエドガー・ドガの彫刻作品「14歳の小さな踊り子」のモデルについて、古い画商の仲間から問われるという話し。
「タンギー爺さん」は、パリで画材店兼画商をしていたタンギー爺さんと画家たちから呼ばれていた店主の娘が語り手で、セザンヌから出世払いにしていた借金を支払ってもらえるように督促する手紙や、他の貧乏な若い画家たちが、作品と交換に画材を買っていく話し、その中の若きフィンセント・ファン・ゴッホが店主をモデルにした肖像画を描いてプレゼントした話しなど。個人的にはこれが一番好きです。
最後の「ジヴェルニーの食卓」は、クロード・モネの義理の娘が語り手で、モネの苦悩と晩年の様子が描かれています。
しかし画家という職業、しかも突出した新しいスタイルを求める若い現役時代には批評家の意見は厳しく、評価も決まらず、貧困の中で苦しんでいるものだということがよくわかります。
個人的にはそうした西洋絵画や印象派の巨匠たちについて、名前と代表作以外はほとんど知らないので、こうした実在した画家たちの生々しい姿が身近に感じられる物語は読んでいて楽しいです。
著者の小説には、本著のように西洋美術の巨匠をテーマにした作品もあれば、まったく関係のない作品の両方がありますが、やはり圧倒的に前者の美術や画家をテーマにした小説の方が私にとっては興味を引かれて面白いです。
2年前に読んだ著者の作品「暗幕のゲルニカ」(2016年)はパブロ・ピカソとその愛人ドラ・マールがテーマでしたが、絵画のキュレーターとしても活躍する作家さんだけに、テーマの選び方や実際に起きた歴史を下敷きにした創作は素晴らしいのひと言です。
ちなみに、「暗幕のゲルニカ」は、「リス天管理人が2023年に読んだベスト書籍」の大賞を受賞しています。
★★★
◇著者別読書感想(原田マハ)
【関連リンク】
7月前半の読書 犬はどこだ、巡査長 真行寺弘道、罪責の神々 リンカーン弁護士、日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで
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犬はどこだ(創元推理文庫) 米澤穂信
個人的には探偵小説が好きで、タイトルからそれとわかる作品は好んで買いますが、さすがにこのタイトルで探偵小説という理解は及びませんでした。
主人公は有名な大学を出た後、都市銀行に入行しますが、肌が合わず病気になってしまい、都落ちで地元に帰ってきます。
病気療養という名の引きこもり生活をしていましたが、地元に戻ると病気はすっかり回復し、なにか自営業でもと思って「行方不明になった犬などペット探し」の調査会社、紺屋S&R(サーチ&レスキュー)を開設します。
しかし友人の紹介で訪ねてきた客はペットではなく人捜しや町の神社で見つかった古文書解読の仕事で、イヤイヤながらもそれに取り組むことになります。
都合良く、大学時代の後輩が出来高制で働いてくれたり、事務所開設直後に2件の依頼が入ったりと、まったく現実の厳しさは無視されていますが、軽薄で頼りなさそうな後輩が意外な活躍ぶりを見せたり、地元の喫茶店店主と結婚していた妹が意外な活躍をしたりと、ストーリー展開には激しい動きがあって面白く読めました。
そしてクライマックスでは、読者の多くが「あっ!」と驚く仕掛けが仕込まれています。さすがに一筋縄にはいかない作家さんです。
★★☆
◇著者別読書感想(米澤穂信)
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巡査長 真行寺弘道(中公文庫) 榎本憲男
本著は後に「巡査長 真行寺弘道シリーズ」となるシリーズ第1作目で、2018年に文庫として出版されました。
そういう意味ではまだ作家としては駆け出しの頃の作品と言うことになりますが、それを知らずに読んでいるとかなりベテランの作家さん?と思って読んでいました。
それほどストーリー展開や人物描写がうまく、460ページを超える長編ですが引き込まれてサクッと読めました。視点が主人公の一人称だけというハードボイルドのスタイルで、他の登場人物が限られ読みやすいということもあります。
ただ個人的には、小説や映画でよく使われるリアリティに欠ける安易な手法、つまり天才ハッカーが主人公に協力して様々な入手不可能なデータを不正入手したり、システムを書き換えたりするということが物語の重要ポイントになっていることが、どうにも安易で小説の質を下げてしまうことになり面白くありません。
巡査長とは警察の中でも最初に就く巡査の上の階級的職位で、実質はヒラの巡査と同じ階級にあたります。
主人公は50代で、刑事部長賞も得るなど事件解決では優秀な警視庁の刑事で、本来なら課長級の地位にいるのが普通ですが、自ら現場で好きなように捜査をしたいため昇級試験は受けずヒラに留まったままの変わり者の刑事です。
シリーズ作品としては、「ブルーロータス 巡査長 真行寺弘道」(2018年)など4作品がすでに既刊ですので、読んでみたいと思います。
★★☆
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罪責の神々 リンカーン弁護士(上)(下)(講談社文庫) マイクル・コナリー
順序としてはこの後の作品の「潔白の法則 リンカーン弁護士」(米国2020年、日本語2022年)を先に読んでいます。
家族の問題や、過去に関連した人物がこの小説で再登場をしますが、ストーリーは続編的な展開ではないので、読む順番はあまり関係がありません。
もう一つの著者の代表作「ハリー・ボッシュシリーズ」は三人称で書かれますが、このシリーズは一人称です。それ故に登場人物が多くても視点がひとつなので読みやすいです。
今回の法廷劇は、娼婦が絞殺され、その娼婦のポン引き役の男が分け前のトラブルがあり逮捕されますが、その男が殺された娼婦からハラーのことを聞いていたことからハラーに弁護を依頼してきます。
娼婦のことを調べると過去に弁護をしたことがある女性で、娼婦の世界から足を洗わせたという自負があったものの、再び名前を変えて夜の世界に戻り殺されたことがわかります。
そこから話しがややこしくなりますが、娼婦がなぜ殺されたのか?という事情を調べていくうちに、様々な行動監視や妨害、意図的な事故が身に起き始めます。
また過去に殺された娼婦の弁護をしている時に、司法取引で麻薬を扱うメキシカンマフィアの大物を売ったことにも関係し、本来なら狙われるべき相手と手を組み、より大きな敵と対峙していくことになります。
ま、いつもと同じパターンで、終盤は痛快でテンポの良いリーガルサスペンスで、検事や相手側の証人をバッタバッタと斬っていくという次第です。
しかし、特に弁護士や検事などの経験はない作家(作家になる前は新聞記者)で、これだけの司法手続きや法律などに詳しいというのは驚くばかりです。
★★☆
◇著者別読書感想(マイクル・コナリー)
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日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで(中公新書) 磯田道史
のたりくねった筆跡で書かれた戦国時代や江戸時代の古文書をスラスラと読んで、知識のない人にもわかりやすく解説してくれる能力と爽やかな弁説はテレビ向けでもあり各メディアはたいそう重宝しています。
私もNHK BSで放送されている「英雄たちの選択」は、毎週欠かさず録画して見ています。
第1章は「戦国の怪物たち」で織田信長や松永久秀、明智光秀、徳川家康などの裏話など、第2章は「江戸の殿様・庶民・猫」で、江戸時代の猫について書かれている古文書を探し出して紹介しています。
第3章は「幕末維新の光と闇」で、西郷隆盛、坂本龍馬、松平容保、伊藤博文などが登場し、チョンマゲのやめ方などもあります。
最後の第4章は、著者がもっとも力を入れている歴史から学び、災害を予見し、備える活動に準じた「疫病と災害の歴史に学ぶ」です。
「徳川家康が目指した社会」とか「本能寺の変が起きた理由は?」など、一般的な歴史の話しは、教養というのではなく雑学としての知識しか役に立ちそうもありませんが、疫病や災害について書かれた古文書や伝聞は現代でも大いに役立ちそうです。
★★☆
◇著者別読書感想(磯田道史)
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6月後半の読書 夜明けの雷鳴 医師高松凌雲、魂をなくした男、日本の地方政府、神座す山の物語
6月前半の読書 果しなき流れの果に、センス・オブ・ワンダー、わくらば 短篇集モザイクIII、人新世の「資本論」
5月後半の読書 花の鎖、世界インフレの謎 そして、日本だけが直面する危機とは?、蝉かえる、氷の闇を越えて
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夜明けの雷鳴 医師高松凌雲(文春文庫) 吉村昭
主人公の高松凌雲は、福岡(筑後国)の農家出身で、その後養子に入り武士になりますが、医者を目指そうと江戸の親戚を頼って上京します。
頭が良く努力家で、当時広がり始めていた西洋医学の蘭学を学び、オランダ語や英語にも精通し、若くして時の将軍、徳川慶喜の奥詰医師へと出世します。
さらにフランスでおこなわれたパリ万博に渋沢栄一などとともに派遣が決まり、万博終了後も公費留学としてフランスで最新外科治療を学びます。そこで身分や貧富に関係なく医療が提供され、また貧しい者には無料で医療が受けられる制度に大きな衝撃を受けます。
ところが幕臣の身で留学をしていた時、日本では政変が起き、大政奉還があり、さらに鳥羽・伏見の戦いで逆賊とされた幕府が崩壊しつつあることを知り、急遽帰国することとなり、幕臣の立場から新政府軍と戦っている榎本武揚率いる幕府軍に合流して仙台、函館と流れていきます。
函館では、戦傷者を収容する函館病院をつくり、敵味方問わずに多くの治療をおこなっていきますが、幕府側の病院と言うことで追い詰められていきます。
結果的には、フランスでの留学中に感銘を受けた赤十字の思想を取り入れた病院経営思想を日本で始めておこなったことで有名になりますが、どれだけ求められても自分は幕府と将軍に育ててもらった恩があると、最後まで新政府側の役職には就かなかった信義の人でもあります。
医者から見た幕末の騒動は新鮮で、いつかは大河ドラマにも向いていそうな話です。
★★★
◇著者別読書感想(吉村昭)
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魂をなくした男(上)(下)(新潮文庫) ブライアン・フリーマントル
著者は昨年2024年12月に亡くなっているので、このシリーズはこれが最後ということになります。
前作、「顔をなくした男」は昨年読みましたが、ロシアでロシア人の妻子を英国へ亡命させるため、空港で作戦を実行中、支援チームで仲間のはずの英国のMI16情報員から銃撃され気を失い、気がついたときにはロシア連邦保安局(前身はKGB)に捕まっていたというところで終わりました。
その続きから始まりますが、どうやって最大の危機から逃れるか?という話です。
物語は、英国のMI5とMI6のトップを含めた危機管理委員会の会議室でおこなわれる応酬がメインで少々退屈です。よくある法廷ドラマのような感じです。
一般的にスパイ小説と言えば、スーパーマン的な主人公が、敵の裏をかいてスリル満点な活躍を描くものが多い中で、「事件は会議室で起きている」という内容です。
ただ、事件はその主人公の拘束だけではなく、ロシアの連邦保安局高官の英国への亡命や、前々作で出てきたロシア大統領候補に仕掛けられた謀略事件の後始末、さらに主人公の妻でロシアの保安局員の亡命も関わってきてかなり複雑に絡み合ってきます。
こうしたスパイものは欧米中心がほとんどですが、日本人として気になるのは、時々中国で日本人ビジネスマンが中国にスパイ容疑で拘束される事件が起きていることから、アジア地域を中心とするスパイ活動や謀略戦が知りたいところです。
日本ではどこでも写真を撮ることは問題ないですが、中国など一部の国では、カメラを向けただけで拘束される恐れがある地域や施設があり、平和ぼけ気味な日本人にはなかなか理解できないことです。
★★☆
◇著者別読書感想(ブライアン・フリーマントル)
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日本の地方政府(中公新書) 曽我謙悟
京都大学の教授として、また学者の論文風著書としてはしっかりしたものとなっているのですけど、とにかく話の内容が難しくはないけど固すぎて、小説でも読むような寝転がって読むようなものではありません。
タイトルの「地方政府」という言葉は聞き慣れませんが、一般的には地方自治体、または地方公共団体という言い方がされます。
昔は国の政府や政治家が決めたことをただ指示に従い実行するというスタイルが主流だったのに対し、何度かの地方分権などを経て、現在は権限が大幅に増えた権限を持った都道府県や市町村の政治が見直されてきています。
本著では、その1700を超える都道府県や市町村の地方政府にスポットをあて、政治制度や国との関係、地域社会について過去からの歴史を含めて書かれています。
国の行政とは違い、教育や警察、消防・救急、清掃など身近なことを決めるのが地方政府の役割でもあり、その仕組みや問題点などが参考になります。
また単なる市町村の合併だけではなく、本著では触れられていませんが、今後日本全体で急速に進む人口減少と経済縮小が続く中で、現在のあまりにも人口格差や経済格差がある都道府県のあり方や、エリアの見直しなども考えていく必要がありそうに思えます。
★★☆
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神座す山の物語(双葉文庫) 浅田次郎
知りませんでしたが、著者の母親の実家が奥多摩にある御嶽山の歴史ある神官屋敷で、子供の頃には夏休みなどには帰省し、そこで様々な昔話を聞いたことからこの作品の創作のヒントになったようです。
収録作品は、「神上がりましし伯父」「兵隊宿」「天狗の嫁」「聖」「見知らぬ少年」「宵宮の客」「天井裏の春子」の7篇です。
語り手の実家の伯母が「子供の頃に本当にあったことなんだけどね」と、帰省で集まった子供達に寝物語を聞かせてくれるパターンで、巻末のロングインタビューで触れられていますが、柳田國男著「遠野物語」に触発されているのがわかります。
◇2013年8月後半の読書と感想、書評(遠野物語)
そして実体験や聞いた話の他、著者独自の創作ももちろん加わり、浅田ワールド全開の面白い内容となっています。
現在でも物語の舞台となっている「山香荘」は実在しています。時々滞在し、ここで生まれた作品も多いということです。熱心な浅田ファンはぜひ一度泊まりに行くべきでしょう。
作品の中で私が一番印象的だったのは最後の「天井裏の春子」で、キツネ憑きに遭った若い娘が母親に連れられ狐払いをしにやってくるという話です。
現在ではうつ病や解離性障害、統合失調症など精神系病気と診断されますが、戦前頃まではそうした科学的な治療はなく、もっぱら治療は神頼みというのが一般的でした。
憑いた老狐と神官とのやりとりなど、現代科学では理解しがたい昔話が面白く読めます。
★★★
◇著者別読書感想(浅田次郎)
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6月前半の読書 果しなき流れの果に、センス・オブ・ワンダー、わくらば 短篇集モザイクIII、人新世の「資本論」
5月後半の読書 花の鎖、世界インフレの謎 そして、日本だけが直面する危機とは?、蝉かえる、氷の闇を越えて
5月前半の読書 月神、潔白の法則(上)(下)、歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ、怪物の木こり
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果しなき流れの果に(角川春樹事務所) 小松左京
1億年ほど前の白亜紀の地層から不思議な砂時計が発掘されたことで、大学の研究員たちが巻き込まれいく冒頭の部分はミステリー要素ですが、章が変わった途端、太陽の以上爆発で危機に瀕する何千年先の地球へと場面が移っていきます。
冒頭で出てきた砂時計がどのように関係してくるのか、中盤付近はまったく別の話が進行するので、やや混乱していきますが、何億年もの地球を舞台にした壮大な物語ということが徐々にわかってきます。
「日本沈没」が出版されたのは1973年ですが、この1965年に初掲載された小説の中にも「過去に日本列島が海に沈み世界中に散らばった母国を失った日本人」の末裔というのが出てきます。当時から「日本沈没」の作品構想がしっかりあったのでしょう。
「日本沈没」や「復活の日」などもそうでしたが、その発想力は想像を絶していて、さらにこちらは遙か未来の話だけに映像化するのは難しいでしょう。映像はそれぞれ自分の頭の中に描きなさいということですね。
一度読んだだけでは十分に理解できてないところもあり、いつかまた手に取って読みたい作品です。
★★★
◇著者別読書感想(小松左京)
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センス・オブ・ワンダー(新潮文庫) レイチェル・カーソン
その著者が癌に侵され余命が少ない中で、後に養子にした亡くなった姉のまだ幼ない子供(姪)に対して語りかけるように自然の驚きや美しさについて書かれたもので、著者の遺言とも言えそうなエッセイです。
なにか美しい自然をテーマにした詩を読んでいるようでもあり、また化学物質の農薬のせいで春になると鳴き始めるはずの虫たちが全滅し、沈黙の春がやってくるという警告書「沈黙の春」の最終章でもあるような感じも受けます。
いくつかの出版社から文庫が出ていますが、本文自体は70ページに満たない短いもので、新潮文庫版では福岡伸一氏や角野栄子氏など4名の特別寄稿が含まれています。
★★☆
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わくらば 短篇集モザイクIII(新潮文庫) 三浦哲郎
収録されている短篇は「わくらば」、「そいね」、「ほととぎす」、「おとしあな」、「チロリアン・ハット」、「まばたき」、「めちろ」、「あめあがり」、「おぼしめし」、「かけおち」、「おのぼり」、「パピヨン」、「つやめぐり」、「ゆめあそび」、「みっそかす」、「やどろく」、「なみだつぼ」の17篇です。
わずか4ページほどの短い作品から20数ページの作品まで、様々なものが混在し、短篇だけに起承転結がハッキリとしないものが多いですが、まったくの創作というより、著者の身近な出来事などをテーマにしたように思える独特の味わいがあってこのシリーズは好きです。
面白いのは、このシリーズではタイトルがすべてひらがなやカタカナになっていることです。
理由は知りませんが、漢字に直すと「病葉」「添寝」「時鳥」「落とし穴」「瞬き」「目露」「雨上がり」「思し召し」「駆け落ち」「御上り」「通夜巡り」「夢遊び」「味噌滓」「宿六」「涙壺」となります。
漢字の方が小説の内容についてイメージしやすいですが、どうしてでしょうかね?わかりません。
★★☆
◇著者別読書感想(三浦哲郎)
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人新世の「資本論」(集英社新書) 斎藤幸平
「人新世」とは、ノーベル化学賞受賞者でオランダ人の大気化学学者のパウル・クルッツェンが、2000年頃に発表した近年の地質学的な新たな時代を表す言葉として「アントロポセン」 (Anthropocene) という造語から来ています。つまり人間の活動により未来に残る大きな地質変化を表す言葉です。
その「人新世」のなにが問題かというと、昨今なにかと言われる温室効果ガスによる地球温暖化の対策が、各国のエゴにより不十分で、もう取り返しがつかない時期に来ているということです。
そこで著者がその地球の未来に必要なこととして、カール・マルクスの「資本論」が役立つという話です。しかしマルクスって50年ぶりぐらいに久々に聞いた気がします。
一見すると突拍子もない話で、トンデモ学者さん?と思ってしまいそうですが、著者は自信たっぷりにマルクスの教えとそこからの学びを展開していきます。
著者が言うには、資本主義は成長を根幹とする思想なのでいくら技術が進もうと炭酸ガスの排出増加や、森林破壊などの環境悪化は避けられず、脱成長コミュニズム(共産主義)こそが今後人類が目指すべきという主張です。
著者よりマルクスやその著書「資本論」について詳しい専門家はそう多くはなく、さらにマルクスは140年前に亡くなっているので、「言った者勝ち」みたいなところがあり、著者独自の推測やどこまでが根拠があるのかどうか不明ですが希望的解釈みたいなところがあります。
「人新世」とマルクスを結びつけて考えるというのは新鮮ですが、残念ながら、サイコパスのような大国のリーダーがあちこちで跋扈しもてはやされ、自国ファーストを国民に強制し格差や差別を容認する時代に、人類の協調やコミュニズムの大切さを訴えかけても、自分のことだけで精一杯の人達には響かないでしょう。
著者が言うところの中世に起きたヨーロッパ中心主義から人類は思想的に一歩も進んでいないということです。
そこが理想は理想として、どうしても机上の学問としか言えないような気がします。
★★☆
【関連リンク】
5月後半の読書 花の鎖、世界インフレの謎 そして、日本だけが直面する危機とは?、蝉かえる、氷の闇を越えて
5月前半の読書 月神、潔白の法則(上)(下)、歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ、怪物の木こり
4月後半の読書 それをお金で買いますか、メインテーマは殺人、漱石先生ぞな、もし、何もかも憂鬱な夜に
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花の鎖(文春文庫) 湊かなえ
3人の主人公の女性のことについて書いてしまうと、ひとつの大きな謎に触れてしまうので書きませんが、美雪、紗月、梨花の3人の20代女性を中心に、地方都市の商店街を舞台に起きる人間関係ミステリーです。
主人公が3人いるという事は、その周囲にも関係者がそれぞれ数名ずついるので、やたらと登場人物が多いのが難です。集中して読まないと誰が誰の関係者かわからなくなってしまいます。
デビュー作の「告白」でも度肝を抜かされましたが、この著者の作風としては超弩級の意外な結末が待っていることを期待されてしまいます。そしてこの作品でもその期待は裏切られません。
ストーリー展開は軽い感じですが、壮大な人間ドラマが内包されていて、面白い小説でした。
★★☆
◇著者別読書感想(湊かなえ)
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世界インフレの謎 そして、日本だけが直面する危機とは?(講談社現代新書) 渡辺努
本著は今から3年前の2022年に出版されましたが、ちょうど新型コロナ禍騒動が沈静化し、社会が元に戻ろうとしている時期で、タイトルにもあるとおり世界中でインフレが急速に進む中で書かれたものです。
今から思えば、このインフレは2022年頃を起点にしてその後3年経つ現在もジワジワと続き、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルのガザ侵攻が長引いていることで政情の不安定化、さらにサイコパス的なアメリカファーストの自由貿易を破壊する大統領が吠えることで、その後の世界の行方も混沌としています。
本著では、なぜコロナ禍後に世界同時インフレが発生したのか?、日本は90年代からずっとデフレから脱せなかったのか?、日本だけ世界同時インフレの波を受けずに「安いニッポン」となったのか?世界の金融政策はそうしたインフレにどう対応したのか?などを消費者動向や企業経営の特に賃金施策の統計データを見ながらわかりやすく解説してくれます。
本著では触れられませんでしたが、日本のような高齢者が4割近くを占める老成化した国と、移民など含め平均年齢が若い国ととでは、消費動向は大きく違っているはずなのと、賃金ではなく年金が主を占める社会など、国や地域によって条件の違いはありそうです。
★★☆
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蝉かえる(創元推理文庫) 櫻田智也
著者は1977年生まれ、ライターからの転身で、作家デビュー作は「サーチライトと誘蛾灯」(2017年刊)で、本著と同じ主人公の連作短篇集です。
またこの作品は「日本推理作家協会賞」と「本格ミステリ大賞」を受賞しています。
賞の主宰者を考えると、この作品は一般読者や評論家よりも、同業先輩の推理作家に特にウケが良いようです。
タイトルからもわかる通り、昆虫好きの青年が主人公で、様々な事件や謎を解き明かしていきます。
どの作品も、昆虫はもちろん、薬品や風土病などにも深い知見が必要で、よく勉強されていると思います。そうした難しい知識を寝転びながら気軽に読めて吸収できるのですから感謝しかありません。
「蝉かえる」に出てくる昆虫食に関しては、イナゴや蜂の子の佃煮などは古くからあり、またコオロギの粉末などももう珍しいことではないので触れて欲しかったです。
★★☆
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氷の闇を越えて(ハヤカワ文庫) スティーヴ・ハミルトン
この作品は、私立探偵の「アレックス・マクナイト (Alex McKnight) シリーズ」の第1作目です。
私は過去にシリーズ2作目の「ウルフ・ムーンの夜」と、シリーズ外の「解錠師」(2009年)という二つの作品を読んでいますが、外れのない面白い作品ばかりです。
シャーロック・ホームズ、フィリップ・マーロウ、サム・スペード、スペンサーなど私立探偵ものの多くは、それが元々本業のようなものですが、このシリーズの主人公は、警察官時代にサイコパスに銃撃され重傷を負いそれがトラウマになって警察を辞めます。
その後は父親から引き継いだ山小屋の管理を本業にしていたときに、富豪の友人がトラブルに巻き込まれたことで、その友人の弁護士から半ば強引に友人の警護を頼まれ、私立探偵の免許を取得することになりますが本人はあまり乗り気ではありません。
そして警官時代の自分に3発の銃弾を撃ち込み、また相棒の警察官を射殺して終身刑を言い渡されたはずの異常者から、彼しか知らないはずの内容を書いた手紙が届き、電話がかかってきます。
刑務所から脱獄したのか?と疑心暗鬼となり、眠れぬ夜が続き、周囲では関係者が次々と殺されていきます。
果たしてこの連続殺人事件の犯人は?というクライマックスへと向かいますが、この手の小説は数多く読んできたので、半分ぐらいのところで裏で糸を引く真犯人がわかってしまいました。ただそこへ主人公がどうやってたどり着くかという楽しみがあります。
★★☆
◇著者別読書感想(スティーヴ・ハミルトン)
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