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「ボーンコレクター」で一躍有名になったミステリー作家ジェフリー ディーヴァーの短編小説をいくつも集めた本です。
長編でシリーズ化されている「リンカーン・ライム」もその中の1編に登場してきます。何かの書評でお勧めマークがあったので、少し前の本ですが買ってみました。
長編でシリーズ化されている「リンカーン・ライム」もその中の1編に登場してきます。何かの書評でお勧めマークがあったので、少し前の本ですが買ってみました。
短編小説のいいところは、事前の長い前置きもなく、スピード感があり急転直下最後にアッと言わせる展開を容易に出せることですが、私は登場人物が少なく特定の2~3人に物語が集中することに一番魅力を感じています。
古くはサキやO・ヘンリ、新しいところではジェフリー・アーチャーやローレンス・ブロックなど短編の名手達も多いですが、残念ながらそのレベルにはちょっと及ばないかもしれません。しかし中には「三角関係」などキラッと光る素晴らしい短編も含まれまれています。
タイトルになっている「クリスマスプレゼント」は著者の大ヒット作リンカーン・ライムが登場する短編です。
そのタイトルから私はO・ヘンリの「賢者の贈り物(講談社青い鳥文庫)
」や、クリスマスキャロルを現代版にアレンジした1988年の映画「3人のゴースト
」をふっと思い浮かべましたが、内容はオーソドックスに著者の得意なリンカーン・ライムと悪人との知恵比べで安心して読んでいられます。
◇著者別読書感想(ジェフリー・ディーヴァー)
そのタイトルから私はO・ヘンリの「賢者の贈り物(講談社青い鳥文庫)
◇著者別読書感想(ジェフリー・ディーヴァー)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「かもめのジョナサン (新潮文庫)
」で有名なリチャード・バックの不思議で魅力的な中編の小説です。現代にキリストの再来か超能力を持つ救世主が現れたのだけども、本人はいたってクールで今は複葉飛行機で観光飛行ガイドをやっています。その救世主と語り部のリチャード(作者)とのふれあいがストーリーとなっています。
詩的でライトな文章は、ヘビーなミステリー小説などに慣れてしまっていると、ややもするとうわべだけをスルッと流れてしまいそうですが、本当はじっくりと味わいたい作品です。
実はこのわずか200ページ足らずの小説は1995年頃に買っていたのですが、15年を経てようやく完読しました。15年前と言えば自分で言うのもなんですが、会社の中で重要な地位にいて、全国を飛び歩いていた時期で、おそらくこのようなゆったりしたテンポの小説は合わなかったのでしょう。
「かもめのジョナサン」は五木寛之氏の翻訳でしたが、こちらの翻訳は村上龍氏です。この村上龍氏の翻訳には賛否両論があり、原書との内容の違いはわかりませんが、私はよくできているのではないかと思います。
こういう小説をプロの翻訳家が行わずに、日本の作家が行うと言うことは、それなりにはメリットがあるのでしょう。
こういう小説をプロの翻訳家が行わずに、日本の作家が行うと言うことは、それなりにはメリットがあるのでしょう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
2006年に購入したまま、積ん読状態になっていた本ですが、発掘して完読しました。
時は江戸時代から明治へと日本が大きく変わり、日本が世界にデビューし始めた時代、欧米が日本を研究する際に、彼らの宗教観、政治観、倫理観ではとうてい理解しがたい日本人の思想、行動、様式などの根源について、キリスト教徒でもあり、外国によく通じていた新渡戸稲造氏が、日本人にというより外国人向けに書いた「大和魂」と「武士道」という理解です。
したがって、内容は欧州の哲学者や宗教家、思想家と日本の武家やリーダーの残した言葉を引用し、日本人は欧米人と哲学的な考え方は変わらないばかりか、ずっとその先を行っている部分もあるのだということを解説しています。
章立ては第1章「武士道とは何か」から始まり、第2章「武士道の源をさぐる」……第17章「武士道の遺産から何を学ぶか」まで、このスタイルは現在のよくある新書を読んでいるような錯覚に陥ります。
世界中のいろいろな人の言葉や記録を引用できると言うことは、現在のようにインターネットがあるわけでもない明治初期に、この新渡戸稲造氏がいったいどれだけ多くの世界中の書物や文献を集めて読み、しかもそれらをちゃんと理解して記憶していたかということを考えると驚異を感じます。
それだけにこれほどの貴重でよくまとめられた情報量の詰まった本ですから、世界中で大ベストセラーとなったのでしょう。日本人にももっと読んでもらいたい本です。
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獣どもの街 (文春文庫) ジェイムズ・エルロイ
例によってロサンジェルスを舞台にして、暴力、SEX、同性愛、拷問などを描いた暗黒小説で、しかもスラングや韻を踏む言葉遊びの連続で、翻訳者はおそらくたいへん苦労をされたのでしょうが、これがまた日本語にすると読みにくいったらありません。かと言っておそらく原文直訳だともっと理解できないと思われます。
2006年頃に買った本ですが、1/3ほど読んでいったん断念していましたが、今回はなんとか全部読み切ることができました。しっかり読み込むとなかなか味わいがあっていいストーリーです。
ストーリーは中篇のハリウッドのファック小屋(1983年)、押し込み強姦魔(2004年)、ジャングルタウンのジハード(2005年)の3編をつないで一つの物語になっています。
主人公は通して殺人課の刑事で、最初の事件で有名映画女優と関係ができ、いつかは添い遂げたいと思ったままずっと独身を通しているけれどそれは純愛ではなく単なる変わり者です。
主人公は通して殺人課の刑事で、最初の事件で有名映画女優と関係ができ、いつかは添い遂げたいと思ったままずっと独身を通しているけれどそれは純愛ではなく単なる変わり者です。
その3編とも女性刑事役がはまり役の映画女優が事件の重要な鍵となっていて、男と暴力ばかりのギスギスした中に一点の華を咲かせてくれています。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
トゥルー・ストーリーズ (新潮文庫) ポール・オースター
2008年1月に購入した、詩人であり小説家でもあるオースターの自伝的エッセーです。
一応タイトル通り「真実の話し」なのでしょうけど、別にそれほど驚くに値しないものが多く、「事実は小説より奇なり」はよく経験しているので、少々退屈しました。
しかしこの著者は若いときには極貧生活も経験していたそうで、その頃の話しはとても味わいがあって面白いです。
ポール・オースターってどこかで聞いた名前だなと思ってwikiをググってみたら、過去に何度か書店で手にとって買おうかどうしようか悩んだことのある「ムーン・パレス (新潮文庫)
」(1989年)の著者でした。
よく行った書店でいつも平積みにされていたので、よく売れているんだなと思っていましたが、結局は買わずに読み損なっています。
よく行った書店でいつも平積みにされていたので、よく売れているんだなと思っていましたが、結局は買わずに読み損なっています。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
蒼ざめた王たち (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ) ロバート・B・パーカー
スペンサーシリーズ14作目(全37作)となる小説です。スペンサーシリーズは23作を既に読んでいて、今までに2回同じ作品をダブって買ってしまいましたが今回は大丈夫でした(と言ってもブックオフで見つけた100円本ですが)。
ストーリーは南米人が多く住む地方都市で新聞記者が殺された事件を解明するために出掛けます。
なんとなくコカインの犯罪との関係が臭うのですが、続けてスペンサーが接触をした警察署長やその子供までが殺され、意外な展開へと続いていきます。
もちろん相棒ホークもジャガーに乗って後半からですが颯爽と登場します。
なんとなくコカインの犯罪との関係が臭うのですが、続けてスペンサーが接触をした警察署長やその子供までが殺され、意外な展開へと続いていきます。
もちろん相棒ホークもジャガーに乗って後半からですが颯爽と登場します。
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435
講談社文庫のカバーに付いているマークを10枚送れば、特製ブックカバーを全員にくれるというので、さっそく送ってみました。
蔵書しているものをざっと数えると約280冊ぐらいあり、新潮文庫となかなかいい勝負です。
プレゼントのブックカバーはいくつか選べましたが、普段着に合わせてデニム地のカバーがよさげだったのでそれをリクエストしました。
それがこれ。
それがこれ。
Amazonやブックオフで購入するとブックカバーが付いてきませんので、今までは書店の紙のカバーを取っておき、それを使っていましたが、これからはこれが重宝しそうです。
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1996年に発刊された本でそのときに購入したものの、数ページで読まなくなった本です。今回14年ぶりにあらためて最初から読みましたが、どうして途中で断念したのか不明なぐらい面白い本でした。
日本で活躍する欧米人は最近では珍しくないですが、1962年に最初に日本に来て、その後離れますが最終的に日本国籍を取り関東や関西の大都市ではなく山梨に居を構える外国人は珍しいでしょう。
昔はテレビなどにもよく出ていましたが、最近はあまり目にしなくなりましたが、もう70歳なんですね。活発にナチュラリストとしてあの大きな太った身体で自然の中を飛び回るのにはちょっとつらくなってきたのでしょうか。著書もここ3年ほどないので、ちょっと健康に心配するところです。
と思っていたら「少年グリフィン
」という児童向け小説が6月に刊行されてました。まだまだ活躍して欲しい方です。
この小説は、ま、ハチャメチャな内容ですが、自分を主人公にして日本、ウェールズ、アフリカなどを舞台にしたハッピーエンドの小説です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
1998年に文庫本で購入した本ですが、12年経ってやっと完読できました。
有名な検屍官ケイ・スカーペッタが主人公のシリーズものですが、デビュー作「検屍官
」含めそのシリーズを読んでいなかったので、このシリーズ9作目をいきなり読むにあたって予備知識がなく、登場人物の人間関係や過去の経緯がわからず苦労したのが積読することになった原因です。
有名な検屍官ケイ・スカーペッタが主人公のシリーズものですが、デビュー作「検屍官
550ページにわたる長編ですが、その半分ぐらいは起承転結で言えば起が延々と続きます。ちょっと長過ぎって感じです。
その代わりにクライマックスの結は1/10以下でいつの間にか終わっています。
もっとも本の場合、映画と違ってあとどれぐらいで終わるかというのが残りページ数を見ればすぐにわかってしまいますので、いつ最後の対決シーンが来るのか、まだか?とやや心配しながら読み進めました。
その代わりにクライマックスの結は1/10以下でいつの間にか終わっています。
もっとも本の場合、映画と違ってあとどれぐらいで終わるかというのが残りページ数を見ればすぐにわかってしまいますので、いつ最後の対決シーンが来るのか、まだか?とやや心配しながら読み進めました。
内容は過去の作品に出てきた(らしい)殺人犯が病院から脱走し、その復讐が心配されるが、それとはまったく関係がないと思われた放火殺人事件との関係が次第に明らかになっていくというストーリーです。
FBIとは円満な関係の検屍局だと思っていたのですが、FBIに対して辛辣で批判的な表現があちこちにあり、あれ?っと思っていたら、なんでもこの著者自身FBIとなにかトラブルに巻き込まれたことがあるとかで、そのような内容になったようです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
人材コンサルタントといえば「元リクルート」が多いのと同様に、ビジネスコンサルタントと称する人の多くは「元アクセンチュア(旧アーサーアンダーセン)」の人が多いというかほとんどなのですが、この著者も例に漏れず東大-アクセンチュア-独立とコンサルゴールデンコースを歩んでいる方です。
最初は本のタイトル「残念な…」を見て、流行語をタイトルにつけただけで中身のないいつものパターンかなと思って読みましたが、なかなかどうして、読みやすくいいことがギュッと詰まっていていい本でした。
読者の対象としてはある程度経験を積んだ後この先キャリアプランをどうしようかと逡巡しがちな20歳代後半から35歳ぐらいまでの人向きです。団塊ジュニア世代に向けたいい戦略です。
私のように50歳を超えてから読むのは遅すぎます。というか私のような「残念な人」にならないようよく考えて将来プランを作りましょうと言われているようです。
私のように50歳を超えてから読むのは遅すぎます。というか私のような「残念な人」にならないようよく考えて将来プランを作りましょうと言われているようです。
コンサルタントで独立した場合、代表者が一番力を入れなければならないのは営業力です。アクセンチュアのような大企業時代は顧客から注文が入ってきますが、そのような後ろ盾がない場合は個人を信用してもらうか、営業力がものを言います。
そしてなくてはならないのが、このような本を出しておくことで、営業する際に「こういう本を出していまして…」というのが中小企業のオーナー社長に理解をしてもらうのに非常に有効な手なのです。
内容は、中小企業の経営に役立つノウハウ、会社を辞めて独立を目指すときに注意すべきこと、転職する際のテクニックなど多種にわたりますが、30歳前後のビジネスマンにとって役立つ本だと思います。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
2004年出版の文庫本で、芥川賞受賞作品です。やはり6年前に購入したもののその文体というかあってないがごとしのストーリーが理解不能で途中で断念した本でした。
こういう一人称で現実と空想の世界が入り交じり、黙々と進むストーリーは「罪と罰
」のドストエフスキーのようであり、またいけないクスリで逝っちゃっている人の意味のない戯言を聞くようでもあり、なんとも言えません。これが芥川賞というものなんですね。
町田康(まちだこう)氏はロックバンド、俳優、そして作家という異色の経歴の持ち主ですが、作家としてようやく大成功したという感じでしょうか。
私はこの小説を買うまではまったく知りませんでした。この小説だって6年前に買ったときは、よく覚えてはいませんがたぶん辺見庸(へんみよう)氏の小説と間違えて手に取ったような気がします。なんとなく語感とか字面とか似てません?似てないか。
私はこの小説を買うまではまったく知りませんでした。この小説だって6年前に買ったときは、よく覚えてはいませんがたぶん辺見庸(へんみよう)氏の小説と間違えて手に取ったような気がします。なんとなく語感とか字面とか似てません?似てないか。
物語は親が裕福で面倒を見てもらいながら芸術家を目指していたものの、自分より才能がないと思っていた同級生にずっと先をいかれ、親が設定した見合いを気に入らずに断った相手が、その成功した同級生の妻となり後でみると意外と綺麗だったことに後で気がつき、自分は親が反対するのを聞かずにランジェリーパブで知り合った片付けがさっぱりできないホステスと結婚し、さらに悪いことに、親がやっていた事業がつぶれてしまい生活が破綻して、やむなく会社勤めをすることに、、、となんてことはない物語です。
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姑獲鳥の夏 (講談社ノベルス) 京極夏彦
「背筋が凍るような物語」というわけではないですが、すべて理詰めで密室からの行方不明男性の謎解きをおこなっていきます。
都内にある個人経営の病院の跡継ぎの男性が密室内から忽然と姿を消してしまったので探して欲しいと、人には見えない透視力のある私立探偵に依頼があり、たまたま居合わせた友人とともに病院へ行くと、その私立探偵は警察へ届けろと言って去ってしまいます。
そこでその友人が古本屋を営む一方で神社の宮司や憑物落としをやっている別の友人とその妹に頼んで、謎解きに奔走するというストーリーです。
そこでその友人が古本屋を営む一方で神社の宮司や憑物落としをやっている別の友人とその妹に頼んで、謎解きに奔走するというストーリーです。
鍵となるのはタイトルにあるとおり「姑獲鳥」(うぶめ)という妊婦の妖怪のことで「産女」とも書きますが、日本各地にそれに類する伝承が残っています。
この小説はウルトラマンや帝都物語の映画監督で有名な実相寺監督の手により2005年に映画にもなっていたそうで、そう言えばテレビのCMで流れていたことを読後に思い出しました。
その時は難しい名前だなぁってぐらいしか興味はありませんでした。今度DVDで借りてくるかな。
◇著者別読書感想(綾辻行人)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
その時は難しい名前だなぁってぐらいしか興味はありませんでした。今度DVDで借りてくるかな。
◇著者別読書感想(綾辻行人)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
眩暈 (講談社文庫) 島田 荘司
多くの本格的推理小説を出している島田荘司氏の作品ですが、読むのはこれが初めてです。
島田氏は団塊世代の作家で売れっ子の伊坂幸太郎や綾辻行人にも大きな影響を与えたということですが、直木賞始め大きな賞には縁がなく、同じ多作の推理小説というジャンルでも社会派推理小説の松本清張氏とは対極に位置しているのかもしれません。
島田氏は団塊世代の作家で売れっ子の伊坂幸太郎や綾辻行人にも大きな影響を与えたということですが、直木賞始め大きな賞には縁がなく、同じ多作の推理小説というジャンルでも社会派推理小説の松本清張氏とは対極に位置しているのかもしれません。
この小説は島田氏の代表的な御手洗潔シリーズ28編中のひとつで、1992年に発刊されたものです。本来はこの眩暈の中にもチラッと登場してくるシリーズ1作目で著者のデビュー作である「占星術殺人事件
」(1881年)を先に読むべきだったかなと、ちと反省するところですが、街の本屋さんにはほとんど置いてありません。
内容は子供?の日記から始まり、やがて成長してから自宅の中で殺人事件がおこり、通報するために外へ飛び出せば、信じがたい奇想天外な街の光景が拡がっているといた文章が探偵の御手洗潔の元に届けられ、単なる狂人の想像かと思いきや、それがすべて実際に起きていたことを証明していきます。この謎解きが多少無理なところもありますが、よくできていてビックリです。
長い小説ですが、このような小説ではどこに謎解きのヒントやポイントがあるのかを考えながら読むのが楽しみでもあるので、スラスラとは読めず、しっかり1ページ1ページ深く読んでいき、時には立ち止まって少し前に戻って確認をしたりして読み進めますので、暑い夏の日にクーラーの効いた部屋でゴロリと寝ころびながら読むには最適です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
爆発的に売れた「ウェブ進化論
進化論でも同様でしたが、頭のいい人の特徴でしょうで、言わんとすることはなんとなくわかるのですが、自分の体験やそれを元にした想像の世界にどっぷりとつかって、お気楽な非現実的理想論を説いています。
なので、普通のありきたりの庶民にはどうでもいいことが多く書かれていて、またとことん主観的で「ウェブ進化論」を信奉する梅田ファン以外にはあまりお勧めできるものではありません。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
優しすぎて、怖い (文春文庫) ジョイ フィールディング
500ページを超える長編心理サスペンス小説です。私は差別というわけではないのですが、女性作家が好んで書く延々と続く心理描写や感情表現場面が苦手で、この本はいきなりそういうシーンから始まりますので、5~6年前に購入後、数ページでイライラして断念してしまい、長らくカバーを掛けたまま本棚にしまってあった本です。
今回は精神的にも肉体的にもゆとりのある夏休みにゆったりと読んだので、最後までキチンと読了することができましたが、やはり私の苦手な場面が多くて(というかそういう場面が8~9割)、ちょっとげっぷが出るくらいに食傷気味です。
ストーリーは、主人公の美しい女性が街中で突然記憶をすっかり失ってしまい、自分が何者で、なにをしているのかがわからなくなってしまいます。
しかも着ている服には大量の血の跡があり、ポケットには1万ドルの現金が入っています。起承転結の起はもうこれで十分でしょう。
しかも着ている服には大量の血の跡があり、ポケットには1万ドルの現金が入っています。起承転結の起はもうこれで十分でしょう。
犯罪との関わりを避けようと服を着替えお金も隠し、病院へ行くと、偶然知り合いに出会い、自分が結婚していて子供もいることが分かり、しかもこれ以上は望めないと思えるぐらいにとても裕福で恵まれています。
ところが、、、ってところがミソなのであとは書きませんが、主人公が心の中でずっとあれこれと考える想像が中心にストーリーは進んでいきます。
ところが、、、ってところがミソなのであとは書きませんが、主人公が心の中でずっとあれこれと考える想像が中心にストーリーは進んでいきます。
タイトルは、記憶喪失で、しかも精神的不安定で、妙な想像ばかりしている妻を、甲斐甲斐しくサポートしてくれる優しくて誰もがうらやむほどの旦那さんのことだと想像します。
でもこれじゃぁ明らかにその旦那になにか裏があるな?ってすぐにわかってしまいますね。
しかしだからこそ、多くの読者はこの女性主人公の心の叫びに安心して感情移入できるのかもしれません。きっと私は悪くない、悪いのは周りの人達で、私は可哀想な人なんだって。
でもこれじゃぁ明らかにその旦那になにか裏があるな?ってすぐにわかってしまいますね。
しかしだからこそ、多くの読者はこの女性主人公の心の叫びに安心して感情移入できるのかもしれません。きっと私は悪くない、悪いのは周りの人達で、私は可哀想な人なんだって。
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