忍者ブログ
リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~ HomePage https://restrer.sakura.ne.jp/
Calendar
<< 2024/11 >>
SMTWTFS
1
3456 78
10111213 1415
17181920 212223
24252627 282930
Recent Entry
Recent Comment
Category
109   108   107   106   105   104   103   102   101   100   99  



415
最近の小説で多いと感じるものに、主人公やその周辺に超能力者(サイキック)がいるという設定がよくあります。

私の場合は、そういう内容の話しは全然ダメで、文庫の裏表紙に書かれている紹介文を読んで、そのようなことが書かれているともうその本に興味を失ってしまうのです。
 
昔はそうでもなかったと思いますので、歳を重ねてきて、現実の部分が重くのしかかってきて、ファンタジーやフィクションに対しての理解や想像が貧弱になってきたせいかもしれません。
 
超能力を信用していないわけではありません。もう20年以上前になりますが、仕事がらみでユリ・ゲラー一家と日本と外国でしばらく行動をともにしたことがあります。本人はいかにもユダヤ系のベジタリアンで、当時はまだそういう人達用の専門店もなく苦労をしました。
 
日本食ではうどんが好物で、香港へ行ったときに「うどんが食べたい」と言われましたが、返還前の香港ではまだそう和食レストランも多くなかったので(高級和食ステーキ屋はたいていのホテル内にもありましたが、さすがにうどんは置いてない)苦労しました。

西洋人から見ると東京もソウルも香港も同じにしか見えないので、日本であちこちにうどん屋があるなら香港でもあると思ったのでしょう。
 
なぜ肉を食べないのか聞いたところ、肉を食べると超能力がにぶるそうで、次第に食べなくなったと言うことでした。

日本でよく知られるようになったときには、すでに莫大な富を持つ大金持ちでしたが、ものすごく神経質で、あまりお友達にはなりたくないタイプです。
 
彼の超能力は、マジックでもトリックでもなく正真正銘だったことは間違いありませんが、その能力を私たちの前ではスプーン曲げやフォークをポキリと切断したり、時計を一時的に止めたりすることなど、正直言ってなんの意味もないことだけに使っていて、もっと何か役立つことに使えないのかな?と思っていました。
 
彼の周辺にはいつも家族と親戚とボディガードが付き、移動の時にはその集団が一斉に動きますので、荷物も半端ではありません。

どうも親族以外は信用してないという感じでしたが、彼がエスパーとして有名になるまでのあいだに、彼の能力をめぐって様々な出来事があったからではないかと想像します。
 
もっぱらの噂では、軍や諜報機関、警察の犯罪捜査などにも関わっていたということですので、契約というか機密保持上、他の能力を一般に公開できなかったのかも知れません。

日本でもかつて国の補助でESP研究を公に行っていたことがありますが、現在は表向きには解散してなくなっています。
 
しかしよく小説に登場する超能力者というのは、あまりにも突飛で都合よく主人公の前に現れる予言者であったり、透視やテレパシーができたりして主人公を助けます。さすがにそういう人達のオンパレードでは興ざめもします。
 
また同じように小説によく登場するのが「天才ハッカー」です。多くの場合主人公ではなく主人公を助けるためにITを駆使して軍や警察、電話会社、企業のデータベースなどに不正侵入し、必要なデータを取り出したり、書き換えたりします。

例えそれができる技術があったとしても、そのようなリスクの高いことを他人のために使う人はいません。
 
もちろん天才的なハッカーがいることは承知しています。そういう天才達は既に業界内では有名人で、一般的に学校や企業や団体に属していて、個人の依頼で気軽に重大犯罪を犯すことはないでしょう。

なので、主人公の前に、犯罪を恐れず、警察や軍や仲間にマークされていない、天才ハッカーがいきなり登場するなどということは超能力者が列をなしているのと同様ナンセンスなことです。
 
天才ハッカーが、主人公を助けるという設定は、今から20年ほど前に小説や映画に登場してきた頃は、目新しい展開と思ったのですが、今ではそういう都合のいい安易な設定があまりにも多すぎて「あぁ、またか」とげんなりしてしまいます。
 
おそらく作家側からすると、小説自体が想像の産物でもあることから、ストーリーに超能力者や天才ハッカーを登場させることになんら違和感はないのでしょうけど、あまりにも飛躍しすぎるとリアリティに欠け私の年代ではもうついていけないと感じるのです。
 
あと15~25年前のアメリカの小説や映画には、サイコもの、いわゆる「精神異常者」がよく登場しました。精神異常者がとんでもない犯罪を犯すとか、主人公を追い詰めるというストーリーが氾濫していました。

これも小説を作る上では安易な方法で、ミステリーには欠かせない不可解な現象や行動を、すべて精神異常者がやったこととして丸く収めてしまえるからです。具体的には「ミザリー」「羊たちの沈黙」「危険な情事」「不法侵入」「ボーン・コレクター」など名作と言われるものにも多く見られます。
 
もっともその原点は1960年にヒッチコック監督が作った映画「サイコ」(原作者はロバート・ブロック)からですから今から50年も前のことです。
 
私が好きなテーマは自伝的な普通のありふれた内容や過去の有名な事件や現象をうまくアレンジしたリアリティのある内容で、主人公が困難に立ち向かったり葛藤する姿を、小気味いい文章で読ませてくれるストーリーを一番期待しています。
 
そういう小説を書いてくれる浅田次郎、白石一文、白川道、宮本輝、荻原浩、盛田隆二、佐々木譲、重松清ならどの本も安心して手に取ることができます。


[PR] Amazon 書籍 売れ筋ランキング

ビジネス・経済

ビジネス実用本

新書

文庫

文学・評論

コミック

ゲーム攻略・ゲームブック


ハヤカワ・ミステリ  

創元推理文庫

新潮文庫

講談社文庫

角川文庫

集英社文庫

岩波文庫


文芸作品

ノンフィクション

ミステリー・サスペンス

SF・ホラー・ファンタジー

歴史・時代小説

経済・社会小説

趣味・実用


リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX
PR

コメント
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
ブログ内検索
プロフィール
HN:
area@リストラ天国
HP:
性別:
男性
趣味:
ドライブ・日帰り温泉
自己紹介:
紆余曲折の人生を歩む、しがないオヤヂです。
============
プライバシーポリシー及び利用規約
Template & Icon by kura07 / Photo by Abundant Shine

Powered by [PR]


忍者ブログ