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写真はイメージ
先日、ウォーキング中に、遊歩道のベンチに座っていた知らない高齢の男性から「すみませんが、救急車を呼んでもらえますか?」と頼まれました。

一緒に散歩中だった奥様が「急に具合が悪くなって震えがとまらない」とのことです。

確かにその男性の横には中年女性が男性にもたれかかり苦しそうな感じでした。

スマホから救急車を呼ぶのってどうするんだ?と一瞬焦りましたが、普通に119をダイヤルすればすぐにつながりました。

「火事ですか?救急ですか?」
「救急です」
「どうされました?」
「年配の女性が急病らしく付き添っている夫らしい人に頼まれました」
「外ですか?場所は?」
「そうです、場所は○○の近くの遊歩道です」
「年齢はいくつの方ですか?また症状はどういう感じですか?」
「う~ん、わかりません。直接聞かれますか?」
「とりあえず向かいます」
・・・

と言ったやりとりがあり、約10分後に救急車が見えたので誘導し、そこで私の役目は終わりましたが、こういうご時世なので、救急隊員は物々しい感染予防の完全防備でやってきました。

上記の救急車要請は適切だったと思いますが、最近は救急車を病院へ行くタクシー代わりに使う人がいるとか、大怪我でもなくバンドエイドでも貼っておけ!という怪我でも大騒ぎして救急車を呼ぶとか、どうも無料だからと軽く見られているのが救急車です。

そこで最近の救急車の稼働状況はどんなものか調べてみました。

データ出典は、総務省の「令和3年版 救急・救助の現況(PDF)」からで、対象地域は全国です。

まずは、救急自動車による救急出動件数及び搬送人員の5年ごとの推移です。

救急出動件数(件) 増減率(%) 搬送人員(人) 増減率(%)
2000年 4,182,675 3,997,942
2005年 5,277,936 26.2 4,955,976 24.0
2010年 5,463,682 3.5 4,979,537 0.5
2015年 6,054,815 10.8 5,478,370 10.0
2020年 5,933,277 ▲2.0 5,293,830 ▲3.4

5年毎なのでわかりにくいですが、2019年まではずっと増加傾向にありました。コロナ禍が始まった2020年は一転して出動件数も搬送人員も減少しています。

ちなみに2019年の出動件数は約664万件ですから、2020年は前年から1割以上も減っています。

2020年以降、外出自粛やリモートワークなどで交通事故件数が大きく減少していたり、医療現場の崩壊で病院の受け入れが厳しくなり自宅療養が増えたこともあるのでしょう。

次は、事故種別の2020年救急出動件数と前年比です。

事故種別 出動件数2020年 構成比(%) 対2019年増減数
急病 3,850,497 64.9 ▲485,190
交通事故 366,255 6.2 ▲66,237
一般負傷 952,128 16.0 ▲61,307
加害 27,061 0.5 ▲3,013
自損行為 54,937 0.9 2,651
労働災害 52,121 0.9 ▲5,187
運動競技 23,874 0.4 ▲18,228
火災 21,727 0.4 ▲1,758
水難 4,923 0.1 ▲148
自然災害 544 0.0 ▲561
転院搬送 490,897 8.3 ▲61,278
その他(転院搬送除く) 88,313 1.5 ▲6,234
合計 5,933,277 100.0 ▲706,490

65%を占めるのが急病で、上記で私が救急を依頼したのもそれです。次に多いのは一般負傷ですが、前年からの減少数では交通事故の減少数が目立って多くなっています。

意外なのは、他はすべて減っているのに、自損行為だけは増えています。コロナ前の生活ができなくなり、また経済的に追いつめられたりしてストレスフルな人が増えているのでしょうか。

次に、年齢区分別の2020年搬送人員です。

年齢区分  搬送人員   構成比(%)
新生児 12,180 0.2
乳幼児 177,317 3.3
少年 150,469 2.8
成人 1,655,061 31.3
高齢者 3,298,803 62.3
 うち65~74歳  837,065 15.8
 うち75~84歳 1,264,795 23.9
 うち85歳以上 1,196,943 22.6
合計 5,293,830 100.0

これは圧倒的(62%)に多いのが65歳以上の高齢者です。こういうところでも超高齢化社会の現実が垣間見えます。急病になるのは高齢者が多いのは普通のことでしょう。

もし一般負傷や交通事故、労働災害、運動競技などの救急搬送が増えれば、高齢者の率は下がってくるでしょう。

最後に、救急自動車による現場到着所要時間及び病院収容所要時間です。

上記で私が代理で救急車を呼んだときには約10分で到着しましたが、2020年は入電から現場到着まで、8.9分(8分54秒)、入電から病院へ運び込み医師へ引継ぎをするまでの時間は40.6分(40分36秒)です。

10年間ごとと前年の推移は、
 現場到着   病院到着 
2000年 6.1分 27.8分
2010年 8.1分 37.4分
2019年 8.7分 39.5分
2020年 8.9分 40.6分

となっていて、現場到着も病院までもいずれも年々時間が長くかかる傾向にあります。20年前の2000年と2020年を比較すると、現着で2.8分、病院まで12.8分長くなっています。

つまり、くも膜下出血や大量出血など、一刻を争う事態だとその数分の差で助かる命も助からなくなってしまうということですが、それを我々国民は(知らずに?)容認しているということになります。

救急搬送に時間がかかるのは様々な要因があるでしょうけど、2019年より救急搬送が減った2020年でも前年から長くなっているので、単に救急搬送件数が増えれば時間がかかるということではないでしょう。

コロナ禍のため出動する隊員の準備に時間がかかることは想像できますが、救急搬送できる病院が見つからないという話を最近よく耳にしますので、病院の受け入れ体制にも問題がありそうな気がします。

【関連リンク】
1605 年齢層別交通事故数と運転免許取得者数
1504 交通事故死者数と自殺者の推移
1454 交通事故の過失割合は妥協の産物

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