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人が神に対抗しようとバビロンに天まで届く塔を建てようとしたところ、神が怒って人間の傲慢を打ち砕くために人の言語をバラバラにしてしまったことで、世界中の人々がそれまではひとつだった言語から多言語になったとキリスト教の旧約聖書には書かれています。

ちなみに、その神を怒らせた塔の名前は後にブライ語で「混乱」という意味の「バベルの塔」と呼ばれることになります。

日本には東京の麻布十番の交差点に「バブルの塔」と呼ばれていたバブル景気の絶頂期1990年に竣工した派手なビルがありますが関係ありません。

人同士のコミュニケーションで最大の障壁とも言える言語の問題は、古代から悩みの種だったことがわかります。

過去には大航海時代や産業革命、拡張主義などで他国や地域で優位に立った強国が、その地を支配し植民地化する際にまずおこなうのが自国の言語をその支配地域で強制することです。

そうした影響で、スペインやポルトガル、英国やフランス、アメリカ、ロシアなどの言語が、その影響が過去にあった地域で現在でも使われることになります。

しかし政治的な支配関係がなくなり、グローバル化が進んでいくと、言語は経済合理性の意味合いを深めていきます。つまりどの言語を使うことで生活が豊かになるか、便利になるかなど。

現在世界で使われている言葉は方言や日常的な変化など難しい判断はあるものの、おおよそ5千語ぐらいが使われているのではないかと言われています。通じない方言なども1言語とすると軽く1万言語を超えると言われています。

まずは、公用語、または母国語とされている言語と使用国とその人口の順位です。

元データは、世界中で翻訳や通訳、リサーチ事業をおこなっているWIPの日本法人WIP Japanのデータを参考にしています。

公用語または母国語としている言語の国と人口順位
言語 人口 公用語、またはよく使われている地域
1 中国語 13億7,000万人 中華人民共和国・台湾・シンガポール
2 英語 5億3,000万人 英国・米国・カナダ・オーストラリア・インド・ニュージーランドなど
3 ヒンディー語 4億2,000万人 インド・フィジー
4 スペイン語 4億2,000万人 スペイン・アルゼンチン・チリ・メキシコ・キューバなど中南米諸国
5 アラビア語 2億3,000万人 エジプト・イラク・イスラエル・モロッコ・サウジアラビア・UAEなど
6 ベンガル語 2億2,000万人 バングラディッシュ・インド
7 ポルトガル語 2億1,500万人 ポルトガル・ブラジル・アンゴラ・モザンビークなど
8 ロシア語 1億8,000万人 ロシア・ベラルーシ・カザフスタン・キルギス
9 日本語 1億2,700万人 日本
10 フランス語 1億2,300万人 フランス・モナコ・カナダ・アフリカ諸国など
11 ドイツ語 1億1,000万人 ドイツ・オーストリア・スイス・ベルギーなど
12 パンジャーブ語 9,000万人 インド・パキスタン
13 ジャワ語 8,400万人 インドネシア
14 朝鮮語/韓国語 7,500万人 韓国・北朝鮮
15 タミル語 7,400万人 インド・スリランカ・シンガポール・マレーシアなど
16 ベトナム語 7,000万人 ベトナム
17 テルグ語 7,000万人 インド
18 マラーティー語 6,800万人 インド
19 ウルドゥー語 6,100万人 パキスタン
20 イタリア語 6,100万人 イタリア・サンマリノ共和国・バチカン市国
21 トルコ語 6,000万人 トルコ・ブルガリア
22 ポーランド語 5,000万人 ポーランド
23 グジャラート語 4,600万人 インド・ウガンダ・ケニア・パキスタン
24 ペルシア語 4,600万人 イラン・タジキスタン
25 タイ語 4,600万人 タイ王国
26 ウクライナ語 4,500万人 ウクライナ
27 マラヤーラム語 3,600万人 インド
28 カンナダ語 3,500万人 インド
29 アゼルバイジャン語 3,300万人 アゼルバイジャン
30 オリヤー語 3,200万人 インド




人口が世界一多い中国のトップは揺るぎません。2位は先進国が多い英語、3位はあと5年(2027年)もすれば人口が世界一になるとされているインドのメインに使われている公用語のヒンディー語、4位スペイン語、5位アラビア語と続き、日本国内でしか使われない日本語は9位です。

日本は島国で、他国に長期支配された歴史がなく、バイリンガルは珍しい才能とされていますが、多くの国では隣国や支配国、経済関係の影響で一般市民がバイリンガルやトリリンガルというのは珍しくありません。

つまり、母国語とする人口ではわからない、実際に話されている言語とその人口を調べたのが下記の表です。

出典はWorldAtlasの「What Are The Most Spoken Languages In The World?」です。

世界でよく話されている言語と人数
1 English(英語)  11億3,000万人
2 Mandarin(北京語) 11億2,000万人
3 Hindi(ヒンディ語) 6億1,500万人
4 Spanish(スペイン語) 5億3,500万人
5 French(フランス語) 2億8,000万人
6 Standard Arabic(アラビア語) 2億7,400万人
7 Bengali(ベンガル語) 2億6,500万人
8 Russian(ロシア語) 2億5,800万人
9 Portuguese(ポルトガル語) 2億3,400万人
10 Indonesian(インドネシア語) 1億9,900万人
11 German(ドイツ語) 1億3,500万人
12 Japanese(日本語) 1億2,600万人

さらに、現在世界中で必要不可欠になってきているインターネット上で使われているコンテンツの言語の割合を示すのが下記の表とグラフです。

webコンテンツ使用言語順位(2015年、出典:ドイツのリサーチ会社Statista社
 1 英語  54.4%
2 ロシア語 5.9%
3 ドイツ語 5.7%
4 日本語 5.0%
5 スペイン語 4.7%
6 フランス語 4.1%
7 ポルトガル語  2.6%
8 中国語 2.2%
9 イタリア語 2.1%
10 ポーランド語 1.9%
その他 11.4%

意外なのは、ロシア語が2位(5.9%)を占めているのに対し、同じ社会主義国で、人口世界一の中国語が8位(2.2%)に留まっていることです。

2015年のデータで古いせいかもしれませんが、中国でインターネットが普通に使える都市部の富裕層やインテリ層は、最初から英語で使っているのかも知れません。インターネット利用者としては中国人が一番多いそうです。

日本語はドイツ語に続き5位に位置していますが、これからさらに増えていく要素はなく、逆に中国やインド、その他アジアやアフリカ諸国の使う言語に次々と抜かれていくのは目に見えています。

最後に、地理、地勢、経済、コミュニケーション、知識とメディア、外交などをポイント化して、各言語をランキングしたものを2016年と2050年予測で比較したレポートがフランスのビジネススクールINSEADから「Power Language Index ranking」として発表されています。

2016年 2050年
LANGUAGE NATIVE(MM) SCORE LANGUAGE NATIVE(MM) SCORE
1 English 446 0.889 1 English 541.6 0.877
2 Mandarin 960 0.411 2 Mandarin 940.5 0.515
3 French 80 0.337 3 Spanish 589 0.345
4 Spanish 470 0.329 4 French 88.4 0.325
5 Arabic 295 0.273 5 Arabic 494.1 0.295
6 Russian 150 0.244 6 Russian 134.1 0.242
7 German 92.5 0.191 7 German 88.6 0.155
8 Japanese 125 0.133 8 Portuguese 273.4 0.149
9 Portuguese 215 0.119 9 Hindi 489.1 0.138
10 Hindi* 310 0.117 10 Japanese 106.1 0.11

世界で影響力のある言語として、2016年も2050年も1位は英語、2位が中国語と変わりませんが、3位にスペイン語が4位から上昇、日本語は8位から10位へと下げています。

ちょっと意外なのは、アラビア語(Arabic)で、順位は5位で変わりませんが、2016年にはネイティブ人口が2億9,500万人だったのが2050年には4億9,410万人と167%もの増加です。これは人口増加が顕著なインドのヒンディー語ネイティブの増加率158%をも上回っています。

これから新たな言語を勉強するなら、大きな将来性がありそうなアラビア語かも知れませんね。難しそうですけど。

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