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メジャーベースボールと日本のプロ野球の違いについては方々で語られていますが、両方を見ていて最近いくつか疑問があるのでまとめて書いておきます。

その前に、最近のメジャーの話題で驚いたのが、ストライク判定を自動化しようという動きが進められているという話です。

MLBで「ロボット球審」導入へ 大谷選手への判定などで“誤審”が取りざたされる中(テレビ朝日)
メジャーリーグのマンフレッド・コミッショナーは、2024年からボールとストライクを判定する「ロボット球審」を導入する考えを明かしました。(中略)すでに5月からマイナーリーグに試験導入されていて、問題がないか検証している

数年前からリクエストでビデオ判定が導入され、きわどい判定では審判のジャッジが覆されることがよくあり、ジャッジの信頼性に疑問が出ています。

今の技術を使えば、ストライク・ボール判定は自動化でき、その代わりに審判(主審)は球筋よりもカウント、バッターのハーフスイングや死球、投手のボーク、打撃妨害、守備妨害、フェア・ファール判定など、その他のチェックと判定に注力できます。

そして審判のストライク・ボール判定にクレームをつける打者も投手もいなくなり、ゲーム進行も早くなるでしょう。

審判員はストライク・ボール判定だけをやっているワケではないので、それをしないから審判員は不要とか、技術が落ちるとかはありません。

判定の自動化に反対する人はもちろんいるでしょうけど、審判の負担軽減や判定の公平性、審判員による判定個人差の解消など、メリットの大きさを考えると、導入は自然の流れかなと思います。

  ◇   ◇   ◇

さて、本題ですが、Rosinとは松ヤニのことで、ロジンまたはロージンと表記されますが、私は50年前にクラブ活動で野球をしていた時に馴染んだロージンバッグという言い方のほうがしっくりきます。

野球以外にもこのロージンを使った滑り止めはウェイトリフティングや体操の鉄棒や吊り輪の競技などでもよく使われています。

日本のプロ野球では、ほとんどの投手は投球前にロージンをポンポンと手ではたき、指にたっぷり付けてボールを投げます。

そしてボールから手が離れるときにそのロージンの粉がパッと飛び散るシーンが見られます。また投げる前にロージンがたっぷり付いた指に息を吹きかけて吹き飛ばすシーンもよく見られます。

但し、あまり大量に付けて投げると、ボールが一瞬見えにくくなるので、審判から注意を受けることがあります。

一方のメジャーでは、このロージンを頻繁に使う投手は稀です。日本人の投手も国内ではロージンを使っていてもメジャーへ行くとあまり使いません。

その代わりに、指をペロッとなめて唾を付け、それを滑り止めにしている選手が多いように思います。

なんだかいつも見ていて不衛生だし、指をなめるのはボールにも唾が付くのでルール的にも微妙な問題です。

メジャーでもプロ野球も公式球の表面は牛皮が使われていますが、メジャー球のほうがやや大きく滑りやすいと言われています。

本来なら滑り止めのロージンがより必要となるのはメジャーですが、なぜか実際はほとんど使われていません。

おそらくですが、メジャーで使われているロージンバッグの種類がプロ野球で使われているものと少し違っていて、あまり役に立たないのと、付けて投げた後、規制強化で審判に手をチェックをされたとき、松ヤニが指に残っていると不正投球の疑いを持たれる恐れがあり、それを避けるために付けないものと思われます。

最近はプロ野球でプレイをした外国人投手がメジャーへ戻るというパターンもあり交流が増えていますので、そうした日本のロージンなど便利グッズは知られていると思うのですが、なぜプロ野球で使っているサラサラのロージンバッグと同等品をメジャーで利用しようということにならないのか不思議です。

もっと言えば、メジャーにおいても滑りにくいプロ野球の公認球と同等のボールを使えば、投げたときに滑ってすっぽ抜け死球になることが減り、選手の安全に寄与するのではと思います。

  ◇   ◇   ◇

もうひとつは、イニングの途中でピッチャーが交代するときに、メジャーでは投球練習場が外野席近くにあることが多いのですが、そこから出てきた交代の選手は駆け足でマウンドへやってきます。

これはメジャーのルールで交代はスムーズにおこなうように決められていて、のんびりと歩いてやってくることは禁止されているからですが、見ていてもスポーツマンらしく清々しい感じがします。

ところがプロ野球では、同じく外野席スタンドの下にある練習場からリリーフ投手が出てくるときにはクルマ、いわゆるリリーフカーに乗ってやってくるケースが見られます。

現在リリーフカーを導入している球場は、横浜スタジアム、ZOZOマリンスタジアム、阪神甲子園球場の3箇所とのことです。練習場とマウンドまでが遠いことから使われているのでしょう。

しかしこのリリーフカーのスピードはめちゃ遅く、しかもフィールドの内側までは入れないので中途半端な距離だけ走ってきます。

そしてそれに乗った姿は街でよく見かけることが多い、足が弱った高齢者が乗るシニアカーというイメージです。

せっかく緊迫した試合でも、それを長く中断し、トボトボとゆっくり進むリリーフカーと、それに乗った投手は見ていて間が抜けた感じがします。

プロのスポーツマンなら、高齢者御用達のシニアカーみたいなのに乗ってモタモタ出てこず、外野からしっかり自分の足で走ってやってこい!って思いますが、どうでしょう?

【関連リンク】
1518 日米フリーエージェントの違い
1462 ホームランは増えているのか?
758 プロ野球とメジャーの試合時間


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