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総務省統計局「産業(細分類)別民営事業所数及び従業者数(2016年調査)」によると、全国のラーメン店は18,135店で、その従業員は124,979人となっていますが、それラーメン専門店以外の中華料理店を含むと全国には52,672店、従業員が375,791人と一気に多くなります。

最近でこそ、ラーメン専門店も増えていますが、ラーメンを含む中華料理全般を提供している店が多いということです。

私は社会人になってからですが、ラーメンが好きで、少なくとも週に2~3回は食べてきました。独身時代の新宿勤務の時には、朝ラーメンという時も多く、朝食に、カレーとラーメンとハンバーガーを日替わりで食べていました。

ラーメンが好きな県民性がわかるのは、人口と店舗数の関係ですが、2021年のデータではちょっと意外な感じがしますが山形県が首位に立っています。

ラーメン店が多い都道府県ランキング!ラーメン王国「山形県」「新潟県」に続く都道府県わかる?(ねとらぼ)
近年では海外への進出も目覚ましい日本のラーメン。全国的に親しまれているとはいえ、特にラーメンが好きな都道府県はいったいどこなのでしょうか。
 そこで今回は、令和元年の都道府県別人口と、「iタウンページ」に記載されている「ラーメン店」の店舗数を参考に、10万人当たりのラーメン店店舗数を算出し、ランキングにしました! それでは、ラーメン好き都道府県のTOP3を見ていきます

喜多方ラーメン南関東に住む私も二度ほどトップの山形県のお隣にあるランキング7位の福島県喜多方へラーメンを食べに行ったことがありますが、混雑しないようにと二度とも平日の午前中で割と早い時間帯に行ったに関わらず、朝から地元の人でいっぱいでした。

ラーメンの魅力はそれぞれの土地や環境に根ざした庶民食として広く根ざしています。

休日などは観光客で混むでしょうから、地元の人はあまり行かないのかも知れません。

そのラーメン屋さんですが、自宅の周辺の店を見ていても大資本のチェーン店以外は開店・閉店をよく目にします。

閉店したラーメン店、4割がオープンから1年以内に営業終了(飲食店ドットコム)
閉店した飲食店の件数を業態と営業年数ごとに集計したところ、アジア料理、ラーメン、中華、そば・うどんについては、7割以上の店舗が営業3年以内で閉店しており、4割以上の店舗については営業1年以内に閉店していることが判明した。

1年以内に4割、3年で7割が閉店とはちょっと意外な感じがしますが、ラーメン専門店は比較的初期投資が少なくて済むので、小資本の個人営業店が多く、口コミなどで評判になれば良いですが、そうでなければ赤字が続き撤退する店が多いのでしょう。競争が激しく厳しい世界です。

さらに、2020年から約2年間はコロナ禍で開店休業状態の店や、規制や休業要請で長く閉店していたために、外食全般ですが規制がなくなったあとも客離れが進んでしまったこともあるでしょう。

そして最新の情報では、ラーメン店の倒産が前年比で3.5倍に増加しているとのことです。

「ラーメン屋さん」の倒産が前年同期比3.5倍に急増(東京商工リサーチ 2023年9月12日)
2023年1-8月の「ラーメン屋さん」の倒産(負債1,000万円以上)が28件(前年同期比250.0%増)に達し、前年同期の3.5倍と大幅に増えていることがわかった。コロナ禍の影響に加え、物価高、人件費上昇も直撃し、国民食として人気の高いラーメン屋さんが苦境に立たされている。

苦境に立った理由としては、原材料費や人件費の高騰など様々な理由がありますが、そのひとつにはコロナ禍の時にあった助成金がなくなり、緊急融資を受けた事業資金の返済期限が迫ってきたというようなこともあるのでしょう。

元ネタは上記の東京商工リサーチのものですが、それに取材などをしてラーメン店の危機を伝えています。

ラーメン店の倒産相次ぐ 常連客は「超大ショック」…過去最多の可能性も “日本人の国民食”に何が(FNNプライムオンライン 2023年9月14日)
東京商工リサーチのデータによると、2023年1月から8月までのラーメン店の倒産は28件。すでに2022年1年間の倒産数21件を上回り、2021年の年間倒産件数と並んでいる。このペースで推移すると、2019年の41件を超える可能性があるという。

ラーメン店が閉店した場合、次も別のラーメン店が居抜きで新規開店するというパターンが多くあり、特定の店にこだわりがなければユーザーとしてはさほど困りませんが、老舗店がご主人の病気や高齢化で閉店というパターンは残念に思います。

それに代わって勢いを増しているのが、チェーン店のラーメン店です。

餃子の王将や日高屋、リンガーハットなどラーメン以外の中華料理メインの店を除き、ラーメンがメインのチェーン店トップ20を抜粋しました。元データは、日本ソフト販売株式会社「ラーメンチェーンの店舗数ランキング」です。

チェーン名 本部所在地 店舗数
(2023年7月)
 1  幸楽苑 福島県 385
2 来来亭 滋賀県 249
3 天下一品 京都府 220
4 丸源ラーメン 愛知県 196
5 らあめん花月 東京都 190
6 山岡家 北海道 174
7 田所商店 千葉県 162
8 くるまや 東京都 144
9 魁力屋 京都府 127
10 町田商店 東京都 127
11 8番らーめん 石川県 115
12 一風堂 福岡県 106
13 どさん子ラーメン 東京都 93
14 一蘭 福岡県 84
15 神座 大阪府 75
16 ずんどう屋 兵庫県 75
17 筑豊ラーメン 山小屋 福岡県 74
18 味千拉麺 熊本県 67
19 まこと屋 大阪府 67
20 喜多方ラーメン坂内 東京都 64

上位の3つ、幸楽苑(385)、来来亭(249)、天下一品(220))はコロナ禍の影響もあってか前年から店舗数を減らしています。4位の丸源ラーメン(196)、6位の山岡家(174)、7位の田所商店(162)は店舗を増やしています。そうしたことからみると全国で200店舗が飽和点で店舗展開の限界ラインなのかも知れません。

このトップ20の中には近くに店がなく、まだ訪問したことがない店がありますが、およそ7割方の店には行ったことがあります。

チェーン店のラーメンを馬鹿にする人もいますが、チェーン展開ができるほど多くの人に好かれ評価されているということは食としては優秀だということです。コスパが悪かったり美味しくなければいくら多くの店を出しても閑古鳥が鳴いてすぐにつぶれてしまいます。

またラーメンはその地域によってスープや麺に特徴があり、好みも分かれますので、同じ味で提供できる牛丼やカレーライスと違い全国展開というのは結構難易度が高そうです。

個人的には、舌が馴染んでいる関西の味が関東でも味わえるので、関西系のラーメンチェーン店にはよく行きます。

いずれはラーメン店も独創的でユニークなところを除き、大手チェーン店の独壇場になってしまうのでしょうか。

それも少し寂しい気もしますが、街の個人営業の喫茶店や食堂が廃れ、大手チェーンのファミリーレストランやファストフード店ばかりになってしまったことからラーメン店もやがてはそうなっていくのでしょう。

【関連リンク】
1607 代表的なB級ファストフードの価格推移
1544 コロナ禍で零細企業は生き残れるか
1165 ラーメンと私



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