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1791
四つの署名(角川文庫) コナン・ドイル

四つの署名「シャーロック・ホームズシリーズ」の推理小説で有名な著者の作品ですが、このシリーズ全60作品の中で長編作品は、最初の「緋色の研究(A Study in Scarlet) 1887年」などわずか4作品しかなく、あとはすべて短篇というのはあまり知られていません。

2013年9月前半の読書と感想、書評(緋色の研究)

今回の「四つの署名(The Sign of Four)」は、長編として上記「緋色の研究」に続く2作目で、初出は1890年頃と言われています。また日本語翻訳版では複数の出版社から出版されていてそのいずれもタイトルが少しずつ違っています。

ストーリーは、暇を持て余してコカインなどを吸引してぶらぶらしていたホームズの元へ、若い女性が「軍人でインドに駐在していた父親が所用で英国に帰ってきたらそのまま行方不明になったので探して欲しい」と相談を受けます。

しかも行方不明になって以降、不思議なことが次々と依頼人の身の回りで起き、「それらについて説明をするから来て欲しい」と、謎の相手から手紙が送られてきます。

そこで、ホームズと助手のワトソンが女性の付き添いとして出掛けていきますが、その先では不思議な殺人が起きているというストーリーです。

長編と言っても文庫本でわずか216ページという短さなのであっという間に事件は解決してしまいますが、1880年当時の東インド会社やセポイの反乱など、英国がインドなどを実効支配していた頃の話なども出てきて、歴史のお勉強にもなりそうです。

★★☆

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牛の首 厳選恐怖小説集(角川ホラー文庫) 小松左京

牛の首サブタイトルに「厳選恐怖小説集」と銘打ってありますが、思ったほど怖くはないです。というのも、著者お得意の科学的なSFと、その対極にありそうな古典的な妖怪など怪談とのミックスですので、意外性はあるものの、あまり身近でベタな恐怖ではないだけに怖さを感じません。

短篇とそれより短いショートショートが計15編で構成されていて、それぞれのタイトルは 「ツウ・ペア」「安置所の碁打ち」「十一人」「怨霊の国」「飢えた宇宙」「白い部屋」「猫の首」「黒いクレジット・カード」「空飛ぶ窓」「牛の首」「ハイネックの女」「夢からの脱走」「沼」「葎生の宿」「生きている穴」です。

各作品の初出は、1964年(昭和39年)から、一番新しいものでも1978年(昭和53年)で、小説雑誌やスポーツ新聞などに掲載されていたものです。本著文庫本は2022年に発刊されています。

印象に残った作品として「飢えた宇宙」と「夢からの脱走」の2作を挙げておきます。

「飢えた宇宙」は太陽系を超え、あと10年はかかるアルファ・ケンタウリを目指している宇宙船の中で搭乗員がひとりずつ消えていなくなる事件が発生します。また積み込まれていたはずの食糧がほとんどないことも発覚し、残った搭乗員はこのままでは餓死すると絶望感に陥ります。

食糧がほとんど積み込まれなかったのは。実は人間だと寿命があり、さらに大量の食糧を積み込む必要があるので、それを一気に解決する策として、少しの血漿さえあれば不老不死のドラキュラを眠らせて密かに乗せておき、目覚めてからは搭乗員の血を吸って、、、

「夢からの脱走」は、2つのパラレルワールドを行ったり来たりする男の物語で、平和な世界で妻と子供がいるサラリーマンが、あるとき、最初は夢の中と思っていた現代の戦争に巻き込まれていて、戦闘員として戦っている自分が交互に現れてきます。それを夢と思っていたら、、、

と、まぁ、ユニークな発想が素晴らしいというか、今から50~60年ほど前に書かれた作品ですけど、十分に楽しめます。

★★☆

著者別読書感想(小松左京)

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残酷な進化論 なぜ「私たち」は「不完全」なのか(NHK出版新書) 更科功

残酷な進化論著者は分子古生物学者の大学講師で、他にも多くの著書があります。時にはこうした専門雑学というか知的好奇心を満たす書物も読んで刺激を与えておかないと脳が怠けてしまいそうです。本著は2019年に発刊された新書です。

個人的にはあまり関心がない「進化論」や「人類史」「人体」の話ですが、常識と思っていたようなことが次々と覆される快感は捨てがたいです。

例えば、人の眼は生物の中ではもっとも進んだ視覚装置と思っている人が多いと思いますが、人が「鳥目」と夜盲症を揶揄しますが、実は鳥の中でも鷹や鷲の目は人間のそれよりも優れているとか、チンパンジーの手よりも人間の手の方が原始的で進化していない形状だったりします。

結果的にはそれが小さな物をつかむときなどでは有利で道具をうまく使いこなせたわけですが、比較的安全な森の中の木の上で生活するために類人猿の手からチンパンジーの手は進化してきたようです。

話は生物の進化だけではなく、原始的な細菌の話や、心臓や肺の進化の様子など面白く読めます。

数万年後には、どんな進化した生物(人間とは限らない)が地球上で繁栄しているのかをぼんやりと考え、創造力たくましくなります。

★★☆

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盤上の夜(創元SF文庫) 宮内悠介

盤上の夜著者の小説は初めて読みましたが、SF小説を得意とする1979年生まれの著者が、2010年から2012年にかけて書いた短篇作品をまとめた単行本が2012年に発刊され文壇デビューとなりました。

そして今回読んだ実質デビュー作が、直木賞候補(落選、その時受賞したのは辻村深月著『鍵のない夢を見る』)になり、日本SF大賞を受賞しました。

収録されている短篇のタイトルは、「盤上の夜」「人間の王」「清められた卓」「象を飛ばした王子」「千年の虚空」「原爆の局」の6篇で、最初の「盤上の夜」と最後の「原爆の局」の2作は連作で囲碁がテーマ、「人間の王」はチェッカー、「清められた卓」は麻雀、「象を飛ばした王子」は古代インド発祥で将棋やチェスの起源と言われているチャトランガ、「千年の虚空」は将棋をそれぞれテーマとしています。

盤上ゲームをテーマにした作品は数多くありますが、それは将棋なら将棋、麻雀なら麻雀だけで、この短篇集のように、時代や場所がそれぞれ違う中で、扱うテーマも違っているというのは珍しいです。

しかしなぜか盤上ゲームの中でも世界の競技人口が多いトップ3のトランプやチェス、オセロがこの中には入っていません。ま、どのゲームを入れるかは著者の自由ですけど。

個人的にはギャンブル性のあるゲームは苦手で、遊ぶことはあっても強くはないので、あまり詳しくもなければ興味もありません。

それだけになにか読んでいても、ゲーム独自の専門用語などがビシビシと出てきて、それらは意味不明で、読み飛ばすしかありません。なにか「わかるヤツだけわかればいいのさ」というような身勝手さが感じられます。

こうした盤上ゲームは元々が賭け事から発展していることから仕方がないですが、内容的にはアングラ的というか暗いものが多く、登場人物が熱くなっていくのと反比例して、読者(私個人のこと)は冷めていくような感じでした。

でもいろいろと知らなかった知識や雑学が得られたのは良かったです。

★★☆

【関連リンク】
 5月後半の読書 火の壁、追想の探偵、70歳の正解、囚われの山
 5月前半の読書 護られなかった者たちへ、日本史の内幕、新章 神様のカルテ、ベロニカは死ぬことにした
 4月後半の読書 おとなの教養3、蓮如 われ深き淵より、雪の階、ディプロトドンティア・マクロプス




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