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5年に一度、総務省統計局が調査し公表する「住宅・土地統計調査」の2023年版はこの2024年4月に公表されましたので、久しぶりに空き家の話題を書いてみます。

今回の公表の概要としては、

○我が国の総住宅数は6502万戸(2023年10月1日現在)、2018年から4.2%(261万戸)の増加

○総住宅数が最も多いのは東京都、総住宅数の増加率が最も高いのは沖縄県

○空き家数は900万戸と過去最多、2018年から51万戸の増加、空き家率も13.8%と過去最高

○空き家率が最も高いのは和歌山県及び徳島県


ということです。

もう少しかみ砕いて私なりに見ていくと、

空き家2
まず人口はこの5年間(2018年と2023年の比較)で約240万人も減少しているのに、住宅戸数は261万戸も増えているというのは一般論としてなかなか理解しがたいことです。その住宅が増加した一方で、空き家も51万戸(住宅戸数増加分の約20%)新たに増加しています。

増加した住宅戸数から空き家増加分を差し引いた残りの8割は純増ということで、大きく人口が減っているのになぜ?ってことですが、それだけ1戸あたりに住んでいる住人数(≒世帯人員)が減っているということになります。

住居が増える一方で1戸あたりの平均住人数が減っているということは、つまり単身者(独身の若者や独居高齢者)の人が増えているということです。また少子化や子供のいない家庭が増えて1ファミリーあたりの数の減少もそれに加わるでしょう。

世帯の形は昭和戦前までは祖父母から孫までが一緒に住む「大家族」で、昭和戦後以降は圧倒的に数が多い団塊世代が中心となっていきますが、親子だけで住む「核家族」がブームとなり、平成に入って子育てが終わった「夫婦のみ」世帯、そして平成の後半から令和にかけては老夫婦の片方が亡くなり「独居(単身)」世帯が主流となってきたと言えます。

1953年(昭和28年)には1世帯あたりの平均人口は5.0人でしたが、1986年(昭和61年)には1世帯あたり3.22人、そして2022年(令和4年)には2.25人と、69年間で2.75人分、36年間で約1人分の世帯平均人数が減ってきています。

そして、1世帯平均人口が2.0人を下回り、1.99人になるのは9年後の2033年頃と国立社会保障・人口問題研究所が予測しています。

これだけ1世帯人口が減れば、もう一戸建て住宅や3LDK以上の広いマンションの部屋の需要はかなり落ちてくるのでしょう。代わりに平屋の一戸建て住宅や、2LDK以下の部屋が重宝されるようになってきそうです。

住宅数の増加(増加数、増加率)は、東京都や神奈川県など主に大都市のある自治体が中心になりますが、地方の中では沖縄県だけ突出して増加率が高くなっています。

なぜなのか?と調べてみると、ここ数年沖縄県不動産バブルが起きていて、リゾート目的やセカンドハウスなどの需要が大きく伸びているそうです。詳しく調べてはいませんが、中国人富裕層など外国人向けの住宅なども多くありそうです。

  ◇   ◇   ◇

空き家1
空き家の問題は、様々なところで述べられているので、あまり詳しくは書きませんが、放置され管理不全の特定空き家の固定資産税が一気に6倍に上がる法改正が2023年12月からおこなわれ、荒れた放置空き家は減っていくことになるでしょう。

しかし、今でも持ち主が不明だったり、相続人が多数いて所有権が複雑になっている不動産が多くありそうで、一気に空き家問題は解決!とはならないでしょう。

しかし考えてみれば、人口減少時代に関わらず、新たな住宅が次々と着工され、同時に空き家も増えていくというあまりにも無策で無駄の多い社会になってしまっています。SDGsに逆行しているのが日本の住宅事情・政策とも言えます。

空き家問題には大きく二つの違いがあることを理解し、その解決に向けた対策を考えなければなりません。

ひとつは都会の中にある空き家と、地方の過疎地域の空き家です。

まず都会の空き家を減らすひとつの方法は、古くて使いづらい、耐震性に劣る空き家や古民家を安い価格で現代的にリフォームができるシステムを構築することにあるでしょう。

テレビ番組のビフォーアフターがその典型ですが、アフターの家ならば誰もが住みたいと思わせるような建築士の知恵とアイデアが詰まっています。

しかしリフォームに数千万円をかけるというのは相変わらず給料があまり上がらない若い人や年金生活者の高齢者には現実的でなく、人件費や材料費が高騰している中でも、リフォームの省力化と画一化を図り、数十万円~数百万円でできるリフォームが可能または補助金が得られるというのでなければ進まないでしょう。

いっそ新築住宅には高い税金をかけて、そのお金をリフォーム補助金にまわして積極的に古い住宅(空き家も含む)に耐震性や耐火性、断熱性、防犯性、バリアフリーを含むリフォームを促していく方向へ舵を切れば、空き家も減っていくのではないかと思います。

地方の過疎地域の空き家対策は、コンパクトシティ構想を従来のものよりもっと細かくして進めていき、生活インフラや災害対策、医療、教育、職場などを効率的に集約して移転を進めていく必要があるでしょう。そうすることで不便な場所に点在する空き家を減らせるでしょう。

限界集落や消滅集落と言われている地域がありますが、住人の高齢化とインフラ等の老朽化で、災害が発生すると住人の命が危険にさらされます。

国や自治体は国民の命や財産を守る義務があるので、そうしたリスクのある場所に住み続ける人に対しては粘り強く移転を促すべきです。

先祖代々の土地から離れたくないという人の気持ちもわかりますが、気候変動の影響で、昔とは災害が起きる頻度や規模が大きく変わっているのは誰でもわかることで、「今まで大丈夫だったから」という理由はもはや通用しません。想定外の災害といつまで言い訳に使っているのでしょう。

最近はそうした災害が起きてしまってから、大規模な復興は難しいとわかり、従来の場所から離れ、新たなコンパクトシティを作らざるを得なくなっている地域が目立っています。

土建屋だけが儲かる東北に延々と何十キロにも及ぶ十数メートルの高さのコンクリートの防波堤を作る壮大な無駄遣いと思える事業ばかりではなく、もっと他の復興予算の災害に備えた良い使い道がなかったのかと悔やまれます。

【関連リンク】
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