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1819
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。


ビジネス界からリタイアしてからはや4年が過ぎ、今年の夏には5年目となります。

元々人に対して過剰なほど気を遣う性格なので、多くの人に交じって働くと大きなストレスを感じます。働かないということはこれほどストレスがなく、精神衛生上に良いものかと日々実感しています。

ただし肉体的に老化で自然に衰えていく分は仕方がないとして、少しでも健康でいたいので、毎日1時間ほどの早歩きを取り入れたウォーキングとストレッチ、家事やDIYなどをこなして身体をよく動かしています。

お正月と言えば年賀状ですが、ここ10年間で鬼籍に入った方や年賀状仕舞いなどで少しずつ減っていき、今では50枚ほどが続いています。

こうした古くからの慣習で、私自身も物心が付いた4~5歳の幼稚園の頃から始めている習慣なので、できればまだ続けたいところですが、今後はどうしようかと考えています。

しかしはがきの値段が今年一気に1枚22円も値上がりし85円になったことでもう愛想が尽きかけています。効率を上げるためだったはずの郵政民営化が正解だったのかわからなくなりました。

私がまだ幼児だった頃、母親あてに実家の祖母からよくはがきが届いていて、いつも見せてもらっていましたが(達筆すぎて読めなかった)、その頃(昭和30年代終盤から昭和40年頃)ははがきの値段は5円、封書が10円だったのをよく覚えています。

そのイメージが強く残っているので、60年間で17倍!(5円→85円)というのはいくらなんでも横暴な上昇としか言いようがありません。ちなみに大卒初任給で言えば昭和40年(1965年)が2.4万円だったのが、令和6年(2024年)が21.6万円で9倍です。

さて、正月早々の愚痴もそこそこにして、今年もスタートは読書感想からです。

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指名手配(創元推理文庫) ロバート・クレイス

指名手配
1953年アメリカ生まれの小説家の著者は、1987年からロサンゼルスの私立探偵を主人公とした「エルヴィス・コール&ジョー・パイク」シリーズを執筆していて、本作は2017年に出版(邦訳版は2019年)されたシリーズの17作目です。

原題は「THE WANTED」で、直訳です。でも内容は私立探偵の人捜しですので、一般的に想像する警察がおこなう「指名手配(犯)」とはちょっとイメージが違っています。

著者の作品には他にも警官と警察犬を主人公としたシリーズもありますが、著者の作品を読むのは今回が初めてです。

探偵小説が好きで、チャンドラーや、パーカー、ブロック、コナリーなどを読んできてこのクレイスに気がつかなかった自分は大恥モノです。

その仲でもマイクル・コナリーとは親しい間柄で、双方の作品中にお互い相手の主人公(ハリー・ボッシュとエルヴィス・コール)を登場させるぐらいの仲だそうです。

このコールシリーズを最初から読みたいけど、初期の作品はすでに絶版状態で、気長にブクオフに出てくるのを待つしかなさそうです。またシリーズ17作品の内、邦訳されているのはその半分ぐらいです。

内容は、高級な腕時計を隠し持っていた息子が犯罪に関わっているのではないかと思い、その母親が探偵に調査を依頼しますが、その過程で高級住宅ばかりを狙った連続空き巣犯一味の可能性が高くなってきます。

息子は母親と探偵にバレて警察へ自首することを求められたことで、家出をして行方不明となります。

そこで探偵が様々な関係先を回って調べていくことになりますが、警察以外にも息子を探していることがわかり、、、

強面の相棒で元海兵隊のジョー・パイクはスペンサーシリーズで言うならホークの役で、主人公コールの良き理解者として大いに活躍します。

そう言えば私立探偵コールも相棒パイクもベトナム戦争の帰還兵という設定で、ハリー・ボッシュの経歴とかぶります。

ベトナム戦争でアメリカが関わった時期は1965年から1975年までですから、1975年に20歳で軍に従軍したと考えても、2017年時点では62歳になっているはずですが、スペンサーシリーズと同様(スペンサーは朝鮮戦争に従軍)、何年経っても歳をとらないサザエさん一家のようなスタイルです。その点、ハリー・ボッシュやマット・スカダーは作者と同様に年老いています。

どうしてもこうした長いシリーズとなった場合には、主人公の年齢や過去の経歴などに矛盾点などが発生してしまいます。

サザエさんが最初に登場したのは1946年ですが、戦争の影響もあったでしょうけど当時の日本人男性の平均寿命が50歳、サザエの父親の波平は孫もいる54歳の設定です。30年以上も寿命が延びて、54歳で孫までいる大家族というのは現在では滅多にお目にかかれないでしょう。

★★★

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白い遠景(講談社文庫) 吉村昭

白い遠景
著者の二つ目のエッセイ集で、1979年に単行本、今回読んだのは2015年版の文庫ですが、それ以前に文庫化されていたかは不明です。

主に昭和40年代に書かれたものがほとんどで、時代を感じるものもあれば、作家の矜持のような普遍的なものまで様々です。

1927年(昭和2年)生まれの著者は、代表作に「戦艦武蔵」など戦記物が多いので、太平洋戦争に従軍していた方と思っていたら、戦時下で学校を繰り上げ卒業したものの予備役で終戦を迎えたとのこと。もう数ヶ月早く生まれていたら完全に徴兵され、他の多くの同級生と同様、南方へ送られ生きては帰れなかっただろうとのことで、人の運命なんてわからないものです。

エッセイでは著者の様々な小説の裏話というか取材の実際や、事件や事故が起きた現地へ足を運んでその場所を確かめることを常としていることなどがよくわかります。

太平洋戦争の話しは取材できる相手がまだいた時代(昭和40年代)ですが、江戸時代や幕末の頃の話しは直接見聞きした人からの取材はできず、そのため様々な古文書や研究資料から史実は曲げない範囲で著者独自の創作力が発揮できて楽しいということです。

多くの新聞や雑誌にそれぞれ掲載されたものを集めていますので、かなり重複しているところもありますが、小説では書けなかった著者が感じた雰囲気や、戦争の悲惨な現場に実際遭遇した人たちがポツリポツリと話す内容には小説以上の重々しさがあります。

★★☆

著者別読書感想(吉村昭)

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時効を待つ女(徳間文庫) 新津きよみ

時効を待つ女
2005年に出版された短編小説集です。短篇は「時効を待つ女」「筆が殺した」「彼女に流れる静かな時間」「種を蒔く女」「捨てられない秘密」「わたしのもの」のそれぞれ独立した6篇が収録されています。

著者はサスペンス・ホラー要素の強い作品が多いのはよく知られていますが、先日読んだ「帰郷 三世代警察医物語」は意外な感じがしましたが、真っ当な家族愛とミステリーを絡めた作品でした。

さて今回はどのような展開なのかな?とわくわくしながら読みました。

タイトルになっている初っぱなの「時効を待つ女」はミステリー要素が強いものの、ひねりが効いていて最後の大どんでん返しでは「え?えっ?えぇぇぇ!」と、最初に戻って読み返すことになるほど驚かされました。

「ムフフ、してやったり」とまったく会ったこともないし見かけたこともない方ですが、著者のにやけ顔が思い浮かびます。

他の短篇もそれぞれにユニークな発想で、ありえねぇー!と思いつつも、意外な展開で面白かったです。ただ一番目の作品の衝撃が大きかったため、期待値が大きく上がってしまい、それと比べるとややパワー不足に感じました。

★★☆

著者別読書感想(新津きよみ)

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歴史のミカタ(祥伝社新書) 井上章一、磯田道史

歴史のミカタ
2021年に出版された共著の新書です。1955年生まれの井上氏は京都にある国際日本文化研究センター所長で、1970年生まれの磯田氏はテレビでよく見かけるようになりましたが歴史学者で国際日本文化研究センター教授ということで表面上は上司と部下という関係です。

タイトルの「ミカタ」とは「見方」であって「味方」ではありません。読むまでどっちなんだろう?と思っていました。歴史学者としては、歴史をもっと好きになって欲しいという歴史の「味方」という意味も裏にはありそうです。

共著には違いないですが、もっぱら主導して喋っているのは歴史学者の磯田氏で、井上氏はわざとかも知れませんが的外れというか、茶化したり、脱線した話が多いように感じました。

幅広い日本の歴史を語るには、古文書をスラスラ読めて、さらにNHKで歴史番組を長くやっている磯田氏にはかないませんから、磯田氏の独壇場になるのは仕方ないでしょう。井上氏は自身が生まれ育った京都の歴史や世界史、特にローマ時代などには造詣が深いです。

本書で語られていますが、日本の歴史の学習はとにかく年号や人名などの暗記が主となっていて、それでは興味を持ってくれる若い人が少ないというのもうなづけます。

また大河ドラマでは語られない英雄達の派手な女性関係など、時代錯誤と言われる今の時代では取り上げにくい話などにこそ興味を引く面白いことがあったりします。

また女性天皇(国王)が、文明が発生した大陸では少なく、欧州(半島)や朝鮮半島までくるとやや増えてきて、日本や英国のような島国では結構多くなると言う文化が伝わってくる時間と距離によって変わってくる経緯など「なるほど!」といった話しは面白いです。

★★☆

著者別読書感想(磯田道史)

【関連リンク】
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