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サイコパス(文春新書) 中野信子

サイコパス
テレビのコメンテーターとしてよく見かけることが多い、脳科学者の著者が2016年に出版した新書です。

私には元財務官僚で弁護士、同じようにテレビのコメンテーターとしても活躍している山口真由氏と見分けがつかないことが時々あります。頭の良いインテリ女性は似てくるものか、それとも単に私がボケてきているのかも。

私もそうですが、一般的にサイコパスというと、小説や映画で有名な「羊たちの沈黙」などに出ていたハンニバル・レクターのような「知能レベルが高く凶悪犯罪を良心の呵責もなく平然とやってのける人」というイメージを持ちますが、この著作を読むと決してそうとばかりは言えなさそうです。

例えば、詳細な検査もしてない状態で現代の人を名指しで「この人はサイコパシー(精神病質)」と決めつけることはできないでしょうけど、過去の偉人と言われる人でも、その日常的なふるまいや、対人関係、異性関係、言動、周囲の人の話しなどから、ある程度はサイコパシーが特定できるようです。

事例としては快楽のために単独で連続殺人事件を起こしたような人や、事件は起こしていなくても突出したプレゼン能力や人を魅了する対人コミュニケーション能力などで、多くの他人を引きつける魅力がある人などです(他にも諸々条件があります)。

つまりサイコパスと言っても、イコール凶悪犯罪者という意味ではなく、人類が進化してきた中である一定の必要とされる能力の持ち主、つまり危険を顧みず見知らぬ場所へ進んで冒険し、先頭に立って敵と戦い、多くの仲間をまとめ上げたりする極めて特殊な役割がありました。

ただ同時に反社会的で、スリルを求め、自分を攻撃する(自分の利益を阻害する)相手には容赦がなく、被害を受けた他人の心を思いやることができないという性質も持ち合わせています。また現代の裁判で犯罪が起きた理由をすべて他人のせいにするのも特徴です。

本著ではサイコパスと思われるのは日本で言えば織田信長、中国の毛沢東、オーストリアのマリア・テレサ、アメリカのJ・F・ケネディやスティーブ・ジョブズなどが挙げられています。

その他、実名には上がっていませんが、サイコパスが多く含まれる職業として、最高経営者(ワンマン経営者)や政治家、弁護士、外科医、トレーダーなどです。逆に言えばそのような職業にはサイコパスが向いているとも言えそうです。

世界各国の精神科医や脳科学者などがサイコパスの特徴や見分け方、治療方法について研究をしていますが、日本ではあまり聞いたことがなく、どちらかと言えば欧米人特有の問題という意識がありました。

サイコパス性のある人の発生率はやはり欧米に多いようですが、アジア圏はそれよりは少ないながら人口の1%ほどにはサイコパシーとみられる病質があることがわかっているそうです。

弁説爽やかで人たらし、人間としての魅力はあるけれど、自己利益のためには手段を選ばず、他人の痛みや苦悩は理解できず関心がないなど、サイコパスの条件をいくつか挙げていくと、「あぁ、あの人、、、」と誰でも数人が思い当たるでしょう。それだけ身近に感じられるようになったのが本書です。

★★☆

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高慢と偏見(上)(下)(ちくま文庫) ジェイン・オースティン

高慢と偏見
著者は1775年生まれ、1917年に死没した英国の作家さんです。自身が生きた18世紀から19世紀初頭の英国の中流家庭の風景と、華麗ながらも鼻持ちならない貴族社会を風刺したような小説を多く書いています。近代英国文学として非常に価値の高い作品とされています。

著者が生きた時代は英国で産業革命(石炭を利用したエネルギー革命)が発生した時代とほぼ同じですが、まだその恩恵は高価な産業機械などに限られていて、貴族でも移動は自動車などはまだなく、乗馬や馬車という時代です。

時代は違いますが谷崎潤一郎の「細雪」の英国ヴァージョンっていう感じで、細雪は4姉妹、こちらは5姉妹の恋愛物語とも言えます。

本著は著者が20~21歳の頃、1796年から1797年に書かれたもので、その時は出版を断られましたが、その後手直しをして1813年(38歳頃)に出版されたものです。とても20歳の女性が書いたと思えないほどの熟練さが感じられる物語です。

過去に3度、1940年、2004年、2005年に映画化され、1995年にBBCでドラマ化、日本では2012年に宝塚でミュージカル化、そして2009年には望月玲子によってコミック化もされています。

タイトルは原題が「Pride and Prejudice」で、ほぼ直訳です。

その「高慢」は、働かないことが美徳である裕福な貴族達の振る舞いを指し、そうした貴族と付き合う中で生じた主人公女性の貴族に対する偏見のふたつをうまく取り上げています。

最初はタイトルから難しそうな小説かな?と勝手に想像していましたが、全然そう言うことはなく、どこにでもよくいそうな噂話や痴話話などが大好きな女性達が中心で、当時の未婚女性達はお金持ちでできれば身分の高い男性に見初められることが最大の目的で(今もあまり変わりないけど)、舞踏会やお茶会などには着飾っていそいそ出掛けていく風景が目に浮かびます。

若い女性からみた英国の貴族社会と、紆余曲折を乗り越えてハッピーエンドに向かっていくという、当時の女性達にはたまらない魅力ある小説だったと思います。

ただ著者自身は一生結婚することがなかった人生でした。

★★★

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少女(双葉文庫) 湊かなえ

少女
2009年に単行本、2012年に文庫化された書き下ろし長編ミステリー小説ですが、淡々と進んでいく中で著者らしく最後に衝撃?のラストが用意されていました。

2016年には三島有紀子監督、本田翼、山本美月、真剣佑などの出演で映画が公開されています。

主人公の二人の女子高生が、転校生から友人が自殺をしてその死体を見たという話から、自分も知っている人が亡くなるところを見てみたいという欲求が強くなります。

ひとりは学校から補講として命じられた高級老人ホームの手伝いへ、ひとりはボランティアで話聞かせをするため病院へ行き小児科の入院患者と接するようになります。

いろんなところでそれぞれにつながっていて、内容的にリアリティにはまったく欠けますが、話としては面白く、よくできた物語として読むことになります。

外から見ていると、いつもつるんでいて自主性が乏しそうにみえる若い女性が、主人公達のように、ひとりで様々な行動を自主的に起こすというのが最近の人?っていうのはなにかモヤモヤします。

いずれにしても最近の女子高生のことなんかさっぱり理解不能なオヤジには、どこか違う時代と世界の話みたいで、読んでいて気恥ずかしささえ感じました。

★★☆

著者別読書感想(湊かなえ)

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寝ぼけ署長(新潮文庫) 山本周五郎

寝ぼけ署長
主に時代小説や歴史ものが多いという印象の著者の作品ですが、本著は終戦間もない1948年に出版された連作ミステリーで、主人公は警察署長ですが、事件の謎を解く探偵ものの小説と言っても良いでしょう。

収録作品は、1946年から1947年に小説雑誌に連載された「中央銀行三十万円紛失事件」、「海南氏恐喝事件」、「一粒の真珠」、「新生座事件」、「眼の中の砂」、「夜毎十二時」、「毛骨屋(けぼねや)親分」、「十目十指」、「我が歌終る」、「最後の挨拶」の10篇です。

地方の警察署署長として赴任してきた、いつも寝ぼけ眼で、仕事のないときには机でうたた寝をしていることから周囲からは「寝ぼけ署長」と呼ばれています。

主人公はその警察署長ですが、語り手はその署長の秘書?なのか同じ警察官舎に住んでいるワトソン役とも言える人物です。

様々な事件や問題が持ち込まれますが、犯罪者に対しても人情味ある解決策をとる場合もあれば、権力を笠に着た悪人に対しては、根回しをした上で脅しのような圧力をかけます。見かけの寝ぼけ署長とは違い、事件が起きるとなかなか爽快な内容です。

こうした見かけ上は「デキる人」と比べて平凡かそれ以下な雰囲気でも、事件を見事に解決するという意外性を見せてくれるのは、「刑事コロンボ」など以外にもよく使われる手ですが、この時代(1946~1947年)だと同じ1946年に登場した横溝正史著の金田一耕助シリーズ第1作目「本陣殺人事件」と同時です。

内容は、お金の単位に「銭」や、貧民長屋などが出てきて、時代を感じますが、発想が面白く楽しく読めます。

★★☆

著者別読書感想(山本周五郎)

【関連リンク】
 3月前半の読書 もう過去はいらない、短劇、神秘(上)(下)、つやのよる
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 2月前半の読書 明日の食卓、悪貨、罪の轍、冷たい太陽

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