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片腕をなくした男(上)(下)(新潮文庫) ブライアン・フリーマントル

片腕をなくした男
英国のMI5のパッとしない風貌のスパイ、チャーリー・マフィンシリーズ第14作目にあたり、以前読んだ「顔をなくした男」(2009年)のひとつ前の作品で2008年に出版されています。

14作目の本作から昨年読んだ15作「顔をなくした男」(2009年)、今年なって読んだ16作目「魂をなくした男」(2013年)が連続した三部作セットとなっています。できればこの14作目から順に読むべきでした。

著者のブライアン・フリーマントルは昨年2024年に亡くなったとのことですので、このチャーリー・マフィンシリーズをまとめておきます。順番、邦題、原題、発行年の順です。

チャーリー・マフィンシリーズ
01  消されかけた男 Charlie Muffin 1977年
02  再び消されかけた男 Clap Hands,Here Comes Charlie 1978年
03  呼びだされた男 The Inscrutable Charlie Muffin 1979年
04  罠にかけられた男 Charlie Muffin's Uncle Sam 1980年
05  追いつめられた男 Madrigal for Charlie Muffin 1981年
06  亡命者はモスクワをめざす Charlie Muffin and Russian Rose 1985年
07  暗殺者を愛した女 Charlie Muffin San 1987年
08  狙撃 The Run Around 1988年
09  未訳 Comrade Charlie 1989年
10  報復 上・下 Charlie's Apprentice 1993年
11  流出 Charlie's Chance 1996年
12 待たれていた男 上・下 Dead Men Living 2000年
13 城壁に手をかけた男 King of Many Castles 2002年
14 片腕をなくした男 上・下 RED STAR RISING 2008年
15 顔をなくした男 上・下 RED STAR Eclipse 2009年
16 魂をなくした男 上・下 RED STAR FALLIN 2013年

こうして邦題と原題を並べてみると、直訳はなく、独自の邦題がついています。普通はタイトルには著者の思いが込められているので、これで著者がよく納得したものです。

著者はこのシリーズ作品の他、米露の捜査官がタッグを組むカウリーとダニーロフシリーズや、心理分析官クローディーン・カーターシリーズ、シャーロック・ホームズの続編、ノンフィクションなど豊富な作品を残しています。

本作を含む三部作では、英国のMI5所属のスパイの主人公がロシアでKGBの後を継いだ連邦保安局と丁々発止の戦いというか騙し合いを繰り広げる内容です。

OO7ジェームス・ボンドとは違い、激しい銃撃戦やカーチェイスなどはなく、主人公も内容も地味で、人間味あふれるストーリーが特徴です。

この三部作の初編では、ロシアにある英国大使館の中で殺人事件が発生し、大使館内部の犯行ということで国内の治安維持を担当するMI5の主人公がロシアに派遣され、殺人事件を追うとともに明らかになってくる英国大使館やアメリカCIAなどを巻き込む壮大な陰謀がわかってきます。

そのMI5の主人公には実はロシアの諜報機関に勤務する女性と恋愛関係からその後結婚していて子供までいるというのが、人間くさいところです。

★★☆

著者別読書感想(ブライアン・フリーマントル)

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凍りのくじら(講談社文庫) 辻村深月

凍りのくじら
2004年に作家デビューした著者の2005年にノベルスとして出版され2008年に文庫化された著者の初期の作品です。

「どこでもドア」や「カワイソメダル」、「先取り約束機」など、ドラえもんの秘密道具がそれぞれ章立てに使われていて、小説の中にもそうした道具を模した内容が出てきます。

個人的には、ドラえもんが登場した頃はスポーツに明け暮れていた中学生時代で、そうした漫画を読んだ世代ではなく馴染みがないので、あまりピンときません。

小説では主人公の父親が藤子不二雄が好きで、ドラえもんの漫画が全巻家に置いてあったことから親しみ、生活の中で、そうした「秘密道具があれば!」という場面で思い出します。

主人公は若い女性で、幼児の頃に重病を患い失踪してしまった父親と同じカメラマンになるまでの高校生活を中心に描かれています。

どうもこうした女子高生の人間関係など学校生活を延々と読まされるのは高齢になったオヤジにはキツく退屈でもあります。

タイトルは、主人公がニュースで見た北海道の流氷に囲まれて呼吸ができなくなって死んでしまう鯨のように、息苦しい社会を投影しているものだと思われます。

最後は、映画「シックス・センス」を彷彿させるようなホラー(ファンタジー?)的な内容で、もっとベタな学園モノかと思っていましたので驚きました。

★★☆

著者別読書感想(辻村深月)

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ニッポンの闇(新潮新書) 中野信子、デーブ・スペクター

ニッポンの闇
2023年に出版された新書で、「サイコパス」や「脳の闇」など多くの著書があり、テレビのコメンテーターとしてもよく見かける脳科学者と、アメリカ出身の有名タレント二人の対談をまとめたものです。

目次は「ガイジンの言葉、脳科学者の言葉」 「ムチャクチャだったテレビ」 「メディアとキュレーション」 「サブ・コンプライアンス」 「多様性の罠」 「日本は本当に同調圧力が強いか」 「勝っちゃったら「すみません」」 「謝るときも「すみません」」 「コメンテーターの明暗」 「文化人枠」 「日本の労働者は立ち上がらない」 「不安遺伝子と日本人」 「カルトの定義」 「日本は無宗教か」 「天皇と権威」 「時間割引率」 「テクノロジーが神になった時代」 「日本式は終わるか」 「ティッピング・ポイント」 「遺伝子の交換は情報の交換から」とかなり多岐に富んでいますが、話の内容は雑談っぽくて薄いです。

外国人からみた「ここが変だよ日本人、日本社会」的な話しと、専門の脳科学で読み解く政治家や宗教に絡め取られる人達など、どこかで聞いたような話がほとんどです。

いっそのこと、両者ともテレビによく出ていることから、テレビの変遷や、旧ジャニーズやフジテレビのスキャンダルに代表されるタブーに深く切り込んでいくとかだったら面白かったかも。

でもそうすると、様々な局から出番を失ってしまう可能性があり、できっこないでしょうけど。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ワイルドドッグ路地裏の探偵(ハルキ文庫) 鷹樹烏介

ワイルドドッグ路地裏の探偵
2023年に文庫で出版された探偵小説です。著者の作品を読むのは今回が初めてです。

著者は1966年東京都生まれで、日大の農獣医学部卒業ということです。作家デビューは「ガーディアン 新宿警察署特殊事案対策課」(2018年刊)で、警察モノが多い作家さんですが、本作は覚えのない不祥事に巻き込まれ刑事を退職に追い込まれた探偵が主人公です。

探偵と言っても正式な届け出をした調査員ではなく、警察がうかつに手を出せない調査や尾行などを、警察同期の刑事から仕事を回してもらっています。

一見すると、退職後は牙を抜かれて落ちぶれたように見えますが、実は退職に追い込まれたきっかけをつくった巨大な相手を油断させるためということです。

今回は、大手新聞社から関連会社へ左遷された男を調べる役目を与えられ、調べているときに拉致されて行方不明となります。

またこうしたエンタメ系ドラマには不可欠な若い女性が相棒として探偵に加わります。これは身内に反社会勢力がいたために警察官採用が見送られた女性で、子供の頃に両親が何者かに殺されたという過去を引きずっています。

探偵の事務所兼住居が浅草にある潰れたラブホテルという設定で、浅草の町並みがところどころに出てきてあの付近に詳しい人(私)には懐かしい思いがします。

もっとも最近は、外国人観光客だらけで、人情や昔の面影はほとんどなくなってしまったでしょうけど。

★★☆

【関連リンク】
 10月後半の読書 八甲田山 消された真実、四人組がいた。、人類の終着点 フランシス・フクヤマ、凍原
 10月前半の読書 十五少年漂流記、シンセミア(上)(下)、私の流儀、残像に口紅を
 9月後半の読書 女のいない男たち、ものごとに動じない人の習慣術、流星の絆、風神雷神(上)(下)

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