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少子化のため生徒数が減ってきているので、学校の教職員を6%ほど減らし、厳しい財政を助けてくれと財務省がその試算を公表しました。

小中の教職員、4万人減で780億円削減 財務省試算(朝日新聞)
財務省は11日、公立の小中学校の教職員数を2024年度までに全体の6%にあたる4万2千人ほど減らせば、人件費の国負担を780億円削れるとの試算をまとめ、この日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)に示した。

働きが悪い公務員を大幅に削るのは歓迎すべきことで、もっと大胆なカットでもいいぐらいに思っていますが、それで将来性のある子供達の基礎教育や情操教育がおろそかになってしまっては元も子もありません。

逆にひとりで何人分の働きをする優秀な教職員にはもっと報いてあげたいと思いますが、社会で少年少女が大きな問題を起こすたびに登場してくる校長や都道府県の教育委員会の呆けた顔の人達をみていると「とてもこいつらにまともな人の査定なんかできっこない」と思えてしまいます。

なんしろ「知らない」「わからない」「聞いてない」のないないづくしで、生徒と先生のことよりも、自分の保身にしか興味がなさそうです。

さて、教職員の数は足りているのか?って問題ですが、数あわせの前に以前から「公務員は長期で休んでもクビにならないので長期病気休職者がいっぱいいる」と評判になっています。

平成23年度(2011年度)の人事院のデータでは、公務員のうち教育職員の総在職者数は921,032名で、そのうち病気休職処分者は8,544名で、率にすると0.93%になります。47都道府県で割れば1都道府県平均で182名というわけです。

また教職員の病気休職処分者8,544名のうち、鬱など精神疾患によるものが5,274名(総在職者の0.57%、病気休職者の62%)ということになっています。

これは多いのか?って思いますが、あにはからんや、国家公務員の非現業部門の長期休職者は全体の約2%だそうです。って言うと、教職員の病気休職者は公務員の中では少なく、率にして約半分程度ということになります。やっぱり楽なのか?

この病気休職者数約1%、精神疾患0.6%というのは、他の職業と比較して決して多いものではなく、モンスターペアレンツや情緒不安定な子供達などを相手にして「教職員は激務で大変だ」というマスコミが流す風潮とはちょっと合わない気もします。

民間企業のデータが見つけられないのですが、で、その中に占める精神疾患はやはり6割程度、民間企業もそれに似たものと思われます。つまり一般的な公務員の長期休職者の割合と、その中で精神疾患に罹る割合は、教職員と比べると2倍近いということです。

さらに民間企業の場合、長期休職ともなれば、公務員よりも退職を勧められるというか、半ば強制的に退職させられることが多く、長期休職者数は数字に表れるよりも実態はもっと高いと思われます。

教職員は他の職業と比べ、精神疾患などで長期休職してしまうほどには激務とは言えないというのはわかりましたが、教職員の高齢化の問題があります。

教職員の平均年齢の高齢化は65歳までの雇用延長による再任が増えてきたことによるところもありますが、小学校、中学校、高校の教職員の平均年齢は20年前と比べると約5歳以上も上昇しています。



働く人が高齢化すれば当然健康に不安があったり、病気をする機会も増えますし、親や兄弟の介護などの問題も増えてきて、今まで若い教職員が体力や情熱にまかせ、残業や休日出勤で対処してきたことができなくなってきます。

それでも国は教職員を減らせと。

そう、プロフェッショナルな教職員は人口減少社会、少子化ゆえ減らしていかざるを得ないでしょう。

でも、ここで古い観念や常識に縛られて硬直した学校教育に新しい活路が見いだせるわけです。

例えば、プロの教職員は半分に減らして、その代わりに非常勤の講師や事務員をサポートとして雇えばいいのです。

私立の学校ではずっと前から当然やっていることで、それで問題が起きると言うのは思考停止状態です。

教育と効率化は相反することで向かないという意見を耳にしますが、そんなのはやり方次第で、効率を上げた分、今までよりももっといい教育ができるて考えるべきでしょう。

外注するにはお金がかかる?

65歳を過ぎて年金もらいながら暇を持て余している世代がごまんといるではありませんか。

彼らは社会の役に立てて時間を有効に使えるなら、お金などさほど問題にしません。退職金で潤い、年金もすでにもらっています。

もちろん責任を持って仕事をしてもらうために、マクドナルドのアルバイト料ぐらいの賃金をお支払いしても公務員一人にかかる経費で様々なスキルを持った非常勤の人を10人は雇えそうです。

例えば、引退した団塊世代を中心に、国語なら総務部や庶務で活躍してきたベテランのサラリーマン、古文には歴史好きな高齢者に事欠きません。

算数なら経理マンや銀行や証券会社でトレーダーや出納を担当していた人達、社会はテーマに応じて世界を旅した商社マンや市役所や区役所、福祉事務所の勤務だった公務員、元消防士や元警察官なんかもいいです。

体育も各種のスポーツを現役でやっている元気な高齢者はごまんといます。一般の教師が苦手とするパソコンの授業だってIT企業出身の元エンジニアもいるでしょう。

図工ならやっぱり元大工さんや左官屋の親方の出番、家庭科には専業主婦、道徳の時間にはお寺を息子に譲って引退したお坊さんや地元教会の司祭などなど。

頼めば喜んで引き受けてくれそうですし、そういう制度を作ったうえで、民間の会社に登録制の「教育サポート人材バンク」を委託し、人材派遣のように必要に応じて適任者に来てもらえばいいのです。

担任制もプロ教師1名に非常勤の講師が2名つき、放課後の補助授業、家庭訪問や保護者会、通学路の見回りなど。テストや宿題の採点やデータ入力作業なども非常勤の事務員にまとめてやってもらいます。

そうすればプロの教師はクラス全体の把握と自分の専門の教科のブラッシュアップ、授業についていけない生徒や家庭に問題がありそうな生徒のフォローに注力できるというものです。

国や自治体も、そうした高齢者が元気で働いてくれることで、高齢者の健康増進と所得税の納付、地域の安全と活性化などいいことずくめではないでしょうか。

でもねぇ、、、頭が固くて、「できない理由」を必死になって考える教育委員会や職員組合などが、子供達のことではなく、自分たちの聖域が侵されかねないと言って邪魔をするのが必然で、進まないんですよねぇ、、、


【関連リンク】
834 高齢者向けビジネス(第4部 ボランティア編)
699 大学へ奨学金で行くということ
666 子供の教育費の負担を覚悟しているか
563 国立大学、私立大学の国庫負担比較
527 教員の高齢化について
427 学校ビジネスの暗く長い闇
352 次は文部科学省、東大、日教組がターゲットだ



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