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即身仏とは、「密教系の日本仏教の一部で、僧侶が土中の穴などに入って瞑想状態のまま絶命し、ミイラ化した物」(wikipedia)ということですが、

現存している即身仏は国内に何体あるでしょうか?


・・・
・・・
・・・

答えは公表されているもので、18体ということです。公表と言うだけで、すべてが公開されているわけではありません。

その他にも即身仏ではないミイラとして、中尊寺金堂に保存されている奥州藤原氏4体が別にあるそうです。

即身仏がなぜできたのか?ですが、「即身成仏(そくしんじょうぶつ)は、仏教の修行者が、「行」を行うことを通じ、この肉身のままで究極の悟りを開き、仏になること。」(wikipedia)とあるように、教義の解釈で、仏になるための究極の悟りとされていたわけです。

現在、即身仏になるには、あるいはそれに協力しようとすると、刑法の自殺幇助罪とか死体損壊罪とか墓埋法とかいろいろと法律的にややこしい問題が起きそうです。

現存する即身仏は、古いものでは1200年前の西暦790年、新しいものでは明治時代の1903年のものまであり、1907年に刑法が制定されて以来ありません。

現存する古い即身仏がつくられた今から1200年前というと、元号は延暦で天皇は桓武天皇、平安京遷都(794年)があり、最澄が比叡山に延暦寺を創建(788年、お寺の名前は元号からきていたのね)し、富士山噴火(延暦大噴火:800~802年)などが起きた時代です。

新しい即身仏は、115年前、江戸幕府が終わり、明治に入ってからです。その1903年というのは、日露戦争が起きる前年で、東アジア周辺はきな臭くなりつつあった時代ですが、国内では初めて野球の早慶戦が開催された年でもあります。アメリカではライト兄弟が初の飛行を成功させました。

私がどうして即身仏に興味を持ったかと言うと、今年の夏に山形へ旅行をした際、事前に山形のことをいろいろと調べていくと、即身仏を安置したお寺が方々にあり、あれれ?こんなに即身仏っていっぱいあったのか?と初めて知ったからです。

ちなみに、即身仏が現在でも保存されている場所は、山形県がダントツに多くて8カ所。いずれもお寺です。もう今の季節だと、山寺が多いので、雪が積もっていたらおいそれとは参拝できないでしょう。


出典:山形県資料「郷土愛を育む副読本「郷土Yamagata-語って 創る やまがたの未来-

次に多いのが新潟県で4カ所、残りは福島県、茨城県、長野県、神奈川、岐阜県、京都府に各1カ所あります。

なぜ山形県に現存する即身仏が多いのか?というのは、ちょっと調べてみましたが不明です。

霊山の出羽三山があるからと言っても霊山なんて日本各地にあり、日本三大霊山はと言うと恐山(青森)、比叡山(京都・滋賀)、高野山(和歌山)で、出羽ではありません。

また仏教が盛んで、お寺が特に多い地域というわけではありません(寺の数の多い都道府県は1位愛知県、2位大阪府、3位兵庫県で、山形県は中間の24位、現在の人口10万人あたりの数では山形県は8位)。

ひとつ考えられるのは、庄内平野は昔から米どころでもあり、干ばつなど飢饉が襲うと多くの農民が餓死するなど苦しむことになり、そうした飢饉の時に救済と願いを求めて僧侶が生け贄的に即身仏となったということがあるかも知れません。

でも飢饉で苦しむのは、山形の農民だけでなく、東北全般で言えることですし、山形の場合は、米だけでなく漁業もあるので、内陸の地域よりかは食料事情は比較的マシだったはず。

純粋に仏教で悟りを開くための修行ということを考えると、ひとつの地域に集中している謎は不明です。

山形県や鶴岡市のサイトを探しても、即身仏は貴重な文化遺産であることは確かなものの、観光の目玉としてや、地元の子供の社会見学の場所にするようなわけにもいかず、結構微妙な扱いなので、探すのに苦労します。

わかりやすいと言えば、ちょっと書かれたのは古いですが、下記の「みうらじゅんに訊け!」は山形と即身仏について説明されています。

みうらじゅんに訊け!-この島国篇-山形県 即身仏、青春の光と影。(ほぼ日刊イトイ新聞)

即身仏になった修行僧は、歴史に名を残すような有名な僧侶達ではなく、貧しい下級僧侶が多かったということですので、地方の名もなき下級僧侶が、命に代えて名を残したいがため究極の修行をおこなったのでは?という話しもあります。

内田康夫氏の小説「熊野古道殺人事件」で知りましたが、紀伊(和歌山)でおこなわれていた補陀落渡海(ふだらくとかい)の行は、小舟に僧が乗り込み、外に出られないようにして、伴走船に沖合まで引っ張られ、そのまま返ってこないもので、即身仏と同様、死を覚悟しなければできない行で、渡海して浄土へ行くという目的があってのことです。

そのような命を賭して僧侶が修行を結実させることは全国にいろいろとあったのではないでしょうか。

現在でも比叡山延暦寺でおこなわれる「千日回峰行」は、即身仏や補陀落渡海まではいかないまでも、命を賭した厳しい修行です。

即身仏の作り方を以前テレビで見たことがありますが、深く掘られた土の穴に入り、その中で、何日もお経を唱え、鐘を鳴らし続けます。

それが途切れたら亡くなったことになり、その後しばらくしてから、亡骸を引き上げて、防腐処理をして寺社に祭るということでした。今の科学で言えば絶食と給水がない状態での飢餓(栄養失調)と脱水状態による緩やかな自殺と言うことになります。

人が高齢になって、自分で栄養や水分補給ができなくなったとき、医療技術が未発達だった頃は、一般的に老衰として自然死ができました。

現在の医学では、本人の意識外で点滴や胃瘻、人工呼吸など生命維持装置で、簡単には死なせてくれなくなっています。

普通の健康な人ならば、真っ暗な穴蔵にずっといれば、発狂するかその寸前で、生きたいという本能から自力で這い出すか、救助を求めるでしょうけど、そこは一定の修行を積んだ僧侶達ですので、老衰死に似た状態を自分でコントロールできたのでしょう。

こうした即身仏は決して日本独自の文化ではなく、世界の各地に似たような儀式やミイラはあるそうです。

で、結局、即身仏へお参りしたか?というと、せっかく山形まで行ったにも関わらず、そうした即身仏が奉られたお寺へはお参りすることなく、クラゲだけ見て帰ってきたのでした。


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