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「アラフォー・クライシス」とも呼ばれていますが、就職氷河期世代が今後日本の行く末にマイナス面で大きく関係してくると言われています。
私が勝手に煽っているのではなく、NHKをはじめとするマスメディアや評論家、学者先生方が言っているのです。
アラフォー・クライシス(NHK)
氷河期世代没落で生活保護費30兆円増、衝撃の未来図(ダイヤモンドオンライン)
概略を書いておくと、現在アラフォー(40歳前後)の人が学校を卒業する時、ちょうどバブル崩壊後の就職氷河期にあたり、正社員の雇用が狭き門だったり、給与水準が高く、教育制度等が整っている大企業へ就職できた人が減少した世代が、今後高齢化すると起きてくる問題を懸念していると言うことです。
その1993年から2005年頃の就職氷河期世代(1970年~1983年生まれ)というと、現在は35歳から48歳になっています。本来だと、結婚していて子供もでき、そろそろ家でも買ってという時期です。
人口が特に多い層が初めに出現した団塊世代(1947年~1949年生まれ)、そしてその団塊世代の子供達の団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)は、明らかに突出して人口が増えましたが、その次の団塊3世が本来できたはずのところ、これが綺麗に消滅しています。
その原因は様々に言われていますが、そのひとつには、団塊ジュニア世代の一部が、上記の「就職氷河期とかぶってしまった故、結婚できない、子供を持てない人が多い」という理由も影響していると思われます。
統計資料から、世代別にどのぐらいの金融資産を持っているかをみてみます。注目すべきは超氷河期世代を含む30代後半と40代です。
中央値と平均値の年代差額
通常は、20代で就職し、30代、40代と収入が上がっていき、40代後半か50代前半頃に収入のピークを迎え、その後は下がり、60代で退職金を得て終わります。
この表とグラフは収入額ではなく、預金など金融資産額ですので、その多くは貯金や株式など債権投資の額です。
30代、40代、50代は子供の教育費を支払ったり、自宅の購入資金などで、貯金額が大きく変動する可能性がありますが、それにしても、30代と40代の金融資産額に変化(差)がないのに対して、40代と50代の間には大きな差がついていることが特徴としてわかります。
50代と60代で差が付いているのは、60代でまとまった退職金を手にする人が多いので、これは差が付いて当然と言えますが、40代と50代の差の理由は明らかではありません。
10年ごとの各年代ごとに、金融資産の中央値を見ると、各年代でおよそ100万円ずつ増加していくようで、30代で200万円、40代では本来なら300万円のところ220万円とわずか20万円しか増えていません。そして50代では400万円と元のペースに戻ります。つまり現在の40代でなんらかの大きな出費があったのか、元々収入や貯金が少ないのでは?と考えられます。
個人資産だけの問題であれば、それほど日本全体でみて大きな問題とは思えないのですが、心配なのは、正社員に就けなかった人や、収入が低い企業に就職せざるを得なかった人達が、所得や貯蓄が少なく、持ち家をあきらめ、ずっと安い賃貸住宅に住み続けているケースが増加傾向にあったとすると、年齢が高くなる今後大きなインパクトをもたらすように思えます。
持ち家か、賃貸か?という議論はずっとあり、それはライフスタイルに合わせてどちらを選んでも自由で、どちらが良いとか悪いとかという話しではありません。
ただ、25年前と比較すると、60歳以上は持ち家率は横ばいか、上昇しているのに、50歳以下は軒並み持ち家率は減少していて、特に30代から40代半ば以下の持ち家率は10%以上大きく減少しています。
これはどういうことかと言うと、従来の持ち家という価値観が薄まり、自由に転居ができる賃貸派が増えたという価値観の変化もあるでしょうけど、それだけではなく、欲しくてもこの年代の人が買えなくなってきていると思われます。
しかし、そうした賃貸派の人も、自分が60歳を過ぎ、仕事を引退したあとも、同じように賃貸住宅を終の棲家として過ごすイメージを持っているでしょうか?
すでに高齢者、特に独居高齢者お断りの賃貸住宅が多くあり、また軽度でも認知症など患っていると、火事のリスクが高まるので、契約更新ができなくなるという問題も起きています。親しい近親者が近くにいないと賃貸契約保証人の問題もあります。
そして今後減少が見込まれる年金の中から、賃貸住宅費用を毎月支払い続けないとならないことで、高齢者の貧困化が加速していきそうです。
もし持ち家であれば、30~40年後、例え価格が大きく下落していたとしても、少なくとも誰に気兼ねすることなく住む家はあり、また最悪そこを売って、そのお金で地方や郊外の老夫婦向けの手頃で安いマンションを購入することもできます。
多くの金融機関がおこなっているリバースモーゲージは、住んでいる住宅を担保にして、お金を借り、亡くなった後にその担保(不動産)を処分して返済するシステムで、持ち家の人の最後の手段としては有効に活用できます。
もちろん、今後増えていく空き家を使った賃貸の高齢者住宅やシェアハウスなど、賃貸派向けの高齢者住宅も整備されていくでしょうけど、若いときは地域のつながりはほとんど気にしない人でも、高齢者になると、近所の知り合いや仲間というのが、とても大切になってきます。
男性はともかく、特に女性の場合、ご近所や地域との関係や縁は深く、旦那が思いつきで田舎へ引っ越ししたくても「勝手にひとりでどうぞ」と言われかねません。
つまり自分のライフプランに合わせ、賃貸だから気軽にどこへでも引っ越しできるというのは若い間だけできるってことです。
昔なら、子供が何人かいて、その子供達が親の生活や経済の面倒を見てくれるというのが普通にありましたが、今の若い人が安定した収入を得て、親を養っていけるほどの経済力があるとも思えません。
親の年金にすがって生きる、引きこもりの若い人が何百万人といるぐらいです。
持ち家はなくても、持ち家を買えるだけの資産はちゃんと貯めてきたというのなら心配はありませんが、買えなかった、貯金はない、となった時、その人が高齢者になって働かなくなった時に待ち受けているのは、あまり想像をしたくない状況で、安く貸してくれる賃貸を探して放浪する旅となってしまいそうです。
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