リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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506
おひとり京都の愉しみ (光文社新書)
京都市在住の歯科医で、歴史や料理にも造詣の深い柏井壽氏の著作で、タイトルの通り京都ひとり旅の参考書として新書で出版されています。他にも京料理の本なども出しているそうですが、同氏の本を読むのはこれが最初です。
大河ドラマでは昨年は坂本龍馬、今年は江(崇源院)ということで、どちらも京都とは縁が深く、また知恩院では浄土宗開祖の法然上人没後800年を記念しての行事が行われたりと、相変わらず日本中から多くの人を集めています。私も以前「東京から京都へ行く方法」をブログで書きましたが、京都やその周辺に親戚や友人がいるので、時々京都へ出掛けることがあります。
本書では、もっぱら有名な観光地でないところを散歩したり、ひとり飯する方法、ひとりで泊まれる宿情報などが書かれています。しかし一般的な観光客であれば、同じ関西にでも住んでいない限り、そう何度も京都へ行く機会はなく、そしてせっかく行くからには定番の観光地や寺社巡りをしたいだろう思いますが、そういうガイドブックとしてはあまり役立ちません。
例えばひとりで京都旅行となると「龍馬」「新撰組」「戦国武将」「仏像」「小説や映画の舞台」などのゆかりの地を巡ったり、「桜」「紅葉」「祭り」「寺社」「茶道」などを観光や体験などを目的とするケースが多いんじゃないかなと思います。「目的もなしにぶらりと京都へ」というのは、イメージ的には格好いいのですが、かなりの京都通か自殺願望者ぐらいで、普通の人だと夏は暑く冬は寒くて年中湿度が高くジメジメし、観光地の常道で物価が高い京都では退屈な思いをするだけでしょう。
ひとり旅だからこそ「マニアックで観光客があまり訪れない場所へ」という趣旨はわかりますが、それならばどちらかというと大阪など京都周辺に住み、日帰りで何度もぶらりと訪れる人にとっていい本なのかなという感じがします。でもそれならば宿泊情報は不要で、その辺りちょっと中途半端な気がします。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
青春の門 第七部 挑戦篇 (講談社文庫)
団塊世代の人ならほぼすべての人が、そうでない人も50代以上なら読んだか映画を観たかで知っている人が多い「青春の門」は、1969年に初出の「第1部 筑豊篇」から始まり、「第2部 自立篇」「第3部 放浪篇」「第4部 堕落篇」「第5部 望郷篇」「第6部 再起篇」「第7部 挑戦篇」と続く、同氏の自伝的ライフワークと言える超長編小説で、まだまだ完結しそうもありません。
五木寛之氏もすでに78歳。いつなにが起きても不思議ではない年齢に達していますので、このまま完結を見ることなく終わってしまうのでしょうか。もしかすると、本当はすでに完結編まで書き終わっていて、自分の死後に順次刊行するような密かな作戦ができているのかも知れません。ま遅筆と1カ月間ぐらい平気で風呂に入らない風呂嫌いで有名な五木氏ですからそれはないと思われますが。
この第7部挑戦編は、前編第6部再起編が1981年に文庫化されて以来、なんと30年ぶりの文庫の続編の登場となります。さすがに30年前の再起編がどんな展開だったかはすっかり忘れてしまっていますが、あえて読み直しはしないで、この挑戦編を読みました。
物語の舞台は北海道にある江差町です。江差と言っても江差追分は知っていても北海道のどこにあるのかまで知っている人は少ないのではないでしょうか。私も恥ずかしながら調べるまでは知りませんでした。函館から日本海側へ出て少し上へ行ったところで、奥尻島へのフェリーが発着している場所と言えばわかりやすいかも知れません。
江差も明治・大正の頃は小樽と同様ニシン漁が盛んな漁港で、すごく活気があったと言うことですが、昭和に入ってからはその面影は消えていきます。小説では1960年~1961年の貧しくわびしい漁村として描かれていますが、この小説により観光客誘致の町おこしなんてものがおこなわれているのでしょうか。小説の舞台にもなっている鴎島がミニ原宿化してたりするとガックシするでしょうけれど。
それはさておき、主人公伊吹信介はここでも女子高生にモテモテです。60年代の学園紛争真っ只中でもあり、まもなく始まろうとしている高度経済成長に向けて、貧しい中でも必死にもがきながら飛び出す機会を狙っている主人公が、過去に登場した様々な人物と函館で巡り会い、やがて次編のナホトカからシベリヤ鉄道でユーラシア横断する「青年は荒野を目指す」旅の次編へとつながっていきます。ただし、こちらは途中まで週刊誌に連載されていましたが、現在は休筆中となっているそうです。
◇著者別読書感想(五木寛之)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ボックス!
デビュー作「永遠の0 (講談社文庫)
「ボックス!」とはボクシングでレフリーが両者を闘わせる際にかける言葉で、相撲で言えば「ハッケヨーイ!」ですが、「あしたのジョー」世代には「ファイト!」と言うのが一般的に知られていましたが、いつの間にか変わったんですかね。
設定は大阪の高校の弱小ボクシング部に、中学校時代から素質を認められプロボクサーに混じってジムでボクシングをやってきた運動能力の優れた生徒と、その親友で勉強しかできないスポーツ苦手の高校生が入部し、アマチュアボクシングを通じ成長していくという内容です。
「Box」に「ボクシングをする」という意味の動詞があったり、「Science」に「ボクシングの技」という意味があったりと、その他にも様々な一般には知られていない用語やルールなどのうんちくが満載です。どうしてもボクシングと言うと、あまり一般の人には馴染みがなく、テレビ中継があるプロの試合やアニメや映画「あしたのジョー」のイメージだけですが、単なる根性ドラマでもなくヒーローものでもない、現代っ子の部活動を中心に書かれています。
ジワジワと口コミや書店員の推薦で伸びて結果的には大成功を収めた「永遠の0」とはまったく違ったジャンルの小説で、著者としては「永遠の0」で描いた太平洋戦争小説家のイメージが付くことを恐れ、まったく違う、どちらかと言えば若者に向けた売れる小説を書いたのかも知れません。しかし最後のエピローグ部分に「永遠のゼロ」を彷彿させる同じような匂いを私は感じ取りました。
著者は元々放送作家ですので、いかにも映像化しやすそうな内容で、そのうちたぶん映画化されるのではないかなと思います。
◇著者別読書感想(百田尚樹)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
15のわけあり小説 (新潮文庫)
アーチャーは「ケインとアベル
概ね彼の短編小説の特徴とパターンがわかってきましたので、物語の最後のどんでん返しで驚くことは少なくなりましたが、逆にニヤリとするようにひねってないと満足いかなくなり、評価のハードルが高くなってしまいました。そういう中でも短編ならではこそ発揮される彼のストーリーテラーぶりにはいつも感心します。
事実に基づいた話しでは、どこまでが本当の話しなのかは知りようないのですが、もしそのまま事実であれば、それは痛快だなと思えることが満載です。でもやはり昔に読んだ「十二本の毒矢」や「十二の意外な結末」などからすると、文章や構成は上手くなっていますが、いまいちドッキリさせるキレがなく、また新鮮味に欠けるように思いました。
それにしても2004年に書かれた獄中記の二作目「煉獄篇」が未だに文庫になりません。一作目の「地獄篇」がとても面白かっただけに、ぜひ早く契約関係?をスッキリさせて「煉獄篇」の文庫化を急いでもらいたいものです。第三部の「天国編」も楽しみに待っていますが、いつになるのか神のみぞ知るってところでしょうか。
◇著者別読書感想(ジェフリー・アーチャー)
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505
私が退職して失業保険のお世話になったのは、いまから10年ほど前のことで、それから何度か改正(改悪?)があり、給付金の期間や金額等に変更がありました。そこで2011年6月現在の失業保険の給付についてメモっておきます。ちなみに私は退職するとき、期日を選ぶことはできず、後でわかったことですが、ちょっとしたことで損したなぁって悔やんだことがありました。
なお、このブログ(日記)やサイト全体に言えることですが、ここに書いてあることは参考程度(かなり端折っていたり情報が古くなっているもの、記載に誤りがあるかも知れません)にしていただき、最新で正確な情報は各地域の労働局や居住地の職安(ハローワーク)で尋ねるか、厚生労働省のホームページにて調べていただき、むやみにここに書かれている内容を信用しないでください。またこの日記の筆者(私)は、それらによって損害やトラブル等が起きても、一切責任は負いません。
まず、失業給付は、会社都合で退職する場合は最低6カ月間以上、自己都合で辞めるときには1年間以上雇用保険に加入していることが条件となります。また2年前の改正で、派遣社員等の雇い止めによる失業者救済のため、離職日(退職日)以前の1年間に通算して6ヶ月以上雇用保険に加入していれば受給資格要件を満たすようになりました。
一般のサラリーマンだと、会社と本人が雇用保険を負担して支払っていますが、通常は給料から天引きされていますので、自分が支払ってきたという実感はあまりないかもしれません。給与明細では「雇用保険」とか「保険その他」で毎月引かれているはずです。
零細企業の中には、雇用保険や社会保険(健康保険、厚生年金保険)の会社負担分が支払えず、本人の給料からは天引きしておきながら、収めていなかった(滞納していた)というひどいケースが過去に何度かニュースになりました。万一そういう場合でも、給与明細書等や給与振込先の通帳で保険金が天引きされていたことが証明できれば、問題なく手続は可能だと思います。それよりもそのような企業は損害賠償で訴えることも考えてもいいかもしれません。
次に会社を退職するときには、大きく分けて(1)本人都合(自己都合)と(2)会社都合の二通りがあります。懲戒解雇など本人の重大な過失等で解雇になった場合は今回除外します。倒産や会社閉鎖で解雇やリストラにより退職するときは通常(2)会社都合です。ただしそれを正式な書面(離職証明書)に記載がないと職安で認めてくれない場合がありますので、退職時に会社に「会社都合」であることを確認しておく必要があります。
また(1)(2)のどちらか曖昧な時は、できるだけ(2)の会社都合にしてもらいましょう。(1)と(2)では給付される期間や金額、支給開始日が大きく違い、当然会社都合退職のほうが失業者には手厚くカバーされます。しかし会社が雇用助成金等をもらっているような場合は、(2)の会社都合退職者を出すと、助成金が打ち切られたり、今後しばらくもらえなくなりますので、会社としては(1)本人都合退職としたいと思っているかもしれないので注意が必要です。
前述したように失業保険の給付金や給付される期間は一律ではありません。
(A)「本人都合」退職か、「会社都合」退職かにより給付開始時期、給付金額、給付期間が変わる
(B)「年齢」と「給与額」により失業保険でもらえる日額(基本手当日額)が変動する
(C)「年齢」と「勤務(雇用保険加入)年数」により給付期間が変動する
(A)「本人都合」退職か、「会社都合」退職か
会社都合で退職した場合、会社から送られてくる離職証明書に会社都合であることが書かれています。それを持って職安へ行き手続をすれば、受給説明会への参加等を経て、待機期間ののち、おおよそ20~30日後ぐらいに最初の給付が受けられます。支払は月1回で通常は銀行振り込みです。
もし本人都合や懲戒解雇の場合は、離職証明書を職安へ提出し手続きするのは同じですが、待機期間+3カ月後にしか給付されず、実質退職後約4カ月近く経ってからしか保険が給付されません。自己都合で辞めるなら次の仕事を決めてからでないと、生活は厳しいものとなります。
また(B)の基本手当日額、(C)給付日数にも本人都合か会社都合かによって変わってきますので、会社都合退職にしてもらうメリットはかなり大きくなります。
(B)年齢と平均月給
退職前6カ月間に支払われていた給与(賞与など臨時のものは除き残業代は含む)を180で割り、賃金日額を計算します。離職証明書にも給与金額が書かれていますが、念のためそれが正しいかを知っておくために給与明細を取っておくのが賢明です。
その賃金日額の50~80%(60歳~64歳については45%~80%)が基本手当日額で、給付される元となるものです。さらにそれらの日額には上限と下限があります。50~80%のように幅があるのは賃金日額が低い人ほど給付される割合が多くなるようになっているからです。
基本手当日額の算出サンプル
40歳勤続19年で6カ月の平均月給40万円の人(会社都合退職)
40万円×6カ月=240万円
240万円÷180日=13,333円(賃金日額)→6,666円(50%)
45歳勤続20年で6カ月の平均月給50万円の人(会社都合退職)
50万円×6カ月=300万円
300万円÷180日=16,666円(賃金日額)→7,685円→7,505円(上限でカット)
これが実際に給付される基本手当日額となります。直前6カ月間の給料額と5歳刻みの年齢によって変わってきます。年齢による差は下記の給付期間にも関わってきますので、その開きはさらに大きくなります。
(C)勤務(雇用保険加入)期間
会社都合で退職した場合は、所定給付日数は「被保険者であった期間(≒勤続年数)」と「年齢」で決まります。
例えば、会社都合で退職した場合(懲戒解雇除く)
上記の通り給付期間は勤続期間や年齢で5年ごとに変化します。60歳未満であれば退職日を延ばすだけで給付総額が大きく変わる場合があるので注意が必要です。
44歳19年勤続、基本手当日額上限として6,825円×240日=1,638,000円(最大もらえる金額)
45歳20年勤続、基本手当日額上限として7,505円×330日=2,476,650円(同上)
その差838,650円(均すと毎月7~8万円の差)
もし44歳19年勤続だとすると、あと数カ月退職日を遅らせて、45歳と勤続20年に達することができれば、給付総額が最大80万円以上も変わってくることがわかります。リストラにおいて退職時期を自分の都合でうまく変えられるかどうかという問題はありますが。
なお、自己都合や定年、契約期間満了で退職した場合の所定給付期間は年齢に関係なく下記の通りです。やはり会社都合で辞めるのと大きな差があります。
あと、給付を受けられるのは、原則として退職した日の翌日から1年間となります。退職後しばらく骨休めとばかり退職金で海外旅行などへ出掛け、長期間遊び回る人もいるでしょうけれど、失業保険をフルにもらいたい人は、できるだけ早く離職証明書を取得し、すぐに職安へ行き手続をおこなった方が良さそうです。中には会社へ督促しないといつまで経っても離職証明書を送ってくれないというケースもあります。
その他にも、個別延長給付、再就職手当、教育訓練給付、高年齢雇用継続給付などの制度がありますが、対象者や条件、居住地域が限られたりしますので、詳細は職安にて調べてください。
あと失業期間中に公共職業訓練を組み合わせることで、給付制限(給付期間の制限など)を解除することができます。例えばの例ですが120日間の給付期間中に、公共職業訓練所で120日の講習を受けると、その講習期間中も別途失業給付がおこなわれ、トータルで最大240日間の失業給付がもらえることがあります。
但し人気のコースなどはいつも満員でタイムリーに受けたいコースを受けることは難しく、私も以前申し込もうと聞くと半年先でないと空いていないような状況でした。1日でも早く本来の勤労収入を得るため、再就職活動に集中するか、それとも一旦引いて(もちろん訓練中に再就職活動をおこなっても構わないのですがどちらも中途半端になりがちです)、職業訓練を一通り受けてから再就職活動をおこなうかを決断する必要があります。
なお、上記の各データは2011年6月1日現在のもので、間違い箇所があれば訂正致しますが、それ以降に変更があっても修正・更新は致しません。
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504
今から19年前(1992年)、子供達が大きくなってきて、それまで住んでいたマンションが手狭になってきたので、思い切って「いかにも安普請の一戸建て」を購入しました。新築9棟現場のうち、完成後半年経っても半分が売れ残ったまま空き家状態だったので、思いっきり値引きしてくれたものです。
でも一戸建てと書くと一般的にはリッチな感じもしますが、その時はすでにバブルは弾けた後で、場所を気にしなければ、狭い建て売りの一戸建てと、新築マンションとを比べると、その値段の差はほとんどありませんでした。
建て売り一戸建ては、2階建ての4LDKタイプなのですが、当時としては珍しく最初から各部屋にエアコンが設置されていて(今では普通かもしれません)、LDKの1台を含め合計5台(当時のエアコン価格推定で約100万円程度)分のお得感がありました。
しかも装着されていたのは、割と高級機として有名だった三菱重工のビーバーエアコンで、マルチ型室外機が2台(室内機合計4台)と広い部屋用の機種1台(室外機室内機とも1台)です。
しかし今から6年前に、一番頻繁に使っていたマルチエアコンの室外機が故障してしまい、さすがに14年以上経過したものになると修理もできず買い換えることにしました。
その故障した室外機はマルチタイプなので、最初は同じく2部屋を別々に冷やせるマルチタイプのエアコンを探しましたが、家電量販店などにはなく、取り寄せようとすると普通のエアコンが3台以上も買えてしまう高額となり、結局2部屋別々に設置することになりました。(東芝RAS-506EDR 192,825円、RAS-225ED 53,000円)。
それから6年が経ち、次によく使っていたリビングダイニング用の大きめの1台と、マルチタイプの室内機が1台故障してしまいました。
エコポイント制度も終わり、急ぐ理由はなかったのですが、梅雨頃のシーズンに入ってしまうと、価格や取り付け工事の日程が押せ押せになってしまうと困るので、5月中旬というエアコンをあまり使うことのない中途半端な時期に購入することになりました。
買うと決めたら、まず前週末の量販店のチラシを探し、工事費込みの価格をチェックします。過去に買ったことのあるエアコンは、富士通ゼネラル、シャープ、東芝などとメーカーはバラバラであまり節操なく、その時々で最適なものを購入してきましたが、今回は諸般の事情により、メーカーや機能ではなく、価格が最重要ポイントとなります。
量販店のチラシには、必ず台数限定の「お買い得エアコン」が掲載されています。ま、それに釣られて来た客に、「健康」や「お得感」「格好良さ」「多機能」などを説明し、より高価なエアコンを買わせようというのが一般的な戦略です。
そうしたお買い得商品には、テレビCMに出てくるような高機能製品はなく、中には住宅機器メーカー向けに、格安で卸していいるカタログに載っていないモデルまでが使われます。
土曜日の朝、早起きをしてまず新聞折り込みに入ってくる4店舗の量販店のチラシをチェックし、先週に出ていたものと比べたり、カカクコムに出ている価格(カカクコムの表示は工事費別なのであまり参考にならず)なども見ながら、どこの店に出撃するかを決めます。台数限定商品だと同日に2店目3店目と回ることができないので、一発勝負です。
今回狙い目は、チラシに出ていた中では3万円台と最安値のマイナーメーカーなコロナ製(暖房機ではメジャーなんですけどね)のものではなく、東芝製の49300円1台と、リビングダイニング用に大きめの容量をもつ日立製の64800円で、両方とも台数限定、各商品お一人一台限定の特売品です。
しかしエアコンも安くなったものです。30年ほど前、名古屋でワンルームマンションを借りたときに設置したエアコンは性能はもう少し上だったと思いますが確か20万円近くした記憶があります。
で、一番に購入するために10時のオープン前に店頭へ行きます。幸い競合する人はいなく、エアコン売り場に一番に到着し、ようやく朝礼が終わったばかりの若い店員さんを捕まえ「チラシに出ていたエアコンください」と声をかけます。例によって別の高機能な製品を強く勧める店員さんのむなしい説得は無視して、チラシ掲載品を押さえます。
家電の場合、設置工事費込みと書いてあっても基本工事部分の費用だけなので、2階建て一軒家の場合ほとんど別途費用が発生します。
今回は1台は1階、もう1台は2階の部屋に設置します。
室外機はいずれも1階に設置しますので2階の部屋までの配管は基本工事に収まらず、配管延長追加費用が発生します。
さらに古いエアコンを引き取ってもらうにはリサイクル費用が発生します。今回は2台分が必要となります。
そして想定外だったのが、外に露出する配管には元々プラスチック製のカバーが付いていますが、それを再利用するには別途費用が発生します。
むき出しでグルグルとテープを巻いただけの配管を時々見掛けることがありますが、それじゃあまり格好良くありません。
カバーはそのままでまだ使えそうだったので再利用してもらうことにしました。新しいカバーを付けるとまたそれなりに高くつきます。
また1階の旧エアコン室内機のコンセントの形が「lL型」で通常のプラグが入らないと事前にわかっていたので、それの交換工事を依頼すると、別途費用が発生しますので、自分でホームセンターへ行き「||型共用」のコンセントを購入して(200円程度)、サクッと自分で交換しておきました。確かその作業をするには電気技術士の資格が必要です。
本体+基本工事代(チラシ掲載の価格)+リサイクル費用+2階用追加配管+カバー再利用(1階も2階も)となりますが、計算すると、追加の費用だけで4万円ぐらいすることになります。これらについては、例え1台20万円の高級機を買ったとところで同額が必要です。
あと心配されたのが、マルチエアコンのうち1台の室内機を取り外した場合、残った1台はちゃんと機能するのか?という問題がありました。
これは工事屋さんが言うにはマルチエアコンの室外機によっては、1台だけにすると使えなくなる機種があるらしいとのこと。しかし20年も前の機種だけに、ネット中を探してもその仕様やカタログを見つけることができませんでした。
10年ほど前の三菱重工のマルチエアコンの仕様を見ると「室内機接続可能台数1~2台」と書かれていましたので、ま、たぶん1台でも大丈夫じゃないか?と勝手に想定して工事をしてもらいましたが、まったく問題はありませんでした。家電製品の説明書や仕様書はできるだけ取っておくようにしたいものです。
工事はベテラン1名と若い補助スタッフ1名の2名体制でやてきました。土曜日の午前中10時半から始まり、昼の休憩は取らずに、一気に3時間後の1時半に工事は全部終了しました。
19年間、室内機のフィルター以外は、まったく手入れしていない雨ざらしの室外機や配管を、手際よくしかも壁に傷を付けないように撤去していくのはたいへんです。
特に自宅の外壁は一度補修の塗装をしていますので、その際に配管カバーも一緒に上からペイントされていて、固着しているので剥がすのには力が必要です。
ちなみに5年前にエアコン2台を交換設置したときは、年配の夫婦が設置にやってきましたが、年齢のこともありあまり要領がよくなく、室外機など重量物を持ち上げる時などでは私も手伝いいましたが、4時間以上かかったように思います。ま、夫婦が力を合わせて働いているのを見ると微笑ましくはありましたが。
そんなこんなで、19年前室外機が3台に室内機が5台あった家のエアコン事情は、現在、室内機5台に室外機5台という構成になってしまいました。それにしても20年経っても室外機のでかさは変わらず、相変わらずバカでかくて邪魔です。
エアコンの技術進歩は小型軽量化や故障の少ないシンプル構造といった基本的な要素ではなく、「ピコイオン空清」だの、「プラズマイオン」だの、「お掃除ロボット」だの、「人感センサー」だの、「日射センサー」だの、「光速ストリーマ」だの、「プラズマ空精」だの、「ナノイー」だの、「高濃度プラズマクラスター」だの、「加湿機能」という、私からすればどうでもいいつまらないところにその本領が発揮されてきたようです。
写真
(上)東芝RAS-221JS [ムーンホワイト] 49,300円
(下)日立白くまくん RAS-AJ28Z [クリアホワイト] 64,800円
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503
原発事故が起きて、俄然自然エネルギーが注目されてきました。ただ自然エネルギーと言うと、広い意味では水力はもちろん、石炭や天然ガスなど天然資源を利用する火力も、そして元々は天然の鉱石であるウランなどを使う原子力も入ってしまうことになりますので、実際上「再生可能エネルギー」というのが適正かも知れません。
その「再生可能エネルギー」とは石油や天然ガス、ウランなどの「枯渇性エネルギー」の対義語として使われている用語です。
その再生可能エネルギーについてはマスメディアでもネットでも盛んに論議されていますので、今さらとは思いますが、自分の知識を整理しておくために書いておきたいと思います。日記ですからいいでしょう。
再生可能エネルギーは世界中で現在のところバイオ燃料、バイオマス、地熱発電、太陽エネルギー、水力発電、潮力発電、波力発電、海流発電、風力発電などがすでに実用化されています。
私は以前から日本列島の太平洋沿いに埋蔵されている「メタンハイドレート」が日本のエネルギー政策を救うものと言ってきましたが、これは天然ガスと同様「枯渇性エネルギー」で、しかも海底深くにあるためコストに見合った実用化ができるまで、まだ数十年はかかりそうです。
そしていま日本で原子力に変わる再生可能エネルギーとして注目されているのは、すでに古くから発電量で大きなシェアを占めている水力発電(揚水発電)や、今後期待値の高い太陽光発電、風力発電、地熱発電などがあります。
しかし環境破壊につながる脱ダムの政策からして、新たな巨大水力発電所の建設は難しく、代わりに日本の技術が生かせる太陽光発電や、欧州ではすでに一般的になっている風力発電に注目が集まっています。
まず太陽光発電ですが、アフリカ北部や中国西部、アメリカ、オーストラリアのように広大で利用価値がほとんどない砂漠地帯を持つ国では、滅多に雨が降らない砂漠に太陽光パネルを設置をすることで、天候に左右されることなく、年間を通して発電が可能となり、地域の昼間の電力をまかなっていくことが可能でしょう。
しかし天候が不順で、平均すると3日に1日は雨が降って太陽が出ない上に、国土が狭く平地も少ない日本では、極めて小規模な一般家庭や工場の屋根に設置して補完的に利用するしか役に立ちません。
最近は太陽光を電気に変える光電変換効率が技術の進歩で格段に上がってきていますので、将来に期待はできますが、それでも夜間は発電ができず、発電の主流とはなり得ません。
次に風力発電ですが、最近では海岸沿いや山間部に大きな風力発電用の風車をよく見掛けます。まだ外国製の装置が多いのですが、国産の製品も少しずつ増えてきています。
しかしこの風力発電も、年中適度な風が吹いている場所は限られていて、さらに人口密度が高い日本では、風車から出る高周波振動音が近隣住民に頭痛や耳鳴りといった健康被害をもたらしています。
また日本は台風が通過する位置にあり、そのような猛烈な風が吹く場合は危険なので風車は回らないように停止させますが、それでも過去の大型台風など自然災害により、故障したり、支柱部分がポッキリと折れてしまう事態が起きています。
地震が少なく、巨大台風の直撃もないヨーロッパで実績があっても、それをそのまま持ってきても日本では使えません。
最近では海上に設置したり、海上フロート型の風力発電装置の構想もありますが、実際の運用は陸上に設置するよりも難しく、それにやはり天候に左右され、補完的なものとしてはいいですが、年間を通して安定した電力を供給できるのかという点についてはやはり疑問が残ります。
そこで、いま一押しなのが地熱発電です。
日本列島には火山が走り、温泉が湧いていますが、その温泉の元である地熱(あるいはマグマの熱)を利用した発電方法です。
しかもこの地熱発電装置(プラント)は富士電機が世界の約4割のシェアを持ち、続く三菱重工と東芝を含めると世界の7割のシェアがある日本以外で多くの実績がある発電方法です。それだけの技術がありながら、日本ではほとんど地熱発電がおこなえずもっぱら海外へ輸出している状況です。
ただ地熱発電にもいくつかの超えなければならない問題があります。
まず、安定した地熱を取り出すためには、いくつも試掘をおこない常に高温の温泉が湧いている場所や、マグマに近い場所を探す必要があります。
そしてその多くは国立公園内にあるので、現状では民間企業(電力会社等)が試掘調査の申請を出しても、自然公園法の規制で国(環境省)は環境破壊のリスクがあるためOKを出しません。
もし最適な候補地があったとしても、国民共有財産の国立公園内に民間のプラントを建設するなんてもってのほかと拒否されてしまいます。
電力供給会社は経産省、国立公園管理は環境省、温泉利用は厚労省と言ったところで、縦割り行政の弊害でもあり、また同時に環境保護活動の高まりにより、国策で風光明媚な海岸に原発を作ることは出来ても、国立公園内にほぼ無公害な地熱発電プラントを作ることができないのです。
次に、温泉が湧く場所で国の管理地以外では、通常既に温泉街やその温泉を元にした観光地が作られています。そのすぐそばで大規模な掘削や発電所(タービン建屋)を作ることは、その温泉地が享受している源泉の湯量や周辺の環境に影響を与えてしまうことが懸念されています。
そのような既得権益を持つ温泉旅館組合や企業、市町村などの建設反対派に対し、民間会社が個々に交渉し、補償金を支払っていくというのも現実的には難しいでしょう。
以上のことから、大規模な地熱発電を作るには、設置場所さえあればすぐに始められる太陽光や風力と違い、原子力発電所の建設と同様、国策として多少無理を覚悟して押して進めていくしかありません。
地熱発電は、有限資源であるウランを使ったり、使用済みの核燃料を廃棄するため何百年と地中深く保管し、負の遺産を後世に残すこともなく、また今後高騰や激しい争奪が予想される石炭、石油、天然ガスの確保や、やっと確保してもはるか遠くの国から輸送してくる必要もなく、さらに化石燃料を燃やして出る二酸化炭素の問題もなく、太陽光や風力発電のように天候に左右されることもない、日本の国土の特徴を生かした21世紀の最良の発電方法ではないかと思うわけです。
また一度地熱発電所を建設すれば、原発や火力発電のような危機管理、安全管理の必要性はなく、保守や運用、セキュリティのコストはほとんどかからず、日常は無人運転さえ可能と言われています。
海外のエネルギー問題を研究している学者からは「日本は地熱資源の宝庫で羨ましい」とまで言われているぐらいで、その地熱資源の保有量は、米国、インドネシアに次ぎ世界で第3位※と言われています。
あとは発電するコスト計算で、地熱発電はいつも他の発電方法より飛び抜けて高く見積もられてしまいますが、燃料代や輸送コストの高騰、環境問題、事故が起きた際の賠償リスク、保守・運用コスト、安定性などを総合的に考えると、いずれは、いや既にそのコストは逆転しているのではと考えられます。
設置する場所は、環境保護団体や地元観光業界から猛烈な抗議や批判がくることを覚悟して、法律を変え、全国の火山を持つ国立公園内に発電所を設置することを義務づければ、新たな土地取得費用は発生せず、また民間の既存温泉地からはできるだけ離れた場所に設置することが可能となります。
発電所からは水蒸気や熱湯は出ますが、二酸化炭素や放射能を出すわけではありませんので、自然環境にとっても優しいのです。
また温泉がわき出る場所というのは、一般的には農林業か観光業しか就職先がない奥深い山奥に多いのですが、そこに発電所や送電所、変電所、または大量の温泉水を利用したレジャー施設や工場を作ることも可能です。そうなると新たな雇用先が生まれ、原発ほどではないですが産業新興にもつながります。
騙されてはいけないのは、地熱発電反対派からは、地熱発電所によって自然が無惨に破壊された外国の写真や映像が、意図的に加工して出され、また因果関係はなくとも、近くの温泉が枯れたとか、火山が活発化して被害が出たといった悪意ある情報が出されます。
また利用した熱湯は再び地下に戻されますので、資源が枯渇すると言うことはありません。
なにごとをするにも、すべての人に歓迎され喜んで受け入れられる事ばかりではないと理解していますが、例えいくつもの障害があろうとも、日本の未来を考えると今もっとも力を入れて進めなければいけないのが地熱発電ではないかと思っているわけです。
最後に次世代のエネルギーと言われているメタンハイドレートについて簡単に。
深海深くに存在するメタンガスが氷状に凝縮した結晶がシベリヤの永久凍土の中や日本列島の近海に大量に存在することがわかっています。
これは高任和夫著の小説「燃える氷」に素人にもわかりやすく紹介されていますが、もしこれがコストに見合うように実用化されると、日本は一躍世界有数のエネルギー資源大国となります。
ただし、海底深く(数百メートルから数千メートル)に冷えた状態の固体として存在するため、石油や気体のように吸い上げることはできず、また引き上げる際に温度の上昇により、気化してしまう難しさがあって、現在のところコストをかけずに取り出す方法が見つかっていません。
しかしいずれ技術の進歩や画期的な方法が見つかれば、少なくとも数十年のあいだは、石油や天然ガスの輸入は最小限で済むようになり、日本中、電気自動車と並んでメタンガスエンジン車が一般化するようになるかも知れません。
【参考サイト】
地熱発電、日本企業が世界シェアの7割 課題は環境規制との両立
レスター・ブラウン氏に学ぶ「地球温暖化防止」
日本はもっと地熱発電を 米国の環境学者 レスター・ブラウン氏提言
資源量は世界3位、火山国ニッポン「地熱発電」に活路!
元GE技術者・菊地洋一さん講演
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「非国民」のすすめ (ちくま文庫)
著者は私と1歳違い(私のほうが1年上)ですが、本を読んでいると、考え方がしっかりとしていて、昔の頑固おやじタイプな印象を受け、後で年齢を知って驚きました。
元々は新聞や雑誌、週刊誌の記者を務め、現在はフリージャーナリストとして活躍されている方です。
この本は2004年に出版されたもので、当時言論やプライバシーの危機だと叫ばれていた「コンビニや街角の監視カメラ設置」「自衛隊海外派遣と言論封鎖」「差別問題と階層」「住民基本台帳」「個人情報保護法」「MMR混合ワクチン問題」などを取り上げ、様々な証拠やインタビューから、政府、政治家、省庁、業界団体、マスコミに対して辛辣な批判を展開しています。
また決して自己満足の批判だけでなく、それぞれの問題に対し「支配されたがる人々」「無関心な人々」に対しても批判し、警鐘を鳴らしています。
著者はこの本以外にも数多くの書物を出していますが、2009年以降は新刊がなく、なにかあったのかなとちょっと心配なところです。私と一歳違いと言えば、まだ50歳代前半で物書きにとっては脂がのっている時期だと思います。
この本では、様々な雑誌や週刊誌などで書いた過去の記事やルポをまとめて1冊の本にしたような体裁です。そのため、強調をしたいからなのか、単に話しが重なってしまったのかわかりませんが、くり返し何度も同じ問題点指摘やフレーズが出てきます。
最初から1冊の本として書き下ろしたものであれば、もっとうまく組み立てられたのでしょうが、寄せ集めという感じはゆがめません。
一般の大手マスコミでは報道されない、深く突っ込んだ取材と、各種のデータを元にした論理展開は、同氏が専門紙や週刊誌記者を経験していたからできることでしょう。
その批判の節々で出てくる、政治家、特にサラブレッドの二世議員に対する猛烈な個人批判については、著者が若いときに苦労した過去にその影響があるのかも知れません。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)
2005年に同氏が初めて書いた書籍です。その後お得意のソ連邦が崩壊した「自壊する帝国 (新潮文庫)
ご存じの方も多いと思いますが、佐藤優氏は外務省勤務時代に、鈴木宗男衆議院議員とともに、対ロシア関係において出過ぎたまねをしたということで、小泉政権、外務省、マスコミから集中砲火を浴び、スケープゴート的にその表舞台から一度は消されてしまった人です。
現状はと言えば、2009年に最高裁で上告を棄却され、背任と偽計業務妨害の罪で4年間の執行猶予期間中の身分です。
この本は、佐藤氏が今までになにをやってきて、その結果なぜ逮捕され、国策捜査の名の下に罪を着せられてきたかという、本人の自叙伝でもあり弁解録です。
特に500余日も収監されていた東京拘置所での生活や、特捜部検事とのやりとりは、話半分としても読み応えがあります。
しかし本書の中には実名で「○○はこう言った」「○○は小心者で性格はこうだ」というようなことを平気で書いていますので、名誉毀損や、仕事の話しなどは守秘義務違反にならないのかとヒヤヒヤします。
確かにこの本に書かれた通りのいきさつがすべて真実であれば、佐藤氏が本当に罪として罰せられるほどのことかと思ってしまいますが、裁判での口述書など以外は、本人が書いた一方的な内容なので、いずれも話半分ぐらいにして読み進めていく必要があります。
その中には自分の仕事は国家にとって「すごく重要で、特別なんだ」という度を超した自負や思い込み、そして自分の行動を意識的に美化していると思われる箇所が多くみられ、相反する相手側から見ると、その行動や判断の善悪は180度逆転することになるでしょう。
ちょうど鬼籍に入る寸前の政治家や経済人が、日経朝刊の「私の履歴書」で、自分の過去の行動や決断を最大限に美化し、誇張して書くのと同質の匂いが感じられます。
以前読んだロシア語の通訳者で有名な、また多くの辛辣な書評を書いてきた米原万里の著書で、佐藤氏や佐藤氏の著作が何度も登場し、「素晴らしい人」「最高の出来」ということが書かれていたので、今回興味を持って読んだ次第です。
米原氏とは同じロシアつながりで、しかも両氏とも国家機密に触れる同志的な親しい友人だった(米原氏は故人)のでしょう。
結構ボリュームのある本で、退屈だと嫌だなと思っていましたが、うまく過去の歴史や事件ごとにまとめられており、飽きさせない読み物となっています。
ソ連邦の崩壊や、ロシアになってからの北方領土返還交渉、対ロシア外交の過程など、一般には知られることのない政治家の考え方がよくわかります。
その後も一向に解決しそうもない北方領土問題ですが、この本ではムネオハウス事件をきっかけにし、より一層難しくなってきたように読み取れます。
しかしそれは相手(ロシア)にしてみれば、鈴木宗男氏やインテリジェンスに優れた役人がどれだけ頑張ろうと、日本各地に大規模な米軍が駐留し、中国人民解放軍が急速に増強して力を付けてきている中で、そのロシア側の最前線緩衝地域となる北方領土を敵側にホイホイと返還するほど国際政治は甘くないでしょう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
グロテスク(文春文庫)
最近小説や映画で話題をさらった湊かなえ著の「告白 (双葉文庫)
このような一人称で複数の登場人物が過去に起きた出来事をそれぞれの視点で語っていくスタイルはいくつもありますが、代表的なものとして芥川龍之介の「藪の中 (講談社文庫)
ストーリーの中には、1997年に起きた「東京電力OL殺人事件」や「オーム事件」などが、登場人物のモチーフとして一部に使われており、39歳の慶応大学出身のエリート総合職女性が、渋谷のホテル街で日々売春を続け、不法滞在の若い外国人に殺害されるまでの経緯などが書かれています。
ただし、それはあくまで、サブ的なもので、本筋は、日本で生まれたスイス人ハーフの姉妹とその学友達の確執と転落がテーマです。
まず姉の告白から始まり、次に姉とは子供の頃から仲の悪かった妹の日記、さらには姉の同級生(殺害されたエリートOL)を殺害した不法就労外国人の調書、殺された同級生の日記へと続いていきます。
人間関係、特に女同士のドロドロとした関係が延々と続いていきますので、あまり体調のよくないときに読むと、精神的に落ち込んでいく可能性がありますので、やや注意かもしれません。なにか著者の比較的新しい作品「東京島」とも共通する、女性心理のいやらしいところをむき出しにした作品です。
◇著者別読書感想(桐野夏生)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
小説 サブプライム 世界を破滅させた人間たち (集英社文庫)
2009年に単行本が刊行された本ですが、最初はタイトルもよく見ずにお得意のノンフィクションかと思って読み始めたら完全に小説でした。
読み進めていくと服部真澄の小説だったっけ?と思うほど、アメリカ金融界に通じた内容の小説ですが、元々著者はその方面に強いということをすっかり忘れていました。最近はちょいイメージが違っていましたからね。
おそらく翻訳本やつまらないハウツー本も含むと150冊ぐらいの本を出しているであろう落合信彦氏の小説を読むのはホント久しぶりで、独特の雰囲気を持つ著者は好き嫌いが分かれるでしょうけれど、小説では彼の人脈や情報力でしか得られない裏話などが散りばめられていて私は嫌いじゃありません。
内容はタイトルにあるとおり、リーマンショックでアメリカの金融バブルが弾けてしまうまでを、LTCMの興亡、エンロン事件、9.11世界貿易センターテロ事件などウォール街の周辺で実際に起きた事件や、実在する機関や企業が複雑に絡み合いながら、その中で奮闘する優秀な日本人金融マンが主人公として描かれ、やがて破滅の2007年へと向かっていきます。
タイトルからすると金融専門用語が飛び交い、読むのに苦労するかな?と最初思いましたが、それは全くの杞憂で、大人の恋愛あり、FBIの無能ぶりあり、新宿の小さなバーの話しがありと、スラスラと軽く読めます。
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