リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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書店員さんお勧め本として購入しましたが、SF小説とはまったく知らずに購入しました。実はSF小説はあまり好きではなく、アーサー・C・クラークやフィリップ・K・ディックのいくつかの名著はともかく、日本人作家では小松左京や半村良を少し読むぐらいですから、読んだうちには入らないかも知れません。
なので、最初読み始めてしばらくは、聞き慣れないカタカナが次から次へと登場し、これがSF小説だということを知り、買ったことを後悔していましたが、読み進めていくうちに、とてつもなくよくできた近未来小説であることがわかりました。
一般的には取っつきにくいタイトルなので、たぶんそのせいで読み手が限られてしまうのが損をしています。
一般的には取っつきにくいタイトルなので、たぶんそのせいで読み手が限られてしまうのが損をしています。
ストーリーは、テロに核爆弾が使われ出した近未来の世界で、ある日突然に発展途上国の各地で大虐殺が行われます。その大虐殺が起きる場所には、決まってあるアメリカ人の存在があり、それらの虐殺になんらかの関係をしていることが疑われ、最初は暗殺、その後捕らえるために主人公のアメリカ人特殊部隊員が送り込まれます。
ここで面白いのは主人公はじめ登場人物の多くがアメリカ人や欧州人で、その舞台は世界中という物語なのですが、書いている作家は日本人です。読んでいると日本人作家ではなくトム・クランシーなどアメリカ人作家の小説の翻訳版?だったっけ?と思えてしまいます。
柳広司氏の「トーキョー・プリズン」も主人公がニュージーランド人という変わった設定でしたが、小説の舞台は日本でしたので、この「虐殺器官」のようなまったく日本や日本人とは関係がない例は他には知りません。でも違和感はほとんどありません。
柳広司氏の「トーキョー・プリズン」も主人公がニュージーランド人という変わった設定でしたが、小説の舞台は日本でしたので、この「虐殺器官」のようなまったく日本や日本人とは関係がない例は他には知りません。でも違和感はほとんどありません。
この小説で出てくる平和な社会がある日突然「あること」が引き金となって国中で殺戮が起きてしまうその「あること」を意図的に起こすことでその地域で虐殺事件を起こす因果関係方程式がとても不気味です。
現実の世界で虐殺が起きた場所にいた人に話を聞くと「なぜこういうことになったのか、さっぱりわからない」というのが、現実の中で実際に起きているからです。
過去の多くの虐殺事件で、その生き残った関係者の証言は、自己弁護や責任逃れと言うこともあるのかもしれませんが、ほとんどの場合そう言います。
現実の世界で虐殺が起きた場所にいた人に話を聞くと「なぜこういうことになったのか、さっぱりわからない」というのが、現実の中で実際に起きているからです。
過去の多くの虐殺事件で、その生き残った関係者の証言は、自己弁護や責任逃れと言うこともあるのかもしれませんが、ほとんどの場合そう言います。
この小説で描かれている未来はというと、そう遠くない未来、おそらく今から20~30年先には実現していそうなインフラや武器、兵器が登場し、とてもリアル感があります。
最後はSF小説の常であるかのように、あっけない幕切れとなってしまいますが、将来性を感じる作家だなぁって思っていたら、この伊藤計劃氏すでに2009年3月に癌のため34歳という若さで亡くなっていました。残された作品も少なく残念な限りです。
◇著者別読書感想(伊藤計劃)
最後はSF小説の常であるかのように、あっけない幕切れとなってしまいますが、将来性を感じる作家だなぁって思っていたら、この伊藤計劃氏すでに2009年3月に癌のため34歳という若さで亡くなっていました。残された作品も少なく残念な限りです。
◇著者別読書感想(伊藤計劃)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
お正月の読書用にと借りてきて読みました。グリコ・森永事件と言えば、若い人には記憶にない人も多いでしょうけれど、1984年から1985年にかけて大阪で起きた一連の企業脅迫事件です。その中には江崎グリコ社長誘拐監禁事件も含まれます。
私はこの事件が起きた頃は、入社5年目で事件が起きた大阪で働いていましたので、よく覚えています。ただその当時は報道規制もあり、マスコミも警察にとって都合のいい発表しか伝えず、断片的な情報しか伝わってきませんでした。
当時は独身でしたから、グリコや森永のお菓子に青酸ソーダが混入されても、それがすぐに身の危険を感じるような立場にはなく、のんきに客観的に報道を見ていました。
当時は独身でしたから、グリコや森永のお菓子に青酸ソーダが混入されても、それがすぐに身の危険を感じるような立場にはなく、のんきに客観的に報道を見ていました。
とにかく警察の連携ミスや失敗をあざ笑うかのように(当時はその事実の多くは警察によって隠されていたが)、犯人は次から次へと大胆な犯罪を行っていたことが、後から明らかになります。
そのような一連の犯罪をまとめたのがこの本で、いかに警察が頼りないか、縦割り組織の弊害、都道府県をまたがる場合の連携の悪さ、報道規制による世論誘導、現場警官に対する情報伝達のまずさなどが明らかになってきます。
事件後容疑者は何名かあがりますが、アリバイがあったり、実証できるものが乏しく、いずれも逮捕には至らず、結果的にすべての事件について時効を迎えてしまいます。
事件後容疑者は何名かあがりますが、アリバイがあったり、実証できるものが乏しく、いずれも逮捕には至らず、結果的にすべての事件について時効を迎えてしまいます。
この本で暗示される主犯と思われる人は、別の事件の取調中に自殺して亡くなっており、関係者と思われる人も別の犯罪で受刑中だったり、ピカレスク小説のように「犯罪で得たお金で優雅な海外生活を送っています」という雰囲気ではどうもなさそうです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
この本は買ったのではなく、寝正月用に内容は深く知らないまま、会社の休憩室のラックに置いてあったのを拝借してきたものです。
麻生幾氏は日本の犯罪ドキュメントや最近テレビでドラマ化された「外事警察
」などちょっと特殊な警察モノを得意とする謎の多い覆面作家さんです。
麻生幾氏は日本の犯罪ドキュメントや最近テレビでドラマ化された「外事警察
同氏の作品では北朝鮮特殊部隊が原発破壊を狙って日本に上陸、国内の治安維持なので当初は警察の部隊が対応するものの、圧倒的な武力差で犠牲者が続出してしまい、政府の判断で自衛隊が出動するものの、武器の使用や、相手に攻撃されるまで反撃できない様々な法的な問題を抱え、現場が混乱する小説「宣戦布告
」を読んだことがあります。
この原作は映画化もされて、私も5~6年前にレンタルDVDを観た記憶があります。内容はだいぶんと変えられてましたが、自衛隊の様々な矛盾点を浮き彫りにしたいい映画だと思いました。
この原作は映画化もされて、私も5~6年前にレンタルDVDを観た記憶があります。内容はだいぶんと変えられてましたが、自衛隊の様々な矛盾点を浮き彫りにしたいい映画だと思いました。
さてこの本ですが、昭和から平成にかけて日本で起きた謎多き事件や事故について、今まで封印されていた調書や証言をあらためてまとめたものです。
取り上げられている事件・事故とは、
1.三菱銀行人質事件
2.オウム真理教本部サティアン捜査
3.赤軍派あさま山荘事件
4.ホテルニュージャパン大火災
5.ロッキード事件と田中角栄逮捕
6.在ペルー日本大使公邸占拠人質事件
7.影の総理金丸信逮捕
8.国鉄初代総裁下山定則変死事件
9.ベレンコ中尉亡命(最新鋭戦闘機ミグ25)事件
10.日本海不審船追跡事件「北朝鮮工作船」への自衛隊海上警備行動発令
というものが列挙されています。
この中では、下山事件だけは生まれていない時の事件なのでまったく知りませんでしたが、他の事件、事故については、リアルタイムで新聞やテレビでニュースを見ています。
私の中では、ニュージャパン火災は社会人1年目で、朝早く、新宿の高層ビルにあった会社に出社すると、窓から遠くにもうもうと黒い煙が上がっているのが見えて、会社にあったテレビをつけるとその現場中継をやっていて火災事故があったことを知りました。
オウム事件はサティアン捜査の原因となった地下鉄サリン事件で、私が乗っていた地下鉄の1本前でサリンがまかれたとあとで知りました。サリンをまかれた車輌に乗っていた社員もいて、他線の人も含め何名かの社員が病院へ運ばれていました。
それ以外の事件事故は、自分とかなり遠いところで起こったものなので、新聞テレビ以上のことは知りませんでしたが、いずれも警察発表しか報道しない新聞テレビと違い、池上彰風に言えば「そうだったのか!」という話しがいくつか出てきます。
しかし結果的にそれがその時にわかっていたとしても、自分とは距離がありすぎて、関心は薄かっただろうなと思います。
しかし結果的にそれがその時にわかっていたとしても、自分とは距離がありすぎて、関心は薄かっただろうなと思います。
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463
学生の就職は超氷河期時代と言われています。こう言うときに一流企業や一流官庁に入社・入省すれば、生涯競い合うライバルの数も少なく、先輩や上司からは大事にされ、とってもいい社会人のスタートが切れそうです。
今年度の学生就職人気企業ランキングが発表されましたが、上位には当然知名度のある一流企業ばかりです。今まで上位にあった生保、新聞社、テレビ局、自動車メーカーというのが見あたらないぐらいでしょうか。
文系男性
1)三菱商事
2)三菱東京UFJ銀行
3)住友商事
4)東京海上日動火災保険
5)みずほフィナンシャルグループ
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文系女子
1)三菱東京UFJ銀行
2)東京海上日動火災保険
3)みずほフィナンシャルグループ
4)丸紅
5)全日本空輸
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理系男性
1)東芝
2)ソニー
3)三菱商事
4)日立製作所
5)住友商事
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理系女子
1)明治グループ(明治製菓、明治乳業)
2)ロッテ
3)味の素
4)資生堂
5)サントリー
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もちろんこの就職戦線を勝ち抜くには①頭脳明晰で、②そつなく立ち回れる器量と要領を備えもち、③さらに両親や祖父祖母の華麗なる系図や人脈縁故というゴールデントライアングルが揃ってなくてはなりません。
バブル期ならいざ知らず、残念ながら今の時代、①~③のどれかひとつが欠けていても、一流企業の正社員や本省レベルのキャリア官僚にはなれませんので「就活で努力すれば一流企業へいけるかも」と意気込んでも、無駄な時間とエネルギーを使うだけです。
なぜ一流企業や一流官庁がいいのかと言えば、それは入社後~10年間の教育と経験に集約されます。一流企業や上級国家公務員には、国内、海外の教育機関への派遣や留学、教育費補助、資格奨励など様々な教育サポートシステムが充実しています。もちろんそこで得られる一流の人脈も将来の大きな財産となります。
一方、2~3流企業では、一旦入社してしまえば、名目だけの教育制度で、実際には目の前の業務が忙しい上、慢性的に人員不足で残業や休日出勤も多く、自主的であっても勉強できる時間や余裕はなく、仕事を削って他の学校へ通うなんていうのはほぼ夢です。
それに考えても見てください。誰もが知っている一流企業や官公庁出身者というだけで、その他多くの中堅、中小企業や特殊法人や団体へは、顔パスで転職できたり、引き抜いてもらうことが可能です。しかし逆は絶対にあり得ません。つまり最初にトップ企業・官庁に入っておくと、あとはもし脇へそれても規模や質を多少落せば食い扶持には決して困らないということです。
さて、そんな一流企業や一流官庁にはとても入れないという気の毒な人達はどうするか?
1)1.5~2流の企業へ就職し、数年のうちに一流企業入りすることを祈り願う
(しかし一般的には、競争に負けて逆に3流以下に落ちていくケースが多い)
2)一流企業の子会社、関連会社、または二流以下の官公庁に就職し、おこぼれに与りながら下積みの生活に耐える
(不況でどこも余裕がなくなり、おこぼれどころか、逆に不良債権や汚れ仕事を押しつけられたりします)
3)社員数名のベンチャー系企業に入社し、将来の上場、一流企業を目指す
(持ち株など恩恵があるかどうかは運と実力次第だが、結果が出るのは相当先。当面は安いバイト並みの給料や待遇で我慢できるか)
4)自分で起業し、一流企業へ入った奴らを見返してやるというモチベーションで上場、または一流企業を目指す
(一番リスクは高いが、その代わりのリターンも大きい可能性あり。大穴狙いの一発屋向け)
5)高収入、好待遇はあきらめ、バイトや外国人労働者と同様の賃金でその日暮らしに光明を見出す
(アルバイトの延長と思えばわかりやすい。大きな責任はないが、景気や企業都合でいつ仕事を失うかもしれない。正社員だからといって安心できない)
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ぐらいの道でしょうか。
惜しくもわずかの差で超一流企業や一流官庁に入り損ねた人ならば、まず1)か2)を選択するでしょうし、最初から無理と言う人は3)以下を目指すしかありませんが、4)が卒業後すぐにできる人は限られているでしょう。
では社会人になってから、努力して一流といわれるところへ行ったり、飛び級していくことができないか?ということですが、これは残念ながら一流企業・官庁に入った人とそれ以外の人では、能力・人脈・知識に差が開きこそすれ、縮まったり逆転するようなことは映画やドラマでもなければまずありません。逆にその格差は大きく拡がっていくと思って間違いありません。
よく評論家が「大手企業は競争率は高いが、中小企業はそうでもない。将来有望な中小企業にもっと目を向けよう!」と言いますが、そういう人はだいたい一流大学を出て一流企業に入社して、現在はしっかりとビジネスを成功させている人の話です。まったく信用できない話です。
それでも、明るい将来に向けてなんとかしていくためには、理想を言えば、社会人になってからも本業以外の勉強を続け、語学なら英語ともう1カ国語、業務上の必要な資格や技術習得はもちろんのこと、できれば仕事とは関係のない趣味や特技を生かし、例えば調理師や重機オペレータ、介護福祉士などのいわゆる「手に職」を20代のうちにつけておくことをお勧めします。
ただ、今後30年間、日本国内の市場規模は下がっていく一方なので、国内だけで通用する資格や技術・経験、例えば大型公共工事、住宅建設、不動産の売買や投資、運輸、電気、新聞・テレビ等のマスメディア関連の将来性はなく、心許ない限りでしょう。
需要があり企業が求める人材となるには、中国やベトナム、インド、中東、アフリカへ行っても通用する技術や経験、語学、コミュニケーション能力、生活適応力ということになります。それら各国に人脈や友人がいるといざというときに強いでしょう。例えばイスラム教に造詣が深く、何人かのラビと親しくしておけば、中東やインドネシアの日本企業でたいへん重宝されること間違いありません。もちろんコーランの一節ぐらいはスラスラと暗記しているぐらいでないといけません。
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462
「年末年始のテレビを見ていて感じたこと その1」に続いて、その2です。最初は1回で全部を書くつもりでしたが、書いているうちに結構な量になってきたので、急遽分割をしました。
・モバイルゲームとパチンコのCMがえらく目に付く(深夜は感覚的に全体の半分ぐらい)
・年末年始は記者会見やプレスリリースがないため、ニュース報道は機能不全を起こしている
・私的にはスポーツ中継(サッカー、ラグビー、駅伝等)が唯一楽しめた番組
・冬のスポーツは昼間が多いので、夜に見られるスポーツの開拓が必要(米ではアメフト、バスケ、アイスホッケーなど豊富)
・盛り上がってきたところで「続きはCMの後」と山場でぶった切る「山場CM」「またぎCM」が多い
・自局の番組宣伝CMがNHK含めこれでもかというぐらい、しつこく煽る
・お金をかけた高品質のドラマやドキュメンタリーをじっくり見たいのにNHK以外はどこも厳しそう
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別に年末年始だからというわけではないですが、いわゆる「山場CM」「またぎCM」が多過ぎます。場を盛り上げておいて「この続きはCMのあとで!」ってヤツです。この手法は今では当たり前のように使われていますが、英国の調査では、この手法は視聴者が不快感を感じる割合が高く、広告に悪い影響が出る可能性が指摘されています。私の場合、そういうせこいやり方に非常に腹が立ち、その場面に出くわすとなんの躊躇いもなくチャンネルを替えてしまいます。
この年末年始テレビCMはモバイルゲームとパチンコ台のCMが目に付きました。すでにトヨタやパナソニックなど今までテレビ広告で常に上位を占めていた企業や業界をはるかに上回る露出度です。
モバイルゲーム(携帯電話ゲーム)は、最初は無料で使え、やがてゲームの中で、勝つために強くしたり便利にするためには有料となる仕組みで、多くのカモさんを得て、急激に成長を遂げていますが、それによる様々な社会的問題も起きています。パチンコ業界も公然と警察の保護下で行われている「換金性のある違法カジノ」ということは誰しも知っていて同様に社会的な問題を抱えています。
しかしこのような大量広告のおかげで、テレビ局もその関連企業である新聞社もその根底にある問題を追及することはできず、隠匿されたままになっていたり、気がついても知らないフリをしているのが現状です。バブルの頃から十数年前まではサラ金会社のテレビCMが流れまくりましたが、それと似ています。そのうち問題が隠せないほど大きくなってきた時にテレビ局はサラリと他に乗り換えるだけなのでしょう。
テレビ番組として制作される番組で、いわゆる「ヤラセ」でないものはほとんどなく、多くの場合、事前の調査、仕込み(準備)、筋書き(台本)、編集(生中継の場合デレクションや細かな指示等)が行われます。野球やサッカー、ゴルフ、大相撲、競馬などのスポーツ中継自体は、さすがに番組制作側でヤラセはないですが、ドキュメンタリーやバラエティ番組では「ヤラセがある」と思って見るのが健全です。時々「これはヤラセだろう!」と憤慨する人がいますが、なにを今さらと思ってしまいます。
いずれにしても今年2011年にはテレビはまだ消滅しそうもなく、相変わらずこんな調子で、視聴者の文化度に合わせた軽薄で低俗な番組を大量に流し続けていくのでしょう。そんなことより私にはあと半年あまりに迫ってきた地上波デジタル完全移行と、それにともなう地デジ難民の行く末に興味があります。
大ざっぱで勝手な予測をすると、日本全国約5千万世帯のうち、およそ5~10%の世帯が今年7月の地デジ移行後には難民化します。つまり250万世帯~500万世帯のテレビが映らなくなるわけです。もっともその中にはネットやワンセグがあるので、通常のテレビは不要という人や、元々テレビは見ないからという人達も含まれるのでしょう。
しかし残された世帯で難民化するのが「テレビは滅多に見ないけど、それでもたま~には見たい」という人や、「アパートの共同アンテナが地デジに対応してなくって・・・」という世帯や、私の家のように「リビングにある1台はCATVや光回線で地デジ化されているけど、他の部屋にある2台目、3台目のテレビは従来からのアナログ波受信だけ・・・」という人や世帯です。
アンテナ購入+工事費+地デジチューナー購入というのは、余計な出費と負担です。我が家の場合、CATVを他の部屋へも引き利用することは可能ですが、工事代や月々の契約料が高額になるのが痛いので、自費で別途地デジ用アンテナを新たに立てるかどうか悩ましいところです。
賃貸のアパートやマンションでは、共同アンテナを地デジ用に替えるのを渋っている大家さんがいると聞きます。地デジにしたからと言って家賃や共益費を上げられるわけでもなく、また設置の義務もありませんから当然のことです。アパートのような共同アンテナの場合、アンテナ代と工事費だけでなくブースターなど多額の設備費用が必要です。さらに電波発信先が東京タワーからスカイツリーに変わると、アンテナの向きを変える新たな工事費が必要になります。それらのことを考えると、理解ある太っ腹な大家さんでないと、躊躇するのも理解ができます。多くの古いアパートやマンションの住人が、地デジ難民化するのが今から目に見えるようです。
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461
年末年始に旅行とかへ行かずに自宅で過ごすとどうしてもテレビを見る機会が多くなります。普段ニュースとスポーツ中継以外はあまり見なくなったテレビですが、暇だった年末年始に朝から深夜まで割と集中して見た感想その1です。
・年末年始とも出演料が安く売れてない芸人を大量動員するお手軽番組が多い
・年始の昼間の番組は生中継が多いが、売れっ子は海外へ行っているので二三流だらけ
・深夜帯は昔の名作映画を放送して欲しいが、五月蠅い芸人と素人で馬鹿なバラエティばかり
・隠し芸もなくなりレコ大や紅白以外に年末年始のレギュラー番組は意外と少ない
・裏紅白ではガキ使「絶対に笑ってはいけないシリーズ」が恒例化し健闘している
・長年紅白の裏番組として盛り上げてきた格闘技は、新鮮さや活気がなくなってきた
・観客不在の番組に関わらず「へぇ~」「うわぁー」「おぉ~」「ワハハハ」と録音済みの音声や効果音を安易に入れるせこい手法がうざい
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毎度たいして売れていない芸人達ばかりが目立つ年末年始番組ですが、出演者ではなく、話題の震源地や流行の伝わり方等を見ると変化が見られます。それは、旧来からのアナログ的なもの(初詣の風景やスポーツ中継)と、ネット系の新しいデジタル的な内容(エンタメ情報、ライフハッキング情報など)とが混在してきているなということです。番組の中にブログの有名人が出演したり、iPhoneやiPadが番組の中でも使われ、ネット発のニュースやネタを使うことに抵抗がなくなりました。
よくテレビなどの旧メディアとネットメディアとの対決とか攻防とか言われますが、もはやテレビや新聞は積極的にネットを活用し、うまく中に取り込んでいこうとしています。それは昨年起きた尖閣諸島での中国漁船と海上保安庁巡視船との衝突事件ビデオがyoutubeに流出したことで、それまでは目立たぬように静かに進められてきたことが、一気に加速することになります。
テレビ各局は、youtubeなどの動画投稿サイトに対し、著作権侵害の巣窟として、敵視し存在を無視してきました。ところが今回の事件では逆の立場となり、どの放送局もyoutubeにアップされた動画を許可なく、様々な番組に取り込んで放映しました。もっともあの投稿動画の著作権は誰にあるのかというのは難しい問題ではありますが。
それ以外にも、報道番組では事件や天災が起きた時、現場の地図や空撮写真を使う場合、Googleの空撮写真を使うことが増えています。写真の下に小さく「Google Earthより」とクレジットされますが、1990年頃のバブル時代なら、国内の現場写真が必要ならテレビ局や新聞社がすぐにヘリを飛ばし空撮をおこなっていましたが、昨今の経費縮小の折、1回飛ばすと数百万かかる取材ヘリコプターをそう易々と使えず、自由に使えて品質もよくなってきたネットコンテンツがなくてならない存在となっています。
この正月に激震が走った浜崎あゆみの結婚も、年末の大桃・麻木熟女同士の痴話喧嘩も発端はTwitterでの発言でした。またグルーポンの共同購入格安おせち料理問題も、個人ブログやレストラン社長のTwitter謝罪が発端となり、ニュースの少ないお正月のテレビや新聞に格好の話題提供となりました。
テレビ報道やニュースの中にも「ブログにこう書かれていた」「Twitterでこういう発言があった」という表現がたびたび出てくるようになり、ニュースソースは従来の公式発表や記者の取材ではなく、ネット上からというのが多くなってきました。加害者や被害者の顔写真もブログから取ってきたと思えるものが増えていますし、テレビ局や新聞社の仕事は、それらのネット情報が正しいかどうかの裏を取る作業となってきているようです。
芸能人達がこぞって海外へ出掛けるのが、年末年始の風物詩となっています。レギュラー番組を持つ芸能人なら、正月特番のためにこの時期だけは休めるからという理由はわかりますが、この学校に通う子供がいるならともかく、なにも一般の海外旅行者が多い時に合わせて行かなくても、もっと空いた時期にゆっくり行けばいいのにと思ってしまいます。
毎年ハワイへ休暇に出掛けるようになった最初の芸能人は石原裕次郎で、現地に別荘やヨットまで持っていたそうなので理解できます。芸能人が海外へ出掛ける理由として「日本人のいないところへ行きたい」というのが上位にあがりますが、わざわざ日本人の多いハワイや南半球へこれまた出国者の多い正月休みに出掛けるのではどうも筋が通っていません。
庶民が毎年近所の神社に初詣に出掛けるのと同じ感覚で、そこそこ売れている芸能人なら「正月はハワイへ行き、成田とワイキキ空港に待ちかまえている多くのレポーターの取材を受けてそれがテレビに流れる」というのが一種ステータスだと思っているのでしょう。
ま、それにしてもそんな仕込まれたことを空港でレポーターやカメラマンが押しかけて取材している姿を想像すると、つまらないことに無駄な時間とエネルギーを費やして、NHK以外のテレビ局がこぞって公共性の高い電波を使って放送しているなんぞ、愚の骨頂だと思ってしまいます。
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460
1Q84 BOOK 1 2 3(BOOK1、BOOK2、BOOK3) 村上春樹
本名が青豆という変わった名前のスポーツジムトレーナーの女性と、天吾という作家志望の予備校教師の男性が交互にストーリーが展開していきます。BOOK3からはそれに青豆や天吾と関わってくる牛河という異様な元弁護士の裏世界の調査・情報屋がそれに加わってきます。
ストーリーについては多くの場所で語られているので、詳しくは書きませんが、1Q84とはバブル時代がまもなく最高潮に華開こうとする1984年の数カ月間に起こる現実とパラで進行している特殊な別の世界の話しです。
村上春樹の特長であるクラッシック音楽やロックなど、古めの曲がいつもバックグラウンドに流れていることを感じられる作品です。
村上春樹の特長であるクラッシック音楽やロックなど、古めの曲がいつもバックグラウンドに流れていることを感じられる作品です。
1984年といえば、そこには携帯電話もなければ、長引く不況の陰もなく、お金を得るのにさほど苦労することもなく、やろうと思えばなんだってできるいい時代で、そういう時代を反映しているとも言えます。
山梨県に拠点を置くオーム真理教を彷彿させるカルト教団や、NHK視聴料金集金人の跋扈、ドメスティックバイオレンス被害者の駆け込み寺、そしてしばしば登場する性的な場面。子供からお年寄りまで万人が観るテレビ放送向けではなく、「ノルウェーの森」が映倫PG12指定ですから、こちらは観る人をもう少し選ぶR15指定ぐらいの映画向けの作品と言う感じです。映画化されるとしてもまだだいぶんと先のことでしょうけどね。
ただ、最後があっけなく、今まで溜めてきたワクワク感はそこで一気に消えてなくなってしまうのがあまりにも残念です。続編があるのかどうかは知りませんが、エピローグがあってもよさそうな感じがしました。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
海炭市叙景 (小学館文庫) 佐藤泰志
海に三方を囲まれた佐藤氏の故郷函館市をメインとし、また多くの炭坑跡を抱える北海道の寂れた地域をミックスした架空の街で暮らす市井の人々の出来事を短編化した小説です。
バブルも華やかしき20年ほど前に書かれた小説ですが、映画化されこの12月から公開のようです。それに合わせた形でこの小説も注目されるようになったのでしょう。
海に三方を囲まれた佐藤氏の故郷函館市をメインとし、また多くの炭坑跡を抱える北海道の寂れた地域をミックスした架空の街で暮らす市井の人々の出来事を短編化した小説です。
バブルも華やかしき20年ほど前に書かれた小説ですが、映画化されこの12月から公開のようです。それに合わせた形でこの小説も注目されるようになったのでしょう。
それぞれの短編は独立したものですが、主人公はそれぞれになにか問題を抱えたまま、決して解決もすることはなく、突然に終わってしまうというもので、なにか新鮮さを感じさせます。
この小説はTwitterで書店員さんがお勧めの本だったので買ってみたのですが、私が積極的に手に取るような本ではなく、今までにあまり読んだことがないジャンルなのでそのように思ったのかもしれません。
著者の佐藤泰志氏は6作品を書き、1990年に41歳で妻子を残したまま自殺をした方で、この作品が遺作となるようです。
この作品の中からも、なにか現状から抜け出せなくてもがきながらも、あきらめの境地に達しているというやるせなさ、はかなさというのが感じ取れますが、自死の理由はわかりません。また映画がレンタルDVDになれば観てみたいなと思います。
この作品の中からも、なにか現状から抜け出せなくてもがきながらも、あきらめの境地に達しているというやるせなさ、はかなさというのが感じ取れますが、自死の理由はわかりません。また映画がレンタルDVDになれば観てみたいなと思います。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
乱暴と待機 (MF文庫ダ・ヴィンチ) 本谷有希子
う~ん、この本も書店員お勧め本として載っていたので買ってみた本ですが、何が言いたいのか、何を求めているのか、なにを提起しようとしているのかがさっぱりわからないストーリーですが、この小説も浅野忠信、美波、小池栄子等の出演で映画化され、2010年10月に公開されていたと言うことです。知りませんでした。
う~ん、この本も書店員お勧め本として載っていたので買ってみた本ですが、何が言いたいのか、何を求めているのか、なにを提起しようとしているのかがさっぱりわからないストーリーですが、この小説も浅野忠信、美波、小池栄子等の出演で映画化され、2010年10月に公開されていたと言うことです。知りませんでした。
作者の本谷有希子氏は今年32歳で、女優、劇作家であり劇団も主宰しているということなので、多才な方だと思いますが、おそらく私の年代には馴染みがないものの、きっと若い人達を中心に特定の根強いファン層がいるのでしょう。
ストーリーは、安アパートで生活する変わったカップルが住んでいて、よく理由がわからないが男が女に復讐をするためにその方法を考えていたり、女はひたすらその復讐をジッと待っていたり。
男は両親が起こした昔の交通事故で足が不自由だけど、今は保健所に勤務していて、ペットの殺処分の仕事をやっている。
その職場の後輩とそのグラマラスな彼女がその不思議なカップルと絡んでくるが、待つ女とグラマラスな彼女は元同級生だったりして。
男は両親が起こした昔の交通事故で足が不自由だけど、今は保健所に勤務していて、ペットの殺処分の仕事をやっている。
その職場の後輩とそのグラマラスな彼女がその不思議なカップルと絡んでくるが、待つ女とグラマラスな彼女は元同級生だったりして。
私には意味不明だらけだけど、今の高校生や大学生、20代ぐらいの人には、なにか共感を感じることがあるのでしょう。
私でももっと読み込めばわかるのかな?とも思いますが、他にも一生かかっても読めない多くの本が待っているので、この本を繰り返して読む価値があるとも思えず感想もここまでです。映画も浅野忠信や小池栄子には興味あるものの観たいとは思いません。
私でももっと読み込めばわかるのかな?とも思いますが、他にも一生かかっても読めない多くの本が待っているので、この本を繰り返して読む価値があるとも思えず感想もここまでです。映画も浅野忠信や小池栄子には興味あるものの観たいとは思いません。
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