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339
聖灰の暗号〈下〉
 帚木 蓬生 

帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)氏は、医師免許をもっているということもあり、「受精」「臓器農場」などの医学関連の小説も多いのですが、それだけでは終わらず、「三たびの海峡」「千日紅の恋人」など純粋な人間ドラマにも定評がある作家です。
この「聖灰の暗号」は、13世紀のフランス南部の地方都市で展開される、カタリ派(Cathares)と呼ばれたキリスト教徒弾圧の歴史サスペンスですが、無宗教な日本人でも十分に楽しめる内容になっています。

同じようなテーマには「ダ・ヴィンチ・コード」や「天使と悪魔」(いずれもダン・ブラウン著)、「イエスの遺伝子」(マイクル コーディ著)、「キリストの遺骸」(リチャード・ベン サピア著)など海外で書かれた小説が主流ですが、こちらはちょっと控えめな日本人学者がローマ教会の封印した過去の歴史をひもとくサスペンスとなっています。
東京大学文学部仏文科を出た後、TBSに勤め、その後退職して医学部へ進み、精神科医となったとんでもない経歴の帚木氏らしく、この小説にはフランス語はもちろん、すでに廃れてしまった南仏のオック語まで喋れるスーパー日本人歴史学者が登場します。

但し、同じく歴史学者インディ・ジョーンズのような、派手なアクションはありません。しかし少しずつ真実に近づいていくところは、きっと映画にしてもドキドキワクワクで楽しめることになるでしょう。まだ映画化の話しはないようですが。

著者別読書感想(帚木蓬生)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

グーグル革命の衝撃 NHKスペシャル取材班 

今頃になってGoogleの凄さを知っても遅すぎ!って思いながらも読んでみました。

確かに前半部分はGoogleとは何者ぞ?というような初級編が続きますので、そんなの知ってるよ~ん!ということも数多く出てきます。

しかし中盤あたりからは、NHKスペシャルの取材でのこぼれ話や、取材の意図、真意など番組の中では語られない興味ある話しが方々に登場します。
NHKは言わば代表的な旧メディアで、本来Googleのような新形態メディア(と言っていいのかどうか)とは相反する立場にあります。

例えば「テレビの視聴率が落ちたのはネットのせい」と言われたり、Googleの子会社である動画投稿サイトのYOUTUBEには「NHKの番組を含むテレビ局が著作権を持つ番組が違法に投稿(掲載)されている」ことなどもあり、テレビ局としては憎きGoogle批判を展開したいというのが本音ではないでしょうか。

しかしさすがにスポンサー獲得に必死にならなくてもよい、法律で守られた公共放送ということで、ある程度は公平・公正な判断で書かれているようです。
それにしてもGoogle(とそこの社員)が考え、描こうとしている未来(もうすぐ近くまで来ていますが)は、この本を書いたNHK取材班のバイアスのかかった内容だけで判断してはいけませんが、あまりにもおぞましく、背筋が凍るような気がするのは私だけでしょうか。NHKとしてはそれが狙いだったのかも知れません。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇
 
やさしい小さな手 ローレンス・ブロック 

「やさしい小さな手」というひとつの短編小説の題名からとったタイトルの短編集です。そのタイトルから「ほんわかと暖かな家族のドラマ」を連想してから読み始めると、まったくひどい目に遭うでしょう。

満員電車の中では周囲の目が気になり、読むのも躊躇われるほどの卑猥な言葉、下ネタ、用語が次々と出てきますし、「やさしい小さな手」もちょっと普通では考えられないことのために使われるものです。
私の場合は、題名ではなく作者ローレンス・ブロックで躊躇わずに購入したので、短編集だということ以外、内容はまったく関知していないまま読み進めました。
前半に出てくるいくつかの短編は、ちょっとどうかなと思える、あまり面白くないストーリーと、よくわからない結末で、これは翻訳者の力量のせいかなぁという感想です。

しかし後半に続く短編はさすが!というストーリーが展開され、ローレンス・ブロックの代表作でもある「マット・スカダー」シリーズの主人公が登場してくる頃には、あと本の残りページが少なく「あれま残念」と思うに至っていました。

この本の評価がもし分かれるとしたら、我慢して前半部分を読めるかどうかにかかっているでしょう。またマット・スカダーの本をいくつか読んでいないと、最後のほうで登場するエレーンやミッキーなどシリーズには欠かせない役者達のことがわからないと思います。
そのマット・スカダーシリーズですが、2001年に発行された「死への祈り」が2006年に文庫版となりましたが、2005年に単行本で出た「すべては死にゆく」の文庫版はまだ出てこないので、ここのところしばらくご無沙汰をしています。

単行本で出てから文庫になるまで5年というのはちょっと長過ぎって気もしますが、これも出版社側の戦略なのでしょう。
そういえばジャンルは違いますが、高村薫著の「レディ・ジョーカー」も1997年単行本が出てからずっと文庫版を期待していましたが、2004年には映画化もされていながら、2010年2月現在まだ文庫本にはなっていません。文庫じゃないと満員電車の中では読めないんですけどねぇ、、、

著者別読書感想(ローレンス・ブロック)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

今年(2010年)「ほかならぬ人へ」で直木賞を受賞した白石一文氏は、同じく直木賞作家白石一郎の子ですが、双子の弟白石文郎氏も小説家で、絵に描いたような作家一家です。

スポーツ選手や政治家は2世、3世が当たり前のようになっていますが、小説家は珍しいのではないでしょうか?
この「見えないドアと鶴の空」は2004年に出ましたが、自身の週刊誌記者としての経験も交えて、純文学風?に作られています。

この人の小説のタイトルには長いものが多いのが特徴で「僕のなかの壊れていない部分」「もしも、私があなただったら」とか、まだ文庫になっていないので読んでいませんが「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」などがあり、「見えないドアと鶴の空」も意味不明な長いタイトルのうちに入るでしょう。
内容は夫婦の葛藤を描くのは常ですが、それに加えて超能力をもった人がバンバン出てきます。

イエスキリストも同じような力を持っていて、病人を治していったというような伝説を思い出しましたが、現代にあてはめるとどうしても陳腐なものになってしまいます。

まぁ小説なんてものは想像の賜物ですからそれでいいのでしょう。 

著者別読書感想(白石一文)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇
 
柳生非情剣 隆 慶一郎 

柳生というと1978年に映画やテレビドラマが作られた「柳生一族の陰謀」が有名で、2008年にもリメークされてテレビで放映されたようですが、私は残念ながらいずれも見ていません。

一般的にこの「柳生一族」という言い方が、これらの映画やドラマにより、知られるようになったと思います。
その柳生一族ですが、多くの場合は柳生新陰流という剣術流派を創り出した柳生宗厳(石舟斎)から、その孫代ぐらいまでを指すのだろうと思います。

有名な柳生十兵衛は柳生三厳の別名で、宗厳の子の柳生宗矩(むねのり)の次男、つまり宗厳の孫にあたります。

時代としては宗厳(石舟斎)が剣術家として織田、豊臣、徳川それぞれに親交があり(豊臣秀吉には領地没収されていますが)、宗矩以降は徳川家代々の剣術師範となっています。
その柳生一族のひとりひとりにスポットをあて短い短編集に仕上げているのがこの「柳生非情剣」です。

そうした戦国時代に主に影として生き延びてきた柳生一族の3世代を知っておくと、時代小説に時々登場してくる柳生一族が身近に感じられるようになります。
ちなみに柳生の里は奈良県奈良市柳生町にあり、このあたりは現在の奈良、京都、滋賀、三重の各府県の境目で、忍者で有名な伊賀や甲賀のすぐ近くになります。

したがって、戦国時代には表舞台に立つよりは、主に諜報や暗殺の裏の世界でもっぱら活躍していました。だから「柳生一族=陰謀」というイメージが定着したのでしょう。

著者別読書感想(隆慶一郎)

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338
昨年(2009年)の自殺による死亡者数は3万2753人にのぼり、これで11年連続して3万人を超えたことになるそうです。

11年前と言うと1998年からで、金融業(前年に破綻した山一證券の全店閉鎖や日本債権信用銀行の一時国有化)や建設業(日本国土開発破綻)を中心に日本経済全体の悪化が深刻になってきた年でもあり、自殺者と経済環境とは無縁ではなさそうです。

ただ自殺の理由が判明している中では理由の一番は健康上の理由、二番が経済的理由となっています。
 
日本人全体の死因順位の第1位は悪性新生物(主にガンのことでしょう)、第2位は心疾患(主に狭心症 心筋梗塞による心臓停止なので、都合の悪いときはみんなこれになります)、第3位は脳血管疾患(一般的に脳卒中)となっていますが、既に20歳代と30歳代の死亡原因の第1位は自殺となっています。

実数からすると高齢者の自殺が多いのですが、高齢者の場合、やはり病死するケースが多いのでまだ目立たないということなのでしょう。

昨日見たテレビでも「なぜ日本人に癌による死亡者数が多いのか?」という答えは「長寿だから」だそうです。平均寿命が40歳代だった江戸時代の日本人や現在のアフリカの国では癌での死亡率は極めて低いそうな。
 
おおよそのことは、過去に自殺について書いていますので、そちらを読んでいただくとして、今回はその自殺者数についてわかりやすく見てみます。
 
少し前に読んだ最近直木賞をとった白石一文著の小説「見えないドアと鶴の空」にチラリと書かれていて、なるほどと思ったのですが、この自殺者が毎年3万名超という数字ですが、毎日毎日90名もの人が自殺をしていることになります。

過去形ではなく一昨日も昨日も今日もそして明日も90人もの人が自殺して亡くなっているといことです。死亡はしなかったけど自殺をしようと行動を起こした人の数はその何倍かになるのでしょう。

さらに言えば、事故なのか事件なのかそれとも自殺なのか不明の場合もあるでしょうし、一般的には残された遺族のことを考えて、遺書がなければ自殺ではなく事故として処理されているケースも多いのではないでしょうか。
 
それでも考えてみれば1日で90名も死亡する事故や災害というのは、そう滅多に起きるものではありません。

もし起きてしまえば、何日も大きく報道され、それについて徹底的に調査や原因究明がなされ、場合によっては過失があった人や企業や団体などが断罪されます。しかし自殺はそのようなことはおこなわれません。
 
 (参考)主な災害、事故の死者数(ここ30年間の主なもの)
 阪神淡路地震(1995年)         死者数 6,434名
 日本航空123便墜落事故(1985年)  死者数  520名
 北海道南西沖地震 (1993年)      死者数  198名(行方不明者含む)
 JR福知山線脱線事故(2005年)     死者数   107名
 北炭夕張新炭鉱坑内火災(1981年)  死者数  93名
 三井三池炭鉱坑内火災(1984年)    死者数  83名
 新潟中越地震(2004年)          死者数   68名
 台風第19号Mireille(1991年)      死者数  62名
 台風第13号Yancy(1993年)       死者数  48名(行方不明者含む)
 台風第18号Songda(2004年)     死者数  45名(行方不明者含む)
 歌舞伎町ビル火災(2001年)        死者数  44名
 雲仙岳火砕流(1991年)            死者数  44名
 ホテルニュージャパン火災(1982年)  死者数  33名
 台風第18号Bart(1999年)        死者数  31名
 日本航空350便墜落事故(1982年)  死者数  24名
 地下鉄サリン事件(1995年)         死者数   12名
             (死者数はWikipediaより)
 
災害や事故と比べても毎日90名の死亡者というのは、社会にとって大きなインパクトですが、自殺者の場合は、有名人でもない限り、報道がされなかったり、一般的には遺族側もできるだけ隠蔽しますので、その実体の把握や究明ができません。

もし自分がその当事者であったら、理由はどうあれ同じように隠そうとするでしょう。
 
上記の災害、事故の死者数からすると、日本のどこかで毎日JR福知山線脱線事故(死者107名)や北炭夕張新炭鉱坑火災事故(同93名)が起きていたり、地下鉄サリン事件(同12名)が毎日、国内の7~8カ所で起きていることになります。でも事故や事件とは違い、ほとんどその実体は闇の中です。
 
その隠蔽体質により自殺者のことが表面に出にくいというだけではなく、社会の一般的な常識として「自殺者は負け組」「自殺するのは個人の勝手」「自殺するような人は生きていても意味がない」「残された遺族が気の毒なのでそっとしておく」というような一種、見下したような偏見だったり、防止するのが困難なので、あきらめだったりというのがあるのではないでしょうか。
 
「いやそんなことはない」という意見もあるのは承知していますが、その原因解明がキチンとなされていないことや、原因が必ずしもハッキリしていなかったり、犯人捜しをすることをあまり良しとしないこと、遺書もなく不明だったりすることなどで、どうしても関係者以外は興味本位でしか眺められないところがあるような気がするからです。
 
交通事故死者数が1970年頃には1万5千人を超えていましたが、国も企業も共同してその改善に取り組んできた結果、昨年(2009年)は4914人まで下がり、まだ自動車が一般に普及する前の1950年代前半の水準にまで下がりました。

その交通事故死のピーク時の倍以上の死者数を毎年出している自殺者についても、徹底した原因究明とその対策を官民共同して早くおこなわないと、この大不況と相まってさらに増加していきそうな気がします。
 
ただ、問題は単純に「シートベルトを締めないと減点する」とか「事故の多い道路の改修」とかではなく、個々に様々な理由や原因があり、そして精神的な要因なども絡んできますので、交通事故対策のように簡単ではありません。
 
しかし、遺族感情には配慮しながらも、もっと自殺の原因追及と心理分析が進めば解決方法もみつかるはずです。

しかも「対策費の予算がつかなければなにもできない」ではなく、定年後で時間をもてあましている老人パワー(なにか世の中に役立つことをしたくてたまらない人が結構います)や、普及しはじめてきたボランティアの活用、少子化で余ってきた学校の設備(カウンセリングするのに病院の個室でなければならない理由はありません)、寺や神社、教会など宗教団体の利用(ちょっと恐い気もしますが、欧米ではアルコール依存症や薬物依存症など様々な問題を抱える人の更正支援を教会がおこなっています)、神経系・心療内科系の医療機関の充実など、企業、国、自治体頼りだけでなく(但し国や自治体の後方支援が必要)解決策を考える時に来ています。
 
「健康を害して働けずに経済的行き詰まり一家心中」、「生きていてもなにもいいことがない」など、「ちょっと相談をしてくれたら解決できたかも」ということが結構あるのではないでしょうか。

丁寧に話しを聞き、問題を抱える人と一緒に考えていくことができれば、解決できるに違いありません。

あまりにも数が多すぎて、すべての原因に対応ができる、しようなんてことは考える必要はありません。
 



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337
生活保護受給者やホームレスに様々なテクニックを使い、給付金や支援金を根こそぎ奪ってしまう、いわゆる「貧困ビジネス」について書籍やマスコミがあれこれ指摘をしています。

もちろんそれら自体は善意でおこなわれているもの多いでしょうし、法や常識に照らし合わせてまったく問題ないものも数多くあります。

ただ、中には善人のフリをして近づき、弱者の弱みや無知につけ込んで収奪に近いものがあるそうで、そのようなビジネスに対して擁護するつもりはまったくありません。

貧困ビジネスと呼ばれるものには、様々な種類がありますが、一応法律に準拠しておこなわれているものでは、労働者派遣、ホームレスへの住宅提供、金融などがあります。

ここでは「ホームレスの人に生活保護費を受給させて、その給付金のほとんどを奪ってしまうビジネス」について書いてみます。

仕組みはこうです。
まず仕事が見つからず無収入であったり、できてもわずかだったりすると生活保護の申請をおこなうことができます。でも生活保護を受けるには住居を決める必要があります。

つまりホームレスやネットカフェを転々としていると生活保護が受けたくても受けられません。

そこである業者は役所に届けるだけでおこなえるホームレス支援のための無料宿泊所をオープンします。この宿泊所は、役所の審査があるわけではないので、昔で言うタコ部屋のような部屋でも可能です。

そしてホームレスの人達に支援という大義名分の元、優しく声をかけ、住居(無料宿泊所)や食事などを提供し、さらに受給資格のあるひとには生活保護が受けられるよう指導します。

一見すると「なんと素晴らしい社会的な意義のあるビジネスなのでしょう!」と思ってしまいます。

しかし業者は生活保護を受ける人達の銀行口座(預金通帳、印鑑、カード)を先に押さえておき、現金で支払われる場合は、一緒に役所までついていき、受給者に支払われる給付金約13万円/月のほとんどを先に奪ってしまいます。

業者側は、正当と主張する高額な食費代や布団代などの経費をその給付金から支払ってもらったにすぎないということで、差し引いた残り1割程度が受給者に渡るということです。

そして不満でも言おうものなら、お約束の恐い人が出てきて震え上がらせてくれます。

そういうビジネスが普通に成り立ってしまうのが、自治体や市区町村がおこなう公共福祉事業が緩くて大甘なところなのでしょう。

なぜ、民間でそういうビジネスが成り立つのか?なぜ、ホームレスの人が簡単にそのような罠にはまってしまうのか?なぜ、生活保護が必要な人にそれが回らないのか?

それを自分達には関係ないことと思って、非効率で暇をもてあましている呆けた役人達が、少しでも頭を使って学び、考えることができれば、税金の無駄遣いを減らし、しかも真のホームレス支援に役立つのではないかと思うのです。

本来ホームレスの人達に優しい言葉をかけ、必要なら宿泊所を紹介し、資格があるなら生活保護の申請を丁寧に教えてあげるのは民間ではなく、お役所の人達の仕事でしょう。

ところが、報道によるとなんでも大阪近郊の市町では「生活保護は大阪市で申請すると通りやすいから」と言って大阪市までの交通費を渡して追いやっていることが日常化しているそうです。

自分の役所で生活保護の申請があると予算を圧迫したり、本省から「審査が甘い」とお叱りを受けることになるそうです(噂です)。

少し前の日記にも書きましたが、就業支援の前には、まず住宅支援が必要ですが、無職でホームレスの人は、助けがないと民間の賃貸アパートはまず借りられません。

高い敷金や礼金、家賃はもちろんですが、無職だったり、保証人がいないとそれだけで賃貸契約はしてもらえません。そりゃそうです、民間のアパート経営だって、滞納などのリスクは避けたいのです。

年越し派遣村など一時的な収容のための施設はあるようですが、地方自治体や公共団体が提供する低所得者向けに長期間住むことができる住宅は明らかに不足しています。

長期間というのは少なくとも3年、できれば希望すれば永続的にという意味です。政治家や役人、天下り団体の偉いさん向けには、一等地に建つ瀟洒で高級な豪華マンションが格安で豊富に提供されているのにです。

国有財産の処分も結構ですが、最近は物納される不動産も多いと聞きます。

そのような国有財産や自治体の財産で、現在ホームレスで正規就業を望む人達向けの単身者用アパートを作り、また民間の古くなってあまり活用されていない寮やアパートを役所が借り上げ、格安(または支払い期間猶予)に、保証人不要で入居できる部屋をもっと提供するべきです。

不況で困っている企業の寮を借りてあげれば喜んでもらえます。

もちろん決まった住居に長く住めない、自由をこよなく愛する人達は、そもそも正規に就業する意志がない人達ですから、その人達にそのような施設を提供する必要はありません。

またアパートでは禁酒、禁煙や許可なく他人を泊めることを禁止したり、共同生活をする上で、各種の厳しいルールを守ってもらう必要は当然あります。

嫌なら早く正規就業し、貯金をし、好きなところに住めばいいだけのことです。そうでもしないと、高い税金を支払っている多くの国民が許せるわけがありません。

貧困ビジネスで悪徳業者の罠に陥ってしまうのは、国や自治体がそういう需要があるのに手を貸さず、暖かい言葉もかけてあげられず、しかし自分のお金ではない税金をバラ撒いている現状があって、起きていることなのです。



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336
不況がますます深刻さを増す中で、う~む、、、と考えさせられる記事がありました。
 
●ブックオフコーポレーション、採用を6割増の200人に 2010/02/07 日本経済新聞  
ブックオフコーポレーション(中古書籍販売最大手) 2011年春入社までの1年間の採用を、今春入社までの1年に比べ6割強多い200人にする。中古複合型店「スーパーバザー」の出店拡大などに対応。社会人などの通年採用も強化する。
 
●CCC新卒採用、事業プランで選考、最大50人、賞金も準備 2010/02/07 日経MJ(流通新聞)    
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は、2011年度の新卒採用試験をビジネスプランのコンテスト形式で行う。同社の事業を活用した企画を募集。最優秀者には賞金50万円を贈り、最大50人を採用する。コンテストで、強い入社意欲を持ち、企画力に優れた人材を厳選する。
 
●グーグル、日本で採用増 広告営業で5割、計200人規模 2010/02/05 日経速報ニュース        
検索大手の米グーグルは、日本で採用を大幅に増やす。日本法人(東京・港)の有馬誠専務が「2010年は広告営業の担当者を5割ほど増やしたい」と表明した。通年の新規採用は広告部門を中心に合計200人規模に上る見通しだ。
 
●リクルート、採用倍増、11年春新卒100人、海外事業を強化 2010/01/19 日本経済新聞
リクルートは2011年春入社の新卒採用を、前年の2倍以上に当たる100人に増やす。中国での無料誌出版など海外事業を強化する。国内の大学で学ぶ留学生の採用にも本格的に取り組み、グローバルに活躍する人材の育成を急ぐ方針だ。
 
いずれも新卒や中途社員の募集を積極的におこなうぞ!という景気のいい記事です。
 
ブックオフ、TSUTAYAのカルチュア・コンビニエンス・クラブ、Google、リクルートと日本経済の牽引役は、経団連など業界団体で老醜を振りまいている旧態企業から、これらの企業へと完全に変わってきたことを象徴する記事だと思いました。

この中でGoogleは外資系企業ですが、その他は日本の企業であり、さらに加えるとユニクロのファーストリテーリングや、餃子の王将、セブイレブンジャパン、日本マクドナルドなども元気です。
 
つまり、今後、日本の製造業に勤めてきた労働者の多くは、開発、生産、管理、事務から、サービス業や新規事業開発の企画・運営などへ嫌でもシフトしていかざるを得ないということです。

しかもこの労働者シフトは昔の石炭産業から石油産業へ、または農業から工業へのシフトに数十年を要したことと比べると、まったく異次元のスピードで変わっていくような気がします。
 
激しい国際競争の中で、工場の海外移転や省力化、無人化が加速し徹底されていくと、今まで労働者の多くを受け入れていた国内の工場は、廃止か、残ったとしてもアウトソーサー(請負会社)が工場を丸ごと請け負って生産を続けるという姿が見えてきます(すでにそうなっている工場も多くなってきています)。
 
では今まで工場で働いていた数百万人の労働者はどうすればいいかといえば、アウトソーサーにおいてリーダー的な役目で、海外の労働者をマネージメントする立場になるか、上記に出てくるようなサービス業への転換、決してなくならない第一次産業(農業、漁業、林業)、そして国の援助頼りの福祉事業へと転換を余儀なくされることになります。

どうしても製造現場で働きたいというのであれば、中国語やベトナム語、タイ語、マレー語を学び、それらの国へ行って働くことで、思いがかなうことになります。
 
製造業の研究機関も、市場近くの情報が集まりやすい場所、つまり欧米向け製品の場合は欧米に、中国やアジア向けの製品の研究所は中国やインドに設置することになります。もはや老人大国になってしまい、消費、購買力のない日本に多くの内需は期待ができないので当然の結果です。
 
したがって、製造業の上流と下流いずれも日本においては、その将来性は極めて低いと言わざるを得ません。そしてその分岐点に私達がいま立っているのだろうと思います。

今までは日本の代表的な製造業であったトヨタが些細なことで世界中で叩かれ、日本品質に対して疑問を持たれてしまう結果となりました。

ここがチャンスとばかりに、今まで日本製品に圧倒されていた分野においても、日本叩きが起きる可能性があるということを示しているような気がします。

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335
40歳代の知人(妻子あり)が、会社の業績不振により昨年秋に失業してしまい、現在転職活動をおこなていると連絡がありました。そこで、どのような活動をしているのかと聞いてみたところ、

(1)大手転職サイトへの登録
(2)大手紹介会社へのWeb登録
(3)職安での求職


とのことでした。会社が怪しくなってきた頃からなのでもう1年ぐらい前から転職サイトや紹介会社等に登録し、再就職先を探し始めたらしいのですが、結果はまったくダメだったとのことでした。
 
確かに昨年から今年にかけての経済状況は悪くなる一方で、改善されていくという兆しもありません。有効求人倍率も統計開始後過去最悪ですし、しかも40歳代ともなると、そう簡単には正社員が決まるとも思えません。

しかしその人は、定年まであと20年間、自分が辞めずに続けられる仕事で、退職に追い込まれるようなことがない(立派な)会社を探すんだと言っています。そのため転職活動に対して慎重になっていて、小さな紹介会社だと騙されるのではないか?とか、求人会社は本当に安心できるところなのか評判などを慎重に調べてからでないと動けないと言っていました。

結局どんな業界のどんな仕事ならば20年間働き続けられるか?とずっと自問自答を繰り返していたそうです。
 
こういう時代の転職活動について、それはないでしょうと思い、これはちょっと放置はできないと思って、いくつかアドバイスを送りました。ただ、どういう方法をとるかの判断は、もちろんその人自身が決めることなので、必ずしもそのアドバイスが正しいとか、理にかなっているというものではないことは当然伝えました。転職活動ってよく結婚と比較されたりするように個人個人の価値観や将来展望などにかかってきますから。
 
そのアドバイスですが、過去に何度も書いてきたことがほとんどですが、
 
1) 今後20年間働き続けられる会社かどうかなんか、誰もわからないので考える必要なし
2) 一番決まりやすい転職は、信頼の置ける親戚や知人の紹介
3) 大手人材紹介会社は決まりやすい若年層の登録者が多いので、中高年だとスカウトしたくなるような年収1000万円クラスのエグゼクティブでないとなかなか相手にしてくれない
4) 大手転職サイトも同様に20~30代が中心の転職情報が多く40歳代以上の出番はほとんどない
5) 転職サイトに登録した人を求人企業や紹介会社が面接したり採用すると利用料金がチャージされるので、とりあえず会ってみようと思わない(敷居が高くなっている)
6) 5)を考えると転職サイトに求人を掲載している企業に、直接応募するというのがひとつの手である(使用料がチャージされないので面接してもらいやすくなる)
7) 30代後半以降はなにか専門分野か、経験が生かせる即戦力でないと採用されない(なんでもやります、教えてもらえればすぐ覚えますは通用しない)
8) 中小、零細の紹介会社は専門分野を持っていることが多いので、自分の専門分野に合ったところを探すと紹介してもらいやすい
9) (厳しいようだが)失業者の身で会社や仕事が選べると思ったら大間違い
10) ちゃんとした転職(仕事や会社を自分で選ぶ)をしたいなら、まずどこでもいいので正社員の立場を手に入れる
11) 正社員の立場を手に入れてから、その会社に不満があれば、次の仕事をゆっくり探せばいい
 
です。
 
でも、40歳代以上だと、これだけでも今の時期は難しいと思います。
 
なので、打つ手はみんな打つ。
 
プライドをかなぐり捨てて、親戚や知人縁者、元上司・部下・同僚に声をかけてお願いしておく。10社以上の紹介会社、できれば大手ではなく中堅以下のところに登録し時々電話をかけて聞いてみる。常に並行して2~3以上の求人応募(書類)が進んでいる状況にしておく(この時期だと書類審査に通る確率は20%以下だと思われます。つまり5社に書類を出して1件面接に勧めればラッキーです)。
求人企業の求人欄を見ると大概問い合わせ用のアドレスかフォームがあるので、これはと思う仕事(会社)にはダメモトで応募しておく。この求人用のアドレス(infoとかjobとか)は中小企業以下の場合、社長や役員クラスへ届くケースが多く、タイミングよく(ちょうど退職者が出そうとか)うまく伝われば意外と早く面接が進むケースがあります。
 
ちなみにもし、紹介会社の特徴や情報が知りたいならば、転職サイトのエン・ジャパンやイーキャリア、人材バンクネットなどの加盟エージェント(紹介会社)紹介のコーナーを見れば数十の紹介会社が掲載されているはずです。

複数の転職サイトに加盟している紹介会社は最近は少ないようで、それぞれ企業の特徴を考慮してどこかに加盟しています。紹介会社も、そのような転職サイト経由でスカウトするのではなく、直接登録してもらったほうが、チャージ(利用料や成功報酬)がかかりませんので、たぶん喜ばれると思います(加盟料だけで成功報酬のないところもあります)。

今の様相だと、四月以降もまだまだ経済状況は厳しいと思われます。
決してあきらめることなく、まだ40代~50代前半の人ならば、アルバイトやパートで落ち着いてしまわずに、正社員の道を探ってみてください。

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