リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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子供の頃(1970年代)、理科の時間に習った「水」「金」「地」「火」「木」「土」「天」「冥」「海」は、太陽の周囲を回る9つの惑星で、太陽に近い順から並べた水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、冥王星、海王星のことでした。
しかし今から16年前の2006年に、国際天文学連合(IAU)が惑星を再定義した際に、冥王星はサイズが当初想定していたよりもずっと小さい(直径で地球の約1/5)ことや、「自分の軌道近くから他の天体を排除している」と判断されて準惑星に降格となり、太陽系惑星は冥王星を除く8個と決まりました。
下記の写真は、天体間の距離を無視した太陽と惑星の大きさをイメージ化したものです。左端の巨大な太陽から「水星」「金星」「地球と月」「火星」「木星」「土星」「天王星」「海王星」です。
惑星の中では木星と土星の大きさが群を抜いているのがわかります。
次は、ある程度惑星間の距離感がわかる太陽系惑星のCGです。
火星と木星の間は広く(5.5億km)開いていて、その間には数多くの小惑星が回っていることがわかります。
当然、太陽から遠くなるにつれて温度は下がっていきますので、火星ぐらいはまだしも(それでも平均気温はマイナス63度)、木星や土星ぐらい離れるととても生物が住める環境ではないでしょう。
IAUが認定している準惑星は、冥王星、セレス、エリス、ハウメア、マケマケの5つですが、冥王星以外の準惑星を知っている人は少なそうです。
太陽系の惑星の中で一番大きいのは木星ですが、直径でみると地球の約11倍あります。
表面積で言えば、地球の表面積は約5億11百万平方キロメートルですが、木星のそれは約6200億平方キロメートルで、表面積比は地球の1200倍という広さです。
もし木星が地球の位置にあり、地球と同じ環境に恵まれていれば、やたらと広い表面積があるので、醜い領土争いなど起きないかも知れません。
もちろん海面以外の地上で、人が安全に暮らせる肥沃な土地がどれほどあるかによるでしょうけど、それとも人間の欲には限りがないので、例え十分に持っていても、某R国のように、もっともっと、奪ってでも欲しいとなるのでしょうか。
ところがあまり知られていませんが、実のところ木星はガス惑星で岩石や地面というものがありません。つまり木星に住むことはもちろん、降り立つことすらできません。せいぜい、木星の周りを周回している地球で言えば月のような衛星には降り立つことは可能のようです。
木星を舞台にした小説は数多くあり、古くはアイザック・アシモフ著の「木星買います」(1955年)や、ジェイムズ・P・ホーガン著の「星を継ぐもの」(1977年)のシリーズがあります。
「星を継ぐもの」は、地球より少し小さい木星の第三衛星ガニメデに宇宙船の残骸が見つかり、その謎とともに物語は佳境に入っていきます。
小松左京著の「さよならジュピター」(1980年)は、太陽系に近づくブラックホールの軌道を変えるために巨大な木星をぶつけて爆発させようという荒技を描いた小説で、1984年に映画にもなりました。
できれば1980年以降に判明した最新の科学技術情報を折り込み、SFX技術を駆使し、山崎貴監督あたりにリメーク作品を製作してもらいたいものです。
現在のところ人類は火星への興味が盛んで2040年代にはNASAが有人探査を計画しているようですが、その火星を足がかりとしてぜひ木星の衛星への人類到達を生きている間に実現して欲しいですが、やっぱ無理かな。
【関連リンク】
1550 天文とは天から届く文(ふみ)
1289 昼夜の時間が逆転する今日が冬至
1102 あまり役には立たない曜日の話し
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よもつひらさか(集英社文庫) 今邑彩
1999年単行本、2002年に文庫化された短編小説集で、「見知らぬあなた」「ささやく鏡」「茉莉花」「時を重ねて」「ハーフ・アンド・ハーフ」「双頭の影」「家に着くまで」「夢の中へ…」「穴二つ」「遠い窓」「生まれ変わり」「よもつひらさか」の12篇が収録されています。
著者の作品は「いつもの朝に」(2006年)と「ルームメイト」(1997年)を読んでいますが、ミステリーやホラー、ファンタジー、多重人格などの精神疾患など幅広い複雑な人間関係の内容で、現実的には「ん?」と思いますが、エンタメとしては十分楽しめます。
タイトルにもなっている「よもつひらさか」は、漢字にすると「黄泉比良坂」で、古事記に出てきますが、イザナギとその妻だったイザナミが黄泉の国(死者の国)と現世の境目で起きる話で、この話は先般読んだ桐野夏生著の「女神記」にも出てくる有名な話しです。
現在の島根県松江市東出雲町揖屋に伝承地としてそれを模した場所があります。
その坂道を嫁いだ娘の家へ孫の顔をみるため歩いて向かっていた高齢男性が、坂道の入り口で道標のように建てられていた石碑をしゃがんで見ていたら立ちくらみをして、よろめいたところ穂高で登山をしてきて帰る途中という地元の男性に助けられます。
そしてその地元の男性と一緒に坂道を登っていきますが、坂道の名前の由来について聞くと、男性が言うには、坂道の最初と最後に石碑が建っていて、その間は黄泉の国とつながっているらしいこと、ひとりで歩いていると、亡くなった知人が亡霊として出てきて黄泉の国へ引き込もうとすること、子供の頃に友人が危ない目に遭ったことなど聞かされます。
亡霊はひとりで歩く人になにか食べ物や嗜好品を与えようとし、それを口にすると死んで黄泉の国へ行くことを聞かされ、高齢男性は、そう言えば坂道の入り口で立ち眩みをしたとき、男性から水筒の水を飲まされたことに気づき・・・という感じです。怖いですねぇ、、
その他、寺の天井に浮き出ているシミが双頭の怪物のように見える「双頭の影」、以前は画家と心臓病で亡くなる幼い娘が住んでいたという古い洋館に引っ越してきた父娘ですが、娘の部屋にかかっていた絵画が日によって微妙に変わっていることに気がついた娘がとった行動とは?の「遠い窓」など、なかなか怖くも楽しめるものでした。
★★☆
◇著者別読書感想(今邑彩)
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中庭の出来事(新潮文庫) 恩田陸
2006年に単行本、2009年に文庫化された長編ミステリー小説です。初出は2003年から2004年にかけて今はなき新潮ケータイ文庫でデジタル配信された連載小説です。
正直に言うと、1回読んだだけではなにを言いたかったのか、なにがミステリーなのか、誰が誰なのかよくわかりません。
場面が次々と変わり、現実に起きたことなのか、お芝居の中なのか混乱し、これほど複雑にする必要があるのか疑問です。
個人的には著者の作品は好きですけど、この小説に関してはちょっといただけない感じです。元はケータイ文庫として若い人向けに合わせたものかも知れませんが、逆に連載小説として途切れ途切れで読むとなおさら前後の関係がわからなくなり意味不明になってしまいそう。
内容は、劇の売れっ子脚本家がパーティーの中で毒殺されますが、その謎を中心に展開されますが、同時に、新宿の高層ビルの地下にある中庭で急死した女性、寂れた廃線の駅を夏場だけ演劇の会場として使ってそこで起きた不思議な現象などなど。
特に主人公がいないという点が誰の視点かわからず物語をわかりにくくしています。
そんなわけで、読むのが結構つらかったです。
★☆☆
◇著者別読書感想(恩田陸)
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わらの女(創元社推理文庫) カトリーヌ・アルレー
1924年生まれのフランスの作家さんで、数多くの推理小説を書いています。2022年時点で98歳ですがご健在のようです。
この作品は1956年に出版され、世界的なベストセラーになります。原題はフランス語で「La femme de paille」と邦題と同じ意味です。
1964年にはショーン・コネリーなどの出演で映画も作られていますが、こちらはアメリカ映画なのでタイトルは「WOMAN OF STRAW」となっています。
小説の舞台は、まだ第二次世界大戦の記憶が深く残っている1950年代のヨーロッパとアメリカです。
主人公の女性は敗戦国ドイツ出身の34歳独身女性で、家族など身内は戦争ですべて死に、孤独を埋め、貧しい生活から抜け出すために裕福な結婚相手を探しています。
新聞広告で見つけた縁談に飛びついたところ、募集したのは世界的な大富豪の秘書で、「自分の言うとおりにすればその富豪の妻になれる」「妻となってすでに高齢の大富豪がいずれ亡くなれば莫大な遺産を相続できるので自分にも分け前が欲しい」と共謀を持ちかけてきます。
貧しい生活から抜け出すためには、その秘書からの共謀計画を受けるしかなく、ことは順調に運んでいきますが、、、
文庫の解説の中でも触れられていましたが、私も読んでいて「遺産相続する相手を(犯人が)殺した場合、当然(犯人には)その相続権が無効となるが、無効となればその相続権がさらに犯人の親族へ移ることはないだろう?」と不思議に思いました。
その点は著者があとで指摘され間違いに気がついたと言うことですが、あえて修正はしないでそのまま残っています。ハッピーエンドではなく、完全犯罪を描いた作品ですが、やはり完全犯罪とは言えどこかに穴があるものです。
★★☆
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P・O・S キャメルマート京洛病院店の四季(ハヤカワ文庫JA) 鏑木蓮
2017年に文庫化された書き下ろし作品で、一応は長編スタイルですが、中身はいくつかのエピソードを順番に並べた連作短篇のような内容となっています。舞台は著者の出身地でもあり居住地の京都です。
タイトルのPOSとはコンビニで導入が広まった「Point Of Sales」の略で、一般的には「販売時点情報管理」のシステムを指します。
コンビニにおいて、そのPOSで得られた情報を分析すれば、「いつ何がどれだけ売れるか」がわかり、事前の仕入れや新商品の導入などに役立ちます。
主人公は、東京に本部があるコンビニチェーンの本部社員(スーパーバイザー)ですが、レギュラーというフランチャイズではない直営店の京洛病院店の臨時店長として単身赴任してきます。この直営店の成績が悪く、建て直しに送り込まれてきたという構図です。
そのコンビニのモデルは、京都府立医科大学附属病院の中に設置されているローソン 京都府立医大病院店と思われます。「徒歩5分で鴨川」に出られ、「上流に賀茂大橋が見える」と書いてあるので明らかです。
ちなみにこの病院には50年ほど前に1ヶ月ほど入院したことがあります。もちろんその時にはコンビニなどはなく、代わりに薄暗い売店があったような気がします。
コンビニの従業員が、来店客の様々なニーズと問題を解決していくという、おとぎ話のような話で、あまりリアリティはありません。また1社員の思いつきで次々とプライベート商品が即刻に作られるというのも、巨大なコンビニ組織の中ではあり得そうもありません。
それでも、似たようなエピソードなどを元に考えているのかな?と思われるところもあり、また以前NHKのドキュメント72時間で同じような病院内コンビニを撮影していたときに、小説の中でも出てくるように夜勤明けの女医さんが毎日栄養ドリンクをグビグビッとやっているシーンが出ていました。
私が数年前に人工股関節置換手術で10日間×2回入院していた時も、院内のコンビニにはよくお世話になりましたが、この小説に出てくるような24時間営業でもなく、美味しいローソンの店内コーヒーのようなものはなく残念でした。最近は大きな病院の中にはほとんどコンビニが進出しているようです。
小説では、徘徊で身元が不明の認知症患者や、ペットを使ったアニマルセラピーの話、京都らしく映画や特撮ドラマ関係者の話なども織り交ぜられて、いろいろと役立つ話があって楽しいものでした。
★★☆
◇著者別読書感想(鏑木蓮)
【関連リンク】
7月前半 覘き小平次、デス・エンジェル、硝子のハンマー、老いと記憶 加齢で得るもの失うもの
6月後半 破門、王とサーカス、アイルランドの薔薇、犬とハモニカ
6月前半 凍える牙、脳寿命を延ばす、ありふれた祈り、倒立する塔の殺人
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世の中ではサブスクモデルというか、少額で長く支払い続ける支払い方法が大流行しています。
元々、電気やガス、水道料金のような公共料金から始まり、電話料金、新聞購読など、こうした一括支払いではないモデルは古くから定着しています。
一度に高額の一括支払いができなくても、少額ならば支払えるというメリットを生かして、スマホ本体の支払いや、有料会員等の支払い、最近では自動車まで、利用者も多いのではないでしょうか。
名称こそサブスクというなにか新しい印象を与えていますが、考えてみると、住宅ローンなどローンや割賦販売、リース契約などもそれに近いもので、お金持ちであれば、ポンと現金で買うモノを、誰にでも買えるようにした便利なシステムです。
このサブスクモデル、どうしてこれほど流行しているかと言うと、若い人の所得が伸びない中で、どうすれば物欲を刺激できるかということを考えた結果、スマホ、元々は携帯電話で「初期費用0円!」「携帯電話無料!」「基本料金3ヶ月無料!」など、初期費用と長い契約期間で月々費用を抑えつつ本体料金を別の名目の基本料等に紛れこませるなどして、飛びつきやすくして成功したことによるでしょう。
最近は新車のマイカーの購入に代わりサブスクで利用できる仕組みが人気です。サブスクと言ってもすでに一般的になっている法人向けのリース販売とさして変わりません。契約期間の違い(リースよりサブスクのほうが契約期間が長いのが一般的)と、車両の持ち主がリース会社か自動車販売会社の違いぐらいでしょう。
マイカー購入にはローンでも最初にまとまった資金が必要です。給料が上がっていかない若い人にはなかなか厳しいですが、本体価格、車検等メンテナンス費用、保険と各種税金に利子や利益を加えた総額から、解約時の中古車価格相当額を差し引いた金額を分割で支払ってもらう仕組みです。
月々の支払い金額は一見すると安く見えるかもしれませんが、自動車メーカー、販売会社、ファイナンス会社、保険会社のいずれも(必ず、たっぷり)儲かる仕組みですから、現金払いと比べてユーザーがお得になることはまずありません。
もしサブスクでなく、全額自己資金で購入すれば、車両本体の値引き、ファイナンス会社に落ちる金利や手数料、車検などメンテナンスを販売会社よりも安い町の修理工場に依頼したり、DIYやユーザー車検を利用することで大きく出費が抑えられます。
またもしなにかの都合でクルマを手放さざるを得ないとき、購入していれば中古車販売店ですぐに売れますが、サブスクモデルだと経過期間によっては違約金をたっぷり取られます。
次に車の買い換えの時は下取り車として購入価格を抑えることができますが、サブスクではそう言うメリットはありません。
誤解を恐れず言うならば、このサブスクモデルは、いわば持たざる貧者向けのビジネスです。
上の写真は、トヨタ(左)とホンダ(右)のサブスクの紹介ですが、見事にちょっと前(今でも同じ)のお金に困った人向けビジネス「サラ金(消費者金融)」の広告とまったく同じイメージでしょ?つまり対象者が同じなのです。
高額で一括では買えない人向けに、初期費用や月々の支払いを小さくみせつつ長期の契約で縛り、囲い込まれてそこから容易に離れることができず、契約が終わりそうになると次の新しいモデルを買い(買わされ)、延々と支払いが続いていきます。
こうしたサブスクモデルを提供している企業からすれば、これほどおいしい客はありません。ユーザーと価格交渉などなく、ネットでも簡単に販売ができます。
そして契約すればあとはなにもしなくても毎月毎月愚直に支払ってくれて、違約金を考えると途中で逃げる(解約)ことはほとんどありません。
他にも最近はインターネット回線の契約キャンペーンが過激化していて、他社の光ネット契約から変えると5万円以上の現金キックバックがもらえるキャンペーンとか普通にやっています。
なぜそんな金額をプレゼントしてでも契約を取りたいかと言うと、当たり前ですが、一度契約してくれると何年も継続してくれて十分元がとれるからです。
私も3年前にネット回線をJ:COMからNUROに変更した経験があります。その時の収支は下記の記事のシリーズで書いていますのでご参考まで。
やっとのことでJ:COMを退会した その1 2019/8/10(土)
それなら、スマホや回線などいつも安くなるようにしょっちゅう乗り換えればいいのでは?と思いますが、これが結構たいへんで面倒臭いのです。
回線契約もそうですが、その他、各種の会員契約についても入会するときはワンクリックでできても、退会するときは大変な作業が待ち受けていることを覚悟しなければなりません。
アメリカでの話ですが、下記のような記事が出ていました。
Amazonプライムが解約しづらすぎる問題がついに解決されてたった「2クリック」で退会完了に、ただし日本は対象外(GIGAZINE)
解約方法が複雑なことで有名なAmazonプライムは、ユーザーをだまして退会を断念させる「ダークパターン」だとたびたび非難されており、2021年にはノルウェーの消費者当局がAmazonを訴える事態にまで発展・・ |
Amazonという超有名企業ですら退会するのが難しいのに、あまり有名でない、しかも悪意がある企業に一度有料会員になってしまったら、もう退会するのは無理!って思われるようなところもあります。
例えば、入会するのはネット上でクリック1回すればできるのに、退会する時はカスタマーセンターへ電話をしなければならないとなっているところがあります。
なぜ電話しなければダメなのかとその理由を聞くと、「誤って退会されたり、他人が勝手に退会処理をしないように、慎重を期している」とかの話が返ってきます。
そんなのは嘘で、「退会への障壁を高くする」というのが一番の理由です。
それでも、ちゃんと退会用のカスタマーセンターへ電話がつながればマシなほうで、中には「退会の電話申請は平日の10時から16時まで(12時から13時は休止)」とあり、普通の仕事を持っている人なら仕事中なのでなかなか電話ができず、さらに決定的なのは、「現在回線が混み合っています。」と、その時間帯はまずつながらないようになっています。
企業側からすれば、1回線を解約専用回線とし、ずっと受話器を上げておけば退会者が出ることはないという仕組みです。
そして退会申請の電話がつながったとしても安心はできません。何百人、何千人の退会申請電話を受けて対応してきた海千山千の引き留め係が様々なテクニックを駆使して退会を阻止してきます。
それで実際に退会を思いとどまる人が多そうです。数ヶ月無料にするとかのお得作戦か、それでもダメなら一種の心理作戦で、退会するのは悪いことをしているようにすり込まれます。それらをはねつけられる人はとても勇気ある人です。
中には個人情報を握っていることで脅されることもありますが、それは立派な犯罪ですので、通話を録音して警察へ届けるべきでしょう。
入会するときに、退会するときのことって普通は調べないし、調べても実際にやってみないとわからないというのが実態です。
なので、月々(年々)お金が引き落とされてしまうような、サブスクモデルや有料会員契約をするときは、相手をしっかりと見きわめて、さらに契約期間と総額を調べて慎重に判断するほうが良さそうですよ。
【関連リンク】
1539 金利金利金利
1417 31年間の住宅ローンから解放される
473 割賦販売の罠は誰でも知っているが、、、
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1651
政府が6月14日に「2022年版男女共同参画白書(令和4年版)」を閣議決定し報告書を発表したことで、様々なところに波風が立っています。
◆20代男性 約7割「配偶者・恋人いない」、約4割「デート経験ない」男女共同参画白書(テレ朝news)
内閣府の調査で20代男性のおよそ7割が「配偶者、恋人はいない」、およそ4割が「デートの経験がない」と答えていることが分かりました。(中略)14日に閣議決定した内閣府の男女共同参画白書によりますと、20代女性のおよそ5割、男性のおよそ7割が「配偶者や恋人がいない」と答えています。また、「これまでデートした人数」について聞くと、「ゼロ」と答えた人が20代の独身男性ではおよそ4割に上ることが分かりました。政府関係者は未婚や晩婚化、少子化に拍車をかけることにつながりかねないとして危機感をあらわにしています。 |
◆20代独身男性「4割がデート経験なし」だけ切り取られた調査の大事な内容(DIAMOND online)
共同通信の「30代4人に1人が結婚願望なし 婚姻は戦後最少、共同参画白書」がYahoo!のトップニュースとなり、テレ朝ニュースの「20代独身男性『4割がデート経験なし』内閣府の調査」も大いに話題になった。共同通信記事はともかく、テレ朝ニュースのタイトルは若干あおりが入っていないだろうかと感じる。当然ではあるが、これは「男女共同参画」に関する網羅的な調査結果であり、デートや恋愛経験の有無に絞った調査ではない。 |
◆「若者の恋愛離れ」というインチキ話を政府・マスコミが蒸し返し続けるワケ(DIAMOND online)
あるワイドショーでは、「若い男性の“恋愛離れ”が進行しています」と巨大パネルを用いて解説した。スマホゲームやら1人で楽しめる娯楽が増え、恋愛が面倒になっているのではないかとか、人間関係が希薄になって異性との交際を恐れるようになっているのではないか、なんていう専門家らの指摘を紹介していた。 |
マスコミの常として、やはり人(特に顧客が多く人口も多い中高年者)が注目してくれる話題を優先的に提供しますので、こういう切り取り方になるのでしょう。
つまり「最近の若者は・・・」という論調です。
身近な例で言うと、私の子供達ですが、恋愛とかにはまったく興味がなく、彼女とか彼氏とかいるのかいないのか、たぶん休日も家でブラブラしているのでたぶんいないのでしょうけどよくわかりません。
それならそれで良いと思っていますが、引きこもりのようになって先々親の収入をあてにしては困るので、自活できるスキルだけは身につけてもらうよう、フルタイムの仕事と、自宅に住む場合はそれなりのコスト負担はさせています。
私の20代というと、もっと恋愛(=デート)はしていたけどなぁって思いますが、それは私ということで、若者がみんな同じだったということにはなりません。もうすっかりオジサン的発想になっています。
先日は世界経済フォーラム(WEF)から2022年の「世界のジェンダーギャップ」が発表されました。
もう驚かなくなってきていますが、日本は世界の146カ国中116位という先進国としてはぶっちぎりの低さです。つまり男女格差、ギャップがありすぎる国ってこと。
この調査は、教育・健康・政治・経済の4分野を調査し、教育環境や閣僚数、賃金格差などを指数化したものです。
先進国(G7)では、ドイツが10位、フランス15位、英国22位、カナダ25位、米国27位などとなっています。日本の116位はと言うと、117位のモルディブ、118位のギニアなどと並び、東アジアではフィリピンの19位、モンゴルの70位には遠く及ばず、韓国の99位、中国の102位にも後れをとっています。
つまり、本来の男女共同参画白書で重要なことは、単に若者の恋愛離れが加速している?という下世話なことではなく、
・女性や外国人への差別を根絶する教育と社会風土
・多様性への理解と制度改革
・女性やその保護者に対して女性の社会進出を促す施策
・女性が主導する仕事や業務
・取締役、管理職の男女比率の公表
・恋愛や結婚についての価値観の変化と理解(同性婚や夫婦別姓など)
・配偶者控除や扶養手当など、女性の社会進出の妨げになるルールの今後
・国が前面に立った育児・子育て環境の整備とサポート
・弱者(外国人、マイノリティ、高齢者、障害者など)の教育と雇用、生活支援
など、若者の恋愛(=デート)そのもの以外のところにあるような気がします。
しかし白書は、変化を嫌う古い頭が揃う政府や高級官僚のバックアップや指示を受けて作られるので、現行制度の延長線上のまま、政府の言うことには逆らえないマスコミと一緒になって、また閉塞感で不満がたまっている人口が多いオジサン・オバサン達のガス抜きとして、「最近の若者は・・・」と持っていき、国民の目を現実からそらせたいのでしょう。
【関連リンク】
1073 男女格差解消は育児から?
1055 働き方と社会構造
1035 最近の恋愛、結婚事情
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1650
覘き小平次(角川文庫) 京極夏彦
著者の作品では「魍魎の匣」などの「百鬼夜行シリーズ」や、直木賞を受賞した「後巷説百物語」などの「巷説百物語シリーズ」などとともに有名な「江戸怪談シリーズ」の第2作目で、山本周五郎賞を受賞した長編作品です。2002年に単行本、2008年と2012年に文庫化されています。
原作は江戸時代の浮世絵師、戯作者だった山東京伝の「復讐奇談安積沼(ふくしゅうきだんあさかのぬま)」をアレンジしたモノとなっています。
「江戸怪談シリーズ」の第1作目は、「東海道四谷怪談」を元にした「嗤う伊右衛門」ですが、先日読みました。
2022年1月前半の読書と感想、書評(嗤う伊右衛門)
江戸怪談の中でこちらの原作は第1作目の原作「四谷怪談」や第3作目の原作「番町皿屋敷」ほどには有名でなく、私は知りませんでした。
江戸時代、有名な歌舞伎劇団の音羽屋で役者をしていた主人公ですが、あまりにも下手で使い物にならないと破門となり、そのあまりにも病的に貧相な外観から小さなドサ回り劇団で幽霊役者として名を馳せることとなります。
そして知らないうちにある陰謀に巻き込まれる形で青森まで公演旅行に出掛け、その帰り道で同僚などに命を狙われることになります。
タイトルは、自宅にいる時には、押し入れの中に入り、一寸五分というから5センチほどでしょうかふすまを少しだけ開け、同居している妻の姿などをジッと覘いているというところからきています。幽霊役者ということもあり、ちょっと不気味です。
知らないストーリーでしたが、ミステリー風にうまくアレンジされている風で、それなりに楽しめました。それが目的ではなさそうで、怖さはほとんどありません。
★★☆
◇著者別読書感想(京極夏彦)
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デス・エンジェル(新潮文庫) 久間十義
著者は1953年生まれの作家さんで、作品を読むのは今回が初めてです。この作品は、2015年に単行本、2018年に文庫版が発刊されています。
内容は知らずに読み始めましたが、病院、医療ミステリーで、病院の内実や医療や薬品の話しが詳しく出てくるので、この著者さんも久坂部羊氏や帚木蓬生氏のような医師と作家の二足のわらじの人?と思いましたがそうではありませんでした。
主人公は医学部を卒業し医師免許も取得したのち、東京郊外にある地域の拠点病院となる総合病院へ研修医として勤務することになった男性です。
内科に勤務してすぐ、担当している入院中の高齢者が深夜に病状が急変して亡くなる事態が起きます。しかしなぜか原因を追及する解剖はおこなわれず不思議に思っていたら、続いて別の高齢者がやはり突然亡くなり、調べると過去にも似たような事例が起きている事が判明します。
指導医のベテラン女医から過去の事例を含め秘密裏に調査するように指示を受け、同じ研修医で台湾から来ている研修医とともに調べて行くというストーリーです。
タイトルを注意して見ていればその謎は想像が付きますが、あまり気にしてなかったので調べが進む中でようやく犯人というか事件の目星が付きました。
2016年に発覚した31歳の看護師が複数の患者の点滴に消毒液を混ぜて殺したとされる「大口病院連続点滴中毒死事件」を彷彿させる内容で、もちろんこの作品が世に出たのは事件の前なので、事件を予見した作品として注目されました。
福祉的な医療と営利事業としての経営の間で複雑な問題を抱える病院経営や、高齢者が亡くなった場合の遺族感情、事件性のある場合は公費でまかなわれる解剖に対し、事件性が薄く、遺族の費用負担と希望でおこなわれる病理解剖が難しい理由など、多くの医療の問題点が挙げられています。
あらためて病院は怖いところという気がしてきました。
★★☆
∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟
硝子のハンマー(角川文庫) 貴志祐介
著者の比較的初期の作品で2004年単行本、2007年に文庫化された長編ミステリー小説です。
この作品は短篇集含め現在5作品ある「防犯探偵・榎本シリーズ」の記念すべき最初の作品です。
そのタイトルから本書で出てくる密室殺人の謎が半分ぐらいわかってしまいそうですが、登場人物達が様々な方向へ話しを持っていくので、それは気にならず、謎が謎を呼んで貴志ワールドに没頭していくことになります。
シリーズ名にある防犯探偵とは、新宿の雑居ビルであまり儲かっていない防犯・セキュリティショップを経営している男性が、頼まれる(お金がもらえれば)と防犯コンサルタントとして現場へ出向いて活躍します。
そしてワトソン役としては、依頼主にもなる弁護士事務所に所属する若くて麗しい女性弁護士さんというお決まりのパターンです。
この作品はシリーズ一作目ですので、その防犯コンサルタントと女性弁護士が最初に出会う(仕事を依頼する)場面があり、なかなかユニークでお気に入りです。初対面で弁護士だと見抜いたワザは最後の方で謎解きされます。
主人公の趣味がビリヤードで、最後の謎解きをする時に、ひとりで突きながら殺人の方法を解き明かすシーンは、その意味はわかりますが、なんだかミステリードラマで崖の上で犯人を前に謎解きをするのと似ていて笑えました。
★★☆
◇著者別読書感想(貴志祐介)
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老いと記憶 加齢で得るもの、失うもの(中公新書) 増本康平
著者は神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授で専門は心理学という学者さんです。この新書は2018年に発刊されています。
老化現象のひとつに記憶力が衰えるということがあるのは常識ですが、その脳のメカニズムや各種の実験や調査データから、その中身と真実を明らかにしていきます。
こりゃ他人事ではなく、まさにいま、人の名前が出てこなかったり、ど忘れすることがよくあり、さらにこの先、認知症に怯えるもうすぐ高齢者としては興味のある話題です。
それだけにやや専門的な話も多く、掲載されるグラフや表もその詳しい説明や見方がほとんどなく、それを専門で勉強している人ならともかく、一般人が読むには意味不明なところが多すぎます。
さらに脳の機能でわからないことが多く、また個人差が相当あり、想像の部分もかなりありそうです。
つまり認知症になるかならないか?と言うと、ある遺伝子を持っている人はなりやすいとか、糖尿病など健康上に問題ある人、会話がなく社会生活が乏しい人など、一般的によく言われていることが原因らしいということですが、それでも個人差によって違う(認知症になりやすい遺伝子を持っていても、糖尿病など発症していても、アル中でも、ひとりで引きこもり生活を続けていても発症しない人はしない)ので、結局はよくわからないというのが本音でしょう。
要はそうした脳の複雑性、未知の臓器について、現在わかっていることが語られていて、予防策として世間でよく使われる「脳トレ」は意味がない(本著に理由は書かれている)とか、あまり参考になることはないかなぁというのが感想です。っていうか、読解力や基礎知識がないので、読んでもよくわかりませんでした。もうボケが進んでいるのかも。
★☆☆
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6月後半 破門、王とサーカス、アイルランドの薔薇、犬とハモニカ
6月前半 凍える牙、脳寿命を延ばす、ありふれた祈り、倒立する塔の殺人
5月後半 切羽へ、虚無回廊 I、虚無回廊 II、虚無回廊 III、ナニカアル
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