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リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~ HomePage https://restrer.sakura.ne.jp/
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このブログの元になった「リストラ天国」WEBサイトをスタートしたのが、リストラに遭って無職になったた2002年の4月のことです。

ということは、来月(2022年4月)で20周年!アニバーサリーです。

記念日というと、2002年の開設当時に、ホームページ制作の参考にさせていただいた「リストラ記念日」というサイトがありました。今はなくなっているようですけど。管理人さん、元気にしていれば良いのですけど。

途中、仕事が忙しかったり、モチベーション低下だったりで、ブログやサイト更新が滞ったこともありましたが、2009年9月以降は頑張って更新し続けています。

2002年にこのWEBサイトを作ったときの話しを少しだけ書いておきます。

元々、リストラに遭うまで勤務していた仕事がIT系企業だったこともあり、HTML言語の勉強のためにとIBMのホームページビルダーを購入していたので、それを使って当時加入していたインターネットプロバイダーが無料提供してくれていたサイトへホームページを作ったのが最初です。

同時に、ジオシティーズ(GeoCities)という無料でホームページが作れるサイトを利用し、そこの機能としてあった日記を作ったのが、その後プロバイダーの変更やジオの閉鎖などを経由して現在のブログに至っています。

2002年当時はまだブログというものがなく、ホームページに日記やBBS(掲示板)を備えるというのが普通でした。

つまり日記に書いて、読んだ人が別のページにあるBBSに意見や感想を書いてくれて、それに返事するというような感じです。

また当時は、気軽に相談ができるようにと、メアドを登録した人全員に同時配信されるメーリングリストというサービスも利用しました。現在は個人情報保護などもあり、そういうサービスを個人がおこなうのは難しいですね。

コメントやトラックバックなどの機能を備えたブログという便利なサービスが2005年頃から急速に普及してきたことで、だいぶんと遅れましたが2010年1月から日記だけを切り離し、無料で利用ができる忍者ブログに「おやじの主張(リストラ天国*日記*)」を開設しスタートさせました。

記念すべきブログの初投稿
九十九里浜で初日の出 2010年1月1日 (金)

このブログも12年が経過していることになります。この間、多くのブログサイトが閉鎖されたり、別の会社に吸収されたりして引っ越しを余儀なくされた人も多いと思いますが、幸いにも忍者ブログは問題なく続けてくれて助かっています。

ホームページのほうは、ジオシティーズ(当時はYahoo!ジオシティーズ)が2019年3月末で無慈悲にも閉鎖されることになり、2018年12月に現在のさくらインターネットのレンタルサーバへ引っ越しをしました。

有料のさくらのレンタルサーバを選んだのは、値段が安いことと、初心者にもわかりやすいこと、それに国内では比較的大手プロバイダーなので、今後何度も吸収合併などで変更や移動の面倒が少なそうという理由です。

時間もいっぱいあることなので、もっといろいろなことがネットでできないかなと考えていますが、知識も乏しく、亀の速度でチマチマとやっていこうと思います。

最後に2017年3月から2022年3月までの5年間でよく読まれた記事ベスト3を書いておきます。

1.洗面化粧台をDIYで交換 その1準備編
2.マイカーで東京から京都まで旅行する場合 その2
3.ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ

30周年に向けて頑張ります。

【関連リンク】
1299 ジオシティーズ閉鎖によるサイト移転作業
991 リストラ天国15年目に向けて
959 今でもよく読まれている過去のブログは?


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1621
人工股関節へ置換する手術を終えそのリハビリを兼ねてウォーキングをするようになったのが、2016年の8月頃からですが、単に歩くだけではつまらないので、スマホに歩数計アプリを入れてカウントするようになったのが2017年2月9日です。

その2017年2月からの歩数をデータにして残してきましたが、今年2月で丸5年が経過しました。自己満足でしかないですが、5年間をひとつの区切りとして中間決算の歩数をまとめておきます。

まず、ウォーキングは、会社休日など出社をしない時が中心でしたが、出社すると通勤やランチタイムなど歩く機会があり、ほぼ目標としていた1日6千歩平均を維持してきました。

たった1日6千歩?と医療や介護、販売系など立ち仕事や営業職の人からは笑われそうですが、人工股関節手術のあとで、うまく歩けない時期があり、そのリハビリということと、仕事は内勤でほとんど動くことがないので、そんなものなのです。調子が良くて気候も良い日には1万歩を歩くことも稀ではありません。

そして2020年からはコロナ禍で在宅勤務がメインとなり、2021年夏にはビジネスからリタイアしたため毎日のウォーキングが日課となります。

在宅勤務になって以降は、リハビリと言うより、通勤も外出もなくなると身体がなまってしまいメタボになりそうという恐怖から、そのままウォーキングを継続するモチベーションになりました。

計算では1日6千歩だと、1ヶ月で約18万歩になります。
1年だと216万歩です。
5年間で1080万歩と1千万歩を超える計算です。

実際のところはどうでしょう。

2022年2月8日(計測スタートから5年経過後)で、11,366,052歩と1千万歩はクリアしました\(^o^)/

逆に割っていくと年間平均227万歩、1ヶ月平均18万9千歩、1年365日として1日平均6、228歩となります。一応、1日目標6千歩から3%増しと無難な着地です。

2017年の夏にはもう片方の人工股関節手術をしたので、2週間ほどほとんど歩けなかった期間や、終日雨が降ったり雪が積もって歩くのが危険で歩かなかった日なども含んでいます。

さて、この5年間の11,366,052歩を、東京から一直線に地球上(海の上も含め)を歩き続けたとしたら今はどこに達するかというロマンあふれる検証というか仮定ですが、1歩あたり歩幅を70センチとすると、その5年間の総距離は7,956kmになります。

どちらの方角へ向かうかで変わってきますが、東京から7800km~8100kmの範囲で各国の首都までの距離を調べると下記の通りです。距離は「りに帳」から引用しました。

国名 首都 東京までの距離
フィンランド ヘルシンキ  7838km
ジョージア トビリシ 7839km
トンガ ヌクアロファ 7883km
エストニア タリン 7897km
オーストラリア キャンベラ 7922km
アルメニア エレバン 7951km
ニウエ アロフィ 8055km
アラブ首長国連邦 アブダビ 8071km

ヘルシンキぐらいはわかりますが、あとの国の首都ってあまり馴染みがなくピンときません。

その他有名どころではインドのデリー(5852km)、アフガニスタンのカブール(6281km)、ロシアのモスクワ(7497km)、イランのテヘラン(7681km)などはもう通り過ぎました。

戦火にまみれているウクライナのキエフまではあと250km、2月8日からあと2ヶ月ほど(4月上旬頃)には到着します。支援物資を担いでいかなきゃ、、

ちなみに、東京から地球の真裏になる一番遠い国の首都は、ウルグアイのモンテビデオで18,579kmです。その次に遠い首都はアルゼンチンのブエノスアイレスで18,374kmです。

この5年間の歩くペースで、東京の裏側まで行くにはあと11年半ほどかかりそうです。

11年か、、、歩けるかどうかよりも、生きているかどうかってところです。

【関連リンク】
1543 ウォーキングを継続するための工夫
1132 歩数計とともに
1107 意外と楽しめる歩数計

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1620
思いつきで世界は進む─「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと (ちくま新書) 橋本治

この新書は筑摩書房のPR誌「ちくま」に2014年から2018年に連載されていた著者のエッセイ「遠い地平、低い視点」を、整理して再構成したものです。

このPR誌「ちくま」のバックナンバーは、今でも読めますので、ランダムで良ければそちらでどうぞお読みくださいって感じです。

小説家でもあり評論家としても活躍されていた著者の小説は過去に「リア家の人々」など2作品、新書も1作品を読んでいますが、3年前の2019年にその作品のひとつの新書をたまたま読んでいるとき、テレビで亡くなられたという報道があり驚きました。享年70歳でした。

この新書は、その時々の時事問題や、著者が日常で気になることが、特にテーマを決めず(一応テーマらしき分類はされていますが)にとりとめない話です。

なにか新たな発見がある新書ではなく、著者の世界観がよくわかるもので、ファンの人には楽しく読めそうです。

特にファンではない人には?

それなりに素通りして読めます。

★☆☆

著者別読書感想(橋本治)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

つまをめとらば (文春文庫) 青山文平

著者は団塊世代生まれの作家さんで、2011年にメジャーデビューされました。今回作品を読むのは初めてです。直木賞という金字塔はやっぱり偉大です。

2015年単行本、2018年に文庫化された6篇の時代もの小説短篇集で、2015年の直木賞を受賞した作品です。短篇は「ひともうらやむ」「つゆかせぎ」「乳付」「ひと夏」「逢対」「つまをめとらば」の6篇です。

いずれも江戸時代の下級侍やその家族を主人公とした時代物小説で、まだ維新の兆しはなく、平和な時代が長く続き、戦う武士からプライドだけは高いサラリーマン侍に変わってしまっている時代です。

そうした平和ボケ?している世界観は、今の平成・令和時代の日本とも相通じるかもしれません。

歴史小説や時代もの小説を読むと、まるでその数百年前の世界をのぞき見てきたかのように描かれていて、そうした単に浅い知識だけではダメで、目の肥えた評論家や審査員をもうならせる文章力と創造性はどのようにして得られるのか、いつも不思議に思います。

短篇集なので、特に内容はいちいち書きませんが、下級武士の身分、お役目、お金、副業、妻や母親との関係など、庶民に近いというか、現在のサラリーマンの悲哀を読んでいるような感じで面白く読めます。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ガッツン! (双葉文庫) 伊集院静

2013年に単行本、2016年に文庫化された麻雀を通して成長していく若者達を描いた長編小説です。

舞台が神楽坂周辺で、行ったことのある人なら馴染みのあるお寺や神社、坂道などが出てきてなんとなく主人公達の姿が生き生きと思い浮かべられそうです。

主人公は、東京の三流私立大学へ通う山口県出身の貧乏大学生、東大と思える大学に通う静岡出身の秀才大学生、神楽坂の料亭の跡取り娘で学習院に通う女子大生の3人がふとしたことがきっかけで出会い、その後麻雀をともにする仲になっていきます。

麻雀小説というと、アングラな雰囲気が漂い、大金が飛び交い、生きるか死ぬかのような対決が多いのですが、こちらは大学生のお遊び麻雀の延長なので、最低限のお金こそ賭けますが、レートは低く、貧乏大学生向けの設定となっています。

著者は麻雀に造詣が深いことはよく知られていますが、同時に「麻雀放浪記」などで有名な阿佐田哲也氏に見出されて、作家になったこともあり、本著でもバーの隅で眠りこける「伝説の雀士」として描かれています。

2015年に亡くなった白川道氏の小説でも、よく主人公が麻雀を打つ場面がありましたが、そういうシーンを読む度に、若い頃によくやった麻雀を弱い癖にやりたくなってしまいます。

今は、パソコンの中にオンラインではない昔ながらの麻雀ゲームを入れていますので、時々引っ張り出して楽しんでいます。

★★☆

著者別読書感想(伊集院静)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

真昼なのに昏い部屋 (講談社文庫) 江國香織

2010年に単行本、2013年に文庫が発刊されていますが、初掲載は週刊現代に2009年に連載されていたものです。

奥泉光氏の巻末の解説に書いてありましたが、あまり見かけない複数人の視点で物語が進んでいく「三人称多元」というスタイルで書かれていて、最初のうちはどうも違和感がつきまとい、それに慣れるのに少し時間がかかりました。

つまりそれぞれの視点ごとに、物の見方、考え方、心理状態が違うので、その都度頭の中で切り替えていく必要があります。慣れればそれも心地よいのですけどね。

内容は、不倫小説で、経済的にも生活にもなにも不満がない恋愛結婚した専業主婦と、近所に住む妻子をアメリカに残したままで日本で単身生活しているアメリカ人が、お友達の範囲を超えてくっついてしまうというベタとも思える内容です。

浮気される旦那さんにもまったく問題(妻の言い訳をちゃんと冷静に聞かなかったとか)がなかったとは言えませんが、男性視点ではこれで旦那さんを責めては気の毒だと思います。

あるいは女性作家さんが主に中高年男性が読む週刊誌の掲載と言うことで、女性視点で満ち足りた結婚生活の中で、精神的な不満足を刺激的に伝えたかったのか?と思えてきます。

そういうわけで、男性側からすると、「なぜ?」「どうして?」という理解不能な展開となっていき、後味は決して良くありませんでした。

★★☆

著者別読書感想(江國香織)

【関連リンク】
 2月後半 退廃姉妹、冬の旅、彼が通る不思議なコースを私も、IQ、かなたの子
 2月前半 流、女神記、遠い山なみの光、新・日本の階級
 1月後半 風味絶佳、美しい家、老老戦記、イッツ・オンリー・トーク、百年法(上)(下)
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1619
暖かくなってきて関東でもそろそろ桜が開花する日が近くなってきました。来週にでも開花宣言が出そうです。

というか、昨年(2021年)と一昨年(2020年)は、東京の開花日は早く、3月14日に開花宣言が出ましたので、今年はここ2年間の中で遅めの開花宣言ということになりそうです。

個人的に思うのは、もう昔のイメージになってしまいましたが、桜が満開になるのが入学式シーズンで、その1週間ぐらい前が開花日というイメージを持っていました。

つまり、3月末頃に開花し、4月上旬に満開を迎えるという体感的なイメージです。

確かに、1970年頃までは関西、関東とも概ねそういうタイミングで開花していましたが、この5、60年間で温暖化の影響なのかわかりませんが、開花日が徐々に早まり、4月上旬の入学式にはもう桜は散った後という年も少なくなさそうです。

東京の開花日を決める標本木(標準木は間違い)は、靖国神社の中にあるソメイヨシノです。その標本木の中で5~6輪が咲けば開花日となり、全体の8割が咲くと満開となります。

その開花日の推移を東京において1953年(昭和28年)から2021年(令和3年)までの68年間の桜の開花日をグラフにしてみました。データの出典は気象庁です。またグラフの赤い線は近似曲線です。



近似曲線を見ると、1953年(昭和28年)は東京の開花日が4月1日頃でしたが、68年後の2021年には3月22日頃と、およそ10日ほど早く開花する傾向にあります。

では現在どの地域なら3月末に開花、入学式や始業式がある4月8日前後に満開を迎えるかと調べると、松江や仙台、福島、金沢あたりのようです。

今年2022年の東京の開花予想は、日本気象協会は3月23日(満開予想3月29日)、ウェザーニューズは3月20日、日本気象(株)は3月23日、Qnewニュースは3月19日、ウェザーマップは3月21日と、概ね3月19日~23日の5日間に収まっています。

さてどうなるでしょうか?

この記事は2022年3月10日に書いていますが、開花予想日は日々更新(修正)されて(ズルイ)いきます。

【関連リンク】
1460 時計を必要としない世界
1421 春うらら、高齢者はひたすら歩く
359 靖国神社へお花見と遊就館見学

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1618
私は告白する(原題 I Confess) 1953年 米
監督:アルフレッド・ヒッチコック 
出演者:モンゴメリー・クリフト、アン・バクスター

主人公は若い牧師で、その牧師が所属している教会の使用人から「殺人を犯した」と告解されたことで、その殺人事件の容疑者として起訴されても牧師の守秘義務から真犯人を言えない苦しみに陥ります。

牧師が容疑者となったのは、目撃者が事件現場から逃げ出した犯人が僧衣を着ていたということと、その時間に牧師のアリバイがなかったことからです。

実はその牧師は、牧師になる前に現在は国会議員の妻となっている女性と熱烈な恋愛をしていた時期があり、別れて牧師になったあとに再会しその時間には密会していたことがわかります。

殺されたのが、その密会を知った弁護士で、その弁護士から恐喝されていたことも判明し、牧師が口封じのための犯罪という容疑が高まっていきます。

追いつめられる牧師、職務の守秘義務を厳格に守る真面目さ、牧師を救おうと元恋人が立場をかなぐり捨てての証言と物語はクライマックスへと向かっていきます。

ヒッチコックとしては、恐怖などのシーンはなく、聖職者も人間という真っ当な正統派映画でした。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

デビル(原題 The Devil's Own) 1997年 米
監督:アラン・J・パクラ 出演者:ハリソン・フォード、ブラッド・ピット

大統領の陰謀」(1976年)や「ソフィーの選択」(1982年)、「ペリカン文書」(1993年)など多くの名作を監督してきたアラン・J・パクラ氏最後の作品です。

ハリソン・フォードとブラッド・ピットの共演というだけで、制作予算のほとんどをギャラで使い果たしそうですが、ちゃんとした映画になっています。

タイトルからもっとホラーな話か?と思っていましたが、普通の政治的で暴力的なサスペンスドラマでした。

アイルランドの独立闘争のメンバーで、武器を調達するためにアメリカへやってきた男にブラッド・ピット、アメリカの善き警官にハリソン・フォードという当たり前過ぎる配役で、二人の関係から物語は進んでいきます。

ハリソン・フォードは当時55歳、ブラッド・ピット34歳と若々しく脂がのっていた時期で、「最後はきっとこうなる」と思っていたとおりの展開で安心してみていられます。

ひねりとか、意外性とかはなく、淡々と当たり前に進んでいくのがちょっと物足りない感じもします。

凝ったあげくに複雑化しすぎて意味わからーん!というのも嫌ですから、二大スターを共演させたアメリカン映画ではこれでいいのかも知れません。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

新解釈・三國志 2020年 映画「新解釈・三國志」製作委員会
監督:福田雄一 出演者:大泉洋、賀来賢人、橋本環奈、小栗旬

三谷幸喜の監督・脚本映画かと思っていたら違いました。でもNHK大河の「真田丸」(三谷幸喜脚本)と似たような、歴史の結果は変えず、そこへたどる道筋と英雄視されている人物を自由な発想でユニークに変えていくというスタイルは同じです。

三國志は様々な書籍や映画、漫画、ゲームなどでポピュラーになっていますが、私は吉川英治著の「三国志」だけを読んでいます。ただ読んだのが1990年頃、もう30年以上前のことで、細かいことはすっかり忘れています。

1990年代に香港の中華系デパートの中で、お土産に中国らしい陶器製の像でも買って帰ろうと歴史上の英雄達が並んだ陶器売り場でそこの売り子さん達と少し話をしたことがあります。

こちらは「三国志」を読んでいたので、すぐに「劉備玄徳は?」「諸葛亮孔明は?」と聞くのですが、彼女らが言うには、そういう人達の名前こそ知っているが像になるほど人気はないとのことで、陶器の像では関羽や曹操、孔子、あとはよく知らない偉人の像ばかりでした。

日本では、上記の小説「三国志」や横山光輝の漫画の影響が大きく、中国人が見た三國志とはちょっと違ったものになっているのだなということがわかりました。

この映画でも多分に日本人的なユーモアや慣習が盛り込まれ、劉備役の大泉洋や孔明役のムロツヨシなどが、大ボケかましてそれなりに楽しめました。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

カウボーイ & エイリアン(原題 Cowboys & Aliens) 2011年 米
監督:ジョン・ファヴロー 
出演者:ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、オリヴィア・ワイルド

西部劇とSFのミックスで、なにも考えなくて良い(考えちゃいけない)のがこの映画を見る上での注意点です。

砂漠で目が覚めた男の腕には謎の腕輪が巻かれていて、記憶をほぼ失っていますが、誰かに恨みを買って追われていることがわかってきます。

主役のダニエル・クレイグは007ジェームスボンドのイメージが強すぎて、薄汚れたカウボーイの格好をしていても、いつパリッとしたタキシードに着替えて出てくるのか?思えてなりませんでした。

一方の大物ハリソン・フォードは歳のせいもあるのでしょう、脇役で目立ちませんでした。

エイリアンとカウボーイとではまったく戦力的には釣り合いませんが、そこは主人公が007以上の活躍をして、金鉱を掘っていたエイリアンの母船の中に侵入します。

母船の中には今までさらわれて監禁されていた人達を救い出し、さらに異星からエイリアンの襲撃を知らせに来ていた美女に助けられ母船を破壊するという、まるでコミックのような展開です。

それにしても、これだけのスタッフを集めながらこういう映画を作るっていうのも、アメリカ人らしいと言えばそうですが、興行成績はそこそこ良かったようです。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

救命士(原題:Bringing Out the Dead) 1999年 米(日本公開2000年)
監督:マーティン・スコセッシ 
出演者:ニコラス・ケイジ、パトリシア・アークエット

アメリカで救急車を呼ぶと地域にもよるでしょうけど、およそ2000ドル(約22万円)の費用が請求されるということを知らないと、この映画のことは理解できません。

しかも救急車は日本のように公営ではなく、ほとんどが民営の専門業者が運営しています。

その救急車に乗って救命士として働く男がこの映画の主人公で、犯罪の多いニューヨークの下町で、毎日のように重傷者や重病人を処置し、混雑してカオス状態の病院へ運ぶうちに、救えなかった人達の亡霊が頭の中から離れなくなっていきます。

ある時、心停止で蘇生させ病院へ搬送をした年配の男性の娘と知り合うことになり、お互いのストレスと葛藤を慰め合うことになります。しかしその女性は重圧に耐えきれず麻薬に頼ります。

その女性を救い出したあと、入院して植物状態の父親から目でメッセージを受けた主人公は、生命維持装置に手を出すことになります。

夜の濃密なニューヨークが舞台ということ、主人公が正義感とともに限界を感じているところが、同じマーティン・スコセッシ監督の大ヒット作「タクシー・ドライバー」(1976年)を彷彿させる内容で、その深い映像、主人公の心理描写などは、タクシーと救急車の違いこそあれ、まさにそのリバイバル作品のようです。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

フェイク シティ ある男のルール(原題:Street Kings) 2008年米(日本公開2009年)
監督:デヴィッド・エアー
出演者:キアヌ・リーブス、フォレスト・ウィテカー

ずっと前に録画しておいた映画を見て、最初に表示された映画のタイトル「ストリートキング(Street Kings)」をネットで探しても出てこなくて、キアヌ・リーブスからようやくこの映画の邦題が原題とまったく違うことを知りました。

「ストリートキング」で検索すると、裸で走り回る「ストリーキング」ばかりが出てきて、世の中はみな裸になって開放されたいと思っているのだろうと思いました。

それはともかく、もちろん警官役のキアヌ・リーブスが裸で疾走するシーンはなく、正義感は強いが暴力的ではみ出し者のやんちゃな巡査を演じています。

コロンボ警部やボッシュ刑事もいたLAPDロサンゼルス市警で、天才バカボンに出てきた目ン玉がつながってる警察官のようにやたらと拳銃を撃ちまくります。やっぱロスは怖い。

当然、警察官の不正を取り締まる内務調査班からもにらまれますが、悪に対しては先制攻撃をかけ、あとで先に撃たれたと偽装工作をするなど見え見えの捜査もお手のもの。

しかし昔コンビを組んでいた同僚をつけていたら目の前で射殺され、それが同僚への恨みを晴らすためにしたことではないかと疑われ、別の巡査とともに犯人とその後ろに隠れている巨悪を探し始めます。

あまり深いストーリー性はなく、日本で言えばジャニーズ映画のように主演をタフでカッコよく描いたアイドル映画と言ったところでしょうか。もちろんハリウッド映画ですからそれなりに見応えはあります。

★★☆

【関連リンク】
2021年9~10月 陰陽師II(2003年)、エージェント:ライアン(2014年)、アンダーグラウンド(1995年) 、悪い種子(1956年)

2021年7~8月 悪の法則(2013年)、断崖(1941年)、ミッドナイト イン パリ(2011年)、記憶にございません!(2019年)、戦場(1949年)

2021年5~6月 新選組(1969年)、座頭市と用心棒(1970年)、パットン大戦車軍団(1970年)、シング・ストリート 未来へのうた(2016年)

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