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TAXY NY(原題:Taxi) 2004年米(日本公開2005年)
監督 ティム・ストーリー 出演 クイーン・ラティファ、ジミー・ファロン

TAXY NY
映画では珍しく黒人女性が主人公で、タクシードライバーの免許をとってあり得なさそうな特別なチューニングを施したタクシーで暴走を繰り返すというコメディ要素のある作品です。

TAXi」と言えばリュック・ベッソン製作、脚本のシリーズが大ヒットして有名ですが、その映画の舞台をフランスからNYに移し、内容も工夫をしたリメーク作品です。

NY市警の運転が下手な刑事がたまたま乗った主人公のタクシーに銀行強盗の犯人追跡を頼んだことで、連続強盗事件の犯人を追いかけることになります。

アメリカ映画らしく大雑把で単純明快なハッピーエンド、脳天気なこういう映画も悪くないけど、もう少しなにか得られるものが欲しいものです。せっかく2時間ぐらいをつぎ込むのですから、、、

★☆☆

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LIFE!/ライフ(原題:The Secret Life of Walter Mitty)2013年米(日本公開2014年)
監督 ベン・スティラー 出演者 ベン・スティラー、クリステン・ウィグ

LIFE!/ライフ
原作はジェームズ・サーバーの1939年の短編小説「ウォルター・ミティの秘密の生活」で、映画の原題はそのままですが、邦題はわかりやすく?大幅に変えてあります。

1936年に創刊された写真雑誌のライフのフィルムを管理する部署にいる主人公を中心に、会社が買収され書籍雑誌からオンラインメディアへと変わることが発表され、最終号の表紙に伝説のカメラマンが撮った渾身の1枚を使うことが決まります。

しかし送られてきたフィルムの中にその表紙に使う1枚だけが抜けていたことから、カメラマンを探すために最後に連絡があったグリーンランドへ急遽飛び立ちます。

グリーンランドではすれ違いで会えず、次に向かったとされるアイスランドへ、さらにアフガニスタンへとカメラマンを追い続けます。もうむちゃくちゃ。

やっと見つけたら、フィルムはプレゼントでもらった財布の中ということがわかりますが、その財布は古びたモノだったのですでに捨ててしまっています。

ま、これもアメリカ映画ですから最後はハッピーエンドで終わりますが、グリーンランドやアイスランド、アフガニスタンとなかなか観光では行かない珍しい景色が見られてそれが一番嬉しいです。

そして最終的に見つかった最終号の表紙を飾る特別な1枚とは、、、

ちなみに現実社会では2007年4月で2回目の休刊となり、その後はオンラインメディアに統合されています。

★★☆

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ある兵士の賭け 1970年 石原プロモーション
監督 キース・エリック・バード
出演 J・アレン、石原裕次郎、新珠三千代

ある兵士の賭け
戦後から15年ぐらいが経過した1960年代、まだ駐留米軍が大きな顔をしていた時代の話で、神奈川県の座間から大分県の別府までを徒歩で歩く実話を元にしたロードムービーです。

朝鮮戦争に従軍し、過酷な戦闘の中で、警戒中に誤って隠れていた市民を射殺した過去をもつ米軍大尉が座間に駐留中、基地の中の酒場で仲間達と「二週間後に迫った1960年のクリスマスまでに徒歩で大分に到着できるか」という賭けにのり、部下と二人で雑嚢を背負い歩き始めます。

これは別府にある戦争孤児の施設に何度か慰問していたことから、そのボロボロの施設の改修のため義援金を募るという目的でした。

富士山の近くから名古屋、京都、広島と歩き続けますが、同行の部下が広島で熱を出し、山口まではひとりで歩き続けます。

そして狭い山道でダンプカーに接触し崖から転落し怪我をしてしまいますが、それでも歩き続け、クリスマス前に大分にギリギリ到着します。しかし期待していた義援金は施設の改修費には至らず、再度挑戦をします。

それでもまだ不足していたところ、最初は大尉の過去の残虐行為の罪滅ぼしか売名行為か?と思っていた新聞記者が、施設の改修に執念を燃やす大尉の思いを理解し、新聞社を巻き込み義援金の大キャンペーンを張り3回目の行軍でようやく改修ができる費用が集められます。

その後大尉はベトナム戦争に従軍することとなり、戦死してしまいます。

大尉が休暇で大分に帰ってくる予定の飛行機便の前で待ち受ける施設の子供達の姿が悲しいです。

最初の内は疑いを持っていた新聞記者は、主がいなくなったあと、ひとりで大分までの道のりをひとりで歩き始めるところで終わります。

会話に英語が使われるシーンが多く、1960年当時、地方に米国人と英語で自由に話せる一般市民が何人もいたとはとても思えないところなど変なところもありますが、エンタメとしては仕方ないでしょう。

★★☆

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恐怖のメロディ(原題:Play Misty for Me)1971年米(日本公開1972年)
監督 クリント・イーストウッド 出演 クリント・イーストウッド、ジェシカ・ウォルター

恐怖のメロディ
現在40数本の映画監督作品があるクリント・イーストウッドの監督デビュー作品です。

1971年当時はまだ「ストーカー」という言葉もなく、そのまとわりつく行為自体が犯罪という理解がなかった時代ですが、この映画ではそのストーカーが徐々に度を超していき殺人事件へと発展していく姿を描いたスリラーサスペンス映画です。

主演はクリント・イーストウッド自身が演じる地元ラジオの人気DJで、リスナーから電話で曲のリクエストを受け付けるという仕事をしています。

その中にいつも「ミスティ」というジャズスタンダードばかりをリクエストしてくる女性がいますが、ある日そのリスナーの女性と出会い関係を持ってしまいます。

その後、リスナーの女性の態度が主人公のDJを我が物とした態度へと一変し、諭されると自殺未遂をおこない、DJの自宅に通う家政婦まで襲われ大けがをします。逮捕からその後釈放されたあと、DJの恋人にも危機が迫っていきます。

1970年代のわかりやすいスリラーで、元々はヒッチコック監督が得意としていたドラマの雰囲気があります。

その後、1990年代以降、米国や日本でもストーカー犯罪が社会問題となっていく先駆的な映画と言えるかも知れません。

★☆☆

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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(原題:Trumbo)2015年米(日本公開2016年)
監督 ジェイ・ローチ 出演者 ブライアン・クランストン、ダイアン・レイン

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男
アメリカの反共産主義の急進組織「下院非米活動委員会」がおこなった行動は、通称「赤狩り」と呼ばれ、多くの芸術家や俳優が敵対視してきた歴史があります。

有名なのはチャップリンが作る映画は共産主義的だと決めつけられ、国外追放されたほか、公職追放されたロバート・オッペンハイマーなど多岐に渡りますが、この映画の主人公で脚本家のトランボを含むハリウッド10と呼ばれる映画で活躍していた10人もその対象となり、委員会での決めつけの証言に対してまともに取り合わなかったことで収監されることになります。

それでも家族を守るため、生活費を得るために、別名で脚本を書いたり、親しい知人の名前で出すことで多くの名作を書いていきます。

その中には、誰も知っている「ローマの休日(Roman Holiday)」や、「素晴らしき哉、人生!(It's a Wonderful Life)」、「スパルタカス(Spartacus)」、「栄光への脱出(Exodus)」など数多くの脚本を手がけています。

映画には赤狩りの急先鋒だった、ジョン・ウェインやロナルド・レーガンなども登場してきて、ハリウッド10のほとんどが従軍して実戦経験があるのに対して「お前はどこの部隊にいたのだ?教えてくれ」と従軍経験がないジョン・ウェインに詰め寄るシーンは秀逸です。

こうしたとてつもない権力につぶされた人達が、その後あきらめずに復活していく物語は世界を問わず好きなので、この映画も権力側にいなかった人達にはウケたでしょう。

アメリカの禁酒時代などとともに多くのアメリカ人なら忘れてしまいたい暗黒時代の歴史ですが、今年新しくアメリカ大統領に選ばれた人はおそらくこうした時代が懐かしく、自分が権力側にいるあいだに再来を期待しているような気がします。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

かくしごと 2024年 「かくしごと」製作委員会
監督 関根光才 出演者 杏、中須翔真、奥田瑛二

かくしごと
原作は北國浩二著の2011年発刊の小説「」です。

大きなテーマとして家庭内DVと児童虐待と高齢の親の認知症が根っこにあり、なかなか重いテーマですが、伊那の素晴らしい景色や農村風景と、それにはまったくそぐわない都会で活躍している絵本作家の主人公のミスマッチがユニークです。

主人公がひとりで暮らしている高齢の父親が認知症の症状が出始め介護のため伊那の実家へ帰ってきます。

地元の友人と食事の後、運転代行が遅いことからその友人の運転で山道を走行中、子供をひいてしまいますが、その友人は公務員で離婚後子供をひとりで育てていることから飲酒運転事故で捕まるわけにはいかないと、事故を通報せず、怪我した子供を主人公の家で引き取ることにします。

その子供は記憶をなくしていて、身体には暴行を受けた跡があり、調べると父親に無理矢理橋の上からバンジージャンプをさせられ、ロープがちぎれて川に流されたことがわかります。その子供は母親の連れ子で父親は義理の父親です。

交通事故の影響は少なく異常はないですが、子供をこのまま警察へ引き渡し、家庭内暴力の親の元へ返すわけにはいかないと自分が育てようと決断します。

認知症の父親と子供は理解しあい、しばらくは和やかな3人の生活が続きますが、子供の父親が現れ、子供を引き取りたいのなら1億円を出せと脅してきます。

最後は裁判のシーンで終わりますが、記憶喪失だった子供の証言で泣かされることになります。

最近の邦画は、アニメかアイドル主演のものばかりでガッカリすることが多い中、この映画は主演の杏や認知症高齢者役の奥田瑛二などの演技もうまく、良い映画でした。

★★☆

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居眠り磐音 2019年 映画「居眠り磐音」製作委員会
監督 本木克英 出演者 松坂桃李、木村文乃、芳根京子

居眠り磐音
原作は佐伯泰英著「居眠り磐音 決定版」(2019年)の時代劇映画です。主人公の名前が坂崎磐音(さかざきいわね)で、その剣法でのんびりと居眠りをしているような構えをすることから名付けられていたのがタイトルになっています。

江戸への出仕から豊後の藩に帰ってきた3人の幼なじみの侍ですが、そのうちのひとりが江戸勤めのあいだの留守中に妻が不義を働いていたと騙され、妻を切り捨ててしまいます。

その後殺された女の兄で、義理の兄という関係の仲間に斬られてしまい、その侍は藩の捕縛に抵抗したため、結果的に主人公と対決し斬られてしまいます。

そのような仲の良かった幼なじみの3人が一晩で斬り合ってしまうというトラウマを抱え、婚約者を捨てて浪人として江戸へ出て料理人や両替屋の用心棒として世捨て人のような暮らしをしています。

こういう時代劇では主人公の剣の腕前がめっぽう強く他を圧倒するというのが定番ですが、この剣士は戦うと、勝ったとしても同時に自分も斬られて負傷を負い、修羅場の場数を踏んだ後でも研鑽を積んだ道場で師匠と木刀を交えると簡単にやられてしまうと言う人間味のあるところがユニークです。

ま、アイドル映画と言えなくはないですが、三船敏郎や佐藤健、木村拓哉などが演じる無敵の剣士とは違い、戦うたびに斬られ、刺されて血を流す、決して強くない剣士で味がありました。

★★☆

【関連リンク】
2024年11~12月に見た映画 網走番外地 北海篇(1965年)、首(2019年)、駅 STATION(1981年)、張込み(1958年)、博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年)、フィラデルフィア(1993年)

2024年9~10月に見た映画 弾を噛め(1975年)、スノーデン(2016年)、ハプニング(2008年)、ひとよ(2019年)、エアフォース・ワン(1997年)、放浪記(1962年)

2024年7~8月に見た映画 風とライオン(1975年)、シティーハンター(2024年)、パワーゲーム(2013年)、山の郵便配達(1999年)、ペギー・スーの結婚(1986年)、引っ越し大名!(2019年)

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1820
網走番外地 北海篇 1965年 東映
監督:石井輝男 出演者:高倉健、千葉真一、田中邦衛他

網走番外地 北海篇高倉健の出世作とも言える「網走番外地」「続 網走番外地」「網走番外地 望郷篇」に続くシリーズ第4作目です。主演の高倉健は演技に磨きがかかってきた34歳の頃です。

脇役で最初の少ししか登場しませんが、ニヒルなイケメン千葉真一は26歳、当時から老け顔の田中邦衛は33歳、途中から最後までずっと愛嬌を振りまく助演と言える大原麗子はなんと19歳のギャルです。その他にも嵐寛寿郎や由利徹、小林稔侍、石橋蓮司なども出演しています。

主人公が網走刑務所から仮出所する前に囚人仲間から母親へお金を届け、自分の妻を奪ったヤクザの組長にけじめをつけさせて欲しいと頼まれ請け負い一暴れして組長の指を詰めさせるなど相変わらずの無謀ぶりです。

そして金を受け取るために釧路の運送会社へ向かいますが、現金がないと断られ、その代わり雪道を走る高額報酬の特別便のトラック運転手をしてくれるなら高額報酬を支払うということで請け負います。

怪しげな二人の荷主と隠れて乗ってきた運送会社の娘を乗せてボロトラックで山道を走ります。これは古典の名作、ジョン・フォード監督の「駅馬車」をモチーフにしたものです。

閉ざされた山の中で、麻薬を密造するために材料を運ばせていたことがわかり、雪原の中で、偶然出会ったマタギの刑務所仲間と協力し、派手な打ち合いが始まります。

シリーズ4作目となり、単純な勧善懲悪がややマンネリ化もしてきたらしく、ストーリーにはやや手抜きな感じもうかがえます。しかし当時の背景や映画のスタイルがよくわかって楽しめました。

東映の網走番外地シリーズは、石井輝男監督で10作、他監督で8作が製作されています。当時は鶴田浩二主演の映画とこの高倉健主演の映画が年2本ずつ製作され2本立てで上映されていました。

★★☆

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2019年 KADOKAWA
監督・原作・脚本 北野武
出演者 ビートたけし、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、木村祐一、浅野忠信、大森南朋

首たけし流解釈の「本能寺の変」を主題に、織田信長(加瀬亮)とその部下の大名、羽柴秀吉(ビートたけし)、明智光秀(西島秀俊)、徳川家康(小林薫)、荒木村重(遠藤憲一)、黒田官兵衛(浅野忠信)などの主従関係や裏切り、そして信長の後継者争いを描いています。

もちろん現在一般的になっている本能寺の変の構図とは一線を画しているのと、信長や光秀などの男色がそれぞれの思惑や人間関係に影響を与えています。

ま、有名な中年男優が裸で抱き合っているシーンなどはちょっとひきますが、戦国時代には男色は特に珍しいものでなかったことはよく知られています。

またタイトル通り、首がはねられるシーンが多く、R15+に指定されています。考えてみるとアニメや映画になっている「鬼滅の刃」も鬼の首をはねるシーンが多いですがそちらはPG12指定です。その差は人間と鬼の違いなのか、実写とアニメの違いなのかどうなんでしょう。

久しぶりの北野映画と言うことで注目されましたが、カンヌ国際映画祭ではノミネートのみ、その他あまり評判が良いとは言えず製作費を上回る興行収入はなかったようです。

見た感想は、様々な小説や映画、ドラマで幾度も繰り返される織田信長像や本能寺の変だけに、少しひねった(秀吉や黒田官兵衛などの謀略で、光秀に信長暗殺を焚きつけた)ストーリーにも少し無理があり、特に日本の戦国時代に詳しくない外国人などが見るとよくわからないストーリーということになるでしょう。

その点、黒澤明監督の時代劇、「七人の侍」や「用心棒」「影武者」などは、ストーリーはいたってシンプルで、日本人にはもちろん、外国人にもよく理解できて楽しめるものでした。

もう、戦国時代のきらびやかな衣装や、武将、忍者、殺陣だけで人気がでるものではなく、ストーリー性に魅力がないとイマイチ受けないのかも知れません。

★★☆

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駅 STATION 1981年 東宝映画
監督 降旗康男 出演者 高倉健、倍賞千恵子、いしだあゆみ、烏丸せつこ

駅 STATION北海道の道西地域の増毛町、銭函、雄冬などを舞台にして、そこで活躍する射撃の得意な警察官を主人公に1968年(昭和43年)~1979年(昭和54年)頃の様々な人間模様が描かれます。倉本聰氏の脚本と言えばおおよその想像がつくと思います。

その中でもちょっと衝撃を受けたのは、主人公の警官の実家が雄冬にあり、その当時はまだ陸路がなく、実家に帰省するには離れ島でもないのに増毛から定期連絡船に乗ることになり、陸の孤島と言われていた場所です。

現在は国道231号線が全線開通し、石狩から雄冬(岬)を通って増毛や留萌方面へ海岸沿いに抜けられますが、その国道ができたのは1992年(平成4年)と割と最近のことで、日本海オロロンラインと名付けられて北海道一周旅行には欠かせない道路になっています。

ストーリーは、主人公が警察の仕事と次のメキシコオリンピックの射撃選手としての役目と責任を背負うことで夫婦関係が壊れ、妻と離別するところから始まります。

映画の中でも食堂のテレビニュースでプレッシャーに押しつぶされた円谷幸吉の訃報が流れていて当時のオリンピック選手の精神的な負担が大きかったかが偲ばれます。

映画は大きく三篇に分かれていてそれぞれにひとりの女性がフューチャーされ、1部が1968年1月直子、2部が1976年6月すず子、3部が1979年12月桐子とサブタイトルが入ります。直子は主人公の別れた妻、すず子は張り込み先の殺人犯の妹、桐子は増毛の居酒屋の女将です。

仲間の殉死や、実家にいた妹の結婚、同郷の仲間との友情などがあり、仕事では殺人犯の妹を見張り逃亡犯を捕まえるなど貢献します。

増毛でふと訪れた居酒屋に入ると、ひとり寂しげな女将とやがて関係ができますが、その女将を訪ねてきた元彼が同僚を射殺して逃げている殺人犯というのに気がつき、撃ち合いになって射殺します。

ひとりの男と3人の女、そして射撃の名手というアクションとエンタメ要素がキチッと散らばめられている楽しめる映画でした。

軽薄そうなアイドルばっかりの最近の映画とは違い、この頃の映画はちょい役でもちゃんとしたまともな演技ができる俳優達が演じるので映画の質はグッと高いです。

★★★

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張込み 1958年 松竹大船
監督 野村芳太郎 出演者 大木実、宮口精二、高峰秀子

張込み原作は松本清張の短篇小説で、初出は1955年に小説新潮、その後短篇集の収録作品として1996年に出版されました。

時代背景も1950年代初頭で、ほとんど現場ロケで製作されたと思われ、当時の社会風俗がよく反映されていて面白く見られます。

最近の映画では、こうした戦後間もない頃の生活風景はCGやFSXで作られますが、どうしても嘘くさい雰囲気が残ります。

この映画では、真夏の1週間がメインですので、家や旅館、鉄道にもエアコンなどがない中で、満員の長距離列車の中では下着姿で通路に寝ている人や、旅館の中でいつも団扇でバタバタとあおぎつつ吹きだす汗をタオルで顔や身体を拭いていて、画面の中から汗のにおいがムッと漂ってきそうな感じです。

この映画の中で普通に見られる今は消えてしまったシーンを挙げておくと、「蒸気機関車」「満員の客車内での喫煙」「ボンネットバス」「冷房がない客車や旅館」「一泊3食付き700円の宿」「刑事が所持しているFN ブローニングM1910拳銃」「刑事が必ずかぶっているハンチング帽」など。

あとロケ地になった「1957年頃の佐賀市内の様子」も佐賀城のお堀付近?と思われる場所はあまり変わりがないと思われますが、その他の地域は今では想像も付かないほど変貌しているでしょう。

古い映画を見ると、どこか懐かしい(私も1950年代生まれなので)様々なモノや風景を見ることができて「そうそう、あの頃はそうだった」と蘇ってきます。

内容は、東京で起きた強盗殺人事件の重要容疑者のひとりが逃げて行方不明になります。容疑者の実家が山口にあり、さらに東京へ出てくる直前まで付き合っていた恋人が、現在は結婚し佐賀市に住んでいることを知っていることから、そのどちらかに立ち寄るのではないかと判断し、張り込んで逮捕するため警視庁から刑事が山口と佐賀に派遣されます。

その佐賀に派遣された刑事二人の張り込みと、元恋人だった女性の変貌が見どころとなっています。

今のエンタメ映画からすると、どこか稚拙な感じで、リアリティに乏しいところがいくつもありますが、当時は刑事の仕事や、女性の二面性など面白おかしく楽しめたのでしょう。

★★☆

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60歳のラブレター 2009年 「60歳のラブレター」フィルムパートナーズ
監督 深川栄洋 出演者 中村雅俊、原田美枝子、井上順、戸田恵子

60歳のラブレター住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)が主催し、毎年60歳を迎えた夫婦を対象に互いに感謝を伝えるメッセージを募集する企画があり、その中から優秀作品を書籍化しています。そうした中から選ばれた作品を映画化したものです。

主人公は60歳を迎え大手広告会社を定年退職しますが、愛人もいて妻との関係はギクシャクしていて離婚することになります。二人はそれぞれの道へ足を踏み出しますが、一度壊れてしまった関係はその後、、、

もうひと組の魚屋の夫婦は、夫が60歳になり糖尿病を患い、好きな酒を断たれ、妻に叱咤激励されてジョギングをする毎日です。その成果もあり、夫の糖尿病は改善してきたところ、今度は妻のほうに異常が見つかり、、、

もうひとり、病院の内科に勤務する60歳の男性は5年前に妻を亡くし、中学生の娘と二人暮らしですが、医学書の翻訳で知り合った有名な翻訳家に惹かれていきます。しかしその翻訳家の女性の態度や生活は亡くなった小学校の教員だった妻とあまりにもかけ離れていることから娘が反抗し始め、、、

という60歳を迎える3つの夫婦や家庭を中心に、夫婦とは?結婚とは?を問いかけていきます。

そういう映画なのでハッピーエンドはお約束ですが、こうした素人じみた俳優ばかりで映画を作る難しさを感じた作品でした。

★☆☆

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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(原題:Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb) 1964年 米・英
監督 スタンリー・キューブリック 出演者 ピーター・セラーズ、ジョージ・C・スコット

博士の異常な愛情この長いタイトルは監督の強いこだわりがあってのことで、世界中で翻訳するときにもタイトルは直訳以外は認めないという条件に入れたと言われています。

ただ原題を日本語に直訳すると「ドクター・ストレンジラブ あるいは: 私はどうやって心配するのをやめて爆弾を愛することを学んだのか」となりますが、日本のタイトルはわざと?少し変わっています。

ブラックコメディ映画の範疇で、東西冷戦中で米ソ核開発競争が盛んな時代、ソ連の近くで警戒飛行中のアメリカ空軍の核爆弾を搭載した爆撃機に、米空軍基地の司令官から「アメリカ本土がソ連から核攻撃を受けたので、大至急ソ連の核ミサイル基地へ核爆弾を投下せよ」と攻撃命令が下されます。

爆撃機は敵からの偽通信を防ぐため、司令官が決めた暗号を受信しない限りは通信ができなくなり、大統領を含む政府首脳などが集まり対策会議を始めますが結局は間に合わずに攻撃がおこなわれることになります。

一方、ソ連側には、核攻撃をされたときには自動的に米国に反撃するタイマーが設置されていることがわかります。

狂った司令官と話ができる英国から来ていた空軍大佐がいましたが、逆に軟禁されてしまい、米陸軍は空軍基地を攻撃して司令官を捕まえようとしますが、突入寸前で自ら命を絶ってしまい絶体絶命となり、、、

映画が公開された1964年というと、1962年に起きたソ連がアメリカの喉元とも言えるキューバに核ミサイルを配備する計画が起き、米ソが激しく対立し、全面核戦争が起きるかも?と思われていた直後です。

水爆に詳しい博士に大統領が「ソ連からの核攻撃を受けた時の対処法」を聞くと、「古い鉱山などの地下深くに逃げ込み、そこで半減期の500年ほど過ごせば出てこられる」(意訳)という回答だったのにはもう笑うしかありません。

主演のピーター・セラーズが、アメリカ大統領、英国空軍大佐、ストレンジラヴ博士のそれぞれまったく違った三役を演じているのもこの映画の面白さです。

ややB級映画っぽい雰囲気ですが、「2001年宇宙の旅」などとともにキューブリック監督の代表作のひとつに数えられています。

★★☆

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フィラデルフィア(Philadelphia) 1993年(日本公開1994年) 米
監督 ジョナサン・デミ 出演者 トム・ハンクス、デンゼル・ワシントン

フィラデルフィア映画のタイトル「フィラデルフィア」は、アメリカの最初の首都であり、その意味はギリシア語で「兄弟愛」ということです。

映画は同性愛者でエイズに罹っている優秀な弁護士男性が、職場では病気を隠していましたがあるとき幹部に呼ばれて解雇を通知されます。

同性愛者、また当時は不治の病エイズ罹患者ということで、職場で差別的扱いを受けたとして弁護士事務所の幹部を訴えるという内容で、これは実話が元になっています。

とにかく、主演のトム・ハンクスの顔つきがエリート弁護士の頃とエイズで次第に弱っていく姿とでは別人か?と思うほど変わっていきます。エイズは急激に痩せ衰える病気なので、その変化を見事に表現しています。

特殊メイクもあるでしょうけど、2000年の映画「キャスト・アウェイ」でも、お腹がたるんだDHLの会社員の姿から一転、無人島でサバイバル生活を送る筋肉隆々の細マッチョ姿へ変身する驚愕の変わり身もあるので、役者魂が本物だということがわかります。

日本映画に登場するアイドル達が、江戸時代の武士や、戦争中の兵隊の役なのに長髪だったりするのとは大違いです。

アカデミー賞でもトム・ハンクスは主演男優賞を受賞しています。その後「プライベート・ライアン」や「フォレスト・ガンプ」などに主演して大ヒットを飛ばすことになる、31年前のトム・ハンクスの演技を見るだけでも価値がある映画です。

★★★

【関連リンク】
2024年9~10月に見た映画 弾を噛め(1975年)、スノーデン(2016年)、ハプニング(2008年)、ひとよ(2019年)、エアフォース・ワン(1997年)、放浪記(1962年)

2024年7~8月に見た映画 風とライオン(1975年)、シティーハンター(2024年)、パワーゲーム(2013年)、山の郵便配達(1999年)、ペギー・スーの結婚(1986年)、引っ越し大名!(2019年)

2024年5~6月に見た映画 岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年)、ハドソン川の奇跡(2016年)、ケイン号の反乱(1954年)、ゴールデンカムイ(2024年)、ダンディー少佐(1965年)、kapiwとapappoアイヌの姉妹の物語(2016年)、PERFECT DAYS(2023年)

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1811
弾を噛め(Bite the bullet) 1975年 米
監督:リチャード・ブルックス
出演者:ジーン・ハックマン、キャンディス・バーゲン、ジェームズ・コバーン

弾を噛め
西部劇映画ですが、ちょっと変わっているのが、1906年に新聞社主催で行われた西部横断レースのドラマで、様々な人間模様が描かれています。

主人公は馬を輸送する仕事に就いていた男で、あるきっかけからその2000ドル(現在の価値で7万ドルほど)を賭けたレースに出場することになります。

途中で虫歯が悪くなってのたうち回っていた出場者のメキシコ人のために、歯の抜歯と抜いた後には火薬を抜いた弾丸の薬莢で代わりの歯を作り、「弾丸を噛め」と言います。それがこの映画のタイトルになっています。

優秀な馬を持っている優勝最有力者や、旅の途中で出くわす盗賊団など、様々な試練を乗り越えながらゴールへ向かっていきます。

すでに20年ほど前に映画から引退している現在すでに90歳を超えているジーン・ハックマンが45歳の時の映画で、「フレンチコネクション」(1971年)や「ポセイドンアドベンチャー」(1972年)などで、すでに人気絶頂だった頃の映画です。

出場者紅一点のキャンデス・バーゲンもまだ29歳の若々しい頃で、男臭い映画の中で良い演技を見せています。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

スノーデン(Snowden) 2016年 仏、独、米
監督:オリバー・ストーン
出演者:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、シャイリーン・ウッドリー

スノーデン
監督のオリバー・ストーンは社会派というかアメリカの真実をエンタメ映画として撮ることが多い監督で、私もベトナム戦争の悲惨さを描いた「プラトーン」(1986年)や「7月4日に生まれて」(1989年)などを映画館で見ました。

この映画でも実際に起きた元CIA職員だったスノーデンがウィキリークスというwebサイトでアメリカの国家安全保障局やアメリカが持っている各国の機密情報など様々なデータを公開したことが好意的に描かれています。

結局、スノーデンはアメリカ当局から逃れるため、ハワイから香港、そしてロシアへと逃亡していきますが、監督はモスクワへ渡りスノーデン本人と映画の内容の確認を行ったそうです。

現在スノーデンはアメリカの息のかかるところでは拘束されてしまうので、ロシアで国籍を得ているそうです。

国家機密情報を主要メディアに流したことが悪いのか、同盟国、友好国でスパイ行為をして政治動向など、または許可なく一般国民の通信まで傍受して様々なプライバシー情報を収集していたアメリカの情報部が悪いのか、立場や思想によって意見は食い違ってくるでしょうけど、傲慢な国家に著しい衝撃を与えたことは間違いないでしょう。

権力者が隠したがる秘密は必ずどこかで破綻するという良い見本でもあり、日本の役所のようになんでもかんでも隠したがり、正当な権利である情報公開請求してもいつも黒塗りばかりではもう時代遅れとしか言いようがありません。

日本でもいつかはスノーデンのような正義感と気骨のある内部職員が出てこないとは言えないでしょう。

★★☆

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ハプニング(The Happening) 2008年 米
監督:M・ナイト・シャマラン
出演者:マーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル

ハプニング
ニューヨークのセントラルパークで、ある日突然、人々が意識を失い謎の自殺をするようになります。原因がわからず、ニュースではテロ攻撃という情報が流れます。

主人公は頼まれて同僚の子供を連れて被害が出ていないという西へクルマで移動しますが、やがてその地においても同様な被害が起きていきます。

町から離れた山の中にある一軒家に住む老婦人に助けを求めますが、泥棒と間違われ追い出されそうになります、、、とパニック映画とホラー映画を混ぜたような典型的なB級映画という感じです。

物言わぬ植物が、あるとき連帯して敵である人間を一斉に攻撃するために人間にだけ効く毒性物質を出しているのでは?という主人公の推理ですが、やがてその現象はフランスでも、、、

もしそうした植物が連帯して人間を抹殺したいと思うなら、二酸化炭素を吸収せず、酸素を発生しないような進化をすればよく、毒物をまくより効果的な気もします。

しかし以前、近所の植物園で、食虫植物の企画展を見たことがありますが、生きた虫を食べる(捕まえて溶かして栄養にする)ことができる進化を遂げた植物が数多くあるぐらいなので、この映画のように、人間が自滅(自殺)するように仕向ける毒素や花粉などをまき散らすことも可能なのかなと思えてきました。

みなさん、植物は大事にしましょう。って道路の雑草も刈ってはいけないとなると、普通の文明生活がおくれなくなりますねぇ、、、

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ひとよ 2019年 「ひとよ」製作委員会
監督:白石和彌 出演者:佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優

ひとよ
幼い3人の子供達にまで暴力をふるうようになったアル中の夫を、自分が乗っているタクシーでひき殺した妻(幼い子供達の母親)が殺人の罪に問われ刑務所に収監されます。

そして15年の月日が流れ、幼かった子供達はそれぞれ仕事を持って平穏に暮らしていましたが、15年経った時、タクシー会社を続けている実家の家に母親が戻ってきます。

家族を守るためという思いの母親と、人殺しの息子や娘というレッテルを貼られた青春時代を送らざるを得なかった子供達。母親への思いはそれぞれ複雑です。

でも普通だったら刑期を全うして15年ぶりに会うということはなく、何度も面会しているんじゃないの?と思ってしまいますが、面会に一度も行ってないとしたら、それはそれで子供達も不義理な人たちだなぁと思ったり。

犯罪を犯しながらも子供達を守るために正しいことをやったと淡々とした母親役のベテラン俳優田中裕子だけが良い演技を見せてくれたなぁというのが感想です。

★☆☆

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エアフォース・ワン(Air Force One) 1997年 米
監督:ウォルフガング・ペーターゼン 出演者:ハリソン・フォード、ゲイリー・オールドマン

エアフォース・ワン
テロリストに乗っ取られたアメリカ大統領の専用機の中で、大統領役のハリソン・フォードが、B・ウイルス主演のダイ・ハード並みにボコボコになりながらも家族や乗組員を守るというアクション&サスペンス映画です。

すでにインディ・ジョーンズシリーズで、人気と名声を手にしていたH・フォードですが、確固たる信念でアメリカ国内だけでなく、世界の平和を揺るがす犯罪者も許さないという姿勢を見せる強いアメリカ大統領を演じています。

しかしトランプ前大統領以降は、それまで言いたくても言い出しにくかった「自国優先主義」を国民の半分が支持していることから、この27年前の映画は現在ならばヒットしないでしょう。

単にアクション映画として見るなら、まだ不完全なVFXを多用した航空機パニック映画なだけに、お金はそれなりにかかっていそうですがイマイチな出来です。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

放浪記 1962年 宝塚映画
監督:成瀬巳喜男 出演者:高峰秀子、加東大介、宝田明、草笛光子

放浪記
林芙美子の自伝的小説「放浪記」(1928年~1930年雑誌に連載)の映画化は、過去に3回(1935年、1954年、1962年)、テレビドラマも3回(1961年、1974年、1997年)製作され、さらに森光子主演の舞台は1961年の初演から50年以上続けられ、2015年に仲間由紀恵に主演をバトンタッチして現在も継続しています。

この1962年の映画の主人公「林ふみ子」役は高峰秀子が演じ、その他にも田中絹代、宝田明、加東大介、草笛光子、小林桂樹など他の映画なら主役級の俳優陣が出演しています。

その他にもこの頃からすでに口うるさい老婆役が板に付いている当時36歳の菅井きん、態度がデカい特高刑事役には名古屋章、ホンのちょい役の学生として若手の岸田森や橋爪功などが出ています。

62年前の映画ですから出演者はもう鬼籍に入った方がほとんどですが、草笛光子(90)、橋爪功(83)は現在も俳優として活躍中です。

著者の林芙美子は1951年に亡くなっているので、この映画を見ることはかないませんでしたが、主演の高峰秀子(公開当時38歳)が、当時舞台演劇で「放浪記」が大ヒットしていたライバル森光子(年齢は森光子が4歳年上だが、女優デビューは高峰秀子が6年早い)に負けまいとダメ男を渡り歩く体当たり(セクシーシーンは皆無です)の熱演ぶりが素晴らしいです。

ちなみに原作となったこの小説は8年前に読んでいて、あらすじや感想はそちらで書いているのでご参考まで。

2016年4月後半の読書と感想、書評(放浪記)

日本映画は戦後の1950年代にはほぼカラー化されていましたが、この1962年の映画ではあえてモノクロで製作されています。

その理由は知りませんが、この映画の時代背景が、第1次世界大戦が終わり、その後長い不況が続く1920年頃から始まり、1928年に実質作家デビューする頃までの窮乏していた頃の話しがメインで、そうした灰色の時代の雰囲気を出すためかなと思います。

★★★

【関連リンク】
2024年7~8月に見た映画 風とライオン(1975年)、シティーハンター(2024年)、パワーゲーム(2013年)、山の郵便配達(1999年)、ペギー・スーの結婚(1986年)、引っ越し大名!(2019年)

2024年5~6月に見た映画 岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年)、ハドソン川の奇跡(2016年)、ケイン号の反乱(1954年)、ゴールデンカムイ(2024年)、ダンディー少佐(1965年)、kapiwとapappoアイヌの姉妹の物語(2016年)、PERFECT DAYS(2023年)

2024年3~4月に見た映画 敦煌(1988年)、旅立ちの時(1988年)、ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年)、リーサル・ウェポン4(1998年)、アルゴ(2012年)、長い灰色の線(1955年)

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1802
風とライオン(原題:The Wind and the Lion) 1975年(日本公開1976年) 米
監督 ジョン・ミリアス
出演者 ショーン・コネリー、キャンディス・バーゲン

風とライオン
映画のストーリーは、1904年にアフリカのモロッコで起きたアメリカ人の誘拐事件が元となっています。

アメリカやドイツなどの列強が次々とアフリカに進出し、奴隷化や植民地化していく中で、モロッコの名門の族長が仲間とともにモロッコの現状を憂い、モロッコにあるアメリカ人の富裕層の邸宅を襲い、そこの妻と子供を誘拐し、アメリカ政府と取り引きをしようとします。

アメリカ大統領のルーズベルトは、交渉には応じず、けしからんと怒る国民世論に沿うようモロッコへ軍隊を送り鎮圧しようとします。

モロッコの族長がインテリで誘拐した夫人や子供とは理解し合うことになっていきますが、騒動に乗じてアメリカ軍よりも先にドイツ軍がモロッコへ占領政策を始め、モロッコ、アメリカ、ドイツの三つ巴の紛争へと発展していくことになります。

なにぶん日本からは遠い世界、しかも100年以上前の話しなので、なかなか理解しがたいところがありますが、アメリカ映画の常で、正義は我にありとばかりに、虐げられてきたモロッコも立てつつ、ドイツを一番の悪者にしていくという流れはいつものことです。

モロッコの族長を英雄的に演じたショーン・コネリーはさすがに格好いい役で、最後にルーズベルトに「あなたは風のごとく、私はライオンのごとし。(中略)私はライオンのごとくおのれの場所にとどまるしかないが、あなたは風のごとくおのれの場所にとどまることを知らない」という書簡を送り、当時覇権主義的な欧米国に対する批判で終わります。

★★☆

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シティーハンター 2024年 Netflix
監督 佐藤祐市 出演者 鈴木亮平、森田望智、木村文乃他

シティーハンター
北条司の同名漫画を原作とする実写版映画で、主人公の始末屋スイーパー冴羽獠は、漫画やアニメのスマートなイメージからするとちょっとぽっちゃりですが肉体派俳優の鈴木亮平が演じています。

活躍する舞台は新宿歌舞伎町周辺で、様々な風俗店やプレイスポットが満載です。いやもう20年以上歌舞伎町界隈には行っていませんが、もはや日本ではなくブレードランナーに出てくるような多国籍なカオス渦巻く街のようになっています。映画のために現地でロケをするのも大変だったでしょう。

ストーリーは初期の原作漫画を元にして製作されているようで、その後のシリーズで主人公の相棒となっている槇村香が、この映画で初めて主人公とどういう縁があり、相棒となるのかなども描かれています。

漫画やアニメはほとんど見ていませんでしたが、内容は単純明快で、コミカルさと、国内ではありえなさそうな派手な撃ち合いアクションなど見どころも豊富でそれなりに楽しめました。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

パワー・ゲーム(原題:Paranoia) 2013年 米(日本公開2014年)
監督 ロバート・ルケティック 出演者 リアム・ヘムズワース、ハリソン・フォード

パワー・ゲーム
原題のParanoia(パラノイア)とは「他者への非現実的な不信感、迫害されるのではないかという感情」で深まると精神疾患になってしまう症状のことですが、邦題は大きく変えてきたものです。

大手のスマホのアプリ開発会社に勤務している主人公が、会社の金を仲間との飲食に使ったことで社長から脅されライバルの他社へ移ってそこで産業スパイ活動をするよう命じられます。

しかしこのライバルの両社は過去に因縁があり、社長同士が様々な策略を講じていることになります。

そうした関係の間に放り込まれた主人公の命運は、、、というストーリーで、最後はお決まりの大逆転してのハッピーエンドです。

それにしてもブルース・ウィルスと同様にアメリカ人の良心的な役ばかりやっている大物俳優のハリソン・フォードがライバル企業の悪徳社長役で、若い主人公に一杯喰わされるというのにはちょっと意外性があるのかも。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

山の郵便配達(原題:那山、那人、那狗)1999年中国(日本公開2001年)
監督 霍建起 出演 滕汝駿、劉燁

山の郵便配達
湖南省の山岳地帯に点在する過疎の村々に長らく郵便を配達してきた中年の男性が年老いて膝を悪くしたことから、その仕事を息子が継ぐことになります。

郵便配達は2泊3日で山の中を徒歩で行くことになり、配達と同時に差し出された郵便の回収もおこないます。

その業務の引き継ぎを兼ねて父親と息子、そして愛犬が美しい山々を歩いて寒村の人たちと温かな交流をしていきます。

原題のタイトルを訳すと「あの山、あの人、あの犬」となり、次男坊と名付けられている飼い犬のシェパードが物語の中でも良い味を出しています。

なぜ飼い犬に次男坊?と考えると、想像ですが、中国の1990年代の一人っ子政策で長男しか産めなかった夫婦の皮肉が込められているのでしょう。

同じく郵便の配達先には目の見えない老婆に直接手紙を渡しに行きますが、その息子は大学を出て都会に行ったまま帰ってこないので、代わりに手紙を書いて(読み上げて)励ますようなこともおこなっていますが、これも少しひねった中国の一人っ子政策によって農村の老人を世話する家族がいなくなり困っている実態を表しているんだろうと思います。

良い映画で中国の美しい山々が連なる地方が描かれ、またそこに住む優しい人たちで清々しい気持ちになりますが、出演者の演技が自然さ、素朴さに欠け、演出家の問題なのか、演技が過剰気味で、俳優さんはよくは知りませんがあまり良い役者とは思えません。

ま、ドキュメンタリーではないので、美男や美女、賢い犬を揃えて農村の服を着せても違和感が出まくるのもやむを得ないでしょうけど、あまりに作り物じみたところがちょっと残念です。

★★☆

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ペギー・スーの結婚(Peggy Sue Got Married)1986年米(日本公開1987年)
監督 フランシス・フォード・コッポラ
出演者 キャスリーン・ターナー、ニコラス・ケイジ

ペギー・スーの結婚
主人公のペギー・スーが夫の浮気から別居生活をしていて離婚を考えていますが、高校の同窓会に出席していたとき、突然気を失い、気がつくと60年代の高校生の自分になっています。

その高校生活で知り合った今の夫や他の同級生との関係を再び経験していくことで、離婚を考えるまでに至った自分と夫の結婚について考えるようになります。

今でこそ大物俳優のニコラス・ケイジですが、公開当時はまだ22歳の若手で、この映画でも高校生と中年の2役をうまくこなしています。また監督のコッポラとは叔父・甥の関係です。

ただ主役のキャスリーン・ターナーは公開当時32歳で、さすがにタイムスリップして高校生に戻った演技はちょっと無理目な感じもします。今ならVFXなどを駆使して難なく若返らせるのでしょうけど、1980年代にはまだそれの恩恵も得られません。

1980年代と言えば、気軽に離婚する夫婦が増えてきた時代で、そうした世相に恋していた時のことをもう一度夫婦に思い出して欲しいという願いが込められていたのかなと勝手な想像です。

★★☆

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引っ越し大名! 2019年 「引っ越し大名!」製作委員会 配給松竹
監督 犬童一心 出演者 星野源、高橋一生、高畑充希

引っ越し大名!
原作は土橋章宏著の時代小説「引っ越し大名三千里」で、江戸時代前期に実在した大名、松平直矩(まつだいら なおのり)が何度も国替えをさせられてその引っ越し費用を工面するのが大変だったことをモチーフとした内容です。

松平直矩の父親、松平直基も国替えが多く、越前国勝山藩藩主→同国大野藩藩主→出羽国山形藩藩主→播磨国姫路藩藩主を務めていましたが、江戸からその姫路へ向かう途中に度重なる国替えで心労が重なり45歳で亡くなっています。

というのも、国替えになると、大名はもちろん、その家臣団は一切合切を整理して、自前の費用で新しい赴任地へ運ばなければならず、さらに江戸幕府の財政が厳しい中、国替えと同時に石高を減封されたりすると、商人などから借金をしなければ引っ越し費用がまかなえません。

この映画に出てくる松平直矩は5歳で家督を継ぎ、播磨姫路藩主→越後村上藩主→播磨姫路藩主→豊後日田藩主→出羽山形藩主→陸奥白河藩主と国替えを命じられています。

主人公は、その播磨姫路藩の書庫番を務めていたもっぱら文系の武士で、書物をいっぱい読んでいて知識が豊富だろうと、急逝した引っ越し奉行の後釜に据えられてしまいます。

しかし国替えの引っ越しについての知識はまったくなく、また他人とのコミュニケーションにも問題がありオロオロしますが、周囲の協力があり、なんとか形になっていきます。

減封のため、引っ越しの人足を雇うお金がなく、若い侍に人足役を頼んだり、年配の侍をリストラして農業に就いてもらったりということも行われます。

コミカルな低予算映画かと思いきや、意外に真面目に作られていて、迫力不足や戦闘シーンのドタバタ感はゆがめませんが、現代的な時代劇として見るには面白いと思いました。

★☆☆

【関連リンク】
 2024年5~6月に見た映画 岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年)、ハドソン川の奇跡(2016年)、ケイン号の反乱(1954年)、ゴールデンカムイ(2024年)、ダンディー少佐(1965年)、kapiwとapappoアイヌの姉妹の物語(2016年)、PERFECT DAYS(2023年)

 2024年3~4月に見た映画 敦煌(1988年)、旅立ちの時(1988年)、ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年)、リーサル・ウェポン4(1998年)、アルゴ(2012年)、長い灰色の線(1955年)

 2024年1~2月 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~(2007年)、ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年)、ジョー、満月の島へ行く(1990年)、カウボーイ(1958年)、かもめ食堂(2006年)、ビューティフル・マインド(2001年)、騙し絵の牙(2021年)

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岸辺露伴 ルーヴルへ行く  2023年 「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会
監督 渡辺一貴 出演者 高橋一生、飯豊まりえ、長尾謙杜

岸辺露伴 ルーヴルへ行く元の原作は荒木飛呂彦氏のコミック「ジョジョの奇妙な冒険」からスピンオフした「岸辺露伴は動かない」シリーズで、NHKがテレビドラマ化をしていますが、その製作メンバーで映画化されたものです。

NHKはドキュメンタリーが好きな私なのですが、連続ドラマは時間がかかり面倒なのであまり見ないため、このシリーズもまったく見ていませんでした。

漫画も読まず、ドラマも見ていない状態で、いきなり映画を見て理解できるかな?と思いましたが、問題なく楽しめました。

ルーブル美術館の中でロケが行われ、おそらく閉館後の人がいない時間帯にモナリザやニケなどの作品の前で撮影がおこなわれています。普段は有名な作品の前はものすごい人でゆっくり見られないと聞いたことがあります。

オークションで手に入れた作品の裏に「ルーブルで見た黒」という意味のフランス語が書かれていて、その謎を調べるためルーブルへ向かいます。

露伴「ルーブルへ行く」
編集者「え?ルーブルってフランスの?」
露伴「ルーブルと言えばそれしかないだろ?」

という会話がなされますが、作者はご存じなかったのか、ルーブルはフランス以外にもあります。私はその三重県にあるルーブルへ行ったことがあります。

ルーブル彫刻美術館
ルーブル彫刻美術館

ま、これは半ばジョークみたいな感じですが、運営者はいたって真面目なだけにそれなりに楽しめます。ただロゼッタストーンがデンと置いてあり、それは大英博物館だろ?とツッコミたくなります。

映画は江戸時代の絵描きが殺された妻の無念を真っ黒な絵に怨念を込めて描いた作品が海外に渡り、その後人知れずにルーブルの倉庫の中で見つかり、それを見た人間が次々と過去の妄想に襲われるといういたって漫画に向いた内容です。

贋作とか、怨念とか発狂とか、よくルーブルが撮影協力したものですが、過去からいろいろと協力関係のあるNHKの依頼だと断れないでしょう。

そういえば小説原作の映画「ダ・ヴィンチ・コード」はルーブル美術館の中で館長が謎の死を遂げるという刺激的な内容でした。この映画は良かったです。

★★☆

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ハドソン川の奇跡(原題:Sully) 2016年 米
監督 クリント・イーストウッド 出演者 トム・ハンクス、アーロン・エッカート

ハドソン川の奇跡2009年1月にUSエアウェイズ1549便(機種エアバスA320)が離陸してすぐ鳥の集団の中に入ってしまい、2機のエンジンが両方とも停止してしまい、極寒のハドソン川に不時着させ、乗客乗員155人全員が無事に救出された実際に起きた航空機事故の映画化です。

バードストライクで両エンジンの出力が急速に低下という過去に例がない事態に遭遇し、連絡した管制塔からは空港へ引き返すか別の空港へ向かうよう指示されますが、そこまで飛べないと判断した機長と副機長は、真下に見えたハドソン川に着水することを決定します。

姿勢を崩さずうまく着水しますが、真冬のハドソン川で、長く水に浸かっていると凍死を免れず、機体が沈む前に乗員乗客は全員が主翼の上や脱出用スライドの上に避難し、救助に駆けつけてくれたフェリーボートや観光船に次々救助されていきます。

その判断に、航空機事故調査委員会の公聴会では、コンピュータシュミレーションや人間が操縦するフライトシュミレーターでも空港へ引き返すことが十分に可能だったのではないかと機長の判断ミスを指摘します。

しかし今回のように離陸と同時に両エンジン停止という過去に例のない事態で、異常が発生してからエンジンの再始動を試みたり、補助エンジン始動など、緊急時ハンドブックを見ながら様々な行動や判断をしなければならず、乗客の命の責任を負わず、単に異常が発生してすぐに空港へ引き返す練習を何度もしたフライトシュミレーターの結果だけでは比較にならないことを主張します。

実際に、バードストライクが起きて様々な判断や検討に要する35秒後に空港へ戻る飛行をシュミレーターでおこなった場合、滑走路手前で墜落することがわかり、機長の判断が正しかったことが証明されます。

英雄を称えた映画ですが、脇には家族の話や乗客の絆など、また機長の若き頃の経験なども挿入され、なかなか見どころの多い映画でした。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ケイン号の反乱(原題:The Caine Mutiny) 1954年 米
監督 エドワード・ドミトリク 出演者 ハンフリー・ボガート、ホセ・フェラー

ケイン号の反乱タイトルの「ケイン号」とは、太平洋戦争中のアメリカ海軍が保有しているかなり老朽化した駆逐艦の名称で、その艦船で起きる新任艦長と部下たちの葛藤のドラマです。

前任の艦長は、規則にあまりうるさいことを言わなかったため、服装などの乱れが日常的にありました。

新任でやってきた新艦長は規律にうるさく、些細なことでも大げさに問題化するものの、自分のミスを部下の責任に押しつけることなどがあり、乗組員たちに疎まれます。

そんな中、小説家志望の通信士官が艦長は偏執症で異常行動があるので、もしそうなった時には副長が艦長から指揮権を取り上げて代わりに指揮を執るように副長に提案します。

そんな中、航海中に嵐に巻き込まれ、まともな判断ができなくなった艦長に代わり副長が指揮権を取り上げて適確な操艦指示を出し転覆の難を逃れます。

しかしこれが艦長の命令に従わず逆に解任して勝手に操艦した反乱罪にあたると軍法会議にかけられることになります。

そしてみんなを煽ってきた小説家志望の通信士官は、我が身を守るため軍法会議においてもそうしたいきさつの証言をせず、副長は追い詰められていきます。

人気スターのハンフリー・ボガートがその勇敢でまともな副長役かと思いきや、なんと悪人役で精神疾患のある新任の艦長役でした。その傲慢さと小心な神経質さを併せ持った複雑な演技力はさすがとしか言いようがありません。

しかし、ノー天気な終わり方ではなく、軍法会議は証人として呼ばれた艦長の自滅で勝利することになりますが、経験豊富で優秀だった艦長に最初から臆病者、偏執症と決めつけ精神的に追い詰めたのはその通信士官の行動ではないのか?という印象的なシーンがあります。

映画が製作されたのは太平洋戦争が終わってまだ10年も経たない戦争の記憶が色濃く残っていた時期ですが、悲惨で派手なドンパチドラマではなく、こうした軍隊の中の鮮やかな人間ドラマを描いているのはさすがとしか言いようがありません。

★★☆

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ゴールデンカムイ 2024年 映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
監督:久保茂昭 出演者:山﨑賢人、山田杏奈、玉木宏、舘ひろし眞栄田郷敦

ゴールデンカムイ原作は言うまでもなく野田サトル作の漫画「ゴールデンカムイ」で、その第1巻から第3巻の前半までを実写映像化した作品です。

時代は明治末期で、舞台は冬の北海道です。北海道では江戸時代以前には金の鉱脈があちこちで発見され、江戸幕府や明治政府から差別され虐待されてきたアイヌ民族が民族として自立するための資金とするため集めた多くの金塊がありましたが、その金塊を奪い、どこかに隠したのちに殺人犯として捕縛され網走監獄に収容されています。その隠された埋蔵金を探すというのが大まかなストーリーです。

主人公は日露戦争の二〇三高地で重傷を負いながらも生き延びて帰国しましたが、訳あって大金が必要になって北海道で金を掘り当てようとやってきますが、網走監獄からの脱走者から隠されたアイヌの金塊のことを教えられます。

山の中で羆に襲われたところでアイヌの少女に助けられ、事情を話したところ元々アイヌのものだった金塊探しに協力してくれることになります。アイヌ言葉や生活習慣などもちょくちょく出てくるので、そうしたアイヌの歴史や風習も知ることもできます。

函館で戦死したはずの土方歳三や、屯田兵を母体とする北海道の第7師団などもその隠された金塊を探していて、それぞれが集めると隠し場所がわかるという入れ墨を入れた網走監獄からの脱走犯たちを探し回ります。

すでに漫画本を読んでいて、映画の内容も基本はそれに忠実になぞった作りとなっていますが、やはり映像化するとイメージがわかりやすくて迫力も断然得られます。また羆やエゾオオカミなども出てきますが、CGでうまく作られていて違和感はありません。

漫画ではすでにずっと先の話へ進んでいるので、中途半端に終わった今回の映画ですが、当然今後続編が作られるのだろうと思われます。それにも期待したいです。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ダンディー少佐(原題:Major Dundee) 1965年 米
監督 サム・ペキンパー
出演 チャールトン・ヘストン、リチャード・ハリス、ジェームズ・コバーン

ダンディー少佐大物監督に、大物俳優陣を揃えた絢爛豪華な西部劇です。タイトルから想像したのは「イケてるチョイ悪オヤジ映画?」って思ってしまいましたが、原題を見ると伊達者を意味する「dandy」ではないので違うことがわかりました。

そう言えば「イケオジ映画」で、似たタイトルの堺雅人主演「クヒオ大佐」っていう結婚詐欺師の実話を元にした日本映画がありましたがそれともまったく関係ありません。

映画の舞台背景は、1864年から65年にかけて、アメリカ南北戦争中のアメリカとフランス軍が侵攻しているメキシコに渡るややこしい時代と地域で、その中に、悪者役としての先住民(アパッチ族)や、ヒロインのメキシコ独立運動家の女性などが関わってきます。

タイトルは主人公の名前で、南軍の捕虜を収容している砦と騎兵隊の責任者を務めているアメリカ北軍の将校です。ただ単に格好いいだけでなく、女性関係で悩み酒浸りになってしまう情けないところも見せてくれます。

近くの北軍の砦と町が武装した先住民に襲われ子供たちが誘拐されます。その子供たちを救い、武装した先住民グループを壊滅すべく、軍の命令がないまま本来の仕事でもない討伐を計画し、捕虜の南軍兵士を含めた討伐隊の志願兵を募ります。

北軍の兵士と南軍の捕虜との険悪な関係、北軍の黒人兵士と奴隷制がまだ残っている南部の白人兵士とのいがみ合い、メキシコに進駐し横暴な振る舞いをしているフランス軍との対立、そして子供をさらっていったアパッチ族との戦いと、とにかくあれこれ盛り込みすぎです。

その盛り込みすぎの影響で、時間や日にちが次々と先へ飛んでいき、タイトルに意味を込めたであろう主人公を中心とする男の友情や人間模様を描くのが難しく、どちらかというと派手なエンタメっぽい内容となっています。

★★☆

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kapiw(カピウ)とapappo(アパッポ) アイヌの姉妹の物語 2016年 配給:オリオフィルムズ
監督:佐藤隆之
出演者:kapiw(カピウ:アイヌ語でカモメ)床絵美、apappo(アパッポ:アイヌ語で花・福寿草)郷右近富貴子

アイヌの姉妹の物語東京で暮らしている姉と、阿寒湖のアイヌコタンで働く妹の二人のアイヌ民族の姉妹が、お互いにぶつかり合いながら、また家族との日々の暮らしの中で、アイヌの伝統的な歌を披露するため釧路のライブ会場でデビューするまでを追ったドキュメンタリー映画です。

したがって、俳優やプロの演奏家などは登場せず、東京と阿寒でそれぞれの仕事をしながら子育てをしている普通のアイヌ民族の母親が主人公です。

撮影もプロのカメラマンが固定カメラで決められた演技を撮影するのではなく、手ぶれするポータブルビデオカメラで動きながら主人公たちや周囲の人たちの日常が撮影されていて、画面が盛んにブレるのでちょっと見づらいです。

アイヌ民族の歴史は深いものがあり簡単には書けませんが、無知な政治家が「日本人は単一民族で・・・」などアホなことを過去に発言したことがあるほど和人(本州系日本人)には認知度が低いものです。

そうした反省もあってか、国は2020年にはウポポイ(民族共生象徴空間)に「国立アイヌ民族博物館」を設置したりアイヌ民族の保護や文化の継承などを進めています。 

ただそうした役人が籏を振る国のハコモノよりも、野田サトル作の大ヒットコミックで、アニメや実写映画にもなった「ゴールデンカムイ」の中で、主人公とともにアイヌの金塊探しをするアイヌの少女の振る舞いや説明のほうがずっとわかりやすく理解度が進みそうです。

映画は、美しい北海道の自然や、2011年の原発事故で放射能から子供を遠ざけたい一心で東京から大阪へ行き、その後、実家のある北海道へ向けて深夜にクルマでひた走る母親の姿など、ドラマにはないリアリティな映像が見られます。

そして、長く別々で暮らしていた姉妹が、様々な葛藤を乗り越え、ライブ会場でディオとしてまた伝統的な楽器を弾きながら美しい歌を披露していくラストは感動的です。

★★☆

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PERFECT DAYS 2023年 独・日本 製作 Master Mind他
監督 ヴィム・ヴェンダース 出演者 役所広司、柄本時生

PERFECT DAYSドイツ人監督を招いて、日本の新しい現代文化と、過去に流行った風習などを淡々とした目で追った2024年の米アカデミー賞にノミネート(結果は落選)された秀逸な作品です。

独身の主人公はスカイツリーに近い下町のボロアパートにひとり住み、極端に口数が少ない孤独な中年です。

仕事は都内の公衆トイレの清掃員で、外国人の目から見ると風変わりな最新のデザイナー公衆トイレで作業をおこなっています。

実際には映画に出てくるデザイナーズトイレは極めて少なく、ほとんどは昭和時代からさして変わらない3K(汚い、暗い、臭い)トイレですが、そういうところは出てきません。

ま、それは良いとして、主人公がなぜ今の仕事をしているのか、実の妹は運転手付きの高級車に乗っているほど裕福なのにどうして極貧生活を送っているのか、などハッキリとは示唆されませんが、仕事で移動するクルマの中ではコレクションしているカセットテープで古い洋楽を好んで聴き、毎晩寝る前にはフォークナーや幸田文などの文学をたしなむなど、なにか過去に訳ありって印象を植え付けます。

風変わりなデザイナーズトイレとともに、トイレ掃除の徹底した職人的気質や、毎日寸分の違いもなくルーチン化した規則正しい生活など、外国人が特に興味がわいた部分を強調しているなぁと感じました。

これは、リドリー・スコット監督で日本の犯罪組織を描いた「ブラック・レイン」(1989年)でも、派手な漢字のネオン、デコトラなど外国人が見て異様に思えたシーンがやたらと入っていました。

また石川さゆりが、主人公が馴染みにしているスナックのママをしていて、カラオケで歌を披露したりとサービスも満点です。

しかし、結局主人公の正体はわからずじまいで、なにが言いたかったのだろう?とスッキリしない終わり方は最近の流行なのかも知れませんが、個人的にはモヤモヤが残ったままで残念です。

★★☆

【関連リンク】
2024年3~4月に見た映画 敦煌(1988年)、旅立ちの時(1988年)、ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年)、リーサル・ウェポン4(1998年)、アルゴ(2012年)、長い灰色の線(1955年)

2024年1~2月 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~(2007年)、ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年)、ジョー、満月の島へ行く(1990年)、カウボーイ(1958年)、かもめ食堂(2006年)、ビューティフル・マインド(2001年)、騙し絵の牙(2021年)

2023年11~12月 暴力脱獄(1967年)、ゴジラ -1.0(2023年)、ブロンコ・ビリー(1980年)、ティアーズ・オブ・ザ・サン(2003年)、ゼロの焦点(2009年)、バグダッド・カフェ(1987年)

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