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オリジン(上)(中)(下)【角川文庫】 ダン・ブラウン

2013年の「インフェルノ」に続く宗教象徴学の学者「ロバート・ラングドン」シリーズの第5作目となります。2018年に単行本、2019年に文庫化されました。

2017年12月後半の読書と感想、書評(インフェルノ)

今回のテーマは、古くからあるキリスト教やイスラム教、ユダヤ教、仏教などすべての宗教の教えがインチキ?で、「われわれはどこから来たのか」「われわれはどこへ行くのか」という宗教や哲学につながる大テーマを解決する証拠を発見したという富豪の学者が、ネット中継で世界に向けてプレゼンテーションしている途中に銃殺されるという事件が起きます。

大学でその学者の恩師でもあった主人公ラングドンが、美術館の館長として働いているスペイン皇太子の婚約者とともに、学者が残したAIの仮想人物(頭脳)とともに、残された謎を解決していくというものです。

スペインが舞台となり、サグラダ・ファミリアやグッゲンハイム美術館、カサ・ミラなどガウディの建築物、スペインの王宮やフランコ将軍の遺跡(戦没者の谷)など観光名所がふんだんに出てきますのでスペインが好きな人にはたまらないでしょう。私も行ったことがないので一度ガウディの建築物を間近に見たいなぁと思いました。

AIが一段と発達することで、人間が解明できなかった過去の出来事や、未来に起きることの予測が確かに増えてきそうです。そういう世の中もなんだか味気ない気もしますけどね。

AIを使った仮想人物(会話)は、今はまだ「ハーイ、メルセデス」や「OK Google!」程度の認識率と、聞かれたことだけを返してくれる会話ですが、その先へ行くと、人が考える前に提案してくれたり、ジョークを交えて場を和やかにしてくれたりと、良き秘書であり、友人となっていくのかも知れません。

そうした未来を少しだけ味わえるのもこの小説で、そうしたことがそう遠くない未来に待っているかと思うとワクワクします。その頃にはもう生きてないかも知れませんが、、、

★★★

ダン・ブラウン作品読書感想

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ゴルディアスの結び目 (ハルキ文庫) 小松左京

1977年に単行本、1980年に文庫化されたSF短編集です。1978年には優秀なSF作品に贈られる星雲賞を受賞しています。

そう言えば、著者は2011年7月に亡くなられたので、来月に亡くなってちょうど10年となるのですね。没後10年を記念して、もう一度なかなか手に入らない「虚無回廊」や「果しなき流れの果に」など古い作品を再版してくれると良いのですけどね、、、

収録されている短編は、「岬にて」「ゴルディアスの結び目」「すぺるむ・さぴえんすの冒険 - Sperm Sapiens Dunamaiの航海とその死」「あなろぐ・らう゛または“こすもごにあII”」の4編です。

タイトルの「ゴルディアスの結び目」とは、古代アナトリアにあったフリギアの都ゴルディオンの神話と、アレクサンドロス大王にまつわる伝説のことで、手に負えないような難問を誰も思いつかなかった大胆な方法で解決してしまうことのメタファー「難題を一刀両断に解くが如く」として使われる。(Wikipedia)

つまり誰もほどけなかった縄の結び目を、まだ駆け出しのアレキサンダー大王が剣でバッサリ切ってほどいてしまったことで、「この結び目を解くことができたものこそ、このアジアの王になるであろう」と予言されたことがその後の大王の大躍進につながったという逸話です。

タイトルからして難解なこのSF小説は、その中身もかなーり難解です。

あまり深く考えないようにしてサクサク読んでいかないと、すぐにつっかえてしまい、投げ出したくなります。しかしこんな難解SF小説が40年以上も前に出ていたのですね。

ま、そんなわけですから、感想なんてとてもじゃないけど書けません。

★★☆

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デフレーション―“日本の慢性病"の全貌を解明する 吉川洋

著者は1951年生まれの経済学者で、本著は2013年に発刊されています。

この本が書かれた2010年代前半頃には「失われた20年」と言われていましたが、バブルが崩壊した後、ゼロ金利に象徴される実質デフレ状態が続いています。

2021年の今はデフレから脱却したか?というと10年前とほとんど変わりがないというのが実感でしょう。

それだけに、この10年近く前に書かれたこの本ですが、デフレの原因と対策について知っておこうと読みました。

読んでいて、なるほどと思ったのは、バブル後からずっと所得の減少が続いていて、それは単に正社員の所得比較だけではなく、統計上では出てきにくい、正社員から非正規社員への切り替えで、実質的に労働者の所得減少を生じていることが、デフレが続くひとつの要因であるということ。

さらに製造業中心の経済から、一気にサービス業へと転換し、そのサービス業の賃金が、労働生産性の低さもあってか極めて低水準なことなど、所得が上がっていくという想像ができないことなど。

某病弱な総理大臣がなんとかミクスで所得を上げよう!と檄を飛ばし、大企業はそれに従うようなフリをしながら、一方では正社員を切り(早期退職などのリストラ)、代わりに契約社員や派遣、アルバイトなどの安い非正規労働者を増やしているという実態があります。

そうした表面的な姿と、実態との乖離が、世界で唯一長期的に続くデフレを、政府に求められてアドバイスする経済学者さんの机上の理論では止められない要因じゃないかな~って気がしてきました。

同一労働、同一賃金など、非正規労働者の賃金を引き上げようとする政策もありますが、この本では想像もできなかったコロナ禍で、企業の体力も厳しくなってきている現状を考えると、今後も容易に所得を増やしていくという政策は難しくなっています。

専門的でわかりにくい箇所も多々ありましたが、そういうところはサッと飛ばして読み進めても、ある程度は理解できる役に立つ本でした。

★★☆

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望郷 (文春文庫) 湊かなえ

2010年から2012年にオール讀物に連載された小説をまとめた短編小説集で、2013年に単行本、2016年に文庫版が出ています。

短編は、「みかんの花」「海の星」「夢の国」「雲の糸」「石の十字架」「光の航路」の6編で、それぞれ主人公は変わりますが、瀬戸内海にある因島を舞台にした連作です。

この作品を原作としたテレビドラマ(2016年放送)、映画(2017年公開)が制作されています。

どの作品も島で暮らす人達の素朴でありながらも、都会に憧れ、人間関係や家族の因習に悩みつつ生活していく姿がよく描かれていて話しの中に自然と入っていけます。

私も田舎生まれ育ちなので、遠いディズニーランドへ行くことが自慢で憧れだったという時代があったのだということが長く都会で生活しているとすっかり忘れていましたが思い出されました。

★★☆

湊かなえ作品読書感想

【関連リンク】
 5月後半の読書 ザ・チーム、緋色の記憶、ビット・トレーダー、王妃マリー・アントワネット上・下
 5月前半の読書 「食糧危機」をあおってはいけない、泥棒はクロゼットのなか、愚者よ、お前がいなくなって淋しくてたまらない、屍人荘の殺人
 4月後半の読書 ふりだしに戻る(上)(下)、極上の孤独、ゼロの迎撃、チェーン・ポイズン

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