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パナソニックやソニーなど大手製造業の不振が日本経済に大きな影響を及ぼしていますが、各地で大手企業の工場閉鎖が発表されると当然ですがそれにともない人員整理が行われることになります。
日立、情報機器の半導体製造終了 青梅の工場閉鎖(2012年12月7日)
ソニー・富士通・シャープ 工場の相次ぐ閉鎖で荒廃する日本の城下町(2012年11月14日)
日立、ソニーと相次ぐ工場閉鎖に揺れる岐阜・美濃加茂の悲鳴(2012年11月3日)
ダウ・ケミカル 衣浦工場を閉鎖へ(2012年10月25日)
東芝、蓄電池生産を柏崎に集約 佐久工場は閉鎖(2012年10月24日)
製造業で減産の動き相次ぐ 工場閉鎖、リストラ加速…回復見通し立たず(2012年10月13日)
富士通3工場を閉鎖、売却 国内半導体組み立てから撤退(2012年8月31日)
東芝ライテックが山形と茨城の4工場を来年3月末に閉鎖(2012年7月12日)

おそらく20年前までは、地方都市に大手製造業を優遇してでも呼び込むことが、その都市の税収を増やし雇用を作り町の発展に寄与しました。そのためこぞって工業団地を造り、税制や土地取得を優遇し、インフラを整えてきました。

地方の市や町は、ソニーが来た、トヨタが来た、富士通が来たと大喜びして、これで市の財政も雇用も安心とばかり工場進出バブルに酔いしれた時期もあったのでしょう。

しかしそのバブルも長くは続かず、現在は次々と国内の工場が閉鎖し、そこで働いてきた多くの従業員が路頭に迷うことになり社会問題化しています。

第一に地方で勤務していた従業員が、工場閉鎖で別の遠くにある地方の工場へ異動ができるか?という問題。第二に現在各製造業の主力工場の現場では、正社員従業員よりも派遣労働者、季節労働者、外国人労働者などの非正規社員の割合が急増していて、果たして異動先でも同じ給料と正社員の立場が守られるのか?という問題もあります。

地方都市で働く人にはその都市を離れられない人も多くいます。親の介護や子供の養育、妻の仕事の関係など、異動したくともできない従業員はただ指をくわえて閉鎖を見送るしかありません。

私も一度は企業の経営者をやったことがある人間ですから、その道理はわかります。企業を生き残らせるためには経営上非情な判断をしなければならないときが確かにあります。工場閉鎖や支店・営業所閉鎖による配転や人員整理はその最たるものでしょう。

一方では、配転や人員整理される側に立ってみると、心の中ではやむを得ないというあきらめもありながら、それでも「もっとちゃんと従業員の生活のことを考えてくれよ」と思ってしまいます。当たり前です。会社ごときに人の人生をめちゃくちゃにしてもらいたくはないものです。

うまく異動や配転により従来の雇用条件が維持されたり、高額の割り増し退職金が支払われるのはまだいいほうで、中にはひどい会社やリストラ担当者が、たいした保障もせずに自主退職を強く迫ってくるケースがあります。

そういう会社や責任者(上司など)には、無能のレッテルとたっぷりのペナルティで償ってもらわなければなりません。

退職強要問題を決着するには、突き詰めれば最終的には調定や裁判ということになりますが、企業側はできればそうなることを望んではいませんので、そこに至るまでに様々な懐柔や和解の条件を出してくるのが通例です。手っ取り早く言えば手切れ金(退職金割り増しや退職一時金)や転職サポート、関連会社への出向や転籍などです。

ただ、出向以外は従業員の了承が条件ですので、会社側からの提案に従業員が了承しなければその次の和解策、それでもダメなら労働問題調停、裁判へと移っていくことになります。

ただ、なんでも裁判に訴えかければいいかというと私は決してそうは思いません。

会社対従業員となると悪代官役は会社というケースが多いのですが、会社にとってみると裁判をおこなうこと自体は会社の顧問弁護士に全部任せておけるので、別にたいした問題ではありません。

「裁判を起こし会社と上司の悪行を世間に暴いて思い知らせてやる」なんて見得を切るのはもう完全に時代錯誤で、自分(従業員)の大事な人生の時間と労力を無駄にするだけと思っています。

裁判に慣れていない個人が訴訟を起こすのは、それなりに多くの時間や精神的な負担、そして費用もかかってきます。それで例え勝ったとしても、一審で終わるとは限らず、結審するまで数年もかかることさえあります。そのような無駄な時間や費用を考えると、もっと他に選択肢がないかと考えるべきでしょう。

もちろん裁判に訴えることがすべていけないとは言ってません。いろいろな選択肢の中のひとつで最終手段として考えるべきで、感情的になって「訴えてやる!」と闇雲に走ってしまわないことです。

さて、工場や営業所の閉鎖で会社から退職勧奨(強要)をされた場合に、まずどうすればいいでしょうか?

ソニーの労組(仙台支部)では下記の「リストラ・退職強要をはね返す10カ条」が書かれた職場新聞を組合員に配布していたそうです。なお一部要約をしています。

(1)「辞めません」とハッキリ言う。退職勧奨に及ぶ一切の言動に対して「辞めません」とはねつけましょう。

(2)やっぱり「辞めません」。辞めない理由を言うとつけ込まれる。「辞めません」が最強です。

(3)退職強要にはきっぱり抗議を。「辞めません」と言っているのに繰り返し呼び出すのは違法な権利侵害です。

(4)人権蹂躙には厳重に抗議を。別室に閉じ込めたり仕事を取り上げたりすることは人権蹂躙。その事実を必ずメモにしておきましょう。

(5)出向・配転・転籍も断る。辞めないと出向・配転がおこなわれるというのなら「そのとき考えます」と答えましょう。

(6)会社より自分の生活が大変。「会社は大変だ」と言われたら「私の生活が大変です。ソニー復活のためにがんばらせてください」と言いましょう。

(7)おだてにのらず、謙虚に拒否を。「社外に転進してみろ」と言われたら「あなたがどうぞ」と言いましょう。

(8)家族は首切りに反対です。短気は損気。頭にきたら負けです。家族と子どもを思い浮かべて踏みとどまりましょう

(9)最後は黙秘でがんばりましょう。会社の説得に詰まったら「とにかく辞めません」と言い続けて、最後は黙っていましょう。

(10)ソニー労組仙台支部に相談を。困ったときは、1人で悩んでいても解決方法は見つかりません

「ソニーのような大会社だから労組が力になってくれて・・・」と思う人がいるかも知れませんが、基本は労働法、労働基準法などで労働者の権利は厚く守られています。

世の中には「法律など関係ない!」とわめくワンマン経営者やバカ上司がいることも知っていますが、そういう人や会社には必ず法律により鉄槌が下されますから、逆にど素人相手の交渉でラッキーと思ってもいいかも知れません。

私も過去には経営者側、労働者側のそれぞれの立場で労働紛争の現場にいたことがありますが、結果的には冷静にそして多少ずる賢く対応した方が勝ちということです。

つい熱くなってしまい、暴言や売り言葉に買い言葉でヒートアップしてしまうと決していい解決はできなくなります。

また個人でも加入できる労働組合に紛争解決を依頼をするケースがあり、それで大いに助かることがあります。

しかしそれで最終的に本当にハッピーになったかというと、必ずしもそうではなかったケースも知っていますので十分に注意をして、選ぶ目を養いましょう。ちなみに私に組合について相談されても、知識不足ですので、お役には立てません。

あとTwitterで、フォローしている弁護士さんがツイートで書かれていた退職勧奨の考え方と強要されたときにできることをまとめると、

「退職勧奨はあくまでも労働契約を合意解約したいという使用者からの申込みに過ぎない。断るのは自由。また断る理由も不要。むしろ申込む側が信義を尽くしてなぜ退職勧奨をするのかを説明すべき。」

「退職勧奨を拒否してるのに執拗に続けると、退職強要となり違法性を帯びてくる。また退職させるために仕事を取り上げたり、別室に閉じ込めるのは退職強要の典型的手段。」

「出向・配転・転籍について。転籍は「退職+別会社入社」なので、労働者の同意なくしてできない。

出向は業務命令として命じることが可能な場合があるが、労契法14条※に従う必要あり。配転は判例で「契約上配転命令を出せる根拠があることが大前提で、業務上の必要性と労働者の不利益を考慮し、かつ不当な目的で行うものでない」ことが求めらる」

「退職勧奨(強要)の際、その話しを録音すること。密室でのやり取りなので、どんな酷いことを言われてもそれを立証するすべがないと争ったとき厳しい」(これ重要です。

経験から言えば相手から人格を否定するような暴言を引き出して録音できれば調停でも裁判でも勝ったも同然です)

一番いいのはそういう羽目に陥らないことですが、いまはいつなにが起きても不思議ではない時代ですので、お互いに気をつけるに越したことはありませんね。

(※参考)
労働契約法第14条(出向)
使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。

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