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福島の原発事故以来、「政府寄りだ」とか、「左寄りだ」とか、「反日だ」とか、様々なマスコミやメディアに対して「偏向報道だ!」という意味の発言を目にすることが増えました。

20年ほど前までは、情報発信をする側は巨大な組織(放送局や新聞社)しかなく、細々とやっている雑誌社などは発信力が弱かったので、従来はこうした「偏向報道だ!」と叫ぶ声はかき消されてしまうのが普通でした。

最近は、TwitterやFacebookなどSNSで、手軽に個人の発言が広く拡散されることで、日常的によく目にすることが増えてきました。

櫻井よしこ「国民から受信料を取って偏向報道するNHKおかしくない?朝日新聞より悪質」(NET GEEK)

アメリカでもトランプ大統領が、そうしたSNSをうまく利用して、特定の新聞社や放送局を「フェイクニュースだ!」と決めつけ、自分にとって都合が悪いニュースや記事を偏向していると強く非難しています。

こうしてみると、この偏向報道と言うものは、ある特定人物から見た偏向であって、なにを基準に偏向しているのか?ってところが見えにくくなってしまっています。

実のところ個人の意見や見解ほど偏向しているものはなく、それを避けるために、放送局や新聞社では記者やデスク、編集委員、ディレクター、プロデューサーなどが複数人で内容をチェックして、できるだけ個人の意見を排し、中立の立場で報道しようとしていて、その心がけが本来正しい姿と言えます。

そのため、新聞社や放送局独自の判断だけではなく、専門家や学者、評論家、そして関係者などにも意見を求め、幅広い意見や見解を得ようと、たいへん面倒くさい涙ぐましい努力をしています。

そうした複数のチェックを経てきた報道に対し(それでも社や局の方針や主義主張によって偏りがあるのはやむを得ないとして)、ある特定の偏見や誤解や思想や宗教観や政治信条をもった個人が、「マスコミの報道は偏向している!」と声を大にして言うのは矛盾していておかしくはないでしょうか?

もちろん大手マスコミも、まったく政治信条が中立の人ばかりが働いているわけではなく、また経営層や編集長、デスク、ディレクターなど主要なメンバーの政治信条や思想などが色濃く反映され、右にも左にも、労働者にも経営者にも、愛国にも反日にも、保守にも革新にも、与党にも野党にも旗色が変わることがあるしょう。それは決しておかしいことではありません。

同じ事件や政策でも新聞社によって評価が違ったり、取り上げ方が違うのはそのせいで、様々な意見が出るそれ自体は国家統制で記事の内容が縛られたり検閲されて、一面的な報道だけが許される某国と違って健全なことだと思います。

自分にとって心地よい報道する機関は「公正中立」で、自分にとって都合が悪かったり、意見が違う報道は「偏向だ!」と、そう言う人こそまったく信用が置けません。

NHKの場合は、各人が好みで選び購読する新聞と違って、視聴者から強制的に聴取聴料をとっているから、より中立の立場にこだわらないとダメという(偏向した)意見もありますが、思想信条を持った普通の人達が、それぞれ予算や締め切りや上司の意向などを忖度しつつ作るものである以上、厳に公平公正ものが作れるはずがありません。

将来AIがニュース記事を作ることが想定されますが、それだって過去の傾向を取り入れた恣意的な内容で作られることになるでしょう。まさかAIが独自に中立性を宣言し、過去の膨大なデータにはとらわれず、自分の判断で記事を書くわけでもありません。

NHKに限らず、まずはそれらを理解した上で、報道や論評を見たり聞くべき事なのです。そして個人がどう判断をするかは自己責任の範疇で、明らかな虚偽でなければマスコミの報道にクレームをつける筋合いのものではありません。

例えば選挙の際、選挙運動臨時特例法に基づいた政見放送以外では、主要な候補者には多くの時間が使われて報道され、その他泡沫候補は最後に名前が紹介されるぐらいでほとんど時間が使われないのも、泡沫候補やその支持者にしてみると偏向報道だ!ということになります。

それは確かにマスコミの原則である公平公正な報道ではないですね。でも多人数の候補者を同じ時間だけ使って公平に報道しないことも、合理性や視聴者の利便性などから、グレーと認識しつつも認められているわけです。

しかし、さすがに個人や特定の政治信条や思想、宗教、主義で集まった組織集団より、公共的な機関や会社組織になっているマスメディアの中立性、報道倫理はずっとマシなレベルが維持されています。

上記の櫻井よしこ氏が、もしひとりでマスメディアを立ち上げたら、そりゃ一般的に言って超偏向報道メディアに分類されそうです。それは櫻井氏に限らず個人の主張なんて、一般的に見て公正中立なんてあり得ないわけです。

それでもやっぱりマスコミは偏向報道だ!と思う人は、冷静になって視点を変えてみると、自分自身がかなり偏屈で、思想的に偏向しているのだということに気がつくでしょう。気がつかないならそれはもう洗脳されて非合法活動に走るオーム真理教の元幹部のように手の打ちようがない重症です。

過去にNHKも朝日新聞も毎日新聞も読売新聞も、政治家や軍部に協力をして、対中、対米英戦争に向かっていく国民世論を形成してきたという愚かな黒歴史を持っています。

そうした愚かなマスコミやメディアだから、また同じ過ちを犯すという心配もないわけではありませんし、マスコミ批判において、なんとかのひとつ覚えのように今でも必ずそれを持ち出す人がいます。

しかしあの時代、自由報道が許されない時代、マスコミが生き残る(新聞を発行したり放送電波を飛ばす)方法として、軍部に協力する以外の選択肢があったのでしょうか?

当時のマスコミに、軍部を批判したり、統帥権を持つ天皇を批判したり、多くの国民の支持を集めている好戦的な政治家を公然と批判ができたでしょうか?

もしそれをおこなえば、たちまち関係者は連座し、良くて監獄行き、悪ければ拷問された上に刑死という時代でした。同時に新聞発行や電波送信も止められてしまったでしょう。

結果的にはマスコミが果たした戦争責任の罪は小さくないと思いますが、そうした軍部の暴走を止められなかったのはマスコミの責任だ!と一方的に押しつけて、それに一緒に乗っかった大多数の国民が被害者面していて良いとは思えません。

やたらと最近目に付く「マスコミは偏向報道だ!」という"クソリプ""クソ記事"に反応してしまい、普段はマスコミ批判を嬉々とおこなっているマスメディア嫌いの私が、珍しくマスコミ、マスメディアを全面的に擁護してしまいました。


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