リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
HomePage https://restrer.sakura.ne.jp/
|
1234
フェルマーの最終定理 (新潮文庫) サイモン・シン
17世紀に数学者フェルマーが残した「3以上の自然数nについて、xn(xのn乗)+yn(yのn乗)=zn(zのn乗となる自然数の組(x,y,z)は存在しない」という定理について、フェルマーが「証明できるけど余白がないので書かない」とした証明を、360年後にやってのけた数学者アンドリュー・ワイルズのノンフィクションドラマです。
なにか難しそうで最初はためらわれましたが、多くの先駆者達のお勧め本に上がっていましたので、思い切って買ってきて読んでみました。
この文庫は2006年刊ですが、先の2000年に「フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで」という単行本が出ています。
数学者とはまったく縁がなくその論理思考は知りませんが、以前読んだ小川洋子著「博士の愛した数式」やその映画で、数学者のおかしな行動や思考については興味がありました。
こちらの著書では、ピタゴラスやアルキメデスなど小学校で習う天才数学者が歩んできた数論から始まり、世界的な数学者が次々と登場してきます。
その中でも17世紀に生まれ、裁判官をしながら数式解明に情熱を燃やし、ある数式の解は存在しないことを解明したが、余白がないので書かないと残していたフランスのピエール・ド・フェルマーについての話しが長く続きます。
その解明に向けてとにかく、約数、素数、完全数ぐらいまではともかく、無理数、過剰数、不足数、べき数、有理数、虚数、楕円方程式、モジュラー形式、4次元、5次元など次々と初めて聞くことばが出てきて混乱します。
しかし著者は素人にもわかるようにといちいち説明を入れてくれていますが、ベースにほとんど知識がない文系人間だけに、一度読んでも数ページ先に出てくると「あれ?なんだっけ?」って行ったり来たりすることになり、なかなか先へ進まないもどかしさがあります。
この300年以上解明されなかった最終定理には、「谷山-志村予想」と言われる整数論で、日本人数学者も関わっていることに驚きました。まったく普通の日本人には馴染みがないでしょうから。
こうした数論が、果たして現実の社会にどれだけ役立つのか?という疑問は一般の人と同様に持ち合わせていますが、それを言ったら、芸術家が作る作品や音楽、エンタテナーとしてのプロスポーツなどと同様、人類の能力を極限まで高めていくものという理解をしてもいいのではないかなと読んで思った次第です。
それにしても、普段ライトな小説慣れしていることもあってか、こうした難しいドキュメンタリー小説は肩が凝ってしまいます。
★★☆
∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟
ロマンス (文春文庫) 柳広司
2011年に単行本、2013年に文庫化された昭和初期の華族社会にまつわるミステリー小説です。
実は、単行本が出てまもなく購入し、2012年に一度読んで、感想も書いています。
9月後半の読書 2012/10/3(水)「ロマンス」
ありゃりゃです。今回は文庫本を読み始めてすぐに、アレ?これ知っているぞと気がつきました。
少し前にダブって読んでいた石持浅海著「月の扉」は読み進めても気がつきませんでしたが、こちらは印象がまだ強く残っていました。
って、買うときに気がつけよ!ってことで、老化現象と思われても仕方ありません。
昭和初期の華族が幅をきかせていた時代に、両親を事故で亡くした異色の華族青年が主人公で、謎だらけの殺人事件に遭遇し、その謎を解き明かしていくという内容です。
太平洋戦争前の、陸軍、特高、共産党シンパ、華族など、一般庶民には関わりのない特殊な世界ですが、テンポ良く意外な結末で、読者を引きつけてくれます。
★★☆
◇著者別読書感想(柳広司)
∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟
ヘヴン (講談社文庫) 川上未映子
2009年に発刊、2012年に文庫化された小説です。2008年に「乳と卵(らん)」で芥川賞を受賞されている作家さんですが、著者の作品を読むのは今回が初めてです。
主題は中学生のイジメ問題を中心にして物事の善悪を考えさせようとするほろ苦い内容です。
ただ、底が浅いというか、ステレオタイプというか、あまり深くは洞察せずに、著者が思ったまま感じたまま、サクッと書いたなって感じを受ける、お手軽携帯小説って感じがします。
こうした今現実に普通に起きているテーマを用いる場合、もう少し小説として考えさせられる内容にするとかできなかったのかな~と思わずにいられません。
それでは売れないからね、て言われてしまうとそうなのですけどね。
★☆☆
◇著者別読書感想(川上未映子)
∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟
雨の日も神様と相撲を (講談社タイガ) 城平京
著者の作品では2年前に「名探偵に薔薇を」を読んでいます。その時の私の評価はあまり高くありませんでしたが、、、
9月後半の読書と感想、書評(名探偵に薔薇を)2016/9/28(水)
こちらの作品もタイトルからして、若向けの携帯小説っぽいなぁ~と思いつつ、ネットの読者の評価は高かったので購入してみました。
2016年に文庫(書き下ろし?)で発刊されています。発刊は講談社タイガという珍しいレーベルで、なぜ講談社文庫ではないのか不明です。
内容は、相撲好きの両親に育てられた男子中学生が両親を事故で失い、田舎町で刑事をやっている叔父とその親(祖父)に引き取られ、転校してくるところから始まります。
その町では相撲が人気で、なんとカエルを神と崇め、相撲を奉納するというハチャメチャな展開。
主人公の少年は両親の影響もあり、小柄で不向きながらも相撲道場に10年も通い、それなりに相撲のことは知り尽くしています。
日本書紀によって「相撲」という言葉が初めて登場し、現在では土俵の上は女人禁制となっているものの、最初に記述された相撲は男性職人の手を狂わせるために仕組まれた女相撲だったとか、相撲の歴史や、様々な技など知らなかったことも散りばめられ、相撲ファンならずとも、気軽に読めるお手軽なファンタジー&ミステリーファンなら面白く読めるかも。
平安時代から鎌倉時代の作と言われる鳥獣戯画にもウサギを投げ飛ばすカエルの絵が描かれていましたが、カエルと相撲はなにか相性が良いのかも知れません。
★★☆
【関連リンク】
5月後半の読書 心に雹の降りしきる、人のセックスを笑うな、人類資金VII、噂
5月前半の読書 この国の冷たさの正体 一億総「自己責任」時代を生き抜く、月の扉、時計じかけのオレンジ、光媒の花
4月後半の読書 夜明け前の死、わが心のジェニファー、ラブレス、できる人という幻想 4つの強迫観念を乗り越える
[PR] Amazn ほしいものランキング | ||||
携帯電話・スマートフォン スマートウォッチ 空気清浄機 洗濯機・乾燥機 衣類・ふとん乾燥機 テレビ・レコーダー |
車&バイク ヘルメット 洗車用品 自動車整備工具 釣りフィッシング ゴルフボール |
ランニングシューズ メンズスニーカー レディーススニーカー ベビー&マタニティ ハンドケア・フットケア シャンプー・コンディショナー |
リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX
PR
コメント
|
カレンダー
|
最新記事
|
(11/16)
(11/09)
(11/02)
(10/26)
(10/19)
(10/12)
(10/05)
(09/28)
(09/21)
(09/14)
カテゴリー
|
ブログ内検索
|
最新コメント
|
[06/28 area]
[06/28 U・M]
[01/03 area]
[01/03 Anonymous]
[10/09 area]
プロフィール
|
HN:
area@リストラ天国
HP:
性別:
男性
趣味:
ドライブ・日帰り温泉
自己紹介:
過去人気記事
|
ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ
マイカーで東京から京都まで旅行する場合その1
ゴルフをプレイしている人の年代層割合に驚いた
プラッシーが静かに退場していた
2011年7月中旬時点のリストラと求人の各業界動向
窓ガラスの熱割れで火災保険は使えるか?
貯まった1円玉はどうする?
スペンサーシリーズの読み方(初級者編)
日本の農業はどこへ向かうか
米の生産量減少に歯止めはかかるか
客員教授と非常勤講師ってなんだ?
天然素材でも綿はよく燃えるらしいことがわかった
リタイア後の心配事
2021年版出版社不況
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)
Amazon 売れ筋ランキング ドライブレコーダー レーダー探知機 空気清浄機 ペット用品 まくら・抱き枕 体脂肪計 スポーツウェア ランニングシューズ メンズスニーカー レディーススニーカー ゴルフクラブ ゴルフシューズ ミラーレス一眼カメラ ゲーム ノートパソコン プリンタ イヤホン・ヘッドホン スマートフォン スマートウォッチ microSDカード 防犯カメラ スペシャリティアパレル ラーメン レトルト・料理の素 シャンプー・コンディショナ スキンケア・ボディケア |