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夜明け前の死 (新潮文庫) リチャード・ドイッチ

2014年刊の長編ミステリー小説です。主人公は元警察官で今は地方検事、妻と子がいる典型的なエリート一家です。

しかし妻の職業はFBI捜査官で、その父親は元FBI長官という、いかにも凶悪な犯罪に巻き込まれそうな予感がする家族でもあります。

この小説、過去と現在が入り交じり、さらに精神障害による妄想や、事件を隠蔽するための壮大な策略、未来を予言する人物など、もうなにがなにかよくわからない展開です。

こういう通常の理解を超えた作品が好まれているのも知っていますが、私はどうもスッキリしないので読んで損したという気分です。

なにかにつけて、犯罪小説には、国家権力、サイコパス、超能力者、天才ハッカーなどが便宜的に常連として使われていますが、この作品には天才ハッカー以外の要素が含まれています。

そんなわけで、個人的にはお勧めしない作品です。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

わが心のジェニファー 浅田次郎

2015年刊の長編小説です。比較的時代物の作品が多い中、現代日本の観光をテーマにした一部紀行とも言えるコミカルな内容となっています。

主人公はウォールストリートで働いているエリート男性。独身ですが、両親は子供の頃に離婚したまま行方不明、その後は祖父母に育てられ、両親に捨てられたとのトラウマがずっと残っています。

しかし育ててくれた祖父はアメリカ海軍の元将軍で、金銭的にも社会的にも恵まれた人生をおくっています。

そしてパーティで知り合った女性に恋をして、プロポーズをしますが、その女性は何度も日本を訪れ、文化や歴史に詳しく、ぞっこん惚れていて、「結婚する相手は同じ価値を共有できなければ」と、男性にスマホもPCも持たず、しばらく日本の文化を感じて共通の価値観を持って欲しいと条件が付けられます。

そこで、たまった休暇で、ひとり日本へ旅立つわけですが、2種類の旅行ガイド(ひとつはまっとうなガイドで、もうひとつはぶっ飛んだガイド)を元に、京都、大阪、別府、東京、北海道へとなにかに導かれるように各地を巡ります。

その間、ずっとアメリカで待ってくれている?彼女に「Jennifer On My Mind・・・」と手紙を書き始めます。

アメリカ人を主人公にして、最近テレビでやたらと見かける脳天気な「Nipponすげー!」「クール!Japan」的な番組とどこか共通する、日本再発見的な匂いがプンプンして、著者らしくないな~って気もします。残念ながら。

いっそ翻訳して、それこそ外国人が日本を旅行するなら、こうした様々な観光地とうんちく話しを知った上で、妙齢の女性が飛び込んできてくれるかもよーって変な期待を煽っておけば、経済産業省あたりから感謝状でも贈られるかもしれませんね。

最後に少し泣かせる?場面も用意されていますが、私はまったく泣けませんでした。

昨年の9月に「黒書院の六兵衛」を読んで以来の著者の作品ですが、どうも最近は「蒼穹の昴」や「壬生義士伝」のような、私の好きなタイプの作品が減ってきたように感じます。作風が変わりつつあるのかな。

★☆☆

著者別読書感想(浅田次郎)

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ラブレス (新潮文庫) 桜木紫乃

2013年に「ホテルローヤル」で直木賞に輝いた著者の2011年の長編大河作品です。北海道釧路市出身ということもあり、この作品も釧路周辺が舞台となっています。

少し前に有吉佐和子著「紀ノ川」を読みましたが、そちらが裕福な素封家に生まれ育ち、子育てする女性の一生とすると、こちらは北海道開拓村の極貧の中で生まれ育った女性の波乱の一生です。

時代は昭和の戦後まもなくから始まり、主人公の子供世代から現代まで続きます。

とにかく親が貧しく教育もないため、暗くて非情な話しが延々と続きます。ま、遠く離れた地方では、そういう時代も確かにあったのでしょう。読み進めるのは結構重たく息苦しさを感じます。

救われるのは主人公が誰もが褒める抜群の音感や歌唱力をもち、それが後に引き裂かれる最初の子供にも引き継がれていくことかな。

Every Little Thingのメンバーでギタリストとしても有名な伊藤一朗氏が、NHKの番組の中で「衣・食・住に関わりのない音楽をこの先やっていっていいのだろうか?(食えるのだろうか)」という悩みがあったことを告白してましたが、戦後の食うや食わずの時代に音楽の才能を生かして食っていくというのはかなり厳しい選択だったろうなと想像が付きます。

主人公は、昼は仕立ての仕事でミシンを踏み、夜はキャバレーやクラブで歌手として演歌も歌えば客のリクエストに応じて何でも歌うという過酷な環境の中でひとりで子育てをしていきます。

時代背景はほとんど描かれませんが、大人になってからは高度成長期に入って、地方にもその恩恵が次第に行き渡ってきた頃ですが、そうした中でもがき苦しみ、最後には少しホッとさせられるエンディングが待っています。

★★★

著者別読書感想(桜木紫乃)

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「できる人」という幻想 4つの強迫観念を乗り越える (NHK出版新書) 常見陽平

2014年刊の新書で、この前後には年間数冊というハイペースで次々とほぼ同じような内容の新書を刊行するという離れ業を繰り出している元リクの才能ある方です。

この著者の立ち位置は、若者に就職や仕事についてのアドバイスをおくる「働き方評論家」で、最近はテレビなどにも出演し、その地位を確立しつつあります。

この新書では、会社に入ったあと、会社から求められ若い人が大きなストレスにさらされる4つのキーワード「即戦力」、「グローバル人材」、「コミュ力」、「起業」について過去の入社式の社長訓示や、流行語、サラリーマン川柳、新聞掲載頻度などを用いて解説しています。

内容的には若い人におもねっている?という感じもしますが、そう思うってことは、私自身がもう若くないという証拠でもあり、会社の中ではすでに老害になっているのかなぁと思わずにいられません。

結局それら4つの強迫観念は、正面切って乗り越えるのではなく、柳の枝のようにしなやかにうまくやり過ごせって感じもしますが、どうなのでしょう。

★★☆

【関連リンク】
 4月前半の読書 土漠の花、限界集落株式会社、明烏―落語小説傑作集、懐かしい日々の想い
 3月後半の読書 内なる宇宙(上)(下)、日本人の誇り、恋歌、怪談
 3月前半の読書 その癖、嫌われます、失われたミカドの秘紋、盲目の預言者、追伸



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