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内なる宇宙 (創元SF文庫)(上)(下) ジェイムズ・P・ホーガン

星を継ぐもの」(1978年)、「ガニメデの優しい巨人」(1978年)、「巨人たちの星」(1981年)に続く「巨人たちの星」シリーズ第4弾で、1991年に発刊されました。原題は「Entoverse」です。

その中でも特に最初の「星を継ぐもの」は私の外国人SF小説としてはトップクラスの評価をしています。

リス天管理人が選ぶ2015年に読んだベスト書籍 外国小説部門「星を継ぐもの」

感想は、
7月後半の読書と感想、書評 2015/7/29(水)

このシリーズでは多くの聞き慣れない惑星や人物などがたくさん出てきて、混乱必至です。関係図で図解しておくと後で読む人の参考になっていいかなぁって思ったけど、なかなかはかどらずに、またあらためての機会と言うことにします。

元々は前の作品でシリーズ終了予定だったそうですが、編集者の強い勧めがあってこの4作目が書かれています。

内容は、レギュラー陣は代わらず科学者ヴィクター・ハントと生物学者のクリスチャン・ダンチェッカーを中心として、前に出てきた異星人など。

今回の舞台は、前回、地球人と根っこは同じながら敵対し、主戦場になった地球から遙か離れた場所にある惑星ジェヴレンとなります。

前回、異星人と地球人の合同作戦で、好戦的で地球を攻撃しようとしていたジェヴレンの勢力をそぎ落とすことができたものの、その後のジェヴレンは荒廃してしまい、怪しげな宗教などが蔓延する状態になっています。

そうした状況に危機感を感じ、同じ根っこの地球人なら問題解決の役に立つのではないかと、呼び寄せられた訳です。

今まであまりロマンスめいた話しがなかったこのシリーズですが、今回は一緒にジェヴレンへ行ったジャーナリストのアメリカ人女性と、主人公の英国人ハントのロマンスが描かれています。

でもやっぱり最初の「星を継ぐもの」からすれば、その面白みやワクワク感はありません。

★★☆

著者別読書感想(ジェイムズ・P・ホーガン)

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日本人の誇り (文春新書) 藤原正彦

東日本大震災直後の2011年4月発刊の新書です。この著者の作品は、以前「国家の品格」を読んでいるのと、週刊新潮のコラム「管見妄語」を時々立ち読みしています。

著者は、「八甲田山死の彷徨」「剣岳 ―点の記」などで有名な作家の新田次郎と、2016年に亡くなった同じく作家の藤原てい夫妻の次男という恵まれた?文才を受け継いで、長く数学者として大学で教鞭をとる傍ら、エッセイなどいくつも書いてこられた方です。

主として戦前から戦後にかけて日本が国際社会の中でどのように評価され、また非難を浴びることとなってきたのか、それは誰のせいで、どうしてそのようなことになったのかなど、筆者の視点と様々な資料を元に述べていきますが、結構読んでいると気が重くなります。

例えば戦後から続く日本の子供達に対する教育について、当時は世界中から賞賛されていた戦前の教育勅語はイコール軍国主義というレッテルが貼られてしまい、占領国だった米国の意志が強く反映された長期的な愚民化政策が始まったというような話しばかりです。

特に外交という面では、一度大きな失策をすると、それが世界では常識となってしまい、間違いを正そうとしても、簡単ではないことがよくわかります。

世界上で見ても、外交上で謝罪をするのは日本だけで、謝罪を求める国も中国、韓国、北朝鮮の3カ国だけという変な関係になっていると書かれています。

かと言って、著者はすごく右寄りの人という印象は受けず、右も左もなく、正しい近代史をキチンと学んで、日本人の良き思考やプライドを再び取り戻そうよと言っているのだと思われます。

★★☆

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恋歌 (講談社文庫) 朝井まかて

2013年単行本、2015年に文庫化された長編小説で、2013年に本屋が選ぶ時代小説大賞、2014年に直木三十五賞を受賞した作品です。お見事!

明治時代の歌人というか、樋口一葉、三宅花圃の師匠として有名な、中島歌子の生涯を描いた小説で、主人公はその弟子の三宅花圃ということになっています。

師匠が病に倒れ、自宅の書斎を整理しているときに、手記を見つけ師匠の知らざる半生が顕わになっていきます。

中島歌子は江戸の大きな商家の娘に産まれましたが、店に出入りしていた若い水戸藩士に惚れ込み、押しかけのような形で結婚します。その夫となった水戸藩士は、尊王攘夷派の天狗党で重責を担っています。

しかし時は幕末、江戸では水戸藩士が関わった桜田門外の変が起き、水戸では天狗党と保守的な諸生党が激しく対立し、結果的に天狗党が負け、天狗党は全国に散らばってしまい、水戸の家は潰され、家を守っていた家人達は狭い蔵に長期間押し込められ、女子供も次々と斬首されていきます。

時代は明治に変わり、命からがら助かったものの、なにもかも失った中で、女がひとりで生きていくため、江戸に出て歌人として猛勉強し、やがてその才能が認められるようになっていきます。

少し前に有吉佐和子著「紀ノ川」を読みましたが、それぞれ時代は少し違いますが、女性の波乱の一生をテーマにしている点では似ています。

ただ戦争中も比較的穏やかだった紀州和歌山とは違い、幕末の水戸という激動の真っ只中に生きて、しかも家を潰され、夫は亡くなり、命からがら逃げ出してきたという点では大きく違います。

今までほとんど知らなかった幕末に活躍していた天狗党や水戸藩のことについて、多少は勉強になりました。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

怪談 (講談社文庫) 柳 広司

2011年単行本、2014年に文庫化された、6編の短編集小説です。

短編には「雪おんな」「ろくろ首」「むじな」「食人鬼」「鏡と鐘」「耳なし芳一」と、どこかで聞いたタイトルが付けられていますが、内容は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が書いた怪談とは違ってそれぞれが独立した現代ホラーとなっています。

独立したと書きましたが、それぞれオリジナルの怪談に通じるところがあり、現代風に置き換えたと言ったほうが良さそうです。

ただ、元の原作の怪談は何十年も昔に読んだだけで、あまり覚えていないので、もう一度読み比べをしたいなと思いました。

ただ、無理矢理に原作にこじつけてあったりして、どうもこういうやり方は好きになれません。才能豊かで意外性のある小説を書かれる筆者さんですので、もっとオリジナリティを前面に出して、柳流怪談でも良かったのではないかなと思った次第。

★☆☆

著者別読書感想(柳広司)

【関連リンク】
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