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子供の頃というからもう半世紀も前のことですが、そのとき小学校の社会科で教えられたのは、「日本は石油や鉄などの資源を輸入して、自動車や船など工業製品を輸出する加工貿易の国」という話しを覚えています。

ま、50年経った今でもその状況は変わっていないと思いますが、最近(2016年度)の日本の輸入品目と輸出品目を調べてみました。

出典は、昨今なにかと悪い話題が多く信頼が崩壊している?財務省(関税局)のデータからです。

まず、ここ20年間の輸出入金額の推移です。



2007年までは好調に貿易黒字で推移していたものの、リーマンショックで一気に落ち込み、2011年の東日本大震災以降は原油の緊急輸入が増加し、輸入超過(貿易赤字)に陥りましたが、2016年になってようやく輸出が輸入を上回るようになりました。

品目別では、2016年度総額71.5兆円の輸出品目の順位は、

1) 輸送用機器(自動車やトラック、電車、船など) 17.4兆円
2) 一般機械(原動機、ポンプ、電算機部品など) 14兆円
3) 電気機器(半導体、電子部品、電算機など) 12.6兆円
4) 原料別製品 8兆円
5) 化学製品 7.3兆円

上位3つの品目で輸出総額の62%、上位5つで83%を占めています。

2016年度総額67.5兆円の輸入品目ですが、

1) 鉱物性燃料(石油、石炭、天然ガスなど) 13.1兆円
2) 電気機器(通信機、半導体、音響・映像機器など) 10.8兆円
3) 化学製品(医薬品、有機化合物) 7.1兆円
4) 食料品 6.4兆円
4) 一般機械(電算機器など) 6.4兆円

上位3つで46%、上位5つで65%を占めています。

ちょっと驚いたのは、2013年度と2016年度の輸出入総額を比較すると、

輸出の総額は2013年度が70.9兆円で2016年は71.5兆円と、わずかに増加しているのに対し、輸入は2013年が84.6兆円だったのが2016年には67.5兆円と20%以上も大きく下がっていることです。

2013年度と2016年度の3年間で為替相場が平均して10円ほど円安になっているので、その影響が大きいのだと思いますが、普通に考えると円安になれば輸入する費用(2013年に97円だった同じものが2016年には108円)は膨らむように思いますが、総額が逆に大きく下がっているというのはちょっと意外な感じです。

東日本大震災以来続いていた原油や天然ガスの輸入が、原発再稼働などもあり、落ち着いてきたという事かも知れません。

しかし上記の輸出入の品目を見る限りでは、石油を輸入してクルマを輸出しているという50年前の日本の姿となにも変わっていないな~と思います。

しかし輸入で次に多いのが「電気機器(通信機、半導体、音響・映像機器など)」というのはスマホやパソコン、テレビ、携帯プレーヤーなど、以前は日本のメーカーが強かった製品が、外国メーカーのものへと変化している証左でしょう。

また輸入3位の「化学製品(医薬品、有機化合物)」は、高齢化社会を反映しているとも言えますが、「世界の人口の2%の日本で世界の薬剤の4割を消費」と、これは根拠のないデマですが、それでも10数パーセントは消費していることはOECDの公表データからも明らかで、世界の中でもアメリカと同様、突出した薬剤消費大国であることは間違いなさそうです。

次に、ちょっと付け足しで、貿易相手国ですが、おそらくこれは50年前と大きく変わってきているものがあると思われます。

2016年の輸出額上位の3国は、アメリカ、中国、韓国で、輸入額上位の3国は中国、アメリカ、オーストラリアとなっています。

意外にも、サウジやクエートなど、原油の輸入国が上位ではないのですね。

アメリカが日本に対し、貿易不均衡だ!と怒りをかっていますが、「輸入金額-輸出金額」で言えば、日本は韓国やインドネシア、サウジアラビアに対して貿易不均衡だ!と怒ってもいいことになります。

逆に言えば、原油や天然原料の輸入国を除き、日本はアメリカや中国、欧州などほとんどの国に対して輸出超過で、実は怒りの持って行き場所がほとんどないということです。

品目別でみると自動車の最大の輸出先はアメリカで、これはずっと変わりません。2位がオーストラリア、3位は中国となっています。

船舶の輸出は、1位がパナマ、2位がマーシャル、3位がシンガポールとなっています。半導体・電子部品の輸出先1位は中国で、2位が台湾、3位が香港です。

品目別の輸入相手国では、原油はサウジアラビアが1位、2位がアラブ首長国連邦、3位がカタール、天然ガスは1位がオーストラリア、2位がマレーシア、3位がカタールです。

原料品の中で非鉄金属1位はチリ、2位がインドネシア、3位がオーストラリア、医薬品1位はドイツ、2位がアメリカ、3位がスイス、食料品のうち魚介類の1位は中国、2位はアメリカ、3位がチリとなっています。

通信機器の輸入1位は中国、2位がアメリカ、3位がベトナム、光学機器の輸入1位はアメリカ、2位が中国、3位がアイルランドとなっています。

こうして見ると、50年前は工業製品の輸出先のアメリカと、原油輸入の中東諸国だけを向いていればよかった貿易相手国も様変わりしてきているようです。

また自動車など工業製品は、相手国から現地生産を強く求められますので、実際の販売台数と輸出金額には開きが生じることになるでしょう。

輸出入相手として少ないなと感じたのが、インドとロシアです。輸出入相手国としてどちらもベスト10には入ってきません。

人口が多く対日感情も悪くないインドと、隣国でもあり地政学的にモノの流通が便利なロシアとの貿易は、両国間で様々な規制等があり難しい面はあるのでしょうけど、政治的に結びつきが太くなっていけば、自ずと今後大きく伸ばすことができるブルーオーシャンかも知れません。


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