リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
HomePage https://restrer.sakura.ne.jp/
|
Amazon売れ筋ランキング ドライブレコーダー売れ筋ランキング レーダー探知機本体売れ筋ランキング カーナビゲーション売れ筋ランキング |
車用タイヤチェーンの売れ筋ランキング 車体カバーの売れ筋ランキング バイク工具/メンテナンス売れ筋ランキング 車/バイク用オイル売れ筋ランキング |
1252
ドグラ・マグラ (角川文庫)(上)(下) 夢野久作
1935年(昭和10年)刊のミステリアスな小説で、著者はこの作品を書いた1年後に多くの謎を残したまま死去しています。
最初にこの作品を書き出したのが作家デビューした1926年ということですので、その後10年間にわたって、この作品を煮詰めてきた著者のライフワークと言ってよい作品です。
また1988年には無謀にも映画化されています。監督は「薔薇の葬列」などの作品がある松本俊夫、出演者は桂枝雀(2代目)、室田日出男、松田洋治など。
古い小説なので、著作権も切れていて、複数の出版社から出ていますが、有名なのは米倉斉加年氏のお洒落であるものの、エロチックなイラストを使った角川文庫版。買うとき、若い女性の店員さんに差し出すのにはちょっと抵抗がありますね(笑)。
私という精神病院に収監中の若い男性が主人公で語るという形式です。この主人公と、自殺した?精神科医が残したという過去の殺人事件の調査報告書の加害者が、同じかどうなのか?ってところが一つの主題でもあり、どうしてそのような猟奇的殺人事件が起きたのか、精神異常の本質とはなにかなど、とても戦前に書かれたとは思えない圧倒的な知識や技術で展開されていきます。
とは言うものの、日本三大奇書とも言われるほどのミステリー小説ですから、私のような凡人の頭ではなかなかうまく整理できず理解がうまくできません。
胎内で胎児が育つ10か月のうちに閲する数十億年の万有進化の大悪夢の内にあるという壮大な論文「胎児の夢」(wikipedia)とか、「脳髄は物を考える処に非ず」と主張する「脳髄論」(同)などの話しは理解するどころか読み進めるのさえ苦労します。
少なくとも精神的に混乱しているときや、仕事に行き詰まって頭を抱えているときには読まない方が良さそうです。
そして、「それは嘘だったんだ」とか「あれは君のためを思ってあえてそうしたんだ」というような、読者が必死になって考えたことをいとも簡単にひっくり返すような展開もあって、いったいなにが真実なのかというのが、主人公と読者に投げかけられてきます。
ま、面白かったか?と聞かれたら、まずまずってことで、熱心にジックリ読んでいたら、読むのにやたらと時間がかかってしまいました。
タイトルの「ドグラ・マグラ」は、作中に精神異常をきたして母親と許嫁を殺したとされる主人公?が書いたとされる小説のタイトルに付けられていたもので、「戸惑う、面食らう」の方言がなまったものという話もありますが、詳しくは不明です。
とにかく、サクッと一気に読めるっていう携帯小説のような軽いものではないことだけは確かです。
★★☆
∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟
11 eleven (河出文庫) 津原泰水
著者は幻想、怪奇、ホラー系ジャンルの小説を得意とされる方ですが、この作品は11編の短編小説をまとめ2011年に単行本、2014年に文庫化されました。この著者の作品を読むのはこれが初めてです。
短編それぞれのタイトルは、「五色の舟」「延長コード」「追ってくる少年」「微笑面・改」「琥珀みがき」「キリノ」「手」「クラーケン」「YYとその身幹」「テルミン嬢」「土の枕」です。
う~ん、、、どの短編も最近の流行なのでしょうか、起承転結など関係なし、いつ始まっていつ終わったのか定かでないような悪く言えばダラダラと流れる物語ばかりで、昭和生まれのオッサンにとっては怪奇小説ではないのに、どうにも消化不良を起こして気色悪い感じ。
でもこういうのが最近の若い人にはうけるのでしょうね。なんとも言えません。
同時に並行して読んでいた「ドグラ・マグラ」も不思議な小説で、精神異常、怪奇小説とも言えますが、双方ともに私には理解と想像を遙かに超えるもので、時々読むのならともかく、一度に読んじゃうと言う今回の書籍選択は、ちょっと誤った感があります。
★☆☆
∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟
「子供を殺してください」という親たち (新潮文庫) 押川剛
著者は精神障害者移送サービスを営み、精神に異常を来した人と直接に接してきた方で、このノンフィクションは、2015年に文庫が刊行されています。
まずタイトルに驚かされますが、当初はどうせ引きの良い派手なタイトルだろうぐらいに思っていましたが、あに図らんや、どうしてどうして、精神的におかしくなった人とその家族の葛藤が、現場からの緊迫感、臨場感、悲壮感が漂うドキュメンタリーとして展開され、読みながらその話しに息をのんでしまいます。
以前、中高年引きこもりの話しを調べてここで書いたことがありますが、そちらもある意味では病気でもあり、隠れた社会の暗部の一面に違いありませんが、こちらはより暴力的で、警察や精神病院が都度登場してくるような派手な展開で、実際にこうした世界がこの日本の中で起きているのだということを思い知らされます。
また、過去に読んだ山本譲司氏のノンフィクション「累犯障害者」でも衝撃を受けましたが、それと同様に多くの人は見ても見なかったことに、聞かなかったことにしたいと思うような出口がない話しが次々と出てきて、タイトルも決して大げさではないってことがよくわかります。
中高年の引きこもりでも感じましたが、ここに登場してくる精神に異常を来した人達は、その親子関係、家族関係に大きな問題があったことが明らかです。
「病院はどこも長期で預かってくれない」「本人はすぐに退院を求める」「家族以外に養える人はいない」ということで、結局一緒に暮らすと「暴力がエスカレートして自分たちは殺されるかもしれない」「そうなる前に子供を殺して欲しい」となるわけです。
もちろん同じ家族の兄弟でも、片方が異常を来し、片方はなにもないことが多く、異常を来した人自身に多くの問題があることは確実でしょうけど、子供へのしつけや甘やかしでは、これが正解ということはなく、難しい問題であることがよくわかります。
それにしても、この著書の中でも繰り返して書かれていますが、親が子育てを一歩間違うと取り返しが付かなくなるってことですね。
★★☆
【関連リンク】
7月後半の読書 蛇行する月、みっともない老い方、天空の蜂、夏美のホタル
7月前半の読書 シャンタラム(上)(中)(下)、老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路、昨夜のカレー、明日のパン
6月後半の読書 決算書は「直感」で9割読める、枯木灘、果てしなき渇き、氷菓、蛇にピアス
リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX
PR
コメント
|
カレンダー
|
最新記事
|
(11/23)
(11/16)
(11/09)
(11/02)
(10/26)
(10/19)
(10/12)
(10/05)
(09/28)
(09/21)
カテゴリー
|
ブログ内検索
|
最新コメント
|
[06/28 area]
[06/28 U・M]
[01/03 area]
[01/03 Anonymous]
[10/09 area]
プロフィール
|
HN:
area@リストラ天国
HP:
性別:
男性
趣味:
ドライブ・日帰り温泉
自己紹介:
過去人気記事
|
ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ
マイカーで東京から京都まで旅行する場合その1
ゴルフをプレイしている人の年代層割合に驚いた
プラッシーが静かに退場していた
2011年7月中旬時点のリストラと求人の各業界動向
窓ガラスの熱割れで火災保険は使えるか?
貯まった1円玉はどうする?
スペンサーシリーズの読み方(初級者編)
日本の農業はどこへ向かうか
米の生産量減少に歯止めはかかるか
客員教授と非常勤講師ってなんだ?
天然素材でも綿はよく燃えるらしいことがわかった
リタイア後の心配事
2021年版出版社不況
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)
Amazon 売れ筋ランキング ドライブレコーダー レーダー探知機 空気清浄機 ペット用品 まくら・抱き枕 体脂肪計 スポーツウェア ランニングシューズ メンズスニーカー レディーススニーカー ゴルフクラブ ゴルフシューズ ミラーレス一眼カメラ ゲーム ノートパソコン プリンタ イヤホン・ヘッドホン スマートフォン スマートウォッチ microSDカード 防犯カメラ スペシャリティアパレル ラーメン レトルト・料理の素 シャンプー・コンディショナ スキンケア・ボディケア |