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ロバート・B・パーカー(Robert Brown Parker)は1932年アメリカ生まれの小説家で、2010年1月に77歳で亡くなるまで、数多くの小説を残しました。

中でもデビュー作で、スペンサーシリーズ1作目となる「ゴッドウルフの行方 (The Godwulf Manuscript)」(1973年)※以来、40年で39作品(1作品は邦訳版なし)にのぼる私立探偵スペンサーシリーズは著者の代表作であり、多くのファンを獲得しています。
※邦訳版の早川書房からは3作目の「失投」が1作目よりも先に発刊されているようです

私がパーカーの小説にはまるきっかけになったのは、それまで愛読していたレイモンド・チャンドラー(1888年~1959年)の小説をすべて読み終わり、さて次はと思っていたら、チャンドラーが執筆途中で亡くなり未完だった「プードル・スプリングス物語」(1990年邦訳版発刊)を、パーカーがあとを引き継いで完成させたものを読んでからです。

また同じくチャンドラーの「大いなる眠り」の続編としてパーカーが書いた、私立探偵フィリップ・マーローを主人公とした「夢を見るかもしれない」(1992年)にもすぐ食いつきました。

したがって70年代、80年代からの純粋なパーカーファンからすると、90年代になってようやくチャンドラーから流れてきた”にわかファン”と言われても仕方がないわけですが、パーカー自身もチャンドラーには大きく影響を受けていたのは間違いなく、チャンドラーのファンがその後パーカーファンとなるのはごく自然な流れと言えるでしょう。

余談ですがパーカー同様にチャンドラーを信奉するマイクル・コナリーの「ヒエロムニス(ハリー)・ボッシュシリーズ」や、日本の小説家原りょう氏の「私立探偵沢崎シリーズ」も欠かさず読んでいます。

もうひとつ余談ですが、個人的な感想として、パーカーの師とも言えるレイモンド・チャンドラーですが、ほぼ同年代にイギリスで活躍した作家で「007シリーズ」が代表作のイアン・フレミングとも似ているところがあるように思えます。

イアン・フレミングのほうが10数年後のデビューですから、チャンドラーの影響を受けたと言えるかも知れません。

なんとなくですが、フィリップ・マーローとジェームズ・ボンド(映画ではなく小説のです)、そしてスペンサーが似ているんですよねぇ。

そのパーカーの遺作となった「春嵐」(2011年)は、一昨年2012年に日本でも発刊され、これでパーカーが書いたスペンサーシリーズが幕を下ろしました(未翻訳1作除く)。

40年間の長きに渡り、偉大なるマンネリにも負けず書き続けてきたことは賞賛すべきことで、これからもチャンドラーやダシール・ハメットとはまたちょっと違った形でハードボイルド小説の大御所として歴史に名を残していくことになるのでしょう。

パーカーより6歳若いローレンス・ブロックが書く、同じく私立探偵の「マット・スカダーシリーズ」はパーカーのスペンサーから遅れること3年の1976年に初登場してから、著者や読者と同様に年々歳を重ね、最近の作品では、仕事を引退して昔のことを思い出す好好爺的雰囲気を漂わせていますが、スペンサーシリーズは年齢にはほとんど触れず、いつまでも若々しい姿のままで終わりました。

せっかくこのシリーズ全作を読み終えたので、なにか備忘録的にまとめて残しておこうと考えて、別ページでユニークな文庫のカバー表紙(1~23作目は辰巳四郎氏のデザイン)と、カバー裏の紹介文をまとめておきました。

邦訳版のタイトルには邦訳版の、英語の原題には原書のペーパーバック版またはKindle版へのリンクを付けておきました。これから読もうと思っている人の参考になれば嬉しいです。

◆スペンサー(Spenser)シリーズ ロバート・B・パーカー著一覧

日本の文庫本のカバーは海外のペーパーバック版とはまったく違った装丁で、特に初期のものはとてもユニークかつ印象的です。

ただし再版されたカバーはまた別の装丁が使われているようで、どの版を買うかでカバーが変わりそうです。

上記のリンク先に表紙の写真をまとめた私の持っている全巻は、文庫の初版または初版に近いカバーだと思います。

パーカーには、このスペンサーシリーズ以外にも、前述のフィリップ・マーローを主人公とした作品や、警察署長 ジェッシイ・ストーンシリーズ、女性私立探偵サニー・ランドルシリーズ、その他単発の作品があり、その中のいくつかは読みましたが、どうしてもスペンサーシリーズに思い入れが強く、それだけの構成となっています。

あとできれば、上記の余談にも書いたとおり、すべて揃っているハズのチャンドラーの作品とフレミングの作品も一緒に並べておいてもいいかもですね。それはまた折を見て。

スペンサーシリーズの古い作品は大型書店やAmazonにも在庫がないものが結構あります。それに残念ながら一部の人気作品以外はもう再版されることもないのでしょう。

こだわりと言えるかも知れませんが、私はできるだけ古書ではない本を買いたかったので、丸善本店や紀伊国屋本店、八重洲ブックセンターなど大手書店の近くへ行く用事がある時は、まだ読んでいないタイトルをメモっておき、見つかれば小躍りしながら買ったものです。

なのでこのシリーズは読んだ時期が発行順ではなく、かなり前後しました。10年ほど前の話しですが、リアル店舗でこのシリーズが一番充実していたのは、当時できたばかりの丸の内オアゾの丸善丸の内本店でした。

今はジュンク堂やリブロの池袋本店、ブックファースト新宿店など比較的新しい大型書店もあるのでどうかわかりません。

書店やAmazonで買った(古書ではない)本は、新しい本なのに、たぶんもう何年もずっと在庫だったか書棚に置かれたままだったらしく、まるで古本のようにカバーの色や紙の色も変色しているものが何冊もありました。

書店の棚ならわかりますが、Amazonから送られてきたものを見ると「え、これが新品?」と不安に思うこともありました。きっと長くどこかの書棚に置かれていて、それが回り回ってAmazonの倉庫へやってきたのでしょうね。

これを機会に出版元の早川書房から新装丁版で38冊をまとめたセット版が出てくるといいなと思いましたが、こうした地味なファンにしか売れない書籍は制作・流通コストがほとんどかからない電子書籍への移行時期でもあり、その可能性はとても低そうです。

かくいう私も新たにもう1セット買うかと聞かれても、部屋の中はすでに本で埋まっていて、飾っておける場所もないのでたぶん買わないでしょう。

◆スペンサー(Spenser)シリーズ ロバート・B・パーカー著一覧


【関連リンク】
1782 イアン・フレミング著「007ジェームズ・ボンドシリーズ」全巻まとめ
327 さらばスペンサー!さらばロバート・B・パーカー

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807
有効求人倍率とはハローワークに来る求人数と仕事を求めてやってくる求職者数の割合を求めたひとつの雇用情勢を示す指標で、1倍より高いと求職者数よりも求人数のほうが多いということで、雇用環境はいいとされています。

もっとも求職者が希望する仕事と企業などが求人する仕事とのアンマッチ(不整合)がありますので、求人倍率が1.0を少し超えたからといってすべての人が仕事に就けるわけではありません。

それにこの指標自体、一般企業において、職安へ求人するケース、仕事を探す人が職安を優先的に考えているケースが果たしてどれだけあるか?という根本的な問題もありますが、ここではそれには触れません。

総務省統計局が発表した2014年1月の全国平均の有効求人倍率は1.04倍で、ここ1年以上求人数は好調に推移しているということになります。

地域別にみると有効求人倍率が高いのは愛知県で1.49倍(平均してひとりの求職者に1.49件の求人募集がある)、東京都が1.46倍、福井県が1.42倍の順で、逆に倍率が低いのは沖縄県0.63倍(求職者10人に6件の求人しかない)、埼玉県が0.68倍、鹿児島県が0.70倍となっています。

大都市と言ってもよい埼玉県で求人がかなり少ないというのはなにが原因なのかよくわかりません。県内の大きな工場閉鎖とかありましたっけ?

それはともかく、現在の日本の労働者数、非労働者数の推移と完全失業率推移についてグラフ化してみました。

一般的に15歳未満は義務教育期間で労働者人口ではありません。そして15歳以上(上は100何歳まで)の人口は、現在仕事をしているか、または仕事を探している人達の「労働者人口」と、高校や大学へ通っている人や、専業で家事をしている人、高齢で仕事から引退した人、病気や怪我、障害などで長期間就業できない人など「非労働者人口」の2つに分けられます。

下記はその「労働者人口」と「非労働者人口」に分けたグラフです。データの出典はすべて総務省統計局です。



15歳以上人口は2010年、2011年が1億1111万人でピークに達し、2012年以降は減少が始まっています。

その15歳以上人口の中の労働者人口はすでに1998年に6793万名のピークを迎え、その後は減少していて、2013年は6577万名とこの15年間で216万名も下がってきています。

これが少子化(労働人口減少)と高齢化(15歳以上人口増加と非労働力人口の増加)の実態です。

次に上記の「労働者人口」の中には現在就労している「就業者」と、仕事を求めているけど仕事に就いていない「完全失業者」に分けられます。そのふたつの人口推移は下記のグラフの通りです。



完全失業者数は高度成長期の1973年には68万人、バブル時代の1990年は134万人、そして2013年は265万人と長期的にみると明らかに増加傾向にあります。

近年でもっとも失業者が多かったのは2002年の359万人で、それから比べると2013年は多少改善傾しているように見えます。

しかしその減ったように見える94万人は、労働力人口全体が2002年から2013年で112万人が減っていますので、その中に吸収されてしまい、実態としては仕事(求人含め)の数自体が減ってきているとも言えます。

次にグラフ1の中にあった「15歳以上の非労働者人口」とはどのような人達で、それがどのように推移してきたかというのが下記のグラフです。もう少し細かく分類してもらいたいところですが、「通学」「家事」「その他」の分類しかありません。



「通学」は1990年頃をピークとして減少傾向にあり、「家事」は多少増えたり減ったりしてきたものの横ばい状態。大きく増えてきたのが「その他」です。

もちろんこれは仕事を引退した高齢者の増加ということになります。そして今後も数十年間この「その他」は増え続けていくことになります。

本当なら「その他」の増加は、センセーショナル的に「ニートの増加」と言いたいところですが、実態は高齢者の引退実数に比べると誤差程度のものでしかありません。

先月「成長するという妄想」で、今後国内の経済成長はあり得ないという話しを書きましたが、この「労働力人口の減少」と「15歳以上の非労働者人口の増加」がその根拠だと言えます。つまり稼いで消費してくれる人口が急激に減っていくということです。

次は完全失業率の推移についてです。

以前にも完全失業率はハローワークに登録して求職している人の数を母数としているので、正社員の就職をいったんあきらめて家事手伝いや、短期のバイトなどをしている人、お役所仕事の職安には頼らずに、民営職業紹介や求人誌、転職サイトなどだけで求職活動をおこなっている失業者の数は含まれません。したがって本当の失業率の実態としてはもっと高くなるはずです。

それでも他に統計がないので1973年からの男女別完全失業率推移のグラフです。



女性のほうが男性より失業率が高かった時代もありましたが、1998年以降は男性の失業率が高くなっています。

考えられるのは、ひとつは90年代後半から一気に進んできた製造業の不振と工場の海外移転などで、比較的男性の就業者が多い製造業の仕事が減ったこと、もうひとつは財政悪化による理由と、民主党政権が「コンクリートから人へ」のスローガンの元、2010年以降公共事業の縮小で製造業と同様に男性労働者が多い建設・土木の仕事が大きく減ったことにより男性の失業率が女性よりも高くなったのではと考えられます。

それが正しければ、2014年の今現在は、東北の復興や東京オリンピック、公共インフラの老朽化対策などで、急速に建設、土木関連の需要が高まっていますのでまた変化はしてくるでしょう。

もっともこの業界も以前よりは男女格差が少なくなってきていますので、男女の失業率格差に影響するほど変化があるかどうかは不明です。

全体に2002年には男女合計で5.5%と高まった失業率ですが、その後いったんは下降したものの、リーマンショックの影響でまた上がり2009年には5.3%に上昇しました。

よく知ったかぶりで「民主党政権のせいで失業率が高くなった」という人がいますが、それは明らかにミスリードで、民主党が政権についたのは2009年も半分以上が過ぎた7月の終わり頃、政権について以降は失業率は下がり続けています。

途中原発事故対応の不手際などがあり、なんでもかんでも悪いことは民主党の責任にしてしまいたい人の感情的なものでしょう。

もうひとつ地域別の失業率推移です。ちょっと見づらいですが、地域を「北海道」「東北」「南関東」「北関東/甲信」「北陸」「東海」「近畿」「中国/四国」「九州/沖縄」で分けた完全失業率のグラフです。



このグラフを見て目立つのは北海道(赤)と近畿(薄青)、九州/沖縄(緑)が全体的に失業率が高いこと。

東北(黒)は震災前までは高く推移していたものの震災後は復興関連のためか急速に失業率が下がってきたこと。東海(茶色)と北陸(青)は他のエリアと比べると失業率は低いことでしょうか。

製造業の凋落と言いつつ、製造業が多い東海や北陸の失業率が他の地区より低いというのはちょっと不思議な感じがします。案外打たれ強くしぶとい地域なのかも知れません。


【関連リンク】
575 自殺者数と失業者数の相関関係
510 生活保護受給者200万人時代
500 リストラと生活保護と自己破産
498 失業率推移ではなく失業者数推移でみると

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806
私事で恐縮ですが、今まで15年間に渡り使ってきた私物のモバイル機器としては、PHSやガラパゴス携帯で、「今後も月々費用がバカ高いスマートフォンなど持たないぞ」と方々で公言してきたのですが、よんどころのない事情でスマホに買い換えることになりました。えぇ、いたって移り気で軟弱者なのです。

ちなみに自分の備忘録として書いておくと1990年頃から会社の携帯電話をずっと持たされていたので、仕事人間だった私(笑)が私有の携帯を持つ必要はまったくなかったのですが、通話はもちろん、ノートパソコンにつないで出先や出張先からもデータ通信用(主としてメール送受信)としても使え、利用料も携帯より安いPHS、ドコモ パルディオ314Sを1999年に初めて私費でモバイル端末を購入したのが最初で、その3年後の2012年には同じくPHSのパルディオ641Ssへと機種交換をしました。

そして2005年にはドコモがPHSをやめるというので否応なくドコモ携帯のFOMA D902iへ機種交換し、2007年には8年もドコモ一筋で使い続けてきた客よりも、新しい客ばかりを優遇するドコモのやり方が許せなく、キャリアを替えて913SH、2010年から931Nと3台連続してガラ携を使ってきました。

いままで使っていたガラ携931Nは、2010年10月に買ったものですから、すでに3年半が経過しています。電池の持ちが多少悪くなってきたものの、通常使用するにはなにも問題はなく、故障するか、電池が丸1日持たなくなるまでこれを使おうと決めていましたが、このような残念?な結果となりました。

この2月から3月にかけては携帯キャリアやモバイル機器メーカーは、なりふり構わない販売大攻勢に出ていて、新製品が破格の条件で購入(契約)ができりキャッシュバックキャンペーンと称して札束を撒き散らしていたことが最大の乗り換え要因です。

とは言え、ガラ携だと月々2000円もしないところ、これからは毎月8000円近い出費となってしまいます。アイタタタ・・・。

発売されたばかりのモデルに対して、これほどまでのキャッシュバックやポイント追加、キャンペーンは過去には例がなく(たぶん)、おそらく今後近いうちになにか不明ですが大きな変化の波がやってくる前兆のような気がします。

例えば通常なら5~6万円はしていたスマホの本体価格が、中国で$25(2500円)という格安のスマホが登場しています。

あるいは成熟期に入りつつある次期iPhoneや、徐々に増えつつあるSIMフリースマホ+格安なMVNO(仮想移動体通信事業者)のサービス拡充などがこれから展開されるでしょう。

イオンが4月1日から限定数ですが月額2,980円のスマホ発売というニュースもありました。

いずれにしても、これからまだ新たになにが起きるのかわかりませんが、今のうちに簡単に途中解約できない2年縛りで契約をとれという号令が奥の院からかかっているのでしょう。

個人的にはまんまと携帯キャリアの「永続的高額請求」策略にはまってしまったという感があり、使ってみて便利さを感じなければ2年縛りの契約が終わり次第、通話とメールだけのガラ携に再び戻って、また支払料金をギリギリまで下げてやろうと思っています。使い方次第ですが、今でもスマホからガラ携に戻る人が結構いると聞きます。

スマホを使って経験した上でガラ携を使っているのと、使わずにあれこれ言うのとでは説得力も違うでしょうから、2年後に「なぜスマホを捨ててガラ携に戻ったか」という記事を書きたいと思ってます(ホントか?)。

移り変わりの早い業界なので、2年先のことなどどうなるかわかりませんが、もしかするとスマホもガラ携並の値段まで下がっている(逆にガラ携がスマホと同等の価格に上がっている)かもしれませんね。

もしそうなっていればそのままスマホやスマホに変わる新しい未来のモバイル端末にという選択もあるかも知れません(予防線)。

先進国で世界的な同時不況が続く中で、この携帯電話やモバイルビ関連ジネスだけは、この20年間ずっと右肩上がりで拡大してきた数少ない業界です。

この携帯電話(スマホも含む)ビジネスというのは、ちょうど電気やガス、水道、固定電話、宅配の新聞などと同じで、多くの人に毎月少しずつ課金をして永続的に使ってもらうというインフラビジネスの一種で、これが不況の中でも強い理由でもあるわけです。

つまり普通の庶民にとっては10万円する服を買うにはちょっとした勇気や決断が必要ですが、月々2~3千円(ガラ携の頃)なら安いと錯覚し、思い切った決断が不要で思考停止させることが可能です。

宅配の朝日新聞が月3925円(2004年~現在)ですからそれよりも安いのです。しかし3千円でも毎月3年間払い続ければ総額は10.8万円になります。

機種代金は結局通信料などの月々費用に紛れ込ませているのは当たり前なのに、機種代金無料!と言われると、10万円の商品を買うような大きな決断は必要ないでしょう。

月2~3千円の携帯電話が十分に普及し終わると、次はより便利なスマホへと移行させて月々7~8千円の支払いのビジネスモデルへと移っていきます。

単なる値上げではなく、使い方をガラリと変えることで売上は一気に倍増していくというとても頭のいいビジネスモデルです。

もしスマホが登場していなかったら、今の携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の売上は、携帯電話利用者が飽和してきた5年前からほとんど伸びず、クルマやテレビなどと同じようにお互いにシェアを食い合うだけの成熟ビジネスだったはずです。

次にこのスマホの契約が飽和状態になったとき、国内のキャリアは次はどういう戦略に打って出るのか興味があります。さすがにこれ以上月々の支払いが高額になってくると、いくら機能が豊富、通信速度が速いと言ってもついて行けないと思う人が多くなるのではないでしょうか。

その時にこの業界は初めて成長が止まり、市場に混乱が起きる可能性があります。

大学を出たけど仕事が決まらずにやむなく非正規雇用で働いて奨学金も返せないとか、ワーキングプアだ、仕事がなくて生活保護受給者だという人がテレビの取材で登場してきますが、その人の手には最新のスマホが握られていたりします。

別に貧乏人はスマホを持っちゃいけないと言っているのではなく、生活が苦しい、困っていると言っている状況との落差にとても違和感を感じます。

私の知人で、それまでやっていた商売が行き詰まり、返せるあてのない事業の運転資金を知人に借りまくっている人がいました。

その人がそれまで乗っていたマイカーはドイツの高級車(3年おきに新車に買い換え)だったのですが、さすがにこれは売ったと聞きました。

まぁ当然だろうなと思ったものの「それじゃ不便でしょう?」と聞くと、「だから新車のボルボを買った」とヌケヌケと。

なにかそれと同じような感じです。それはそれ、これはこれって。商売とマイカーとはなんの関係もなく見栄だけのこと。

その知人に泣きつかれてなけなしの貯金を貸した人や、生活保護を受けたくても受けず、食べるものも節約して必死で働いている人からすれば、どちらも「なによそれ」って感じでしょう。

ま、それだけスマホが庶民の中に幅広く普及してきたと言うことは、情報弱者を減らし、より文化的な生活をおくることができ、また最近の転職活動はネットを使うことが多いことから、決して悪いことばかりではありません。

PC用のネット契約をしてパソコンを持つよりもスマホだけで済ませるほうが安く済むという考え方もあるでしょう。

しかし、残念ながらスマホをもっと有効に活用できる方法が私に言わせればまだ貧弱で、コミュニケーションツールや通販、ゲーム、ナビゲーションなど、主として若者をターゲットにして小金を稼ぐようなものに限られています。

正直に言うと私はこれらのサービスや機能のほとんどに興味がなく、スマホに替えた意味があるのか?って聞かれると今のところないと言うしかありません。

例えば、スマホが各種の証明書代わりとなり、住民票発行、納税、選挙投票、パスポート発行、登記簿閲覧、ETC、運転免許証やその他国家試験証書、電子カルテや処方薬情報、健康診断結果、クレジットカード、定期券、履歴書、卒業証明書などとも連携し、さらに書籍や資料、マニュアルの自動音声読み上げ機能(高齢化社会では目の弱った高齢者に小さな画面で読ませるより聞かせることが重要)などもっと改善を期待したいところです。

結局はパソコンでできることは大きな画面で目にも優しいパソコンでやるっていう人にとって、スマホは単に外出中に気軽に使える携帯PCというぐらいにしか役立ちません。

携帯電話が流行る前の80年代はポケットベルが流行ったことがありました。あれも時と場所を選ばずに呼び出しがかかることに対して嫌悪感を感じる人がいて、私もその中のひとりでした。そういう人には使うときだけ電源を入れてそれ以外は切っておける安い携帯電話で十分なのかなって今もそう思っています。


【関連リンク】
755 電子書籍を普及させるには
664 本当に中高年者は豊かで若者だけが貧しいのか?
656 スマホかガラ携か。中高年者にとっての選択
639 前からだけど日本の大手製造業はやっぱり変だぞ
599 スマートフォンからガラ携に戻る人達

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805
戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA) 神林長平

この小説は今から35年も前の1979年に「SFマガジン」に掲載され、その後1983年まで連載された連作短編小説で、1984年に文庫本として発刊されました。

その後1999年に続編の「グッドラック―戦闘妖精・雪風」が単行本として発刊されるときにあらためて「戦闘妖精・雪風〈改〉」として多少修正が加えられ再文庫化されたものです。

まだ詳細は不明ですが、これを原作とした実写版の映画「YUKIKAZE」がハリウッドで製作されているそうで、主演はトム・クルーズという話しが1年前にありました。

原作(この本)では主人公は偵察機雪風のパイロットで日本人の深井零(ふかいれい)中尉ですが、ハリウッドへ行くとそのあたりは地球を救うのはいつもアメリカ人というお約束のパターンに変えられてしまうのでしょうかね。

主人公の愛機が最新鋭の「スーパー・シルフ」という戦術戦闘電子偵察機で、この3番機の愛称が「雪風」です。

その愛称を付けたのは主人公の友人で、日本通のイギリス人上官。もちろん名称の由来は圧倒的不利な状況の太平洋戦争で激しい戦闘に16回出撃して16度ともほとんど無傷で帰ってきた奇跡と言える日本海軍の駆逐艦名からです。

ストーリーの背景をすごく大雑把に言えば、謎の異性体ジャムが地球に襲来し、地球側も国を越えて共同で防衛軍を組織し、押し返しているという状況。

その反撃する防衛軍の組織にブーメラン戦隊と呼ばれる最新の戦闘機でありながら敵の情報を得るだけで、例え目の前で仲間が敵機にやられていても援護ぜず帰ってくるという冷酷無比な特殊偵察部隊にいるのが主人公です。

ブーメランのように必ず帰ってくるというのが激しい戦闘に参加しても必ず帰還した駆逐艦雪風になぞられています。

本書が出た1979年頃と言えば、まだパソコンはマニア以外には普及していない時代ですが、小説ではやがて来るであろう「コンピューター(人工知能)対人間」という未来の世界をうまく描いています。

それは人間がコンピューターを扱っていると思っていたら、コンピュータは人間の知識を超えてさらに進化していき、やがてコンピュータが「人間は間違うものだ」ということを学び、勝手なことをしてしまうという、「2001年宇宙の旅」(アーサー・C・クラーク著)や、最近読んだ中では「アイの物語」(山本弘著)などでも書かれていたことと似ています。

確かに人間の寿命なんて長くてもせいぜい100年程度しかありませんが、人工知能を育てていけば、1000年でも1万年でも連続した活動ができ、しかも知識の蓄積と移行が簡単にできますので、時間や環境など生命維持という制限がある人間にはできない作業は今後機械((コンピュータ)に任せるという可能性が高くなるでしょう。

そう考えると未来の戦争は、人間同士の争いではなく、コンピュータで制御された機械同士が戦うという時代がやってくるのかも知れません。そしてそこのところにSF的要素として、現代に生きる人間がもっとも興味のあるところでしょう。

この最初の連作短編では、

00 FAF・特殊戦隊
01 妖精の舞う空
02 騎士の価値を問うな
03 不可知戦域
04 インディアン・サマー
05 フェアリイ・冬
06 全系統異常なし
07 戦闘妖精
08 スーパーフェニックス

の9編と雪風の概説からなります。

著者別読書感想(神林長平)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA) 神林長平

戦闘妖精・雪風(改)の続編にあたる作品で1999年に単行本、2001年に文庫本が刊行されています。

あと、まだ未読ですが、その後の作品として2009年に「アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 」(文庫は2011年)があります。

前作と同様、SFマガジンに掲載された短編をまとめたもので、物語の背景は基本的に前作と変わりがなく、それはすでに書きましたので省略します。

前作の最後で愛機のスーパーシルフ雪風が異星体ジャムに撃墜され、その直前に雪風から脱出した主人公は重傷を負い植物人間状態で救出されますが、その後復活し、やがて新しい最新型の無人偵察機と交流を始め、再び偵察活動とジャムとの戦いに臨むことになります。

収められている各短編のタイトルは下記の通りです。

00 FAF特殊戦から来た手紙
01 ショック・ウエーヴ
02 戦士の休暇
03 戦闘復帰
04 戦闘意識
05 戦略偵察・第一段階
06 戦略偵察・第二段階
07 戦意再考
08 グッドラック

前作で出てきた最初の雪風が撃墜される直前に新型の偵察機に人工知能データのすべてを送ったため、新しい雪風は主人公が育て上げてきたノウハウや知識のすべてを受け継いでいるという設定です。

この小説では未来の戦争においてひ弱な人体は不必要なものとされ、日々膨大な量の最新情報を得て処理される中央コンピュータとネットワークで結ばれている人工知能により制御された戦闘マシンが最前線に投入されるという構図です。

確かに重力や加速度、衝撃に対し極めて弱く、間違いを犯しやすい人間が乗って操縦するよりも、人は乗らずに機械の限界性能をフルに使って行動する方が兵器としてはずっと合理的です。

現実の社会でも無人偵察機や無人車両の実戦配備が進められていますが、未来の戦争の姿は確実にそうなっていくのかも知れません。

そう考えると未来にはヤマトやガンダムのような人が乗って戦う兵器というのは、過去の兵器の形式を引きずったままの姿で、よく考えると旧式っぽくてあり得なさそうです。

もうひとつどうしても疑問に思えるのが、他の多くのSFでもそうなのですが、地球までやってきて攻め入るだけの高度な知性と技術力を持った異星人の戦闘機や母艦が、人間や人間が作った戦闘機と対等のレベルにしかないのか。

普通に考えればはるかに進んだ戦略兵器やシステムをもっているはずで、とうていかなうはずがないというのが実際でしょう。言ってみれば槍や剣で武装した18世紀の軍隊と、21世紀の軍隊が戦うようなものでハナから勝負になりません。

それにもし人間がはるか宇宙に飛び出して資源開発や食料生産のため他の星に植民地を拡げようと考えたとき、その活動はやはり寿命の短い生物が担うのではなく、メンテさえすれば何百年間でも稼働する人工知能をもった機械に任されることになるのでしょう。

もし地球制服をたくらむ知性体があったとして、それはこの小説で書かれているように、目に見える戦闘機や兵器類はあってもそれを操る異星人など生物の実体はどこにもなく、どこかにコントロールしている人工知能体だけが存在しているということになり、他のSF小説の多くにあるような異星人がいきなり人間の前にやってくることはなさそうです。

そうした未来の戦争の姿と、そうした中においての人間の存在価値を、創造力豊かに描いたのがこのシリーズかなと思います。

著者別読書感想(神林長平)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

春嵐〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 ロバート・B・パーカー

2010年に亡くなった著者の最後の作品で、2012年に邦訳の文庫が発刊されています。ボストンの私立探偵スペンサーシリーズは40年間続き39作品、このシリーズを読むのもこれが38作目(1作は邦訳版なし)で最後となります。

今回は前作同様に準レギュラーだった相棒ホークが旅行中ということで登場しないぐらいで、内容的には従来のものと特に変わったことはなく、著者としてはまだまだスペンサーシリーズを書きたかったんだろうなと思えてきます。

老いてタフな探偵から引退するスペンサーを描く気はなかったと見えます。

ストーリーは、ある映画俳優が宿泊していたホテルの部屋で、若い女性が絞殺された状態で発見され、当然その俳優が疑われます。

スペンサーの知り合いの刑事がやってきて、どうも不明な点が多く、興味本位のマスコミは俳優へのバッシングを続ける中、なにか引っかかるということで調査を頼まれ、俳優を守りたい映画制作会社と弁護士を通して調査を引き受けることになります。

この作品ではもうひとりの主役がいます。それは殺人容疑者のかかる映画俳優のボディガードを勤めていたものの、スペンサーにこてんぱんに痛めつけられたことでクビとなり、スペンサーの元へ弟子入り?することになったアメリカ先住民(インディアン)の男ゼブロン・シックスキル(通称Z)です。

今までクワークやホークをはじめとして多くのタフガイを仲間にしてきましたが、今回新たな仲間入りをすることになったZは残念ながら最初で最後の登場となってしまいました。

とは言え、スペンサーシリーズは別の作家が後を引き継いで書くらしいので、それらの作品にはまたホークもZも登場することになるのでしょう。

007シリーズのジェームズ・ボンドが原作者イアン・フレミング亡き後、すでに何作も作られているような感じでしょうか。

最近のアメリカでのエンタティメントでは出演者の人種構成にとても過敏で、映画やドラマ、コマーシャルフィルムなどを見ても、昔のように白人ばかりが出てくるというのは皆無で、例え白人が主役でも、必ず人種構成比を考慮しアフリカ系や先住民系、南米系、東洋系などのマイノリティを混ぜることが求められています。

それに配慮したかどうかは不明ですが、このシリーズではアフリカ系のホークがほぼレギュラーで登場し、その他にもスペイン系(メキシコ系)や東洋系(主に中華レストランですか)の人物がよく登場してきます。それが今回ではアメリカ先住民ということなのでしょう。

名作だった「初秋」で両親からほとんど捨てられた状態の少年ポールに対し、愛情と強い生き方を教えたように、家庭や友人に恵まれず、クスリと酒浸りになっていたZに、立ち直るきっかけとして強い意志と立ち向かう力を時間をかけて教えていきます。なんとなく初期の頃の作品初秋をもう一度読み返したくなりました。

ロバート・B・パーカーの最後の小説「春嵐」のエンディング、つまり筆者が死ぬ直前に書いたこの小説の最後はこのように締められています。

ボストンに戻ると、スウェットに着替え、清潔な服とひげ剃り道具をジムバックに入れて、ハーバー・ヘルス・クラブに出かけた。
ウェイトを挙げた。

スピードバッグを打った。
全身汗をかき、シャツに染みこむまでサンドバッグを打った。
それからスチームルームに入り、長いこと座っていた。
出たあとシャワーを浴び、ひげを剃って、清潔な服を着た。
クラブから出たときにはまだ雨が降っていた。
が、西のほうでは少し弱まっているようにも見えた。
ケンブリッジのあたり、スーザンが住んでいるところだ。

雨が上がれば、世界はおそらく私のように、すっかり洗い清められたように見えるのだろう。
清潔さが幻想であるのはまずまちがいない。
よくて束の間の思いこみだ。
けれども、それを言えば、人生の大半はたとえ話だ。

私は車に乗って、西へ向かった。

著者別読書感想(ロバート・B・パーカー)

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徹底解析!! Facebookというビジネス (洋泉社MOOK)

マイクロソフト、アップル、Google、Amazonなどアメリカ発のITやネット系の巨大ビジネスはいくつもありますが、その中でも大学生が起業して一躍巨大ビジネスとなったFacebookについて、アメリカと日本において両面からみたビジネスや将来性を○人のジャーナリスト達が取材し書いたもので、一種雑誌のようなような書籍です。

発刊は2012年で、こうした本の寿命は短く、すでに内容は一部陳腐化し始めていますが、映画「ソーシャル・ネットワーク」では描かれない、大きなビジネスとして立ち上がって以降のフェイスブック社のことが書かれていて、それなりに面白く読めました。

と言ってもよくありそうな創業者マーク・ザッカーバーグの成功物語や提灯本ではなく、他のSNSとの考え方の違い、なぜ実名主義にこだわったのか、格差社会としてみるSNS、このビジネスの限界や弱点はなにかなど、様々な切り口でFacebookを斬っています。

いずれにしてもやがて成長が鈍化し、なにかをきっかけとしてユーザーが一斉に他のサービスへ移ってしまえば崩壊の道しかない競争の激しいビジネスですが、その中にあってもグローバルで見ると一番期待度が高いとされているのは2年前も今も変わりません。

テーマと筆者は下記の通り

【PART1 フェイスブックを解き明かす】
筆者 山路達也

【PART2 在米リポート SNSバブルの功罪】
アメリカで発生中のSNS上場バブル 勝者と敗者を分けるものとは? 筆者 飯塚真紀子
フェイスブックが変えた、政治とジャーナリズム 筆者 加藤靖子

【PART3 フェイスブックは世界をどう変える?】
インタビュー 中川淳一郎、濱野智史、舛田淳、西田宗千佳

【PART4 フェイスブックの危険な落とし穴】
筆者 山田順

【PART5 ビジネス活用での手ごたえ】
企業がフェイスブックを活用するということ 筆者 大山貴弘
ソーシャルメディアを分析することで、何が分かるか 執筆 今田智仁

どういうときにこれを読むといいのか?と聞かれると、ちょっと答えに詰まりそうです。

Facebookというビジネスに(SNS本来ではなく)興味があれば、あまり深くは掘り下げられていないけど、ザックリとよくまとめられているので時間の節約になりますよって感じかな。

私は個人的にPART4の「フェイスブックの危険な落とし穴」が面白く読めました。こうしたネットのサービスはいつまでも最初できた頃と同じスタイルで運営されることは滅多になく、日々機能やビジネスモデル(収益構造)が変わっていきます。

そうした中でビジネスとして一番注目されるのが個人情報や行動履歴というプライバシィに関わるもので、いつ何時その情報がどういう目的かわからないまま使われ、そして他の企業に売り飛ばされてしまうかというリスクは常についてくるということです。

もっともそれらの個人情報で企業が魅力と考えるものは、購買力のある資産家や有名人、強い権限を持つエグゼクティブなどのごく一部であって、その他大部分の一般人の個人情報なんて、十把一絡げのバルクとしての価値しかありませんけどね。

【関連リンク】
 3月前半の読書 三千枚の金貨、「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト、下町ロケット、ふたたびの恋
 2月後半の読書 神様のカルテ3、卵をめぐる祖父の戦争、シューカツ、迷惑メールやって良いこと悪いこと
 2月前半の読書 北帰行、天地明察(上)(下)、微笑む人、ジェノサイド(上)(下)

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あえて調べるまでもなく日本の労働者(就業者)の高齢化が進んでいますが、総務省から発表されている労働力調査の年代別就業者数を見るとよくわかります。

年代別就業者数グラフ(総務省労働力調査)


赤い線の15~24歳までの若年層の就業者数の減少は、進学率の向上による影響もあるでしょうけど、もうひとつの大きな要因である少子化の波をうけて1992年頃から一気に下がり続けています。

逆に、65歳以上の高齢就業者数は1970年はわずか231万人だったのに対し、2013年は636万人と2.7倍に増えています。1970年代時の高齢者は戦争で亡くなった方も多く、そうした少ない事情もあるでしょうけど、その後は年々元気な高齢者が増え、高齢者が働ける環境が整ってきているということなのでしょう。

就業者全体の数が2013年は6311万人ですから、65歳以上の高齢就業者だけですでに10%を超えています。働いている人の1割以上が65歳以上の高齢者だということですね。

私の父親(大正8年生まれ)が現役バリバリで働いていた1970年代は、企業や役所の定年が55歳が普通で、貯金と退職金で年金が出るまでの間は食いつなぐか、60歳までは嘱託として働き、60歳で年金をもらいその後は悠々自適の生活でしたが、日本人の平均寿命が延びるのに合わせて年金支給が遅れ現役生活が長くなっていきます。

またグラフの中で各年代推移の最高値に達している点を「オレンジ色の○でマーキング」しましたが、これは人口の中でもっとも多い団塊世代がその年代で働いていたことがわかるポイントです。

また「黒い▲マーク」は団塊ジュニア世代で、現在40代前半に達していることがこの山になっていることでわかります。

こうした高齢者の就業者が増えているということを念頭に置いて、次に正規と非正規社員の推移について調べてみます。

テレビを見ているとキャスターやコメンテーターがわけ知り顔で「若者の非正規社員が増えている」「非正規が増えると非婚や年金未納など社会的な問題が起きる」と言います。

NHKですらニュースで「非正規社員の急増」と大見出しを出すだけで、その中身の真実については語りません。

非正規社員(らしい人が)が増えてきているのは、確かに実感としてもありますが、しかし「若者の非正規増」については前から疑問があり、今回同じ総務省統計局の労働調査から調べてみることにします。

ちょっと見づらいですが、2002年から2013年の年代別正規・非正規社員数の推移を表したグラフです。



このグラフをみると、非正規社員数が増える傾向にある年代は、35~44歳、55~64歳、65歳以上で、あとは横ばいか逆に下がっています。

35~44歳の働き盛りの年代に非正規社員が増えているのは問題ですが、この年代の特徴はここ5年ほどは団塊ジュニアという大きな塊が推移していて総数で増えていることで、それは正規社員数も同時に大きく増えていることからもわかります。

またこの年代は出産を終えて再び(非正規で)働き出そうという女性が多いのも特徴です。

つまり、労働人口の中に占める非正規社員が増えている最大の要因は、55~65歳と65歳以上の年代層に限られると言っても過言ではないということです。

特に民間企業ではまだ60歳定年のところが多く、60歳になると一度退職をして契約社員とか嘱託で再雇用されるケースがほとんどです。それらは正規ではなく非正規雇用となるので、この年代の非正規雇用が大きく増えてきているわけです。

人数では、団塊世代や団塊ジュニア世代という突出している数値があるのでわかりにくいということもあるでしょう。

そこで全雇用者(役員や個人事業者は除く)の中に各年代別に正規と非正規社員がどのぐらいの割合(%)を占めて推移しているかというグラフが下記です。率ですから人口構成の人数が多い少ないはほとんど関係ありません。



特に下の非正規雇用の年代別推移を見るとわかりますが、赤い線の15~24歳と、こげ茶色の25~34歳の比較的若い層の非正規雇用(率)はいずれも下がってきています。逆に45歳以上の年代の非正規社員(率)は大きく増えてきています。

つまり「若者の非正規社員が増えている」というのはまったくの誤りで、もし非正規社員増の問題を議論するなら、まず60歳以上の高齢者向けの対策、次に、30代後半以降の出産後の女性が非正規ではなく正規社員として復帰できる環境整備などが先でしょう。

もちろん60歳過ぎても転勤や残業、休日出勤まである正社員として目一杯働きたいと言う人ばかりではないでしょうし、出産後に子育てや親の介護をしながら残業や地方への出張もある正社員として復帰したいと願う女性ばかりでもないでしょう。

こうした統計数字はちょっと見誤ると、180度違った感想や意見を持ってしまうこともよくあり、またマスメディアはより刺激的な内容であればあるほど注目を浴び、視聴率が取れるので、それに都合の悪いことは伝えず、単に「非正規社員が増えている!さぁたいへんだぁ!」と視聴者や読者を煽り続けているわけです。


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