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ネットの文化についてあれこれ言うほど知識も研究熱心でもないのですが、身近なところでのTwitterとFacebookについて自分の考えるところをひとくさりしてみます。
私がネットと関わり始めたのは、いわゆる草の根BBSが全盛を迎えようとしていた1990年代初頭の頃で、OSはまだMS-DOSが主流でした。
なので、ネット史を語れと言われると、若い人が書籍などで得る知識と違い、生の経験談を語ることができますが、もっと真面目に講釈できる50代、60代の著名人も多いでしょうからここではやめておきます。
また私の場合は仕事で関わっていたわけではなく、ほとんど遊びや趣味、それと将来のビジネスのヒントが得られないかなとぼんやりと考えただけだったので、深い知識や技術的なことはわからず、単にコミュニティに出入りしていた1ユーザーに過ぎません。
さてその後Windows95とIEの登場により爆発的に普及を始めてきたネット文化ですが、初期の頃の静止画とプレーンテキスト主体のWebサイトから、Web2.0を経由して様々な新しい技術が次々と登場し発展してきました。
しかしまだまだだなぁと思うのは、Googleの登場により検索結果の絞り込みがかなり進歩してきたものの、まだ目的とする結果を引き当てるまでには時間や労力がかかりすぎていることや、各サイトの作り方が変に凝っていたり、Webデザイナーのひとりよがりか、そのサイトの中から目的のページにたどり着くのにイライラするぐらい時間がかかったりすることがよくあります。
余計なものを廃しもっとシンプルにできないものかといつもひとり文句をつぶやいています。
いくらハードディスクの値段が安くなり容量が大きくても気にしなくなったり、ネット接続のスピードがあがったとは言え、不必要な場所にまで単なる見栄え重視の動画などは目障りなだけなので、調べ物をするサイトまでいちいちそれらを挟まないでもらいたいと思ったことが何度もあります。
ひどいサイトの代表例では一般消費者向けの製品を販売している大メーカーのサイトで、過去の製品の補修品パーツを調べるためにたどり着くまで10回ぐらいクリックしなくてはならず、そしてたどり着いた後も、他の別の製品を見るため一度戻るごとに巨大なFlash動画が動き出し、すぐには次の操作ができないときています。こういうユーザー無視がにじみ出ているメーカーの製品は二度と購入したくなくなります。
そうした意味のない動画の多用など、Webビジネスに慣れていない後進的な会社ほど、見かけ倒しで使い勝手の悪いWebサイトを運営しているようです。
あ、ぁ、TwitterとFacebookの話しでしたね。うっかり別の方向へ行きそうでした。
まずTwitterとFacebookですが、「Twitterバブルの終わり?」に書いてあるとおり、気まぐれで飽きっぽい若者達は5年ほど前からmixiや2chから大量に移ってきましたが、それも今やLINEなど新しい場所への移行が進んできているようです。
栄枯盛衰、盛者必衰のことわりを引いてくるまでもなく、その伸びは一時期よりも鈍化しています。
やがてはLINEをはじめとする新しい他のSNSに多くの関心が奪われていくことになるでしょう。下記の活用者人口推移で10年ほど前は他を圧倒していたmixiの凋落を見ていてもそれがよくわかります。
株式会社リスキーブランド実施の生活意識調査より抜粋
そして現在驚異的な伸びのLINEも数年後にはまた違ったSNSに利用者が移行し始めていても不思議ではありません。実は私、恥ずかしながらまだLINEはやっていません。
モバイル(携帯)が使った分だけ支払う従量課金の契約なので、基本的には電話を受ける専用で、ネットのツールとしては活用していません。したがってTwitterもFacebookもモバイルでは使わずもっぱら旧世代といわれるPCでの利用です。
よく考えると、こうした新しいネットやSNSの流行を作るのは、生み出すのはビジネス(社会人)の場であったとしてもそれを使う(使いこなす)のは多くの場合、学生達や社会人になりたての若い人達が中心です。
その学生は毎年入れ替わっていきます。つまり社会人になるとそれが20代でも30代でも40代でも毎日通勤して昼間はずっと会社や工場で働き、週末にレジャーを楽しむと、やっていることにさほど違いはないのですが、学生達は違います。
この中学生~大学生までの約10年間に所属する人達は、プライベートにおける友人や知人とのコミュニケーションの量は社会人の比ではなく、それこそ朝から寝るまでのあいだずっと誰かとつながっていることを求めます。社会人ならプライベートなコミュニケーションができるのは、せいぜいアフター6や休日だけのものでしょう。
その入れ替わりの激しい学生(12~22歳)の人達が直感的にいいと思うものがSNSの主流に躍り出るわけで、これは40代以上の社会人がいくら熱心に研究したところで容易に創造できるようなものではありません。
さて、私も割と熱心につぶやいているTwitterですが、最近目に付くのが「自己主張の強さ」です。SNSでは割と知人に気をつかっての発言もありますが、不特定多数の相手に対しては、極端に態度が変わり多くの人が「俺様」に変貌します。
そしてその発言には「俺の考えにケチつけるヤツは許せない」「俺の考えが常に正しい」という勝手な思い込みの自己主張です。
Twitterなんて元々そういうものだと考えればいいのですが、それも度が過ぎていくとその人やその人の周囲にいる人すべてが信用がおけなくなってきます。下手をすれば人間不信に陥りそうです。
2年半前の原発事故以来、原発容認派と反対派の間でその風潮は一気に高まり、尖閣・竹島問題による日中・日韓関係の悪化、民主党政治の混乱、昨年末の衆議院選挙、今夏の参議院選挙と、特に政治・思想・人種的な過激な発言がTwitterで多くなってきています。
もううんざりしている人は私を含め少なくないでしょう。外国ではそれにおそらく宗教が加わるのでしょうね。
自分の思いを主張することは全然かまわないのですが、一国の総理大臣や選挙民から付託を請けた議員など公人に対し、失礼千万で多くの人にわざと誤解を与え貶めるような発言は見ていて気持ちがいいものではありません。
発言者が誤認していることを理解していない可能性もありますが、まだそういうネットリテラシーの低い人達の声が大きいと言うのも情けない話しです。
そうした他人を誹謗中傷することや人を貶めるためなど、そして一部で「バカ発見器」と揶揄されるような、本来の目的とは違う手段として使われることが増えてきたTwitterは、やがてはまともな感覚をもった人達から見放され、シュリンクしていくのではないでしょうか。
そしてまた、まっさらで上品なSNSが新たに登場し、そこでも数年間はまともな会話や気の利いたジョークが飛び交い、そして普及するにつれて荒れ始め、同じ運命をたどるというサイクルが繰り返されることになります。
個人的にはTwitterはとてもよい情報ツールで、あの大震災が起きた日、電話やメールがつながりにくい状態だった時も、唯一と言ってもいい連絡可能手段で、しかもテレビやラジオよりもリアルタイム性があり、使い方によってはたいへん便利です。
あの混乱のさなかに偽の救助要請を書き込む愚かな人も混じってましたが、基本的には整然としてリアルタイムの情報(どの電車が動いているとか、どの道が混雑しているとか)が取得できる役割を担いました。
またフォローする相手を選べますので、自分の気に入らない発言をする人を次々とリムーブ(フォロー解除)していけばいいという考え方もあります。しかしそれもあまり度が過ぎるとおとな気がないのと、自分の耳に心地よい発言だけを集めていると、それもちょっと情報や考え方に偏りが出てしまうなぁと躊躇います。
しかし過激で不愉快な発言が増えてくると、やがてはそうせざるを得なくなり、それが結果的には自分の意見と違う人を排除し、攻撃してたたきのめし、周囲から追い出すようにと過激化していきます。そしてそれに成功した(と思い込んで)「俺様」ばかりが醸造されていくという流れにになってしまいます。
Facebookの場合は本来は実名主義をとっていますので、積極的に使う人は限られています。もちろん匿名でも参加が可能ですが(一時期は明かな匿名の場合、アカウントが停止されることもありましたが最近はあまり聞きません)、匿名でやるなら知人同士がつながるというFacebookの意味や価値が相当失われてしまいます。
つまり自分からだけ知人など他人を捜す(実名で検索)ことはできますが、他人から自分を探し出すことは不可能になります。これもある意味「俺様」主義で、自分さえよければOKという考え方です。
私の場合、Twitterは匿名で使っていますが、Facebookは実名で参加しています。ただし最初の頃はすべてオープンにしていましたが、まったく知らない人からも友達リクエストが送られてきたり、スパムのような広告案内がたまってきたので、現在は友達として許可をした相手しか中身を公開していません。
もし本当の知人であれば、実名での検索はできますから、申請さえしてくれればその人に公開するという流れを作っています。
たまに「家族や会社の上司などに見られると嫌だから」と言ってFacebookの実名登録を嫌がる人がいますが、中身の公開はすべての人にオープンにする必要はないので、そういう使い方を知っていれば実名でできる便利なSNSだと思います。
Facebookで困るのは、しばらく使っていないと次々と新しい機能が追加されたり表示画面が変わり、直感的に軽く使えるTwitterとは違って、ある程度の知識が必要ということでしょう。
私自身、あまりメインには使っていないので、人に使い方を説明できる知識はありませんが、もう20年近く会っていない懐かしい知人とFacebookで連絡が取れ、会って近況を話し合うことができたり、サブ的なSNSとして活用しています。
もし独立してなにか仕事を始めたならば、ホームページをこのFacebookで活用することもでき、使い方はひとそれぞれですが、原則実名主義をうたっているだけあって、日本の伝統的な匿名参加に今後どこまで風穴を開けられるか注目しているところです。
【関連リンク】
662 SNS上での実名主義と匿名主義
622 iGoogleがサービス終了とのことで困った
525 転職にSNSは有効なのか?
429 twitterについてその3か4
421 Twitterを使ってみたその後
394 2つのリストラ物語
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緋色の研究 (新潮文庫)
1887年に発表されたシャーロック・ホームズシリーズの最初の作品です。ワトソン博士が英国軍に軍医として入隊してから派遣されたアフガニスタンで負傷し、英国に戻ってくるまでの回想と、その後のホームズとの出会い、そしてアメリカ人が空き家で何者かに殺されるという事件がロンドン市内で起き、その謎を解き見事に犯人を捕まえるホームズの活躍をワトソン博士が記録として書いたという設定でこれがその後長く続くホームズシリーズの原型となりました。
これが書かれたときには、その後世界的な大ヒットをおさめ、長くシリーズ化され、何度も映画化され、世界でもっとも有名な探偵小説になるとは著者自身も想像もしていなかったでしょうが、今読んでも素晴らしい内容だと感心します。この作品が発表された1887年といえば日本は明治20年、伊藤博文が初代内閣総理大臣に任命された(1885年)すぐあと、大日本帝国憲法公布(1889年)の2年前のことです。
ストーリーは、第一部としてワトソン博士の自身の紹介というか軍隊時代の回想の後、知人を通じてロンドンで部屋を探していたところ、ちょっと変わり者だがと断りをいれた上で同じようにルームシェアの相手を探していたホームズを紹介されますが、意気投合して一緒の家に住むことになります。その時も初めて会ったばかりなのに、軍医として南方へ行っていたことを当てられ驚きます。
ある日刑事からの使者がホームズを訪ねてきて、殺人事件の協力を要請されます。ホームズと一緒に殺人現場へ出向き、現場を鑑定し刑事にアドバイスをおくり、さらにホームズ自身が犯人に罠を仕掛けて、協力者を尾行するところまでいきますが、まんまと逃げられてしまいます。
手掛かりが消えて、どうするのかと思っていたら、別の推理を元に、犯人を自宅へ呼びつけることに成功し、鮮やかに捕まえます。しかしそれができた理由が、ワトソン博士や刑事達、もちろん読者にも、どうしてそれができたのか謎だらけです。
そこで第二部として、なぜホームズに犯人がわかったのか、この事件の裏に隠されていたものがなにかが説明されていきます。
その第二部はロンドンからいきなりアメリカのユタ州はソルトレイクで起きた過去の悲惨な出来事の回想となります。この小説の中では、当時の新興宗教だったモルモン教のことを悪の権化のごとくめちゃくちゃに悪者仕立てとしています。たぶんアメリカでは、当時でもそのままの内容で発表することはできなかったでしょう。
当時のモルモン教は一夫多妻を基本としていて、そのため妻となる若い女性が不足するので、あれやこれやと犯罪行為含めて若い女性を集めていたとか、上層部は世襲制で、露骨な特権が与えられていたとか、まるで日本で過去に問題となった新興宗教か独裁国家のように描かれています。
このドラマチックかつ壮大なスケールの探偵小説を、著者は英国内の数多くの出版社に持ち込んだものの、どこにも断られ、結局アメリカの出版社でようやくこぎつけました。それを知ると、今や大ベストセラーとなってこの12月には映画化もされる「永遠の0
出版社には時の権力者に対してはコメツキバッタのように頭を下げ、札束を思い描いたり数える能力はあっても、将来有望な新人を発掘し、育てようとする意識や、新しいことにチャレンジする能力は今も昔も、そして西洋東洋問わずないということでしょうかね。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
眠れぬ真珠 (新潮文庫)
いや~、まったくものすごいメロドラマでした。メロドラマってのが当たっているかは置いて、45歳の独身女性(不倫相手あり)と27歳の将来有望な映画監督の卵とのとろけるような恋愛ドラマです。文庫の解説に小池真理子氏が絶賛しながら書いているところなんかみてもやっぱりメロドラマですよ、これは。
出だしはこんな感じです。「北の空に開いた天窓を見あげた。星はない。夜空より一段暗い雲の影もない。濃紺のガラスを薄く切りだして、ななめにはめこんだ平面の空だった。仕事と少々のラブアフェア以外なにもない自分のような退屈な空だ。」
登場人物は、主人公の中年女性は自立している版画作家で、身よりはなく親が残してくれた逗子の家で1人住まい。主人公の不倫相手は銀座で雇われ画廊店主をやっています。この不倫相手の男が一見ちゃらんぽらんで嫌なヤツかと思いきや、なかなかいい味を出しています。
その不倫相手には主人公以外にももうひとり若い愛人がいて、それが小説にはいまや不可欠の要素となってきた感のある精神異常者。それにもう1人、主人公が年齢差を越えて恋をしてしまうのが、映画制作でトラブルがあり、今は逗子のカフェでウエーターとして働いている、いつも困ったような顔をしている若い男性。大まかにこの4人で物語は進行していきます(その他に脇役は何人もいますが)。
初出は2006年(文庫は2008年)で、以前にテレビドラマ化された作品「美丘
解説で小池真理子氏も書いていますが「男性作家は女性心理を、女性作家は男性心理を見事に書くことを要求される」を実践し、45歳で肉体の衰えを気にしながら、また更年期障害にも悩まされつつ、中年男性と若い男性の間で揺れ動く女性心理を見事に描ききっています。世の女性なら一度はこういう恋もしてみたいだろうなと、中年オヤジの私が勝手に想像するのは反論など恐れず自由でしょう。
仕事や恋愛で日々の生活に疲れ切った独り身の女性にとって、この小説は一時とはいえ鬱憤を晴らす清涼剤として役に立つのではないかなと想像しています。50過ぎの平凡な毎日を淡々と過ごしているオッサンが読むにはちょっと刺激が強くてキツかったです。
◇著者別読書感想(石田衣良)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
王国記 ブエナ・ビスタ
花村氏の小説は過去に「笑う山崎
著者の花村萬月氏は1955年生まれと言うことで私とほぼ同年代ですが、複雑な家庭で育ち、小学校から全寮制の福祉施設におくられ、高校は3日で退学という変わった過去の持ち主です。その著者も今や作家として大成功を収め、京都の花園大学で客員教授を務めるなど名士と言ってもいいでしょう。
この「王国記 ブエナ・ビスタ」は1999年に単行本が発刊されています。1998年に出版された芥川賞受賞作品「ゲルマニウムの夜」の続編にあたるもので、著者の子供の頃に入園していた福祉施設が舞台となっています。「ブエナ・ビスタ」と「刈生の春」の2編が収録されています。
「ゲルマニウムの夜」では福祉施設から逃げだし、人を殺してしまうことになり、その後、警察の手が届かないカトリック系の救護院へと舞い戻ってきてからも、神への冒涜をし続ける生活が綴られています。内容的には「ゲルマニウムの夜」ほど刺激的でも活動的でもありません。どちらかと言えば、少し落ち着いて、福祉施設の中で精神社会に対する反発を身体の内に貯め込んでいた一時期だったのかもしれません。
◇著者別読書感想(花村萬月)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
心に龍をちりばめて (新潮文庫)
2010年に「ほかならぬ人へ
この著者の作品も女性を主人公とした作品が割と多いのですが、先に読んだ石田衣良著の「眠れぬ真珠」と同様に、中年に足を踏み入れた独身の美しい女性が主人公です。
2006~2007年頃というより、そうした設定は、ハーレクイーンズシリーズのように、現代においては女性の読者層にウケがいい永遠のあこがれのテーマなのでしょうかね。
主人公がまだ2歳の時に目の前で未婚の母親が自殺してしまい、児童養護施設からある福岡の一家に引き取られ養子として育てられます。その後ひとりで東京に出て、フリーのフードライターとして自立しています。
主人公が里帰りをした時に、幼なじみで、子供の頃に親を亡くし似た境遇だった男性とバッタリ出会います。その幼なじみは、背中に龍の入れ墨を持つ元ヤクザで、現在はヤクザ家業から足を洗い、田舎町で焼き鳥チェーン店を経営しています。
主人公の女性には新聞社に勤務する資産家の家系でエリート男性の恋人が東京にいます。
しかしその男性が政治家を目指すことになり、自分が今まで築き上げてきた仕事を捨てることに抵抗があるのと、過去に一度裏切られた経験から「一度裏切った人は二度裏切る」という思いがあり、また男性の両親とは肌が合わないことで悩みます。
恋愛小説とも言える小説ですが、自殺、養子、愛人、麻薬、暴力、ヤクザ、婚約破棄など、ストーリーは結構重く暗い内容です。しかし最後のワンシーンで少しは気が楽になった思いがしました。これだから白石一文氏の小説はやめられないんですよね。
◇著者別読書感想(白石一文)
【関連リンク】
8月後半の読書 遠野物語、傍聞き、九月が永遠に続けば、瑠璃を見たひと
8月前半の読書 MOMENT、星々の舟、パラダイス・ロスト、瓦礫の矜持
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今から45年ほど前、私が小学生の頃は夏休みになると母方の実家へ毎年泊まりがけで出掛けていました。
そんな家ですから泊まりに行っても部屋はいくらでも余っていて、また家の周囲の多くはその家の農地だったりするので、子どもが遊ぶのに困ることはありません。
しかしその地域は盆地と言うこともあり、夏場はものすごく暑く、農作業は明け方の早朝から午前10時頃まででいったん終わり、暑い日中は部屋の中でできる仕事をして、夕方にまた出ていくというのが大人達の日課です。
そこの主(私にとっては叔父)は、行くときは教職員のお仕事は夏休み期間中なので、もっぱら農民という姿しか記憶にありません。
田舎での食生活は、自前の農地で栽培した野菜や、飼っていた鶏肉と鶏卵などがメインで、朝に畑で摂れたばかりの新鮮な野菜は味がしっかりしていて美味しかたことを子どもながらよく覚えています。
その野菜ですが、その家ではトマトにはウスターソース、スイカには塩をふって食べるのが流儀でした。また夏場には欠かせないナスやキュウリのぬか漬けには、醤油とすり下ろした生姜をつけて食べます。
スイカは「塩をまぶして食べると甘さが引き立つ」と今でもそうする人もいますが、最近のスイカは改良が進みそのままで十分甘くてその必要はありません。そしてスイカに塩の愛好家はたいてい年配者で、しかも元農家や肉体労働系の人です。
私はトマトもスイカもそのままで食べるのが普通だと思っていましたから、それらの様子は変に見えましたが、モノは試しと同じようにやってみたところ、やっぱり美味しいとは思えず、その風習に同化することはありませんでした。
スイカやトマトには水分補給とともに、ミネラル成分もたっぷり含まれていて、農作業などで多くの汗をかいた人にはそれと少量の塩やソースに含まれる塩分を一緒に食べることで、熱中症対策にはもってこいです。
またぬか漬けにおろし生姜をつけて食べるのは、夏場の栄養面と同時に、水道水は井戸水、トイレはくみ取り式、そして人糞肥料がまだ普通に使われている時代で、衛生環境が悪く、食材が傷みやすい夏場に、殺菌成分を含んだ生姜を最後に食べるというのが必然だったのかも知れません。現代のように冷蔵技術が発展していない時代に生魚を食べる握り寿司に、殺菌効果の高い生姜やわさびが必ずついているのもそれと同様な考え方でしょう。
現在、我が家でも「夏にはぬか漬けを」と所望し、漬けてもらっていますが、その際にはおろし生姜(最近はチューブに入ったものが売られている)と一緒に食べています。若い人は臭いのきついぬか漬けに辛い生姜は苦手かな?と思いましたが、子ども達も結構気に入っているようで、親子で取り合って食べています。
ぬか漬けを始め発酵食品について詳しく書かれているのが、宮本輝著の「にぎやかな天地」という小説です。
主人公が実家からもらってきた少量のぬか床のタネを毎日欠かさず大事にかき混ぜたり、捨てる魚の頭をぬか床の中に入れておくと、数日で分解され、跡形もなくなってしまい、ぬか漬けの風味が増すことなど、発酵食品全般にうんちくが満載です。
【関連リンク】
735 遠い夏の記憶
729 まだかなえられていない夢がある
720 そして次男坊は希少価値を持つ
712 最近気になる食品の安全性
700 なにもかも懐かしい新入社員の頃
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746
小説家ならもらって損はない直木賞ですが、2013年上半期は、桜木紫乃氏の「ホテルローヤル
ちなみにその直木賞、受賞すると記念の懐中時計と副賞として100万円がもらえるそうですが、なんだか小説家にとっては最高級の栄誉にしては地味でケチ臭いような気がします。
「ノーベル賞」の約1億円はともかく、以前俳優の水嶋ヒロが受賞したことで有名になった「ポプラ社小説大賞」が2000万円、「江戸川乱歩賞」や「ホラーサスペンス大賞」「サントリーミステリー大賞」などが1000万円と、結構文学関連では高額賞金があります。
せめて日本一とも言える文学賞ですから副賞に1000万円ぐらいは出してもよさそうですが、受賞すれば大きなPRとなり、本が売れるからそれでヨシということなのでしょうか。
その桜木氏の経歴は少し変わっていて、裁判所でタイピストとして勤務した後に結婚。専業主婦の時に小説を書いて、直木賞は2回目の候補で見事に射止めました。
専業主婦からの作家デビューは川上弘美氏や久木綾子氏など最近割と多い気がします。そういう才能に恵まれた妻をもった旦那はとてもラッキーですね。私ならすぐに仕事を辞めて、主夫役と妻のマネージャー業務に専念しますね。
一般的には一流の小説家として認められるこの直木賞受賞者ですが、元々はどういう仕事をしてきた人が多いのかなとちょっと調べてみました。あまり古い受賞者まで調べるのは手間なので、1990年から2012年までに受賞した61人についてだけです。
第103回(1990年上半期) 泡坂妻夫 会社員・家業(絵師)
第104回(1990年下半期) 古川薫 教員・山口新聞
第105回(1991年上半期) 宮城谷昌光 出版社、家業(土産物屋)・英語塾
芦原すなお 帝京短期大学講師
第106回(1991年下半期) 高橋義夫 出版社、広告会社
高橋克彦 アレン短期大学専任講師
第107回(1992年上半期) 伊集院静 広告代理店
第108回(1992年下半期) 出久根達郎 古書店
第109回(1993年上半期) 高村薫 外資系商社
北原亞以子 石油会社、広告制作会社他多数
第110回(1993年下半期) 佐藤雅美 週刊ポスト、週刊サンケイ記者、フリーライター
大沢在昌 勤務歴なし
第111回(1994年上半期) 中村彰彦 文藝春秋編集部、出版部
海老沢泰久 國學院大學折口博士記念古代研究所
第113回(1995年上半期) 赤瀬川隼 住友銀行、外国語教育機関、書店
第114回(1995年下半期) 小池真理子 出版社
藤原伊織 広告代理店(電通)
第115回(1996年上半期) 乃南アサ 広告代理店
第116回(1996年下半期) 坂東眞砂子 フリーライター
第117回(1997年上半期) 篠田節子 八王子市役所
浅田次郎 陸上自衛隊、婦人服販売会社経営
第119回(1998年上半期) 車谷長吉 広告代理店、出版社、旅館、料理人
第120回(1998年下半期) 宮部みゆき 法律事務所、東京ガス等
第121回(1999年上半期) 佐藤賢一 東北大学大学院仏文学専攻博士課程、勤務経験なし
桐野夏生 映画館、広告代理店、フリーライター
第122回(1999年下半期) なかにし礼 作詞、作曲、翻訳、舞台演出等
第123回(2000年上半期) 船戸与一 小学館、祥伝社、フリーライター
金城一紀 勤務歴なし
第124回(2000年下半期) 山本文緒 勤務歴あり(不明)
重松清 角川書店、フリーライター
第125回(2001年上半期) 藤田宜永 エールフランス、翻訳
第126回(2001年下半期) 山本一力 通信機会社、近畿日本ツーリスト、コピーライター
唯川恵 北國銀行等
第127回(2002年上半期) 乙川優三郎 国内外のホテル勤務、会社経営や機械翻訳
第129回(2003年上半期) 石田衣良 広告代理店、フリーコピーライター
村山由佳 不動産会社、塾講師
第130回(2003年下半期) 江國香織 勤務歴なし
京極夏彦 桑沢デザイン研究所、広告代理店、デザイン会社
第131回(2004年上半期) 奥田英朗 プランナー、コピーライター、構成作家
熊谷達也 中学校数学教諭、保険代理店
第132回(2004年下半期) 角田光代 勤務経験なし
第133回(2005年上半期) 朱川湊人 出版社
第134回(2005年下半期) 東野圭吾 デンソー
第135回(2006年上半期) 三浦しをん 外資系出版社、書店アルバイト
森絵都 アニメシナリオライター
第137回(2007年上半期) 松井今朝子 松竹、ぴあ嘱託記者、脚本家
第138回(2007年下半期) 桜庭一樹 アルバイト
第139回(2008年上半期) 井上荒野 翻訳
第140回(2008年下半期) 天童荒太 映画脚本家
山本兼一 出版社、編集プロダクション、フリーライター
第141回(2009年上半期) 北村薫 高校国語教師
第142回(2009年下半期) 佐々木譲 溶接・自動車組立工、広告代理店、本田技研工業
白石一文 文藝春秋
第143回(2010年上半期) 中島京子 日本語学校、出版社、フリーライター
第144回(2010年下半期) 木内昇 出版社、フリーランス編集者、フリーライター
道尾秀介 2社勤務(営業職)
第145回(2011年上半期) 池井戸潤 三菱銀行等
第146回(2011年下半期) 葉室麟 地方新聞社記者、ラジオニュースデスク
第147回(2012年上半期) 辻村深月 山梨県団体職員
第148回(2012年下半期) 朝井リョウ 東宝勤務中
安部龍太郎 東京都大田区役所、図書館司書
調べ方は、Wikipediaや著者インタビュー、作品の著者紹介欄などからで、100%の信憑性はありません。また、複数の職業を経て作家となった方も多く、その場合は、私の独断でどこかに無理矢理に当てはめてみました。
まとめた結果は、61人の受賞者のうち、もっとも多かった前職は、他を圧倒して「出版社勤務」の13名(21.3%)でした。
出版社での勤務経験があるのは、山本兼一氏、朱川湊人氏、重松清氏、小池真理子氏、中村彰彦氏、宮城谷昌光氏、白石一文氏、三浦しをん氏など。
やはり出版社に勤めようと思う人は小説が好きな人で、そして才能とチャンスに恵まれるとやがては自分で作品を書いて小説家デビューするという構図ができあがっています。
直木賞自体が元々は出版社が主催していた(現在は財団法人主催)ということもなじみ深いだけあって多少は関係しているのでしょうか。
次に多かったのは、「広告代理店」の7名(11.5%)です。これはちょっと意外な気がします。
作家と広告代理店というのがすぐには結びつきませんが、広告のコピーライターやクリエイターが文章や作品で無から有を創り出すところなど、作家と共通する感性を必要とするのかも知れません。
「広告代理店」出身の直木賞作家としては、石田衣良氏、車谷長吉氏、藤原伊織氏、乃南アサ氏、伊集院静氏など。
その次に多かったのは、僅差で中学高校の国語教師や大学講師、塾講師など「教員、講師」で6名(9.8%)です。芦原すなお氏、村山由佳氏、熊谷達也氏、北村薫氏などです。
教員や講師の仕事は、朝早くから夜遅くまでびっしりと会社に拘束される民間企業のサラリーマンと比べると、割と自由時間があって創作活動に向いているのかもしれません。
教員も休みなく働いている人もいるかも知れませんが、私の身近な知人や短絡的な知識だけの感想です。
それ以外では、順に勤務歴なし(5名8.2%)、公務員・団体職員(4名6.6%)、銀行員(3名、4.9%)、映画関連職(3名)などです。
銀行員というのは、どこも長時間働かされるのが普通ですから、その合間に小説を書いたり勉強するのは大変なことでしょう。しかし日本経済や金融の表と裏をかいま見る機会も多く、話題には困らないでしょう。
実は「出版社」とか「代理店」「銀行」のように色分けができない、その他一般企業出身者を合計するとそれが2番目に多く、例えば「法律事務所」(宮部みゆき氏)とか、「外資系商社」(高村薫氏)、「通信機器輸入や近畿日本ツーリスト」の山本一力氏、「自動車メーカー」に勤務していた佐々木譲氏など12名(19.7%)などです。
そうしてみると、出版社出身者以外は、作家の前職についてはばらけています。
前職の変わり種としては、八王子市役所勤務だった篠田節子氏、大田区役所に勤務していた安部龍太郎氏、「アルバイトやフリーター」だった桜庭一樹氏や坂東眞砂子氏、調べたところ「勤務経験なし」の金城一紀氏、江國香織氏、角田光代氏、大沢在昌氏など。
前職がないと「まずは勝手知ったる自分の得意な領域で」という作品が書けないので、これはもう無から創り出す創作の才能に頼るしかありません。すごいと思います。
そのまま勤めていればエリートビジネスパーソンとして安定した生活がおくれたであろう元銀行マンだった赤瀬川隼氏や唯川恵氏、池井戸潤氏、二足のわらじで受賞後に東宝に就職した朝井リョウ氏、三島由起夫自決のニュースを聞いて陸上自衛隊に入隊した浅田次郎氏なども異色です。
意外に思ったのは、文章を書くプロでもある新聞社の元記者は葉室麟氏ただひとりでした。ノンフィクションや時事コラムなどを書く元記者は多そうですが、直木賞を狙える小説となると分野というか必要とされる能力が違うのでしょう。
昨今多くの新聞社記者が早期退職しているようですが、司馬遼太郎(産経新聞社)、井上靖(毎日新聞社)、松本清張(朝日新聞社)のように過去の経験を生かした創作小説で活躍してもらいたいものです。
あと、世間には現役医師の作家や大学教授のかたわら執筆されてる人は数多くいますが、直木賞に限ってはこの13年間にひとりもいません。
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「七音(どれみ)」「希星(きらら)」「火星(まあず)」「天響(てぃな)」など日本ではいわゆるキラキラネームというどうにも読み方が難しい(っていうか読めるわけない)名前が流行っているそうですが、今回はファーストネーム(名)ではなく、ラストネーム(姓)の話しです。
韓国では金、李、朴、崔、鄭の姓が圧倒的多数を占め、金姓は国民の21%以上、李姓も15%近くを占めています。同様に中国でも王と李の姓がどちらも全国民の7%以上を占め、それらの姓を持つ人の数はそれぞれ約9,000万人以上という多さです。
これらは元々姓の数が少なかったとだけではなく、姓を持つ歴史の長さが大きく影響しています。中国は世界でもっとも早くから姓を名乗った国で、それは今から5千年前にさかのぼるそうです。
つまり通常一夫一妻制の元では、一般的に夫婦が結婚後にはどちらかの姓を名乗り、片方の姓はその時点で消えてしまうことになります。
ある姓が他の姓より最初は少し多いだけでも、結婚して二つの姓がひとつの姓になっていけば、多い姓が少ない姓より残る確率が高くなり、それが数千年の単位で何百世代にわたって2つの姓が1つに集約されることが繰り返されるのです。
そうすると最初から比率の高かった姓が、少ない姓を圧倒していき、やがては数種類に固定してしまいます。
日本の場合、私が子供の頃は鈴木姓が一番多いと言われていましたが、現在は佐藤、鈴木、高橋の順で多い姓のベスト3です。
そして1位の佐藤姓が全体に占める割合は、金姓の21%や王姓の7%には遠く及ばず、30万種とも言われる日本の姓の中で、せいぜい1.5%ぐらいですので、日本では姓を名乗る歴史はまだまだ始まったばかりと言っていいでしょう。
日本で国民すべてに姓が必須になったのは明治8年からと言われていますからまだ138年ほどです。世代で言えば25年ごとに世代が変わっていくと仮定すれば、その138年間で新しく世代が作られたのは5~6世代ほどです。5000年と138年ではまったく比較しようがありません。
さて、30代から40代の頃には仕事関係や友人関係の結婚式に招かれることが多く、その時にしばしば思ったのは、「せっかく綺麗な苗字なのに、旦那のありふれた平凡な名前に変わってしまうのがもったいないな」です。
通常は結婚すると夫になる男性の姓になるケースが多いのですが、妻側の姓が例えばですが「白鳥」とか「清泉」「朝霧」「水流」のように割と珍しくしかも爽やかな姓だと、それがひとつ消えてしまうことがすごく残念な気がしました。
外国人が日本に帰化したり日本国籍を取得する場合、新たな姓を作ることがよくあります。特に日本国籍がないといろいろと不自由な芸能人やサッカーや相撲などスポーツ選手に多くみられます。
サッカー(元)選手では、三都主アレサンドロ(旧名Alessandro Santos)、ラモス瑠偉(旧名Ruy Gon*alves Ramos Sobrinho)、呂比須ワグナー(旧名Wagner Augusto Lopes)、相撲界では曙太郎(旧名Chad George Haaheo Rowan)、武蔵丸光洋(旧名Fiamalu Penitani)、高見山大五郎(旧名Jesse James Wailani Kuhaulua)、小錦八十吉(旧名Saleva'a Fuauli Atisano'e)、ラグビー界ではニールソン武蓮伝(旧名Brendan Neilson)、真羽闘力(旧名Feletiliki Mau)、野球界からもダルビッシュ有などなど。
こうした、新しく作られた姓が今後どのような変遷をたどっていくのか興味あるところですが、100年先はもちろん50年先のことも私には確かめようがないでしょう。
特にラモスとかニールソンとかカタカナの姓は極めて珍しいので、子孫はそれをどう感じとり、先の人生に生かしていくことになるのでしょう。
日本人の人口減と移民政策によって100年後にはカタカナの苗字が珍しくなっているかもしれませんね。
あと、姓が新しく作られるケースとして、捨て子など親が不明のまま児童養護施設に預けられた場合、仮の名前(姓名)を行政府の長が定め、その名前で育てられ、その後養子などで新たな養父母の姓に変わらなければ、幼少の頃に付けられた姓名をそのまま使うことになるようです。
外国人が日本で産んだ子は、届け出をしなければ国籍が得られません。しかし不法滞在の外国人の場合、届け出をすると自分が不法滞在者であることがバレ強制送還されるので届け出をしないケースが増えています。そういう子は義務教育の学校にも行けず、親からも邪魔扱いされ虐待されがちになってしまいます。
日明恩氏の小説「そして、警官は奔る」では、そういう子ども達を非合法で預かり、不法滞在の親が働いている間、子供の世話をしているボランティアに「羽川のぞみ」という女性が登場します。
なぜ非合法と知りつつ、そのような子どもの世話をするボランティアをおこなっているのか?と警官の主人公は疑問を感じますが、この女性、産まれてまもなく多摩川近くに捨てられているのを発見され、児童養護施設で育ったという過去がわかります。
つまり「羽田近くの多摩川で見つかり保護されたが、希望をもって生きて欲しい」という願いを込めて行政が付けた姓名と主人公は推測するのです。
いずれにしても姓は簡単に変えることはできません。特殊な例として、犯罪絡みなどで本名のままでは普通の生活がおくれないという場合に裁判所の許可のもと、姓名を変更することが可能なようですが、それは極めてまれなケースです。
過去には総理大臣にまで上り詰めた「田中角栄」と同じ名前を子供につけた田中という夫婦の子供。元総理はその後刑事被告人となり世間を賑わせ、同時に子供が学校の同級生達からその名前のせいでいじめられることになり改名したとか、神戸の少年が引き起こした凶悪な殺人事件のあと、少年院から社会復帰する際に、元の名前が報道され知れ渡っていたので改名して出所したなど。
近年ではネットの中で、良くも悪くも姓名がずっと残ってしまうことがあり、それが完全に消せない場合、それによって、進学や就職、結婚などに不利になるケースが起こります。
そういう時に、裁判を起こしてでも姓名を変更したいという人が今後増えていく可能性がありそうです。ってもうすでに増えていても驚きません。
SNSは実名か匿名かという論争もよくありますが、実名の場合、例え自分にまったく非がなくとも、間違えられて犯罪者に祭り上げられたり誤用されてしまうことがないとは言えません。
大津市のいじめ自殺では、無関係な人が加害者の生徒の親と指摘され、それが一気に広まりました。そして一度書かれたものを間違いだからと言っても消してもらうには途方もない労力がかかります。
そういうのを見ると、あまりよく考えず、ムードや勢いだけでネット上に実名登録してむやみにプライバシィを公開してしまうのはどうかと思いますがどうでしょう。
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