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735
暑い夏が続きますが、この暑さを感じながら、ふと中学生の頃に毎日野球漬けの生活をおくっていたことを思い出しました。

私が入学した中学校には軟式野球部があり、小学生の頃から野球少年だった私は、親しかった同級生とともに入部しました(下記写真は社会人になってからの雄姿?)。

 社会人チームでの私 (*゚∀゚*)1年生の頃はそれこそ来る日も来る日もランニングと球拾いばかりで、これじゃ野球なんてうまくなれないなぁと思っていましたが、とにかく理屈ではなく上級生の指示を盲目的に従うのが当たり前という時代でしたから、そんなものかと思っていました。

そうして自分の頭で考えることより反射的に上位者から命令されることが当然と思ってしまう都合のよい働き蜂が作られていったのです。

それはさておき、今でこそ、夏場のスポーツには適度な水分補給やクールダウンは当たり前ですが、当時はそれこそ巨人の星と同じようなシゴキは当たり前、土曜日や夏休み期間中は午後1時に始まって夕方6時頃まで一切の水分は摂れず、アンダーシャツだけでなくユニフォームまで手で絞れば汗水がしたたり落ちました。でもなぜだかそれで具合の悪くなる部員はいませんでした。

そんなことも今では懐かしい思い出となりましたが、私の場合、実質的に野球部で活動できたのは2年生まで。2年生の終わり頃に足を故障してしまい、検査入院をする羽目となりました。その後は再発を恐れ練習には参加していません。

つまり本当なら先輩に命令されるばかりの苦しい1~2年生の頃をやっとしのぎ、これから上級生として、またレギュラーとして本格的に練習や試合に出られるようになった矢先の病気でした。

したがって練習試合はともかく、公式戦の出場は2年生の秋におこなわれる新人戦だけです。

さぞガッカリして意気消沈したかと言うと、案外平気なもので、今まで放課後や休日はすべて部活に縛られ、それまでまったく知らなかった優雅で堕落したもうひとつの生活を知ってしまい、それなりに楽しく過ごせていたのは今から考えると不思議です。

そのような2年間という短い野球部生活の中で、一番強烈に記憶に残っているのが、私自身の初ヒットでもなければ痛恨のエラーでもなく、私が2年生だった時の夏、先輩の3年生が出場する最後の公式戦での一幕です。

 社会人になってから買ったグローブ入部していた野球部は市内の公式戦でも初戦突破できるかどうかという弱小チームでした。練習時間だけは豊富だったのですが、まともな指導者はいない、練習方法も非科学的、根性とか精神力で勝てと言わんばかりのチームでしたからそれも当たり前です。

野球の練習というよりは肉体を痛めつける精神修行のようなものでした。しかもまともに野球の練習ができるのは上級生レギュラーだけで、後輩を早く育てようという風土はまったくなし。したがって連綿と毎年弱いチームの出来上がりです。

で、試合ですが負ければレギュラーを占めていた3年生すべてが引退をするという夏の公式戦です。

私たち2年生はベンチの横で構えながら声をかけているだけです。そして当事者ではないだけに、冷静に試合を見ていられます。

相手チームは忘れましたが、どこにあるのか、強いか弱いかもわからないチームです。有名でないのでおそらく自分たちと同じく弱小チームだったと思われます。

中学野球は7回まで戦います。市内の大会を勝ち進み優勝すれば地域代表の試合へ。それにも勝てば全国大会へと続いていき、評判になれば甲子園常連校からスカウトが来る野球少年の最初の登竜門です。もちろん私たちのチームにはまったく関係のない話ですが。

試合は猛暑の中、順調に進み、1点差で負けている状態でいよいよ最終回の攻撃となりました。

先頭打者はヒットだったか、四球だったかで、とにかく塁に出ることができました。やっと味方チームの反撃が始まりそうです。

と、その時、風雲急を告げるがごとく、空からポツポツと雨が降り出してきました。

犠牲バントや相手のミスなどもあり、1アウトでランナーが1塁・3塁となりました。この3塁ランナーがホームへ返ると同点に、1塁ランナーまで返ってくれば逆転です。

この3塁まで進んだ先輩ですが、野球部員らしくなくお洒落でファッションにこだわり、お調子者で、場を明るく和ませてくれる人なのですが、自己中で少々間がヌケていて、時々とんでもないことをしでかす人でもあります。

例えば練習中、周囲に人がいる中で、何を思ったか突然バットの素振りを始め、それが人の頭にあたって大怪我をさせたことがあります。

そういうなにか自分が決めたら他のことはなにも考えられなくなってしまう人です。押せ押せムードの中で、貴重な3塁ランナーがその人だというのが唯一不安材料です。

と、そこで雨が急に強くなり、なんと試合途中、しかも最終回の逆転のチャンスというところで中断となり、そのままサスペンデッドとなってしまいました。

サスペンデッドはコールドゲームとは違い、後日に中断したところから再スタートするもので、その残りの試合は球場の都合で3日後となりました。

再試合まで間があるので、翌日からの練習は、朝から晩まで1アウト1・3塁の場面からどうすれば最低1点、できれば逆転となる2点を取るかというシュミレーションに明け暮れました。当然3年生は試合に負ければ引退ですから必死で練習をします。

そして試合が再スタートする時のバッターは、部のキャプテンで打順は4番、長打力はチームで一番、またバントなど小技も上手く、部では一番野球センスがありチームにとっては願ってもない好打順です。

その練習では様々な攻撃パターンを実際に試してみて検討しましたが、結局決まったのは「初球は見逃し」て、それがストライクだったら「2球目はスクイズ警戒で外してくる可能性があるので見極めてヒッティングを基本とする(Aプラン)」、もし初球がボールなら、「次は必ずストライクを取りに来るからスクイズでまず1点をとる(Bプラン)」という作戦に決まりました。

いずれにしても難しいのは打席に立つ打者ですが、一番信頼がおけるキャプテンなので、もうすべてあなたに任せたというところです。

同時に、Bプランでスクイズが成功した場合、1塁ランナーは2塁に残るので、逆転するためにそのランナーを帰すために、、、というその後の練習までみっちりとおこないました。

ま、こうした柔軟性を持たせた作戦が結果的には裏目に出ることになります。WBC準決勝での内川選手のグリーンライトの走塁ミス?とも少しダブってしまいます(いや全然違いますが)。

で、再試合当日です。

ランナーは中断した時と同じ1・3塁に付き、キャプテンは自信たっぷりに打席に入ります。

相手チームもこの1週間、同様に様々なケースを想定した練習をおこなってきているはずですが、気の毒なのはピッチャーで、一般的にピッチャーは初回に失点するケースが多く、それは試合開始直後というのはなかなかコントロールが安定せず、そのため球速も出ません。

しかも今回のようにいきなり同点のランナーを得点圏に背負っての試合開始ですから、そのプレッシャーたるや相当なものでしょう。

もしそういうことを深く読む力があれば、相手ピッチャーにとって最悪なのはコントロールが定まらず、ボール先行で四球を出すことですから、初球からスクイズ警戒で大きく外してくることはまずないと思うのですが、その時は誰もそれを考えませんでした。

さてその初球、緊張気味の相手ピッチャーがセットアップモーションから第一球を、、、

バッターは相手バッテリーを惑わせるためスクイズの構えをとり、プレッシャーをかけます。

そして初球が投じられたと同時に、誰も想定しなかったことが起きました。

えぇぇぇぇ、な、なにぃぃぃ!!???(声なき声)

3塁ランナーのヌケ作(先輩だが)が、なんと投球と同時に(足は遅いくせに)必死の形相でホームに突っ込んできます!

不運にもバッターは右打ちで、3塁ランナーが突っ込んでくるのは見えません。見えたとしてもとっさに反応ができるか微妙です。

そしてバッターは決めた通りにバットを引いて初球を見逃します。

投球は打ちごろのど真ん中ストライクで、3塁ランナーはキャッチャーにホームで楽々タッチされてアウト。飛んで火に入る夏の虫ってやつです。形としては単独ホームスチール失敗となってしまいました。

これで2アウト、ランナーは1塁のまま。相手チームは大喜び。

初球は見逃すという作戦を知っている味方チーム全員、いやその3塁ランナーのヌケ作を除いた味方チーム全員、いったい何が起きたのか「???」状態です。この3日間の猛練習はなんだったのでしょう。

その後は、1球で地獄から天国へと変わったピッチャーと、混乱してしまったバッターとの勝負もあっけなくつきゲームセット。試合時間わずか5分ほどで再試合は終了し、3年生達の暑い夏が終わりました。

球場からの帰り道、勝てそうだった試合に負けたという悔しさだけでなく、すべてが終わった3年生の周囲には重く気まずい空気が包み込み、誰からもなにも声は出なかったのです。まったくこれ以上後味の悪い試合はありませんでした。


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732 
氷の華 (幻冬舎文庫) 天野節子

著者は、幼稚園教諭や幼児教材会社で勤め上げ、定年の60才になってから小説家デビューしたという異色の小説家です。

しかもこのデビュー作「氷の華」は当初自費出版と言いますから、おそらくは応募や持ち込みされたと思われる出版社も、見る目がなかったと言うことでしょうか。

同じように持ち込みされながらも多くの出版社からケンホロで追い返された百田尚樹氏の大ヒット作「永遠の0」などの例もありますからそういうことは珍しいことではないのでしょう。

同作品はその後2008年には米倉涼子主演でテレビドラマ化され、続く第2作目の「目線」も仲間由紀恵主演でテレビドラマ化され、まだ作品数は少ないですが、一躍ヒットメーカーとなりました。

私はそうではありませんが、若いときに小説家や文筆業になる夢が破れ、それでもいつかは小説家デビューしたいと思いながら畑違いの仕事を続けている40代50代中高年にとっては、天野氏が60才になってデビューしたという実績を残してくれたおかげで、俄然やる気が出てきた人も多いのではないでしょうか。

前置きが長くなりましたが、この小説、デビュー作とは思えないほど、しっかりと考えられて作られています。主人公は警視庁殺人課の刑事と、夫の不倫相手を毒殺した妻のふたりです。

内容は詳しくは書きませんが、こうした殺人事件の小説では設定にかなり無理があるなというものが多いのですが、この作品では詳しく描かれる双方の心理描写に納得できるところが多く、ぐいぐいと物語の中へ引き込まれていきます。

現実の世の中では、一般人の殺人事件に関して言えば、直情径行型の犯行が大半を占めていると思われますが(根拠なし)、こうした小説やドラマの中では当然それだけで終わるわけもなく、読者にも十分推理が可能なようにしながら、刑事がふと感じた違和感の理由を突き止めていくというストーリーです。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

終わらざる夏 (集英社文庫)(上)(中)(下) 浅田次郎

前から読みたかった作品がようやく文庫化されましたので、私の夏休みの大きな宿題、いや、楽しみとして、さっそく買ってきて猛暑の中、エアコンの効いた部屋で静かに読みました。

この小説の舞台にもなっている太平洋戦争終戦後に突如ソ連軍が北方領土攻撃してきた話しは、池上司著「八月十五日の開戦」や、戦前までは日本領だった南樺太を描いた映画「樺太1945年夏 氷雪の門」、その映画のクライマックスとなった悲しい「霧の火-樺太・真岡郵便局に散った9人の乙女たち- [DVD]」のドラマなどで知っていました。

割と最近にもNHKで占守島の守備隊の話しを当時の関係者の証言で検証した番組が放映されていました。

なので、このテーマ自体には目新しさはないのですが、泣かせの次郎が本領を発揮する、重苦しく切ないテーマでの長編作でもあります。

知らない人のためにこの北方領土の戦いについて少しだけ触れておくと、8月15日は終戦の日と信じて疑わない日本人がほとんどですが、この終戦の日前後の北方領土では日ソ中立条約を一方的に破棄して樺太や満州、千島列島などへなだれ込んできたソ連軍との自衛戦争開戦の日でもあるのです。

8月15日以降はほとんど抵抗をしなかった満州や南樺太と違い、千島列島の最北にある占守島では8月15日以降も激しい戦いが続きました。

太平洋や南方でこてんぱんにやられた日本軍は、実はアメリカ軍が北のアリューシャン列島から千島列島へ島伝いに、そして北海道へ攻めてくることを想定し、強力な部隊を千島列島などに配備をしていました。

結局アメリカは沖縄など南方からの攻撃だけで同時に北方へ戦力を分散することはありませんでした。

一方、ソ連軍は戦後の占領後体制を考えると冬でも凍らない北海道の不凍港を手に入れることがヨーロッパのドイツ分断と同じくアメリカに対抗する上で重要でした。

なので、南樺太や千島列島を制圧し、そのまま一気に北海道まで占領しようと目論みましたが、アメリカと戦ってもう戦力は残っていないはずの日本軍に、千島列島で思わぬ反撃を受け、甚大な損害を出すことになります。

しかし結局はポツダム宣言を受諾した日本はやがて反撃を中止し、樺太はもちろん、千島列島もすべてソ連に占領されることになりましたが、千島列島の守備隊が命を賭けてソ連の侵攻を阻止したおかげで、ソ連軍が北海道に上陸することはなく占領されることはありませんでした。

さて、小説ですが、長編小説と言うこともあって、同時並行で複数の主人公が描かれますが、それぞれの運命と言える必然により、占守島へと集まってきます。

徴兵の年齢が上限近く、もう徴兵されることはないだろうと思っていた丙種合格の翻訳本編集者、過去3度の兵役で金鵄勲章をもらう活躍をして、同時に3本の指を無くしたため銃の引き金も引けない元鬼軍曹、事情のある人には徴兵検査で不合格を出し続けてきた良識ある若い医師、南方で死線をくぐり抜けてきた船舶兵、元大本営の参謀ながら、現地視察と称し、なぜかこの島に居座ってしまう謎多き将校、ドイツとの戦いに勝利し、これでやっと故郷へ帰れると思っていたら、シベリア鉄道でそのまま極東の島へ命を捨てに送られてきたソ連兵士などなど、、、

また豊富な海洋資源を生かし、日本国内や兵士に貴重なタンパク源を提供してきた日魯漁業の社員や勤労動員の女性達、銃後を守る兵士の妻や疎開先の学校、殺人で刑務所に入れられていたものの、赤紙が来て故郷の連隊へ向かおうとしているヤクザなども描かれていますので、ちょっとひとつの小説の中で、描かれる人物が多すぎ、ちょっとばかしとっ散らかってしまったような感じです。

しかし、この小説では占守島の戦いそのものや、戦争の悲惨さや不条理だけを訴えかけるのではなく、あの時代の狂ってはいない日本人にスポットライトをあて、小説として著者の考えや思いを読者に伝えたかったのだろうなぁと。

登場人物はすべて架空の人達で、あえて実在の人をモデルにはしなかったようです(たぶん)。

それだけに、歴史的事実を元にしたドキュメンタリー小説とも言えず、またソ連の侵略を食い止めたという英雄譚でもなく、したがってエンタテーメント的なものでもありません。

強いて言うなら、太平洋戦争末期の狂っていた日本の軍部と、それを冷静に受け止めていた一部の庶民とを対比して、どんな理由があろうとも戦争することの愚かしさや、一旦動き始めてしまうとそれを停めることの難しさなどを浅田流の小説で示したものでしょう。

今まで「壬生義士伝」や「日輪の遺産」「天国までの百マイル」など多くの作品で泣かされてきましたが、この作品では決してハッピーエンドではないものの、まったく涙は出てこず、著者の意図とは違うかも知れませんが、淡々と始まり淡々と終わってしまった感があります。

著者別読書感想(浅田次郎)


 【関連リンク】
7月前半の読書 40 翼ふたたび、沈底魚、この胸に深々と突き刺さる矢を抜け(上)(下)
6月後半の読書 ツ、イ、ラ、ク、終の住処、判決の誤差、<対話>のない社会―思いやりと優しさが圧殺するもの
6月前半の読書 誰か Somebody、発達障害に気づかない大人たち、ひまわり事件、錏娥哢た(アガルタ)

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733
超高齢化社会を迎えつつある今、国を挙げての研究と実験がおこなわれつつあるのが、高齢者の都市部から地方移住です。

そう言えば、過去にも国を挙げて南米やハワイ、満州など、政府主導の移民(棄民)政策が何度も繰り返されてきました。今度もまた真面目で善良な国民に対してだまし討ちのようなことが繰り返されるのでしょうか。

定年で仕事からリタイアした団塊世代を中心として、都市部やその郊外には65才以上高齢者が大きな群れをなして住んでいるのは何度も書いてきたとおりです。

そしてこの高齢者の群衆は増え続け、10年後には私も仲間入りしますが、今から約30年後の2042年頃にそのピークを迎えると言われています。

その高齢者の多くは元々都市部で生まれ育ったわけではなく、60~70年代の高度成長の波に乗り、地方から働くために争うように都会へと出てきた人達やその子供達で、そのまま出身地には帰らず都市部で家族を持ち根付いています。

都会での生活は、買い物や公共交通を使っての移動、文化芸術やスポーツなどエンタテーメントなど便利な面が多いものの、高齢者には不要な通勤交通網や、子育てのスペース、それに老後を迎える際に必要な介護人や老人向け住宅や施設の不足、人であふれかえり混雑する病院、若年齢層の失業者や不良外国人などによる環境や治安の悪化、そして築何十年を経過した古い住まいの使い勝手の悪さや老朽化など様々な問題が起きてきています。

国や自治体からすれば、賞味期限が切れて所得税や住民税、高額の消費税を払ってくれないばかりか、医療費や生活保護など社会保障費ばかりが増大する高齢者を都市部につなぎ止めておくよりも、その限られた生産性の高い都市部のスペースを、労働力となり、子供を作り育て、大量に消費し税金も払ってくれる若い人達のために有効に使いたいと考えても不思議ではありません。

一方では目立った産業がないので若者は出て行ってしまい、人口減ですっかり寂れてしまった地方では、昔景気のよかった時に国からばらまかれたお金で作った立派な公民館や小・中学校、健康ランドなどの公共施設があります。

ならばということで、都市部に住むバリヤフリーにもなっていない古い家やアパートに住む高齢者、それに何年も入居待ちが続いている公営老人ホームなどに住む高齢者達を、そうした土地も施設も余っている地方へ、なにか餌をぶらさげてさっさと移住させてしまえという動きが活発になっているわけです。

そこで問題になるのは、地方税や消費税。つまり現役時代には都市部の自治体に収めていた人が、引退して収入がなくなってから地方へ移住すると、地方には税収の恩恵はほとんどないのに、高齢者の医療費や介護費、生活保護費などの社会保障費用の負担を押しつけられてしまうことになります。

特に都会の自治体や行政が、地方に高齢者施設を作るとなると問題は大きくなります。

杉並区 南伊豆に特養 16年度にも開所(2013年5月28日東京新聞)
東京都杉並区が、伊豆半島の先端にある静岡県南伊豆町にある区有地に、特別養護老人ホーム(特養)を整備することになった。入所待ちの高齢者が増えているが、都内で用地確保が難しいためだ。厚生労働省によると、自治体が地域外に特養を設置するのは異例。試みが成功すれば全国に先駆けたモデルケースになる。隣接区も熱い視線を送る。
中略
最も問題だったのが介護保険料の自治体負担分の扱い。施設のある自治体が負担すべきものだが、静岡県や南伊豆町に負担してもらうわけにもいかず、県や町に費用負担を発生させないことで話がまとまった。

上記はモデルケースとしてとらえられているようですが、おそらく国や都市部の行政はこのスタイル(都市部の行政が地方に施設を提供してもらい補助金も出す)を積極的に進めていくことになるでしょう。

様々な研究やアンケートもおこなわれていて、総務省の「都市から地方への移住・交流の促進に関する調査報告書」では、地方移住へのネガティブな意見を打ち消そうと必死です。笑えるモノもあるので少し抜粋してみました。

「Q」がよくある質問で、「A」がそれに対する模範的回答です。いかにも頭のいい人が考えたお役所的な回答です。

Q:地方は公共交通機関が少なく生活が不便だ。買い物にしても商店が少なくて、欲しいものが商品が手に入りにくいのではないか。

A1:日用品の買い物は近所のスーパー等で不足はない。渋滞がないため車を使えば大型ショッピングセンター等へのアクセスも問題にならない場合が多い。仮に不足分があってもインターネット通販による補完が可能である。
A2:地方では車での移動が中心であり、特に町村では車がないと生活が困難な場合が多くなるが、車さえあれば生活利便性は確保できる。

→高齢者ドライバーの事故が急増している中で、高齢者にクルマを使わせることを前提にしているのには困ったものです。またクルマを使えない人は移住は無理と言っています。ネット通販を使えというのはもっともですが、都市部と違い当日・翌日配送がなかったり、送料が割高だったりします。高齢者が一番欲する食料品や食材の宅配等も、現状では都会ならではのサービスです。さらにネット環境は都市部と比べると選択の幅は少なく、高額で貧弱な可能性もあります。スマホや携帯電話の電波も、都市部では高速通信があり、通常電波ほぼ100%つながりますが、地方の山間部などでは、通常電波でさえまだつながらない地域も相当あります。
Q:(高齢で働く場合)地方では収入が減るだろうが、食べる分量は変わらないので食費は都会と大差なくかかってしまうのではないか。

A:小都市や町村では、野菜などを自ら栽培するほか、野菜や魚などを中心としたお裾分けの頻度が多く、トータルの食費はあまりかからない
A:地方では耕作放棄地などを借りて自給自足の生活がしやすい。

→地方へ行けば働きたくとも仕事はなく、収入は年金と貯金または生活保護費という人がほとんどでしょう。それに都会では店が多く競争も激しいので安い食材を選んで買うことができますが、地方ではそう言うことができません。要は貧乏人は老いた身体にむち打って、畑を耕し慣れない自給自足の生活をしろということでしょうか。
Q:地方には音楽ホール等の文化施設や図書館などが少なくて、余暇活動や文化活動などがあまり楽しめなさそうだ。

A:都会にはない伝統文化に触れ、自ら担い手になることもできる。
A:地方は自然環境が近接しているので、地域で周遊的にレジャーに出かける機会が多く、費用も安い

→映画や演劇、図書館など都会では当たり前の高齢者に向いたレジャーやサービスはないので、健康のために自然の中を勝手に歩き回れと、高齢者に。またその土地に縁もゆかりもないよそ者の人達が、その地域の伝統文化に馴染むのか?という問題は考えていません。

その他にも、地方の中では「よそ者扱い」で人間関係に苦労するのでは?という質問に、地方のほうが都会より人間関係は密接だから大丈夫的な回答ですが、それは新たに都会へ引っ越したときはそうかもしれませんが、すでに何十年も都会に住んでいて近所の人や知り合いが周囲にいっぱいいるのと比べると、新たに住む地方で人間関係がより密接とはとても思えません。

特に高齢になってから新たな人間関係を作っていくというのは想像以上に難易度が高そうです。

いい点としては、都市部で頻発している高齢者を狙うひったくりや強盗、訪問詐欺などは、不良外国人や若者が少ない分起きにくいでしょう(オレオレ詐欺は都会、地方関係なく起きています)。

でも逆に犯罪が起きても、都会のように犯人を特定する目撃者や監視カメラも少なく、今後それに気がついた犯罪者がこぞって地方の高齢者を狙ってこないとも限りません。

さて、上記の移住計画で都市部と地方の各行政、高齢者の三者がま~るく収まるのかというと、案外都市部の自治体側は冷たく、三菱総合研究所が全国の自治体に対してアンケート調査をおこなったところ、高齢者の受け入れを希望する自治体は全体の15.9%(135自治体)あったものの、送り出しを希望した自治体は全体のわずか5.2%(44自治体)だけという結果でした。

自治体が送り出すのに消極的な理由は「住民ニーズがない」というのが一番の理由だったそうですが、もうひとつには今後都市部においても人口が減少していく中で、個人資産のほとんどを持つ高齢者住民が移転して減ってしまうと、商店など経済活動にも影響し、そうなるとやがては役所の人員や予算も削減されてしまうという自らの職のリスクも考えてのことでしょう。

私のかつての職場で一緒だった少し年配の方は、仕事を引退されたあと、川崎市の住宅地にあった一戸建て住宅を売却し、そのお金で伊豆高原の別荘地に家を買って、夫婦共々移住されました。そうやって行政の世話にはならず、自ら地方へ移住する人も少なからずいるのでしょうが、それが主流になるとは思えません。

一般的な都市部に住む高齢者は、住み慣れた場所で、知った同年代の友人や知人が周りにいて、という環境からはなかなか離れられないのも事実で、実際に知り合いもいない地方移住を積極的にしたいと思っている人は、そう多くないと思われます。

例え若いときは田舎でのんびり過ごすことにあこがれている人も、自分が高齢になると身体の自由がきかなかったり、身近に信頼できる知人がいないと不安だったりと、なかなか今の住まいを離れられなくなるのです。

まだ高齢とは言えませんが、私の場合は、静かで空気の美味しい地方でゆっくりと余生を過ごしたく、ただ寒い地域は苦手なので、できれば和歌山や四国、九州辺りで、小さな農地付きの古民家に移住ができればいいなと考えているところです。

しかし老後の資金は3人の子供の教育費で底を尽いてしまったので、夢のままで終わりそうです。

もうあと10年早く生まれていれば、退職金や年金も満額もらえ、晴れて地方移住ができたのに残念です。


【関連リンク】
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711 地方が限界集落化していく
706 高齢化社会の行方
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732
ソウル・キッチン

2009年のドイツ映画でヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞しました。監督は「愛より強く」(2004年作品)でベルリン国際映画祭で金熊賞受賞しているファティ・アキン。

主演はアダム・ブースドゥーコス。いずれもあまり日本ではお馴染みのない人ばかりの映画ですが、たまにはいいね、こういうの。

ここでいうソウルは韓国の首都のことではなく、ドイツのハンブルグにある気楽に騒げるレストランの店名です。ハンブルグといえばブレーメンなどと同様、中世からの伝統が残る自由ハンザ都市で、芸術や経済などが盛んで、ハンバーグの語源にもなったところです。

ベルリンに次いでドイツ第二の都市で、日本で言えば大阪と言ったところでしょうか。

監督はトルコ系移民二世、主演のアダム・ブースドゥーコスはギリシア系移民二世で、そのせいか、ドイツ映画でありながら、ドイツ映画らしくはなく、様々な人種や職業の人が出入りする雑多なレストランが舞台です。

主人公のジノスは苦労してソウル・キッチンをオープンしたものの、あまり品のいい場所ではなく苦労しています。そして恋人には別れを告げられ、おまけに椎間板ヘルニアを患ってしまうは、さらには税務署から滞納している税金の督促をされたりと不幸が連続して起きます。

そんな中、自分の代わりに雇ったシェフが素晴らしい天才料理人だったことや、刑務所に入って疎遠になっていた兄の手助けなどもあり、店を騙し取ろうとしていた投資家をやっつけて、最後には成功するという軽いノリのコメディ映画です。

作者は何が言いたかったのか、監督は何を描きたかったのかは、結局よくわかりませんでしたが、貧しい移民達が必死にとけ込もうともがき苦しんでいるドイツの世相や、古いハンブルグという伝統のある街の雰囲気がよく伝わってくる映画です。

古くから多くの移民を受け入れてきたドイツ在住の外国人とドイツ人との問題についても、表向きは人種差別はないとされていても、職業や収入などにおいてはまだ色濃く残っています。これから日本でも起きてくるはずの外国人問題についてサラッと考えさせられるものでもありました。

日本も将来移民達を多く受け入れるようになると、こうした「貧しい移民たちvs.金満日本人(悪役)」という関係を描いた日本映画が、作られるようになるかも知れません。それが世界的にヒットすれば、ようやく日本の国際化も果たせたということなのかも知れません。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

ニューヨークの王様

チャールズ・チャップリンが右傾化するアメリカから追放された後、1957年にイギリスで制作した作品で、ちょうど私の生まれた年のことです。監督、脚本、制作、音楽、主演までがチャップリンで、ニューヨークを舞台とする作品ですが、撮影はすべてロンドンのスタジオでおこなわれました。

第二次世界大戦が終結した後、1950年頃からアメリカでは敵対する反ソ、反共思想が強くなり、それまでチャップリンが作ってきた反ファシズムの「独裁者 」や、近代工業をパロディとした「モダン・タイムス」、お金のために人殺しをする社会を皮肉った「殺人狂時代」などが、容共的思想と判断され、チャップリンは赤狩りをする下院非米活動委員会に何度も呼び出され喚問を受けることになります。

そしてついに名作と名高い「ライムライト」を発表した1952年には国外追放令を受け、スイスへ渡り映画の仕事からは身を引くことになります。

最後にアメリカで撮影を行った「ライムライト」以来、5年間を経てイギリスのスタジオで作られたのがこの「ニューヨークの王様」で、アメリカ社会のゆがみを皮肉たっぷりに作られています。

そういう事情もあり、アメリカで上映されたのは1970年代に入ってからといういわくつきの作品です。

内容は、社会主義革命で国を追われた王様(チャップリン)が、アメリカへ亡命してきてからの顛末をユーモアたっぷりに描いたモノクロのトーキー映画です。チャップリンの山高帽にステッキのいつもの格好ではなく、普通のスーツ姿が印象的です。

なんとなく似た設定で、エディ・マーフィー主演の映画に「星の王子ニューヨークへ行く」(1988年)というのがありましたが、こちらは某国からやってきた皇太子が、ニューヨークの素晴らしさをユーモアたっぷりに描いています。

その作品のように単なるエンタテーメントに終わらず、政治的なメッセージが強いのがチャップリン映画の特徴です。

そして「ニューヨークの王様」では、チャップリン自身がアメリカを追放された恨み神髄、アメリカ社会の軽薄さと騒々しさ、政治信条の非寛容さ、マスコミの横暴さ、商業主義を思い切り皮肉って茶化してしまい、それを世界中の笑いものに変えてしまうところがさすがです。


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冒険家三浦雄一郎氏が80才にしてエベレスト登頂成功というニュースがありましたが、その目的のため過酷な環境に耐えられるだけの訓練は想像を絶するものがありました。

こういうニュースは世界でも例のない超高齢化社会を迎える我々日本人にとって、元気な高齢者が頑張っていると誇らしく思う反面、俺もまだまだやれるんだと勘違いをする高齢者が増えてしまいそうで少し心配です。

山の遭難、過去最多=10年で1.5倍 4人に3人中高年・警察庁(時事通信)
2012年に全国の山で遭難した人は2465人おり、前年より261人増えて過去最多となったことが13日、警察庁のまとめで分かった。10年間で1.5倍に増え、40歳以上が4人中3人の割合を占め続けている。
中略
遭難者の内訳は、死者249人、行方不明者35人、負傷者927人、無事救出1254人。総数は10年間で48%増え、20年間では3倍になった。
全体の75%に当たる1837人が40歳以上で、60歳以上に限っても半数近い1227人に上った。中高年の割合は死者・不明者でさらに高く、40歳以上が89%(254人)、60歳以上は68%(194人)だった。

tozan1.jpg山登りは本格的なものでなければ、そうお金もかからず、自然とふれあい足腰を鍛えることができ、特に定年後に時間がある高齢者にとっては最適とも言える余暇でもありスポーツです。

20年前から遭難者が3倍になったというのは、若い頃にワンダーフォーゲル部が流行して、第1次登山ブームを経験してきた団塊世代前後の人達が高齢化し、会社も定年で辞めたことで自由な時間が増え、再び登山に目覚めたと考えられます。

第一次登山ブームが起きたのは、1953年に世界最高峰エベレストの登頂に始めてイギリスの登山隊が成功し、1956年には日本山岳会がマナスル峰に初登頂した頃からジワジワと拡がりだしたと言われています。

さらに1958年には実際に起きた事故を元にした井上靖氏の山岳ミステリー小説「氷壁」が発表され、映画にもなり大ヒットしました。

1947年に東京新聞社より「岳人選定による日本百名山」が刊行され、続いて1964年に深田久弥著「日本百名山」が発刊されました。

当時これらの綺麗な山の写真を目にして感動した子供の中には、いずれは順番に登ってみたいと思った人も多かったでしょう。

第二次登山ブームは、1970年代に入ってからで、団塊世代が大学生~社会人に成り立ての20代の頃でした。ちょうどその頃にはアメリカからアウトドアブームがやってきて、多くの若者がレジャーとしての登山やキャンプを楽しんだ時期です。

スポーツとは言えませんが、浅間山荘事件を起こす赤軍派も、身を隠すためフル装備の登山者として、群馬や長野の険しい山に入り、人の少ない場所で訓練をしながら再起を狙っていました。

そして最近の第三次登山ブームです。

映画では「劔岳 点の記」(2009年)や「岳 -ガク-」(2011年)などもありましたが、なんと言っても「山ガール」の流行や、比較的気軽に挑戦ができる世界遺産にも登録された富士山登山など、初心者が身近な山を目指す環境が整ってきました。

tozan2.jpgNHKが百名山に目を付け特集を始めたのが1994年からで、さらに1995年には「NHK趣味百科 中高年のための登山学」、1997年からは「趣味悠々 中高年のための登山入門~日本百名山をめざす」、2009年には「山で元気に!田部井淳子の登山入門」などが、中高年、さらには会社を辞め、暇を持て余す元気な高年齢層に第三次登山ブームの火を付けたと言ってもいいでしょう。

登山の装備も第一次、第二次ブームの頃から比べると格段に進歩し、衣類はファッション性にあふれ、保温性、快適性に優れ、軽量コンパクトで中高年者にとっては体力が落ちた分も十分に補えるモノとなってきました。

そして流行に敏感な旅行会社もそのような現象を見逃すはずもなく、ガイド付きのトレッキングツアーや登山ツアーを次々企画して、平日に参加できる高齢者をごっそりと集めて山へ送り出すことに成功しています。

そうした中で、ガイド付きツアーなどで多少の経験を積んだに"わか登山者"が、より自由さを求め、ガイドなしの知った仲間だけで山に入って遭難してしまうという事故が増えても別に驚きません。

年を取ると体力低下だけでなく、登山道の記憶や、天候が変わった時のとっさの判断力も確実に鈍ってきているのですが、本人はまだまだ若いつもりでそれらが自覚できません。

今65歳前後の団塊世代が元気なあいだ、つまりあと10年ぐらいはこの登山ブームが続きそうで、それまでは高齢者の遭難事故が増えていきそうです。

NHKも「中高年のための登山入門 日本百名山をめざす」など、意図してかどうかはさておき、多くの高齢者を山に呼び込び事故を増やした責任を少しは感じて、登山者が多い夏場だけでも報道用ヘリコプターを警戒用や救助用に貸し出すなど貢献してもらいたいものです。

でもそれでコストアップだとか言って聴取料を上げるのはやめてもらいたいです。

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