リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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マッチメイク (講談社文庫)
この小説「マッチメイク」は不知火京介氏のデビュー作品で、2003年第49回江戸川乱歩賞を受賞しています。この作家さんの作品を読むのはこれが最初です。
作品のタイトルのマッチメイクとは、プロレスの興業において、対戦するレスラーとその試合の流れを事前に考えて作ることを言うそうですが、それを八百長だとか言ってはいけません。あれはあくまでエンターテインメントなのですから。
初めて読む作家さんの小説は、自分にとって当たり外れの揺れ幅が大きいので慎重にならざるを得ませんが、食わず嫌いで終わるのももったいないので、できるだけ幅を広げて、意識して多くの作家さんの本を読むようにしています。
ストーリーは大阪のプロレス団体に加入したばかりの山田君が主人公で、周りの曰くがありそうな先輩や同僚達の中に混ざって成長していく姿が描かれています。
と言っても青春ドラマではなく、入門後と言っても組織は会社なので入社後、国会議員でもあるベテランレスラーの社長が試合中に不審死を遂げてしまいます。
警察の調べでは自殺との結論ですが、主人公始めそれを信じる人は少なく、誰がどうして社長を謀殺する必要があったのか?誰ならそれができたのか?と謎を追いかけていきます。
そのようなミステリー小説ではありますが、プロレスの世界の内輪話も豊富で、あまり興味のない人でも「へぇそうなんだ」と妙に納得できることも多く、楽しく読めます。
小説を読む醍醐味は、私の場合、このようにまったく知らない世界のことをのぞくことができるということにもあります。ある時は刑務所の中だったり、敏腕刑事だったり、ベンチャー企業の社長だったりします。
この小説では今まで知らなかったプロレスの世界と、レスラー達が日頃どうやって肉体を作っていくのかなどが面白く読めます。
プロレスの世界というのは、属人的で、体育会系のノリというのは想像できますが、さらに外国武者修行から帰ってきたレスラーや、外人レスラーが多いので意外と国際的だったりします。
また柔道や相撲などの格闘技出身者が多いかと言えば決してそれだけではなく、身体と腕っ節が強くて筋肉質であれば、あとは技を磨いていけば、柔道のメダリストに対しても渡り合えそうです。もちろんエンタメですからスター性がなければ魅力あるレスラーにはなれませんが。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あなたに逢えてよかった (角川文庫)
1998年頃から数多くの作品がでていて書店の平積みでもよく見かけるのですが、著者の小説を読むのはこれが初めてです。
この作家さん、闇金など裏の世界を描く時(黒・新堂)と、甘く切ない恋愛小説を書く時(白・新堂)と、極端に対称的だそうです。この作品は2006年に初出の小説で、白・新堂作品です。
主人公は紅茶専門店で働く若い女性。えらく甘ったるいなぁと思いつつ読み進めていけば、やっぱり甘ったるい。
これはたぶん夢見がちな女性に向けて書かれた小説なのでしょうが、こうも甘いと辛口のおじさんはだんだんと腹が立ってきます。
でも主人公が見つけた理想の男性が、不治の病にかかりはじめてきた時には、「世界の中心で、愛をさけぶ
とにかくもう縁がなくなったおっさんがラブロマンスを読むときには、なにも考えずに淡々と文字だけを追っていくのがよさそうです。
この小説でテーマのひとつになっている認知症ですが、後日ブログにも書こうと資料を集めていたところで、なんでもすでに65歳以上で300万人を超える患者がいて、それは65歳以上人口の10%にのぼるということです。
今後さらにこの高齢化が加速するわけですから、13年後の2025年には470万人(65歳以上の13%、全人口の4%)がこの認知症に罹るだろうという凄まじいものです。こうなるともう完全に癌や成人病と同様の国民病と言えるのかもしれません。
もうひとつ出てくるテーマとして主人公がこだわっている紅茶のおいしい飲み方や、うんちく話しがこの小説では楽しめます。
無教養な私は「オレンジペコ」というのは「ダージリン」などと同様、紅茶の種類かと思っていたら全然違い、茶葉の大きさを表す等級区だったことをこの本で初めて知ったりと、宮本輝氏の小説同様、雑学にも役立ちそうです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
取引 (講談社文庫)
真保裕一氏の小説はすでに5~6冊は読んでいますが、この「取引」はデビュー作「連鎖
そしてこの二作品や「密告
この「取引」では公正取引委員会の審査官が主人公です。この審査官が正義感が強く、上司に楯突いて不正を暴こうとしたところ、利権に巣くう組織から罠にはめられるところから非常に長い670ページの物語がスタートします。
とにかくでかくて重い、電車で片手で持ちながら読んでいると結構腕が疲れます。2010年の芥川賞作品の西村賢太氏著「苦役列車
かと言ってすぐに二冊三冊に分けてしまうとそれだけでトータルが高くなってしまいますから、読者としては痛し痒しのところがあります。
私が最初に真保氏の作品を読んだのが「ホワイトアウト
というのも、このような雪の中の巨大なダムという壮大な自然を文章で表すのは難しく、それよりも映像でドカッと見せるのがずっとダイレクトに頭の中に入ってきます。
この映画の脚本にも著者は関わり、オリジナルを大事にしながら、かつ、織田と佐藤浩市の二大俳優の対決をエンタテインメントとしてわかりやすくうまく作ってありました。
それ以来、「アマルフィ 女神の報酬
◇著者別読書感想(真保裕一)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ロマンス
2011年に発刊されたこの「ロマンス」は著者お得意の日本近代史ロマン的作品です。
舞台は中国進出が始まった太平洋戦争の前、まだ外国人が珍しかった頃に、クオータの青年が様々な事情で公爵の地位にあり、友人のやはり公爵で軍人と殺人事件に巻き込まれるというミステリー小説です。
当然にタイトルになっているロマンスが深く関わってくるのですが、どちらかといえば、時代を反映してか色っぽい話しではなく、退廃的でありながらも純愛を貫き通すというイメージの作品です。
う~ん、、、「ジョーカー・ゲーム
しかしこの時代のうんちくというか風俗や生活のことについては驚くべきよく調べて書かれている印象です。比較的まだ若い作家さんなのにその点は評価点は高いです。
柳広司氏と言えば陸軍スパイもののD機関シリーズが有名ですが、シリーズ2作目の「ダブル・ジョーカー
◇著者別読書感想(柳広司)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
サラリーマンは2度破産する (朝日新書)
ま、よくある釣りタイトルの新書だからと軽くみて読み始めたら、だんだんと背筋が寒くなってきました。
もうよく知られているように、自分のライフプランを作ってみると、家を買って子供の教育費の負担が増す頃、第1の破産状態に陥ることになり、さらに老後、年金しか収入がない人はふたりで3千万円ぐらいの預金でもないと、80歳ぐらいで破産しますよーという内容のものです。わかっちゃいるけど、もうどうしようもない。
親の遺産でもがっぽりある人でないと、例え住宅ローンがなくても退職するまでに数千万円を蓄えられている人って、現役世代ではそう多くないような気がします。
つまり逃げ切ったと言われる団塊世代までならば、退職金もそれなりに支払われたでしょうし、60歳から満額年金支給されます。
しかしいま50代の人はほとんど60歳から年金支給はされないのと、退職金も大手優良企業勤務以外では、大幅にカットされたり、転職後の退職金はほとんど出なかったりと、散々な状況です。
さらに希望退職などという甘い誘いで50歳代でやめちゃった人は、その後の再就職もほぼ絶望的なので、もらった割り増し退職金や雇用保険給付金を年金支給される前にほとんど使ってしまうことになります。
ならば、賢い人はどうするのか?というところまで一応書かれていますが、その内容については、おおよそ他の人生設計本などとそう変わるものではありません。つまり「貯めよ殖やせよ見直せよ、そして身体が動く限り働き続けよ」です。
これを読んでいて気になったのは、自宅を保有する人と、借家住まいの人で、典型的な例がひとつ示されているだけで、その差がわかりにくいです。
比較も3000万円のマンション購入と11万円の賃貸の比較ですが、いくつかの賃貸と購入を繰り返してきた私に言わせると、3000万円のマンションと11万円の賃貸では平等な比較ではありません。
それに購入派には住宅ローン以外の費用(修繕費、税金など)があると書いてありますが、賃貸にも当然それらは大家さんや不動産会社が手数料を上乗せして賃借人に負担させているだけで、それらが免除されているわけではありません(通常は賃料にその分が含まれる)。
通常賃貸マンションは分譲用のそれと比較すると壁や床は薄く、耐震性が劣り、都市部なら専用駐車場はなく、内装備品は安物です。
3000万円の分譲マンションと同等の耐震性、快適性、専用格安駐車場利用などのメリットを考え合わせると、賃貸なら13~15万円は必要でしょう。
また夫婦に子供がいるかいないか、老後にその子供に支援を受けられるかどうかにも変わってきます。
自宅を購入するために多額の資金を投資した場合と、子供に高等学校へ通わせて教育に投資した場合、それらによって得られる恩恵は少なからずあるはずです。
子供も一人より二人、二人より三人で変わってきます。古くなった持ち家の修繕やリフォームも、もし同居して働いている子供がいれば子供が負担するのが普通です。
介護費用も全部とはいわないまでも子供が負担するケースがあるでしょう。しかしDINKSで高級賃貸マンションで優雅に生活をエンジョイしてきた夫婦にはそういう恩恵はありません。
いえ、別に子供に養ってもらいたいと個人的な希望を言っているのではなく、子供が年取った親の面倒を見るというのは今までの日本では普通におこなわれてきたことです。
最近では親の年金をニートの子供が使ったりする逆転現象も起きていますが、それは普通ではないでしょう。
もし土地付き一戸建てを持っていれば、一時期より不動産価格が安くなってきたとはいえ最終的にはそれを担保にお金を借りたり、売って安い地方のアパートへ引っ越すことも可能です。
その分をずっと賃貸に住み続けてきた人が現金預金として持っているのか?という比較にもなります。
この住宅を取得すべきか借りるべきかや、生命保険の見直し、投資の3点について詳しく触れられていますので、ライフプランの入り口程度のことを知りたい人には最適です。
もっと細かく自分の生活に合ったライフプランを作成したいなら、どうぞ有料のサービスへとお約束の新書の流れです。
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すでにネット上で賛否両論出尽くした感がありますが、ライフネット生命の新入社員採用時の一次試験です。ネットでエントリーは誰でもできますが、あらかじめ公表されたこの課題を提出しなければ先へは進めません。
ライフネット生命 2013年新卒採用
下記のAまたはBを選び課題提出です。
皆さんには『重い課題』に挑戦していただきます A.あなたは内閣総理大臣から突然呼び出しを受け、「インターネットの力を活用して、日本の少子化問題の解決に取り組む方法」について提案することになりました。 [1]日本における少子化の現状とその原因を明らかにしてください。 [2]そのうえで、あなたが解決すべき課題をあげてください。 [3]インターネットを使ってその課題を取り組むためのプランを立て、費用対効果とともに提案してください。 (注)あなたは現在の少子化担当大臣の政策実行チームとはまったく別に依頼されています。 B.「あなたが学んでいる学校を、そこで学ぶ学生にとって、より魅力的な環境にするために効果的に使いなさい」という条件で、あなたに1000万円差し上げます。あなたならどんな使い方をしますか。次の点を踏まえて、なぜそう考えるのか説明してください。 [1]あなたが考える「より魅力的な環境」とは何か定義してください。 [2]そのうえで、あなたが取り組むべき課題を設定し、説明してください。 [3]その課題を解決するための1000万円の効果的な使い方を、それを選んだ理由とともに説明してください。 (注1)すでに卒業している場合には、最後に学んでいた学校について考えてください。 (注2)「1000万円」以外の前提条件は、あなたが自由に設定してかまいません。 提出形式 A4、形式・枚数自由。 |
ちなみに昨年も同様な形式での出題でエントリーは5,161人いたのに提出者は39人(0.8%)、今年は8,000人以上のエントリーで約100名の提出だったそうです。
うむ、私だったら、訳のわからない一般常識テストや適性試験なんかを受けさせられるぐらいなら、このような時間をたっぷりとかけられる論文形式のほうがずっと嬉しいです。またこの中に遊び心(これが大事です)や、できっこないような壮大なこと(これも大事)もこそっと入れ込むことができますからね。つまりこれは相手があるビジネス上での提案ではないので、常識ある頭で考えてはダメです。学生らしく大きな夢と世の中の非常識を持って書くべきなのでしょう。
でも実際に就活生にとっては普通に50社、100社と大量にエントリーをするために、このような「時間と手間のかかることはやってられない!」ということになるのでしょう。それがこの会社の本当の狙いで、真剣に当社に絞って受けてくれる人だけでいいという割り切り方です。
個人的には素晴らしいやり方だと思いますが、社内では賛否あったでしょうね。2008年にできたばかりのベンチャー企業ゆえ、社長の一声かも知れません。
上記の課題に「正解」などもちろんありませんが、私ならどういう方向性で書くだろうかと考えてみました。Bの課題は卒業後もう30年以上も経ち、今の学校が理解できませんので、Aの課題だけです。しかも学生の頃のような遊び心や壮大な夢は持ち合わせていないので、普通のくだらない回答になりそうです。
まず「現状の原因」はネットで調べるといろいろと出てきますが、総務省発表のデータを元にして原因を探っていきます。これには時間はかけません。
まぁ一般的な原因としては、
(1)生活スタイルの変化「ライフスタイルの多様化による結婚の高年齢化や非婚化」
(2)経済的な事情「若年層の雇用不安と低年収による未婚率上昇」
(3)仕事と生活の両立「子育ての不安や出産後の職場復帰の困難からくる子作り断念」
(4)意識の変化「核家族化、シングルライフによる家督制度の崩壊」
などが上がってくるでしょう。
おそらく様々な統計を見ると少子化≒非婚化、晩婚化ということがわかると思われます。
次の「解決すべき課題」と最後の「プラン」が重要ですが、まずは「原因」で出てきたものの中から自分が一番取り上げてみたいテーマを選びだし、その理由と方法について大ざっぱにツラツラと書きながらやがて明確化していきます。
常識的に言えば海外、特に少子化から脱し出生率が高まったフランスや北欧諸国の政策なども参考にします。ただし誰もが考えつくようなことだったり、ネット上の情報を書き写しただけのようなものはどうせすぐにバレますので、ここで自分の独自アイデアを必ず盛り込み、それを強く表に出していく必要があります。できるできないかは関係なしに、自分の思いこみでも構わないので、信じるところに突っ込んでいくという姿勢が重要です。
「プラン」と「費用対効果」は「なにをいつまでにどうするか」を考え、目標数が設定できれば自ずとできてきます。それらの数的根拠は、新しいことをおこなうならば「エイヤー」の世界です。まったく先例がなければ参考にできる数値がないわけですから、それで構いません。逆にフランスの例を引っ張ってきて、それと同じだから「これだけの概算費用がかかり、、、」と書いたらそこでアウトと思っていいでしょう。
遊び心を入れるのは、この最後のプランのところが最適です。誰もが「えっ」と思うようなとんでもないアイデアをそっと入れておきます。これ重要。それが企業の採用担当者や経営者にとってフレッシュで頭の柔らかい新人君に一番期待をしている点です。
研究者以外、学者が書いたような理路整然とした論文なんて誰も期待していません。例えば「ネットを使った在宅勤務を増やして子育てしやすくする」など誰でも思いつく普通の提案なら読みたくもありません。そうではなくて読んでいて楽しい、もっとわかりやすく言えば「書いている人がワクワクしながら書いている」とわかる文章を書くのです。
例えばの例を書いてみると、
(1)高校や大学の特別インターネット授業で「男女交際と結婚、子育て」を男女別クラスにして必須で組み入れる。但しカリキュラムの作成や講師は文科省ではなく婚活系ビジネス企業や心理学者が担当し、お笑い芸人が役者として登場する。
(2)公営出会い系サイトの開設。こちらも役人主導ではなく、携帯ゲーム会社やSNS運営企業等へ委託し、開発費実費+出来高制(結婚数)での報酬支払い。こちらも婚活中の芸能人が(名前だけでも)登録し、お見合いパーティにも出てくるのをウリにする。
う~ん、私ももう50代半ばで頭がコチコチに固くなっているので、そんなにはいい発想がでてきません。もちろん上記が正解でもなければ、それをすれば通過したという保障なんかどこにもありません。念のため。
もっとも、いくら発想がよくて文章がうまく書けて一次試験は通過しても、次の面接で「期待していたほどではなかった」と落とされてしまうかもしれませんが、少なくとも期待をかけられて面接に臨めるだけ有利です。
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(注)以下の文章はうつ病に罹った人やその関係者に対し偏見や差別、非難を与えるものではなく、私の個人的な体験から意見や感想を述べているに過ぎません。もしうつ病の方やその関係者の方で気に障る表現や言葉があればご指摘いただければ削除または修正します。
うつ病に現在罹っている人(有病者)はおよそ100人に1~2人、生涯のうちにうつに罹る可能性がある生涯有病率は3~16%と言われていますので(wikipedia)、職場や友人など身の回りにそういう人が数名いたとしても不思議ではありません。
うつ病は十数年前まではまだあまりよく知られていなかったこともあり、「怠け病」とか、朝起きられず連絡も来ないので「眠り病」とかひどいことを言われてきたこともあります。30年ほど前に私の部下がこれに罹り「遅刻が多い」「前夜は元気だったのに翌日いきなり欠勤する」「妙に明るい時と落ち込む時の落差が激しい」と、当時はこうしたうつ独特の症状について知らなかったので、ずいぶんと叱ったり励ましたりと余計なことをしてしまったものです。
今ではある程度その病気が認知され、その対処法なども書かれていたりしますが、現実にはなかなか思うようにはいかず、それが逆に周囲が変に気を遣うこととなり、ギグシャクした関係になってしまいそうです。
まずは発症しそうな人とのつき合い方が難しいです。本人は一生懸命普段通りやっていると思っていても、周囲はなにかおかしいと気がつきます。
自分から「どうもおかしいので病院へ行ってくる」と言ってくれれば解決が早いのですが、実際のところなかなかそうはなりません。しかしたいして親しくしていない同じ職場の人が「最近ちょっと変だから病院へ行きなさい」とは言えません。それは本人のプライドをひどく傷つけるように思え、また大きなお世話と思われてしまうからです。仕事上のライバル関係であればなおさらのことです。
一番いいのは家族や友人など、より身近で利害関係のない人がアドバイスをしてあげて、本人から治療に行こうと思わない限り、そのまま放置しておくと、少し改善してまた悪くなっての繰り返しをすることになります。
同じ職場にいるけれど、それほど親しくはない、でも仕事の上で重要なやりとりや関係があり、このまま放置しておいては仕事に支障が出そうと思った場合、共通する上長がいればその上長に相談するしか方法はないでしょう。直接言うのはどうも躊躇われます。
次に復帰後のことです。通常うつ症状が激しくなると治療のため会社を長期間休職し、心療内科など病院へ行き治療をおこないます。そして数ヶ月後に職場に復帰します。復帰を果たしてもまだ直後の段階では完治したとは言えないことが多く、引き続き通院して治療やカウンセリングを続けながら勤務をするというケースが多いでしょう。
そういう人が上司であれ部下であれ、同じ職場にいると周囲はどうしても気を遣います。いい人ほど「もし今度再発したら自分の責任だ」と思い悩む人も出てきそうです。
うつの原因が、職場や上司にあった場合は、職場や業務など環境を変えれば一気に改善することもありますが、大企業でない限り、そうそう職場や仕事をガラッと変えるのは難しく、結局復帰後も以前と同じか似た仕事をすることになります。
そして一度そうした長期病欠をしてしまうと、どうしても周囲には「またぶり返して急に休むかも」という不安がつきまとい、重要な仕事や期限のある仕事、気苦労が多い仕事は頼みにくかったりして、職場の人間関係がギグシャクしてしまいます。健康な人に病気の人の気持ちはなかなかわからないものです。
「うつなんて風邪と同じで誰でも罹るもの」と言う人もいますが、風邪のように長くても数日ですっかりよくなるものとは違い、数ヶ月から数年と長期間にわたりケアしていかねばならないことは大きく違います。そのように完治まで先が見えないことや、熱や咳の具合でわかる風邪と違って周囲にはその改善状況がわからないというのも不安な一面です。
実際うつ病治療中の人が職場で隣席にやってきた場合、どのような声をかけられるでしょうか?
「頑張れ」「元気そうだ」「しっかりしろ」などは、うつ患者にとって禁句とされていることぐらいは常識としても、他に気軽にかけられる言葉ってなかなか思いつきません。「今夜飲みに行かない?」とかも通常は医者からも止められているでしょうし、もし飲みに行ったとしても今度は話題に気を遣って大変です。
少し調べると「最近調子はどう?」とか「焦るなよ」「なるようになるさ」とかはいいみたいです。でも同じ職場というだけで個人的に親しくない場合、結局は仕事上の必要最低限の会話しかできなくて、それが相手に疎外感を与えてしまわないかを心配します。
上司、部下、同僚など親しさのレベルと、管理責任のケースバイケースだとは思うのですが、実際に職場でうつ病の人と一緒になった場合、こちらからはなにもできないのが実際のところではないでしょうか。
最近では「新型うつ」と呼ばれている「仕事中は暗く落ち込むが、プライベートで好きなことをやっていると明るく元気」というような非定型うつというのも流行しているそうで、本当にそのまま同じ仕事を続けていて病気が改善するのか?とも思えてきます。
いずれにしても一度罹ると約5割の患者が再発するうつ病ですから、気長に見ていくしかないのでしょう。少し学んでおくために、映画「私のツレがうつになりまして」も今度レンタルで借りてこなくっちゃ。
うつ関連の記事やブログを読んでいて、こんな記事を見つけました。強い人ですねぇ。
「オレは今、鬱病で長期休暇中だけどすぐに元のパフォーマンスで復帰してやるよ」
けれど、鬱病。こんな病名までオープンにするおバカは他にいないと思うのだけれど、復帰すれば「どうしたの?」「何があったの?」心配や好奇心に晒されること請け合いであるし「これでマサバヤシ失脚。むふふ。」なんて思う方も一部いらっしゃるので「このやろう、俺は別に終わりじゃねーよ」と、宣言するためにも現在の心持ちなどを、オープン或いはシェアしちまえ、って考えたのである。 |
「うつ病からの復帰プロセスの第一歩は「通勤訓練」」
この通勤訓練。何かというと「通勤時間に会社へ向かい、終業時間に帰宅する」というもの。この単純な訓練が実は過酷、苛烈極まりないものなのであります。 (1) 通勤時間に起床し、会社へ向かう (2) 会社の前に着いたら、職場によらずに図書館へ向かい時を過ごす (3) 終業時刻になったら、帰宅する (4) (1)から(3)を2週間に渡り実施する |
こういう訓練をすることもあるのですね。いや驚きました。朝会社へ行くという習慣をつけるという意味なのでしょうけど、会社には寄らず図書館へ行くというのは凄いです。
しかしいくら本好きでも2週間毎日、朝から晩まで図書館で過ごすというのは、これは働き蜂のような生活をおくってきた普通のビジネスパーソンにとっては拷問に近いような気もします。自宅ならば動きやすい身軽な格好で、寝転がったり、お茶やお菓子を自由に飲んだり食べたり、他人の目を気にせずだらしない姿勢でもいられますが、図書館ではそういうことはできません。
しかも学生でもなさそうな、いい大人が昼間から毎日図書館へ来ているとそりゃ周囲の目が気になります。人からは仕事もしないでなにしているのだろうとか、怪しい人と思われているかなぁとか。私なんかそれだけで憂鬱な気分になってしまいそうです。
それはさておき、この方はすでに同じ職場に復帰されていますが、これぐらい自分の病気を理解していて、しかも明るい自信家?だと、周りもそれほど気を遣わずに、病気になる前と同じようにガンガンやり合えて楽かも知れませんね。それでうつが本当に完治するかどうかは別として。
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非情銀行 (新潮文庫)
旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)に26年間勤め、広報部時代には銀行の大きなスキャンダル事件にも巻き込まれた経験のある著者は、映画化もされた高杉良氏原作の「金融腐蝕列島
まだ銀行在籍時に書いた作品がこの「非情銀行」で、様々な軋轢もあったのかもしれませんが、翌年に銀行は退職されています。
銀行をテーマにした小説は数多くありますが、私も若い頃には城山三郎氏や清水一行氏、高杉良氏、山田智彦氏などの作品を数多く読みました。
最近でも江波戸哲夫氏、幸田真音氏、真山仁氏、池井戸潤氏などの銀行が主役(悪役)の小説は好んで読んでいます。
銀行がテーマの小説の場合、元バンカーだった作家が書く場合と、そうでない場合がありますが、やはり元銀行に勤めていた人の小説の中に出てくるエピソードなどはかなり真実味があって単に人から聞いて書いたというものとはディテールが全然違うなと感じます。
この小説ではバブルがはじけてしまい、多くの不良債権を抱え込み、さらには総会屋など反社会勢力との腐れ縁が話題となった1990年代に大手都銀で起きたことがテーマです。
ちょうどその頃には、財務省の指導もあり、都銀同士の合併が盛んにおこなわれていた時期でもあり、「銀行頭取になったらまず合併を考えるのが仕事」と言われていました。
高杉良氏の小説を30冊は読んでいるので、それと似たような流れで新鮮味はありませんが、実際にその嵐のような大手都銀の中枢部にいただけに書けることもあり、なかなか迫真の展開がスリル満点です。
今ではすっかり都銀は3グループ(りそなグループを含めると4グループ)に収斂して落ち着いてしまいましたが、私が新入社員だった頃は、三菱、住友、三井、三和、富士、第一勧銀、日本興業、東京、太陽神戸、東海、協和、大和、埼玉、北海道拓殖と14行も都銀と称される銀行がありました。
それが次々と合併を繰り返し、毎年のように銀行名が代わり、支店が統廃合され、ユーザーのためというより、自分たちの組織のため、国策のため、経営陣のために不便を強いられたこともあります。
その頃の出来事はこうした小説でしかもう知りうることができませんが、若い人にぜひ読んでおいてもらいたい本です。おそらく登場する経営陣の考え方や、それになびく部下達の滑稽とも言える行動は、若い人達にとってはまったく理解できないでしょうし、すべてフィクションだと思うでしょう。でも事実は小説よりも奇なりなのです。
◇著者別読書感想(江上剛)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
夜想 (文春文庫)
貫井徳郎氏は今年44歳、すでに直木賞候補には過去に何度か挙がっています。そして今年2012年上半期も「新月譚
多くの名作を数多く発表されていて私も今までに10作ほど読んでいますが、不思議と賞にはあまり縁のない作家さんです。多作傾向にある作家さんには審査員が冷たいのかもしれません。
「夜想」は2007年に発表され、2009年に文庫化された長編の小説です。
主人公は妻と幼い子を自分の目の前で自動車事故で失い、生きる希望を失ってしまっている外車自動車ディーラの男性です。その男性、死んだ妻と夜な夜な空想の中で会話をしたりとちょっと精神的にまいっている感じです。
そしてその主人公が落とした定期券を偶然拾ってくれた女性が、特殊な能力の持ち主で、なにも言わないのにその主人公のつらい想いを瞬時に理解してしまい、涙を流してくれるのを目撃してしまいます。
主人公はその女性の能力をもっと広く人に役立てもらうように奮闘し、会社も辞めてその仕事に没頭していきます。それが妻子を失って生きる気力を取り戻すことになるからです。
もうひとり、地方で夫に先立たれ、娘と暮らしている潔癖性気味の母親がいます。こういうミステリー小説にはつきものの、精神を病んでいる人達です。小説でも映画でも漫画でも、とかくこうした精神的障害がある人をすぐ犯人や悪人にしてしまう傾向があるのは、由々しき問題だと感じているのですが、この小説でもそれは残念ながら例外ではありません。
主人公が病んでいた精神が救われて悩める魂が解放されるのか?という内容で、もしデビュー作「慟哭
◇著者別読書感想(貫井徳郎)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
普通のダンナがなぜ見つからない?
2011年に発刊されたこの本は、タイトルが刺激的なせいもあってかよく売れたそうです。確かにこれだけ婚活ブームと言われ、総務省から生涯非婚率なんてものまでが発表されるようになれば、本人のみならず、その両親も手にとって読んでみたいと思うのではないでしょうか。
「普通のダンナ」の「普通」という前提条件が人によって違うでしょうけど、年収1つ取ってみても、既婚者を含み年齢問わずの日本の平均年収が400数十万円なのに、それを未婚者で一般的な結婚対象年齢である20~30代の「普通」の年収と勝手に解釈してはダメよということとか、近年結婚の条件に「三高」が廃れて、その代わりに流行してきた「価値観が近い人」という希望も、砂浜で針を探し出すようなものだというような意味のことが書いてあります。
それらと同様に、女性が常識と思っている誤解や勘違いをわかりやすく解説し、ではどうすればいいの?というところまで書かれた本です。
主として女性向けに書かれているので、男性が読むとエッと驚くような本命男性攻略法や誘惑テクニックなどまで書かれているのでギョッとすること請け負いです。さすがに婚活ビジネスにいるだけに、そういう男性心理を巧みに突いたテクニック指南などお手の物でしょう。
いずれにしても男女ともに、コミュニケーション下手と、もっといい人が見つかるはずという甘えやプライドの高さ、結婚はしたいけど自由な生活もいいとか贅沢を言っている人向けですから、解決はそう容易ではありません。
いずれは結婚したいと思っている独身男性が読んでも十分に役立ちそうな話しが満載で(女性の男性に対する行動がわざとらしく見えてしまい恐怖症になる恐れあり)、また他人事ながら結構笑えてなかなか楽しい本です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
閉鎖病棟 (新潮文庫)
精神科医でもある著者はこうした医療関連の小説も多いのですが、「総統(ヒトラー)の防具
この「閉鎖病棟」は1994年の作品で「臓器農場
様々な理由で入院している精神病棟の患者達が主人公で、タイトルのような外部と完全に遮断されいる閉鎖病棟の話しはほとんど出てきません。どちらかと言えば、外出や外泊が自由な開放病棟に長く入院している患者達がメインです。
戦後のまもなくから高度成長期にかけて、日本の裏歴史とも言えるような話しで、なかなか文学に取り上げにくい内容だけに価値があります。
ちょっと淡々とした情景描写(登場人物の過去に犯した犯罪や病歴、そして病院の日常の風景など)が長々と続き、展開が速いミステリー小説などに慣れてしまっていると、途中で少しまどろっこしくなりますが、私は名作の1つと言っていいでしょう。
タイトルや表紙のイメージから最後は後味が悪い結果になるのかなぁと思っていたら、苦難の中にも明るい未来が開けているようになっていてホッとしました。もっと純文学として高い評価がされてもいいような気がします。
◇著者別読書感想(帚木蓬生)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「IT断食」のすすめ (日経プレミアシリーズ)
ITをビジネスに活用することで、本来なら業務効率が上がり、仕事が楽になるはずだったはずなのですが、なぜかそうはならずに、逆に余計な資料を作成することになったり、隣の人に声をかければ済むことをわざわざ時間をかけてメールで書いて送ったりと、なにかITの使い方をみんな間違っちゃいない?という問題提起をしている本です。おそらく読んでいると耳が痛くなるシーンがいくつも登場してきます。
この本を書いたのは株式会社ドリーム・アーツ代表取締役社長山本孝昭氏と大学教授の遠藤功氏です。ドリーム・アーツと言えば様々なソフトウェアを開発しているベンチャー系IT企業ですが、そこの創業社長がIT断食を勧めるところになにか面白味がありますね。
もしビジネスの経験がないか乏しい大学教授や、コンサルタント、ジャーナリストが単独で書いている本だと、真剣に読む気が起きないでしょう。
ま、この本に出てくるビジネスの現場は、多くの人が経験していることでしょうし、それを別に疑問にも感じていない人がほとんどなのでしょう。私もそのひとりです。しかしあらためて現役IT系企業の経営者に指摘されると、なるほどと思ってしまいます。
確かに私が社会人になった1980年は、基幹系システムとしてのオフコンという概念はありましたが、それをコミュニケーションや文書作成ツールとして利用するという機会はありませんでした。
やがて1台200万円以上もするワープロ専用機が登場し、あれよあれよと言う間に90年代からパソコンがオフィスに侵略し始めてきました。でもまだPC1台が80万円とかする時代でしたから、個人が専用で利用するまでには至らず、したがってメールやスケジュールの共有といった今では当たり前のことはできません。
一人一台が普及したのはなんと言ってもWindows95が登場し、続いてWindows98あたりで普及が始まるとPCの価格が一気に下がり、企業も「業務効率化による省力化と創造的業務への移行」を旗印として導入を競いました。
その時には、ネットで世界や人とつながるというのはなんと素晴らしいことかと実感もしましたが、同時になにかを失っていくことに一抹の不安と寂しさを覚えたものです。
結局は、IT導入が進み、仕事が効率化されて、時間に余裕が生まれたビジネスパーソン達が、創造的な仕事をやってきたかというと、これまた疑問が残ることになります。逆にビジネスには必須の対人コミュニケーション能力が著しく落ちてきてしまい、その結果として、著者が指摘するような余計な仕事が増えたり、うつ病や引きこもりの増大といった新たな問題が急増することになります。
ま、そのようなIT中毒に冒されている会社に対し警告をして、それの対策を考えているのがこの本の主旨ですが、本来一番読んでもらいたい肝心の経営層には届きそうもないでしょうね。
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第二次世界大戦で数少ないアジアの日本の同盟国として、ともに連合国(主として英国)と戦ったインド共和国(太平洋戦争当時のインド国民軍)ですが、終戦後の東京裁判の際に「イギリスやアメリカが無罪なら、日本も無罪である」とインド人のパール判事が言ったことが示すように、いたって親日的な国です。
そして今年はインドと平和条約締結60周年という節目の年でもありますが、日本国内ではなかなかインドとの政治的な関係について議論されることがありません。
先日「巨人の星」のアニメが舞台を野球からインドで人気のあるクリケットに変えて、テレビで放送されることが決まったと発表がありましたが、日本とインドの接点は意外なほど少ないというのが実態です。
もちろん経済的には鈴木自動車が自動車販売で大きなシェアを持っているとか、インドの地下鉄のシステムをODAであるにせよ日本企業が導入しているとか、経済的に様々な関係はありますが、アメリカや中国、その他のアジア諸国と比べると余りにもその関係性と影響度は小さなものです。
少し古いデータですが日本企業の外国進出数(東洋経済海外進出企業総覧2008年版)を見るとインド(206社)に対し、中国(2,421社)、アメリカ(1,626社)タイ(1,178社)、香港(929社)、シンガポール(784社)、台湾(777社)、マレーシア(605社)、、韓国(569社)、インドネシア(558社)、英国(491社)、ドイツ(475社)、フィリピン(330社)、ベトナム(310社)と、インドへ進出する企業は格段に少ないのが現実です。
また日本企業が出資する現地法人数も加えるとその差はもっと開きます。
日本から仕事等で外国へ渡っている(居住している)在留邦人数を見ると2011年の外務省領事局政策課統計では、(1)アメリカ (397,937人) 、(2)中国 (140,931人)、(3)オーストラリア(74,679人)、(4)英国 (63,011 人)、(5)カナダ(56,891人)、(6)ブラジル(56,767人)、(7)タイ(49,983人)、(8)ドイツ(36,669人)、(9)韓国(30,382人)、(10)フランス(29,124人)・・・と続き、24位にようやくインド(5,554名)という少なさです。
距離的に違いがあるとはいえ中国に住んでいる日本人のたった4%しかインドには住んでいません。アジアだけに限定しても中国、タイ、韓国、シンガポール、台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナムに次いでの10番目という少なさです。
いまの東アジアの緊張状態を考えると、朝鮮半島や中国との関係は決して良好とは言えず、戦後はずっと頼りにしてきたアメリカも、普天間基地やオスプレイなどの複雑な問題を抱え、さらにアメリカの財政事情、アメリカにとってより影響が大きな中東問題優先策などで、今後もずっとよい関係でいられるとは考えられません。
経済問題を考えると、国内需要が今後50年間ぐらいは下降していく日本に明るい未来は見えず、お隣の中国はといえば巨大な市場には違いありませんが、複雑な政治的な問題や、根強い反日感情(教育)はちょっとやそっとでは解決しません。
尖閣諸島や日本海の油田開発の問題ではいつ小競り合いが起きても不思議ではなく、もしいったん起きてしまえば中国全土で日本製品ボイコット、日系の店舗や工場の焼き討ちが起きることは必至です。
そこで、いま日本が外交戦略的、経済的、軍事的なことを考え、今後数十年間のスパンで組み相手として一番ふさわしいのは中国ではなくインド共和国ではないでしょうか。
リスクとしてあげられるのが、多民族で多言語、多宗教の地域があったり、少し前にインドの鈴木自動車の工場で起きた暴動の発端となったと噂されるカースト制(表向きはなくなっている)だったりネガティブな要素がまったくないとは言えませんが、少なくとも日中戦争や日清戦争の頃のことを、ことあるたびに持ち出し感情的に非難し、謝罪を求められ続けなくてもいいことだけは確かです。
インドと組む最大の理由として、まず人口が12億人と中国とそれほど遜色ない世界第二位の巨大なマーケットを有しています。
そして教育のレベルも高く、日本の経済、工業、農業と互いに十分に補完して余りあるものと考えられます。1つの例で言えば医療や宇宙開発、防衛など科学分野で共同研究、共同開発、共同試験、共同運用をおこなえばお互いに効率よくできます。
またよく知られているようにインドの技術は日本と比べて劣っているどころか凌駕している部分も多くあり、あとはそれをいかにマーケットに合わせた商品作りをおこない、流通を整え、豊かになりつつある巨大なインド国内や、その他周辺のアジア諸国、アフリカ諸国に普及させていくかというソフトの部分です。
しかし英国やオランダの植民地として長かったインド国内の目は、特に大手企業の経営層など富裕層は、アジアではなく常に欧米に向いているので、それを欧米だけでなく世界中の市場を席巻したことのある日本と組み、今よりももっとうまくやっていけるということ証明していく必要がありそうです。
そのためには、現在のようなITエンジニアの不足を補うような交流だけではなく、もっと本格的に両国間の関税撤廃を起点とし、先に挙げた医療分野や宇宙開発以外にも、学生の交換留学促進や、両国に各国の大学分校の設立、共同軍事演習、安全保障条約締結(軍事条約)、武器の技術提供や共同開発、共同海洋開発、ハイテクを駆使した大規模農業生産などいくらでもアイデアは出てきそうです。
地政学的な観点(ジオポリティクス)からすると、この日本とインドの同盟関係締結は、巨大な人口と経済力をバックにアジアの中で絶対的な力を誇示し、領土や領海の拡大を謀ろうとする中国にとってもっとも都合の悪いシナリオで、それと比べると尖閣諸島なんて些末な問題に過ぎません。
日印同盟はアジアの中で拡張を急ぐ中国を牽制し、他のアジア周辺国にとっても、中国の脅威に対抗できる唯一の抑止力と考えられるのです。
さらにインドの国の位置はこれからますます発展していく東南アジアや中東、そしてアフリカへの輸出前線基地としても十分に機能する場所にあり、これから経済発展していくそれらの国々を見据えた国家戦略に乗り出すいいタイミングなのです。
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