リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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小学生の時の卒業文集に「大きくなったら杉山選手(本人注:杉山隆一元三菱重工サッカークラブ右ウイング)のようなサッカー選手か、長池選手(同:長池徳二元阪急ブレーブス4番打者)のようなプロ野球選手になりたいです」と書いた記憶があります。
いかに小学生の頃は足が速く、それなりに運動神経がよかったかがわかる記述ですが、残念ながら私の運動神経を誇れるピークはその頃までだったらしく、中学生の頃にはそれらの話はタブーとなってしまいました。
また同時期に大活躍をしていた釜本選手、王選手、長島選手といった誰もが知る人気選手ではなく、小学生ながら杉山選手や長池選手に注目していたというのは、我ながら天の邪鬼というか、世の中の流行にとらわれない独自の素晴らしい目と洞察力を持っていたなと感心します。もちろんそれらの力もその頃がピークだったことは言うまでもありません。
さて、日本のサッカーがプロ化されたのは1993年(平成5年)のことで、まだ20年も経っていません。ヨーロッパではイングランドでは100年以上も前にプロ化されていたのを筆頭に、1920年(大正9年)頃には他の多くの国でプロ化がおこなわれていました。
それから考えると日本のサッカーは世界から大きく遅れていたかがわかります。それでもいまや日本のプロサッカーは、韓国と並び本場ヨーロッパと十分に渡り合える存在となってきたことはW杯やこのロンドンオリンピックで証明されてきました。
一方の野球は19世紀にすでに発足していた本場の米メジャーリーグには遠く及びませんが、1936年(昭和11年)には「日本職業野球連盟」ができて、プロ野球の興業がおこなわれていましたので、ざっと日本でも80年近い歴史があります。
子供の頃から不思議だったのは、サッカーと野球を比較して世界ではどちらが人気があるかを調べると、北米と東アジア以外ではサッカーに大きく分があります。なぜアメリカと日本でこれほど野球人気が起きたかについては、様々な理由はあるのでしょうけれど、ここでは話題にしません。
スポーツを興業とした場合、つまりお金儲けをするにはどちらが有利か?という視点に立つと、興業に必要な専用のスタジアムが必要な野球が経費が多くかかりそうで、オリンピックの競技種目から外された最大の理由が「球場建設にお金がかかる」というのもわかります。
日本のドーム球場など最近はその限りではありませんが、野球場は多くの場合は野球専用で、他のスポーツと共用したり形状が特殊なため他に転用がしにくい面があります。
しかし一方では野球はお客さんを呼ぶことさえ可能であれば、一組のチームで1週間に6日ぐらい詰めて試合をおこなうことが可能です。
サッカーの場合は選手の消耗度が高く、せいぜい詰めて開催してもコンディションを考えると1週間で2試合が限度でしょう(オリンピックでは6日間に3試合がありましたがちょっと無理があります)。つまり興業面で考えれば野球はサッカーの3倍もの生産性があるということになります。
実際にサッカーの公式試合は年間で多くても1チーム40~50試合ぐらいですが、野球はメジャーで年間162試合(プレーオフ除く)、プロ野球で144試合と、サッカーの約3倍の稼働率(試合数)があります。
そして1試合の平均観客動員数も日米に限れば野球のほうが圧倒的に多く収益面では大きく差が開いているはずです。
でも不思議なもので世界のトップアスリート達の年収比較ではいつもサッカー選手が野球選手よりも高給を取っています。
スポーツ・イラストレイテッドの世界のアスリート上位ランキング(2011年)では、サッカーのメッシ選手が推定4380万ドル(約34億6千万円)で全体7位、C.ロナウド選手が推定3880万ドル(30億6千万円)で同8位、ルーニー選手は推定2920万ドルで同18位、カカー選手は推定2730万ドルで同21位と、上位30位以内に6人も入っています。
野球選手はというとA.ロドリゲス選手が推定3600万ドル(28億円)で10位、イチロー選手が推定2400万ドル(19億円)で29位の二人だけです。
これは世界という単位で見ると野球よりサッカー人気が圧倒的に高く、それだけ世界中トータルするとファンの数も多いので、関連収入など稼げる金額も違ってくると推定できます。
ということは世界トップクラスの選手なら、野球選手よりサッカー選手のほうが効率よく稼ぐことができことになります。つまりプレーする時間(日にち)は野球選手の1/3のサッカー選手が、野球選手よりも多く収入があるからです。
ただし野球とサッカーでは現役選手でいられる年数が違うので(平均的にはサッカーのほうが短い)、生涯獲得収入でみるとまた違ってくるでしょう。
なので、野球に才能がありそうな子供は早くから日米の強豪チームに野球留学をしてメジャーを目指し、サッカーに才能がありそうなら、早めにヨーロッパへサッカー留学か武者修行するに限るということです。
もしどちらにも才能があり選べるなら、太く短く生きるならサッカーで、細く長く生きたいなら野球ということになります。
ちなみにランク上位の他のプロスポーツをみると、なんとプロゴルファーが1位、2位を独占しているんですね。
それからすると、子供の頃に野球やサッカーの才能があれば、それはたぶん運動神経が人より優れているということなので、将来のことを考えると、そのまま野球やサッカーを続けさせるのではなく、家族親戚がよく言い聞かせて中学生ぐらいから本格的にゴルフスクールへ通わせて英才教育をするのが経済的には成功するのかもしれません。現に最近そのような親を見かけます。
というのはゴルフは他のスポーツと比べ10代から60代まで第一線で稼ぐことができる非常に息の長いプロスポーツです。50代60代でも現役トップクラスとして活躍できるプロスポーツは、英国のスヌーカなどかなり限られてきます。
短期的に見ても他のスポーツ選手より稼げているわけですから(一部の人達だけが突出しているとも言えますが)、長期的に見ると生涯獲得できるお金は他の一流スポーツ選手よりも多くなる可能性が高そうです。もちろんそれはホンの一握りの選手ということではありますが。
最新のスポーツ・イラストレイテッド2012年のアスリート上位ランキングが出ましたので掲載しておきます。50位までです。
これを見ると、バスケット、ボクシング、アメフトの選手が数多く上位に多く入っていて、世界と言うよりもアメリカを中心とするスポーツがいかに稼げるかということがわかります。
いずれも日本では強烈なマニアはいるものの一般的にはそれほど人気が高くないスポーツです。逆にサッカーやレースはヨーロッパが中心でしょう。
そして日本人はお金を稼ぎたいならバスケットやアメフト、重量級のボクシングで欧米人に体格+運動能力で対抗できる人は極めて少ないのと、育成する環境や優秀な指導者もそう多くなく、この最新のデータを見る限りでは運動神経に優れた人は体格差をそれほど気にしなくてもよい野球、サッカー、ゴルフ、レーサーあたりに勝機を見出していくのがいいと判断できそうです。
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先月「国家戦略会議」(議長・野田佳彦首相)の「フロンティア分科会」(座長・大西隆東大大学院教授)が、日本のこれからの雇用の長期ビジョン「フロンティア構想」として報告書をとりまとめ、発表されました。
<フロンティア分科会報告書>
あらゆる力を発露し創造的結合で新たな価値を生み出す「共創の国」づくり (PDF)
これが大きくニュースとなって報道され、賛否両論ありましたが、ニュースを一読しただけだけではなんのことかさっぱりわからなかったので、少しまとめてみます。もちろん38年後といえば私はもうこの世とはとうにおさらばしているはずなので、どうでもいいっちゃいいのですが。
ニュースの概要は、
フロンティア分科会:40歳定年制など提言 実現は不透明(毎日新聞) 2050年の日本のあるべき姿を検討してきた有識者会議「フロンティア分科会」が7月6日、首相に提出した報告書は、雇用流動化で経済を活性化させるための「40歳定年制」の導入や、高所得者への社会保障給付の削減など大胆な政策を提言した。現状への危機感を踏まえたものだが、どこまで実現するかは見通せない。 (中略) そのための施策として、少子高齢化に対応して75歳まで働ける雇用環境を整備する一方、40歳定年を選べる制度作りも提案。働き盛りでひとまず定年を迎え、成長企業に転職することなどを想定している。 (後略) |
日経新聞はもう少し詳しく書かれています。
雇用流動化へ「40歳定年を」、政府が長期ビジョン、労働者の再教育を支援(日本経済新聞) 国家戦略会議の分科会は6日、国の長期ビジョン「フロンティア構想」の報告書をまとめた。国家の衰退を防ぎ、個人や企業が能力を最大限生かして新たな価値を生む国家像を2050年に実現するための政策を提言。「40歳定年」で雇用を流動化するなど労働生産性を高める改革案を盛り込んだ。 (中略) 改革案の柱は雇用分野だ。60歳定年制では企業内に人材が固定化し、産業の新陳代謝を阻害していると指摘。労使が合意すれば、管理職に変わる人が増える40歳での定年制もできる柔軟な雇用ルールを求めた。早期定年を選んだ企業には退職者への定年後1~2年間の所得補償を義務付ける。社員の再教育の支援制度も作る。雇用契約は原則、有期とし、正社員と非正規の区分もなくす。 もっとも定年制の前倒しには労働者の強い反発が必至だ。社内教育で従業員に先行投資する企業側の抵抗も予想される。改革の実現には転職市場や年功型の退職金制度、人材育成などと一体的な検討が必要だ。改革案は長期的な指針で、全 て早期に実現を目指すという位置づけではない。 (後略) |
ここでは「雇用問題」に限定しますが、上記で言いたいことは
前提
1)現在の60歳定年制は雇用の硬直性を招いている
2)現状のままでは企業は40年後には新興国に敗れる
そこで
3)付加価値の高い産業や仕事で時間や場所を選べる労働が理想
例えば
4)企業は40歳定年制も選択できるようルール改正する
5)早期定年者には1~2年の所得補償義務づけや再教育支援制度を実施
さらに
6)雇用は有期契約のみとし正規・非正規の区分を廃止する
と言ったところでしょうか。
これを見て感じたのは、あくまで雇用する側(使用者)の立場での論理構成だなと感じました。委員会の構成メンバーの多くが大学教授で、一般社会と企業の現実を知らなさすぎるというのが最大の要因でしょう。
つまり安い給料で元気に働いてくれる30歳代までの人を企業は積極的に使い、40歳代以上は体力も落ちて持病も多くなり、さらに仕事よりも家庭を中心と考えるようになるので、ごく一部の役員候補以外は自動的に若年定年制にして追い出し、企業は身軽になって国際競争力をつけようと言っているかのようです。
そしていったん役員になりさえすればそれこそ70代でも80代でも何歳でもOKよと。それは支配層にとっては夢のようなパラダイスでしょう。
しかし現実はというと社会保障費削減のあおりを受けて、年金受給開始が遅れ、働きたくなくても定年を延長して65歳に、さらに70歳にしようという方向まで決まっています。
そしてこれからの主役となってくる若い新卒の社員達は、ずっと定年までひとつの会社で働きたいという願望が年々強くなってきています。
これらの記事の「40歳定年」と言っているのは、どうも現在の60歳定年と同じ意味の定年ではなさそうで、一部の企業で導入され始めている「選択定年制」のようなものなのかなと最初は思いました。
もし現在の「選択定年制」であれば辞める辞めないは雇用者側が判断するのであって、長くそのまま働きたい人は残ってもなんら問題はないのですが、ここではそうではなさそうです。
結局「使用者側が柔軟に決められる定年制」と呼ぶべきでしょうか。まるで使用者が絶対的立場で強く、従業員を奴隷のように扱い女工哀史を生んだ明治、大正の頃の大企業労使関係のようで、時代を逆行しているように感じます。
また現在は有期と無期が入り交じっている雇用契約を、すべて有期雇用にするということは、欧米の雇用契約に近づけようという意味合いなのでしょうが、これも使用者側にとっては誠に都合がよい雇用形態です。
通常有期雇用契約と言えば最大で1年間ですから(プロ野球の3年契約とかは雇用契約ではなく球団参加契約)、使用者が毎年残したい人だけ選抜し、あとはその時の業績や気分で自由に解雇ができるという使用者側からすると願ってもない夢のような話しです。
この改革案は直ちに政府方針となるわけではないとのことですが、こうまでして学会や政界はパトロンの経済界におもねって雇用の流動化を推進し、アジアの新興国に対し経済や政治で必死にリードを守っていく必要が本当にあるのでしょうか。
超高齢化に向かうこの社会において、しゃかりきになってアジア各国と経済競争をするのではなく、国内内需に重点を置いて世界に羨ましがられる国や社会インフラを作り上げ、日本へ行けば世界でトップクラスの医療、介護、エンタテーメント、リゾートなどの質の高いサービスが得られ、世界中(のお金持ち)から老後はこの安全で清潔な国に移り住みたいと思ってもらえる国を目指すほうが、国際社会の中においてずっと存在感が増すのではないでしょうか。
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カイシャデイズ (文春文庫)
この本が8作目となる山本幸久氏の小説を読むのはこれが初めてですが、読んでいるとベテラン売れっ子作家が書いたような手慣れた読みやすい文章が私に合っていてとてもいい感じです。
著者山本氏のデビュー作品は2003年に小説すばる新人賞を受賞し、その後は年間2本ぐらいのペースで小説が出ていますが、なぜかあまり書店で目にとまることがありませんでした。どの作品も高い評価を受けているようですが、対象とする読者ターゲット層が曖昧で、小説のテーマ自体が若干地味だからでしょうかね。
この小説の登場人物は都内にある内装・設備会社で働いている人達で、章立てごと営業、施工管理、設計、新人、社長、古株お局様など年齢も仕事の内容も違う主役達が次々と入れ替わり視点が変わっていきます。著者自身は学校卒業後にこういう会社の勤務経験があるので、この業界の話しはお手の物でしょう。
しかしタイトル通り、会社の日々の出来事が淡々とつづられているだけで、なにか大きな事件が起きたりもせず、また無意味に人が殺されたり、惜しまれながら若くして誰かが病死したりする最近の小説の風潮ではなく、したがって無理矢理ストーリーを盛り上げようとはせず、普通のサラリーマンの日常が積み重ねられていきます。
と、書いてしまうとなんだか平凡すぎて面白くなさそうに聞こえてしまいますが、決してそうではなく、読む側も「こういった仕事のトラブルってあるよな」とか「ここまでひどくはないけどご無体なこと言う客はどこにでもいるよな」って頷きながらも楽しく読み進めていけるって感じでしょうか。
そして場面に盛り上がりが欠ける分、それぞれ主役(語り部)になる登場人物がみんな個性的で曰く付きで、そして魅力があり、読者がそれぞれの登場人物に自分を重ね合わせることもできそうです。そしてこの会社で一緒に働く仲間として入り込めるような感じです。会社創業時に雇われ今では古参となった女性社員の章は、浅田次郎氏が描く女性のタッチになんとなく似ていたりします。
一見すると確かに地味な小説ですが、なかなかの秀作で、できればこのメンバーでシリーズ化をしてもらいたいものです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
レンタル・チルドレン (幻冬舎文庫)
山田悠介氏は1981年生まれの小説家で、2001年発表のデビュー作「リアル鬼ごっこ
ストーリーは、タイトル通りで、病気で最愛の息子を5歳で亡くしてしまい、生きる気力もなくしてしまった夫婦が、あるきっかけから知ることになった身寄りのない子供を有料でレンタルできる会社へ行きます。そして会社のデータベースで死んだ息子と生き写しにそっくりな子供を見つけます。
その子供を我が子の再来と信じ、自宅へ連れ帰ったことから様々な出来事が起きていきます。そしてなぜ息子とそっくりな子供が存在したのかなど子供レンタル会社の謎が徐々に明らかになっていきます。
ストーリーは極めてシンプルかつ内容は荒唐無稽で、特に読者をうならせるようなひねりが効かせてあるわけではありませんが、近未来SFホラーというジャンルでしょう。
この手の作品は比較的若い年代層にとってはコミックと同じような感覚で楽しく読めるのではないでしょうか。そのコミックで言えば内容は全然違いますが大ヒット作「賭博黙示録カイジ」のような、若者向けのとっ散らかったアナザーワールド的な感じが似ています。
ただこの手のストーリーは、あまりにも現実社会を知りすぎた50過ぎのおじさんが読むと、なにか薄気味悪さだけを感じ、読んでいて楽しい小説ではありません。それならばいっそクローン技術の社会問題テーマとして20年も前に書かれた帚木蓬生氏の「臓器農場
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
影法師 (講談社文庫)
2010年に単行本で発刊され、この6月に文庫化されたばかりの著者初めて?の時代小説です。
「百田氏と浅田次郎氏の作品の共通点は?」と、問いかけをすると、おそらくはどちらも「ストーリーで読者を泣かせる」と言うのが私の答えなのですが、浅田次郎氏の場合は主に女性的な涙、百田氏のそれは男性的な涙という点に違いがあります。
もっとも先日読んだ百田氏の「モンスター
「影法師」の主人公は最下級武士の出で、子供の頃まだ幼い妹を守るため上位武士に逆らった父親が主人公の目の前で斬られてしまい、その後なにかと上位武士との確執が生まれていきます。
そして当時は厳格な身分制度があるため下級武士の子が上級武士を超えて出世することはできませんが、努力を積み重ね、そして様々な幸運にも恵まれ、やがて藩主からも認められるようになり異例の出世を果たします。
その順調に見えた主人公の飛躍には、主人公が考えもしなかった子供時代からの親友の助けがあったことが後になってから判明していきます。そのサポートが本書タイトルの「影法師」となっているものと思われます。
「永遠の0」では深い家族愛を貫くための自己犠牲を描きましたが、こちらは男の友情と藩のため大きなことを成すための自己犠牲を描いていると言っていいでしょう。そのため家族を持つ身としては「永遠の0」には泣けましたが、こちらの友情に関しては年を取りすぎたせいか感動はすれども泣けるようなところまではいきません。
おそらくは時代劇映画にふさわしいストーリーでもあるので、きっとそのうち「永遠の0
◇著者別読書感想(百田尚樹)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あたりまえだけどなかなかできない 51歳からのルール (アスカビジネス)
2010年5月に発刊されたこの本は、31年のあいだ三井物産やホリプロ、リンスステーションなど大中小の企業に勤めてきた著者が、サラリーマンを卒業してから書かれたものです。
副題にもなっていますが、50代というのは人生の最終第4コーナーであると同時に、老後に向かう残りの人生の第1コーナーであるという言葉にビビッときました。
でも著者はさすがに早稲田卒で物産に入り海外駐在経験をし、転職後も企業の役員を務め、定年を待たずに新たに起業をしてと、普通のサラリーマンからするとエリート街道をまっしぐらに進んでいる人生で、そういう人の考え方に共感し合えるはずがないじゃんという思いも正直あります。ま、しかし人の50代の生き方を知ることは悪いことではないので読み始めました。
やたらと司馬遼太郎の「坂の上の雲
内容は見開き2ページ分がひとつのテーマとなっていて、それが100あります。それだけに文章は極めて簡潔にまとめられていてわかりやすく、しかも自慢して偉ぶったり、過去の仕事を自慢するようなところがまったくなく、逆に昔の自分の行動を卑下しすぎてるのではと思うぐらい低姿勢に書かれています。たぶん著者と会って話しをすると、すごくいい人なんだろうなと想像ができます。
そして100もテーマがあるので、その中のいくつかには自分が至らなかったなと反省する箇所が発見できたり、耳が痛い話しだなと考えさせられるテーマがあったりします。
ただ人それぞれ考え方や価値観が違って当たり前なので「この著者とは家族に対する考え方が私とはちょっと違うなぁ」と感じたり、上記の読書の趣向が違っていますが、親しい知人と飲みながら軽い議論をしているようの感じで読めて、それなりに楽しむことができます。
読む側が勝手に気に入りそうな章を選んで読めばいいことですが、100話も無理して詰め込まず、この中から特に厳選した50話ぐらいが今のスピード時代にはちょうどよかったかもです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
バケツ
今年47歳になった著者北島行徳氏のことはこの本を買って初めて知りました。今回の7月後半の読書では百田氏以外はすべて初モノという珍しい結果です。
かなり前に「障害者プロレス
この本のタイトルの「バケツ」とは主人公が勤務する児童養護施設で出会った軽度の知的障害をもった盗癖のある少年のあだ名です。
この少年は母親が子供を捨てて失踪後に、穴が開いたバケツに自分の着替えを入れてこの養護施設に送られてきたことからそういうあだ名がついています。
またこの養護施設では普通に体罰がおこなわれていて、少年の背中にはひどい傷がついています。そのような境遇にありながら、明るく前向きに生きようとするバケツに主人公は深く関わっていきます。
養護施設では18歳以上は留まることはできず、肉親は姉がいるものの、男性と暮らしていて引き取ることはできないと言われ、仕方なく主人公が自分で少年を引き取って世話をすることになります。この点について縁戚関係もない人が顔見知りというだけで障害者を引き取り同居するというのは実際あり得るのかよくわかりません。
もしそのようなことができると、本書の中でも出てきますが福祉事務所から「障害者を食い物にしてピンハネしている」と思われても仕方ありませんし、さらなる虐待や強制労働、脱法行為などが起きても不思議ではありません。おそらく著者は障害者の雇用の実態に詳しいので「いろいろ反論もあるだろうけど現実はこうなんだよ」ということを書かれているのかも知れません。
主人公は養護施設を辞め、バケツを引き取って一緒に生活をしていきます。そして一緒に仕事をするために最初は自分もよく通っていてノウハウを持っている日焼けサロンの経営を始め、次に無認可保育園、さらに高齢者向けの便利屋サービス業まで始めますので、なんとすごいバイタリティです。
子供の頃から気が弱いことを気に病んで、ボディビルディングを始め、マッチョな身体になったものの、気の弱さは大人になっても変わらないという主人公ですが、なかなかどうして、こう次々に事業を立ち上げるなど、普通の若者には考えられないバイタリティの塊と言えます。その主人公があこがれる幼なじみの年上のダンス教師との関係もキラッと光っていてとてもいい小説です。
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いまでは電車やバスに乗ると当たり前のように優先座席(シルバーシート)があります。この優先座席、高齢者・身体障害者・怪我人・妊婦・乳幼児連れなどを対象にできるだけ席を譲りましょうという主旨で1970年代から徐々に拡がってきました。
1970年代と言えば、高度成長期のど真ん中で、団塊世代が一気に社会に出てきて、通勤時には電車もバスも超満員のすし詰め状態が一番激しかった頃です。
そういう若い世代が多いときに、敬老精神や身障者を守るマナーを広く国民に植え付けるという意味では絶妙のいいタイミングだったのでしょう。
しかしそれから40年が過ぎ、すでに国民の4人に一人、まもなく3人に一人が高齢者となる社会に、ごく一部に限られた優先座席が果たしてこのままでいいのか疑問でもあります。
つまり優先座席がわざわざある以上「年寄りや身障者はまず優先座席に行くべきで、優先席以外で当たり前のように席を譲ってもらえると思うのは大きな勘違い」と普通の人が思っても不思議ではありません。
優先席付近とそうでない席で、高齢者や幼児を抱えた人が、席を譲ってもらえる確率はかなり違っています(筆者調べ)。
高齢者と妊婦や幼児連れ、障害者などを含めると優先席を必要とする人は年々増え続け、時間帯にもよりますが、電車やバスの利用者の1/3ぐらいになってきていると思われますが、優先席数は座席数全体の1/9~1/10ぐらいしかないのが実情です(小田急電鉄車両の場合)。
それに4年先だち1999年には関西の阪急電鉄および能勢電鉄・神戸電鉄が全席優先席と定めましたが、不評なことから2007年には廃止して、従来の特定の席だけに優先席を設ける方式に戻りました。
いずれにしてもそれがうまくいかない理由として「席が差別化されてないと譲ってもらえない」ということが一番の理由だそうです。ま、なんとなくわかります。
東京都の地下鉄ではこの6月より優先席を増加させました。いわゆる優先席の常道である車両の端、連結部分の近くをいままで片側だけだったのを両端ともすべて優先席としました。これならわかりやすくて、いいかもしれません。
多くの場合、優先席付近では医療機器に影響を与えないよう携帯電話の使用は控え、電源を切るようにと大きく表示され、時々アナウンスもされますが、実際それを守っている人はあまりいません。そんな多くの人が守れもしないルールをそのまま放置しておいていいのかこれも疑問に感じている点です。
ごくまれに「ここは携帯電話は禁止だよ」と注意をする勇気ある人がいますが、逆ギレされて、中には事件に巻き込まれてしまうことがありますので、おいそれとできることではありません。
電車内で携帯使用注意され、ホームで線路に突き落とし 殺人未遂で逮捕
バス車内での電話使用を注意され、催涙スプレー噴射
上記のような逆ギレ事件はいくらでもあります。
以前男性が電車内で女子大生に痴漢をしたと逮捕されましたが、どうもその後を調べていくと、電車内で携帯電話を使用していたその女子大生に注意したところ、その意趣返しでえん罪をきせられた可能性があるようです。
結局その男性は容疑不十分で無罪釈放されましたがそれまで21日間も拘留されました。釈放後国家賠償請求の民事裁判を起こしましたが今度は「痴漢をしていない証拠」が出せずに敗訴となっています(男性の立場からするといったいどういう証拠を出せというのだろう?)。
そういう報道や事例を知るとおいそれと人に恨みを買うようなことなどできません。
話しを優先席に戻して、よく「大人が優先席に座ったまま、高齢者や身体障害者が近くに来ても席を譲らないのはけしからん」という偽善的な話しをよく目にします。
しかし優先席に座っている「普通に見える大人」にどのような障害や優先席に座っている事情があるなんて、外見だけではわかりません。一見健常者に見えても、長くは立っていられない怪我や病気、苦痛を持っていないと、どうしてわかるのでしょうか。
私は股関節症を煩い、外見上は普通の健常者と変わりませんが、長く立っているのがつらく、席が空いていれば優先席であろうとどこでも座ります。
しかし、優先席に座ったときは、精神的に非常につらいことになります。それは気のせいかも知れませんが上記のように「なんでお前がここに座ってんだよ」という刺々しい周囲からの視線です。そして混んでくると肉体的痛みと闘うか、それとも精神的苦痛と闘うかのせめぎ合いをすることになります。
よぼよぼで今にも死にそうなお年寄りや、足に包帯を巻いて松葉杖でもついていれば、そのようなことは思われないのでしょうけど、世の中には身体にハンデを抱えながらも、できるだけ健常者と同じ仕事や生活をしようと努力し、そしてその努力をすればするほど、健常者と同じ扱いをされてつらい思いをします。
なにが言いたいかというと、世の中には自分とは違う様々な事情を抱えた人がいるので「外見だけで判断するんじゃねぇ!」ってことです、要は。
それでも、目の前にいかにも譲って欲しそうな顔をした高齢者がやって来た場合は、黙ってすっと立ち上がって席を譲っています。
しかしそういう高齢者に限って、大きなリュック背負って山歩きを楽しんできた帰りとか、仲間とつるんで観劇してお土産の紙袋をいっぱい抱え元気そうなおばさま連中だったりするんですけどね。それも外見だけではわからないので仕方ありません。
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627
30年来ずっと仲良くしている友人の話しですが、8年ほど前に40代後半で上場企業を依願退職し、同時に自己資金で資本金1千万円の中小企業向けコンサルタント会社を立ち上げました。
起業後しばらくは今までに知り合った知人や友人を中心に順調に仕事を増やしていき、また新たな顧客獲得セミナーを頻繁におこない「さすがにパワーと人徳のある人は違うなぁ」って、9割は素直に喜び、1割は妬ましく思い、頼まれれば、報酬などまったくなしで、喜んで人の紹介や営業協力など手伝ってきました。
しかし4年前にアメリカでリーマンショックが起きてその様相が一変しはじめました。アメリカで4年前に起きた大きな経済危機は、日本の大企業だとほぼ同時に影響がありますが、彼のやっている個人零細企業への影響はそれから約1年後に遅れてやってきました。
考えてみるとコンサルタントとその販売代理業務は連動していることが多かったので、ひとつがダメになるとドミノ倒しのように崩壊していきます。もちろんその他にも全般的に経済不況のため新規に顧客が獲得できないということもあります。
それでも、人を雇ったりはしていなかったので(自分と奥さんだけで事業を運営)、日々の経費は都内に借りていた小さなオフィスだけで済み、残ったコンサル契約と、さらに新たなビジネスを模索しつつその後2年間は踏ん張ってきました。
しかしやがては独自のオフィスを維持するのも難しくなってきて、まずはそれを解約しました。そして以前から代理店として活動してきた知り合いの会社の中にデスクを置いてもらい、そこを拠点として営業活動をおこなってきました。こういうときに少しでも助けてくれる人がいるのは心強いですね。
しかし、一向に回復しない景気と取引先や営業先の予算縮小による販売不振で限界が近づき、資本金分で回してきた事業資金もとうとう底をついてきました。
一般的にここで考えるのは、
(1)自分の貯金や資産を取り崩し、独力でできるところまでやる
(2)親・兄弟・親戚・知人・インキュベーター問わず出資者を集め、当面の事業資金をかき集めて事業を継続する
(3)身売り先を探す
(4)廃業する
の選択肢があるでしょう。
彼の立場になって考えてみると「もう一旗揚げよう」という気力やモチベーションはまだあるものの、年齢から来る体力的な衰えや、長いあいだ成果が出ないことによる精神的苦痛により弱く低くなっているのは仕方がありません。
財産は少しローンの残っているマンションと貯金が少しです。それだけでは優雅に早期引退というわけにもいかないでしょう。
しかし彼や私が社会人になった30数年前頃は、企業では55才定年というのが一般的で、多くのサラリーマンがハッピーリタイアメントをすでにしていた年齢で、現に自分の親がそうしてきたことを間近で見ています。
その頃と今では平均余命や職業意識も違ってきていますが、それでも身体のあちこちが悪くなり、無理も利かなくなり、そして精神的にも充実しているとは言えません。
そんな中で、彼が選択したのは廃業です。資本金1千万円の株式会社を設立していましたが、今後収益を維持し増やせる見込みがなく、法人を身売りするのはもちろんのこと、維持していくのも無理と判断しました。
他人から見るとおそらく普通によくある「中高年者の脱サラ失敗の図」ですが、私もいろいろと手助けをしてきた会社だけに、簡単に割り切って見ることができず、つらく残念な思いです。
私自身も40代前半になかなか再就職が決まらなかった時、別の知人の協力を得て独立をする直前までいったことがありました。
偶然にそのタイミングで希望していた会社の就職内定が突然決まったので、自然消滅することになりましたが、もしその時に独立して起業していたら、間違いなくすぐにつぶしていたことでしょう。
それだけに立ち上がりが順調だった彼の事業の失敗には私自身他人事とは思えずたいへんこたえます。
ただもしここで、上記の1)や2)を彼が選択し、私に出資の要請をされたり、出資してくれる先の紹介を依頼されたりすると、これも困ったことになってしまいます(出資できるほどのお金は自慢じゃないですが持っていません)。
一度始めた事業は「始めるよりも終わらせることのほうが難しい」とよく言われますが、まったくその通りで、見込みがないのがわかっていても、どうしても撤退したり廃業するのは後ろ髪を引かれ、ズルズルとより悪い破滅の道を歩んでしまうことがよくあります。特に多額のお金が絡んでいたりするとなおさらです。
友人はその後の計画はなく、まだ真っ白のようですが、底なし沼へ深入りすることなく、そういう重大な決断をしたことは、大いに尊重するとともに、周囲には誰にも迷惑をかけることなくスパッと終わらせる彼のやり方が、とても素晴らしいと称えさせてもらいます。
そうした思い切りは、私にはなかなかできそうもありませんから、事業家としては成功する見込みはなさそうです。
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