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リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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大卒の就職率が年々落ちてきているような話しになっていますが、実際のところはどうなのか、自分なりに事実を知るために統計データを集めてみました。
一概に就職率と言っても、各大学が公表する就職率はその大学独自のものなので、大学同士の比較には使えても、全体の統計には向きません。
一般的に使われるのは厚労省と文科省が共同して出している「大学等卒業者の就職状況調査」です。
まず、一般的に公表されている就職率(就職決定者/卒業生のうち就職希望者)と、就職希望率(卒業後、就職を希望する人の率)のグラフです。こちらは1997年から2013年までの16年間のデータしかありません。
これを見ると、2008年3月卒の96.9%を最高にして、その後リーマンショックの影響が大きかったと思われますが、91%までダウンし、その後2012年3月卒以降、93%程度まで持ち直してきています。
直近の2012年と2013年3月卒の93%は過去16年間を見ると、決して悪い数字ではありません。卒業後に就職を希望する就職希望率も凸凹はありますが、概ね70%前後で推移していてあまり変動傾向は見られません。
次に、大学全卒業生に対して就職した人がどれほどいるかという就職率と就職者数をグラフにしてみました。こちらは1950年からの63年間の推移です。
このグラフの就職率は「就職者÷卒業者」で算出されますが、その母数を卒業者全員とするので、実際には大学院などへの進学者、家業に就く人、卒業後すぐ起業したり、医学部の場合は臨床研修医になったり、就職を希望せずフリーターとして生活している人なども数多く含まれることになります。
つまり就職率60%と言っても、就職しなかった40%のうち39%は就職を希望していない場合もあり得るわけです。それについては後ほど。
例えば景気が悪くていい就職先が見つからなければ進学しようという裕福な人もいるので、一般的に不況時には卒業後の進学率が上昇し、結果就職率を下げる結果となります。
また時代の変化と働き方の多様化で、学生時代のアルバイト先でそのままフリーター生活をおくったり、起業して就職しない人も50年前と比べると相当多くなってきているでしょう。
こちらのロングレンジのグラフで見ると、就職率はバブルが崩壊する1992年頃までは70~80%をずっと維持してきましたが、その後20年間は60%前後まで下がってきています。
1990年頃から就職率が急速に落ち、就職者数も2005年頃までは減少傾向、2006年から2009年までは上昇へと移ります。ここ最近はちょっと上下動が激しそうで、企業の採用意欲にもやや混乱が生じているようです。
一方大学卒業生は2000年頃から横ばいとなり、今後は少子化と大学授業料の高騰の影響もあり、これ以上増えることはあまりなさそうです。
このグラフを見る限り、就職率(ピンク色)は下がってきていると言えそうです。しかし大学生の卒業者数と就職率の関係を見ると、卒業生が増加すると就職率が下がり、減ったり横ばいになると就職率は上がるという関係性も見られます。
つまり、大卒者の就職率が悪化する原因のひとつには大学への進学率が高まり卒業生が増えすぎたためとも言えるわけです。
次に文科省の「学校基本調査」を見てみましょう。こちらで卒業後の進路がある程度把握ができます。古いデータは見つからなかったので2003年から2012年までの大学卒業後の進路をグラフです。
卒業者のうち、就職した人の率はこの10年のあいだでも55%(2003年)~70%(2008年)とかなり幅があります。進学率は11%(2003年)~16%(2010年)と増えていますが就職率ほどの開きはありません。
最近は若者の非正規雇用問題が叫ばれているので、さぞかしここ数年は大卒者の卒業後に「一時的な仕事に就いた者≒非正規雇用」が多いのではと思いきや、2003年の4.6%から徐々に下がっていて、2008年は2.1%まで下がり、2012年は少し増えて3.5%というところ。
意外にも騒ぐほどには大学卒業後の非正規雇用は多くない(100人に2~3人)と言えるのではないでしょうか。
おそらく大卒後3年以内に正社員を退職し、フリーターとなる人も多いと聞きますので、就職率とも併せて大学卒業しても正社員として就職できないという錯誤がまことしやかに言われている気がします。
決して大卒後に就職できずフリーターになったり、「進学も仕事もしない者」になった人が、ここ10年間を見る限り現在だけが異常に多いというわけではなさそうです。
そしてこのグラフで見るべきは、就職者数(グラフの薄青色)で、リーマンショックが起きた2008年頃までは順調に増加傾向にあった大卒就職者数が、2010年に一気に下落しました。
やはり就職者数は景気の行方に大きく左右されます。就職者数が減った分、増加したのは「進学者」「一時的な仕事に就いた者」「進学も仕事もしない者」です。
謎なのは「進学も仕事もしない者」(グレー)の数が「進学者」(青)よりも常に上回っていて毎年9万人前後に達します。この人達はいったいどういう人なのかがよくわかりません。
想像するに、留学する準備(語学の勉強とか)をしている人、臨床研修医のような立場の人、起業した人その準備をしている人はまぁわかりますが、今の世の中で大卒後自宅で花嫁(花婿)修業をしている人がそれほど多いとも思えませんし、ニートも毎年3万人が増えていると言ってもそれは全年代に対してのことですからやっぱりよくわかりません。
もしかすると農業や個人商店などの家業に就く人の場合、就職ではなくここに入ってしまうのかも知れません。この数字の多さが今後の脅威(例えば年金不払いや生活保護受給の増加とか)にならないことを願うばかりです。
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著者別読書感想INDEX
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ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)
2003年の作品で、受賞は逃しましたが直木賞の候補に選ばれた作品です。少し前には「ハルカ・エイティ
主人公の女性の小学校時代から中学校時代の話しがメインで、同級生や親友、先生などの狭い範囲の中での交際や恋愛、友情、痴話喧嘩などがギュッと詰まっていて、50も半ばのオッサン(自分)にとっては、まぶしいような、あまりにも遠すぎて実感が湧かず、残念ですが読んでいてあまり愉快なものではありません。
小中学生の頃は男子より女子のほうが成長が早く大人だと言いますが、私の中学生の頃と言えば、男ばかりのクラブ活動で毎日汗まみれだったことや、せいぜい同性同士でエッチ系な映画を見に行ったり、ごくごくまれ~に(健全な)デートと言ったところで、この小説に登場するような「あいつとあいつは完全にデキている」とか「先生を異性として見る」というような浮ついた話しはほとんどなかったような気がします。その頃の私の狭い範囲の中ではということですが。
しかし現実には小・中学生同士の異性関係や教師との関係など、事件や話題としてはよく社会問題となっていることもあり、著者が中学生当時にも、そういうことが実際に起きていたり、噂にあがっていたのでしょう。
ただ、なんというか、あまり面白味のない平凡な毎日に、思春期を迎えた女子中学生が性に目覚め、やがては破綻を迎えるというできれば10代、遅くとも20代前半のあいだに読んでおくといいかもと思う作品でした。ま、中学校の校内の図書館には置いてはないでしょうけどね。
◇著者別読書感想(姫野カオルコ)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
終の住処 (新潮文庫)
この本が発刊された2009年当時著者は44才、まだ夫婦の機微や人生について経験上から多くを語れるわけではないでしょうが、意外にも老成されているのか、それとも小説家としての才能なのか、なかなか味わい深い作品です。この「終の住処」は2009年の芥川賞を受賞しています。またこの本には「ペナント」という短編も一緒に収録されています。
文章は読みやすい文体で淡々としながら、改行は少なく主人公の思いがダラダラとつづられています。ただ、主人公のサラリーマンが、妻と11年も会話を交わさず、その間に8人の女性と浮気を続けているというストーリーにはどうも現実性がなく、ホラーかSF小説を読んでいるような気がします。
例えば「普通のサラリーマンが、電車の中で目があっただけの見知らぬ女性の後をつけていって、そのまま自宅に入れてもらって関係を持つ」なんていうのは、エロ系男性週刊誌の小説でもあり得ないでしょう。
この主人公の自慢たらしい半生とユニークな夫婦生活を独特の文体で表現したことが、人の内面を見事に浮かび上がらせたかはともかく、賞に値するものなのかは、私にはよくわかりません。
「ペナント」も軽いタッチの作品ですが、私も小学生の頃にペナントを集めていたことをふと思いだしました。今では買うこともありませんが、当時ペナント集めはそこそこ流行っていて、自分が行った先だけでなく、親や兄弟が行った先でも必ずペナントを買ってきてくれて、壁に貼る場所がなくなり、天井に円を描くように貼っていた思い出があります。ちょっと懐かしくなってこの小作品には好意を寄せました。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
判決の誤差 (双葉文庫)
2008年発刊、2011年に文庫化された作品です。本格的社会派ミステリー作品もありますが、コミカルな内容のものが多く、気楽に読めてしまえるのが特徴でもあります。2008年には自ら監督・制作・脚本・音楽とこなした「生活保護打ち切り隊 [DVD]
この著者の作品は、2001年に椎名桔平主演で映画化もされた「溺れる魚
この小説は2009年から施行された裁判員制度についてコミカルな小説仕立てで作られていますが、2008年の初出ということは、まだ裁判員制度の実例がない時に書かれたものです。したがって、現行の制度からすると、おかしなところもありますが、それはご愛敬ということで、栽培員制度が始まる前に書かれたというところに価値を見出せそうです。
ストーリーは、エリートサラリーマンの他、パチンコばかりしていて生活保護を打ち切られた暴力性向のあるオヤジ、親の遺産で派手な生活をおくっている躁鬱病持ち、女子高生に恐喝されているオタク、落ち目になってきて会社をクビにされた元アイドル歌手など、現実的には選ばれそうもない裁判員ばかりが集められ、殺人事件の裁判を進めていきます。
こういった法廷ドラマの場合、最後の判決直前にどんでん返しがあり、最後の判決でクライマックスを迎えるパターンなのですが、この小説ではそのあたりの詰めというか盛り上がりに欠け、バカバカしくもなんとなくドタバタしたままスッと終わってしまったという感じです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「対話」のない社会―思いやりと優しさが圧殺するもの (PHP新書)
「闘う哲学者」として有名な著者はいわゆる昭和時代の頑固オヤジとも共通するところがあり、好き嫌いが激しく、筋の通らないことが頑として認めず、上司であろうが有名人であろうが、間違っていると思うことはズバッと指摘をして嫌われるというなかなか現代社会には珍しい大学教授です。
以前「どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?
この本でも序盤に授業中に私語をする学生の話し、私語が止んでも今度は死語となってしまう感性などについて、誤解を恐れずズバズバとわかりやすく教育論を展開されています。
特に日本中にはびこっているマナーの告知や標語(ポスターや放送)にはかなりの枚数を割いて不快感を表し疑問を投げかけています。確かにどこの役所にもバカのひとつ覚えみたく交通安全や障がい者へのいたわり、不法投棄の防止、ルールを守って安全な暮らしを的な言葉が氾濫しています。私は特に駅や車内での不要な放送が多すぎるといつも憤っています。若い人のように大きな耳栓(え?違う)をしようかと思っています。
一方では、駐輪禁止の大きな看板の周辺には大量の放置自転車があり、電車の優先席付近で携帯電話の使用を禁止する警告があちこちにベタベタ貼られ、さらに車内放送でも繰り返し注意喚起しているにもかかわらず、優先席でなにはばかることなく携帯電話を使っている人が多くいるのが今の日本の現状です。外国では車内で電話使うのは当たり前という声も聞きますが、なにもそうだからと言ってルールを無視して真似しなくても。
著者は、それらの原因のひとつには、子供の頃から、無意味で退屈な校長先生や会社に入ってからは社長や上司の訓辞を聞かされ、さして意味のない注意喚起ポスターを毎日眺め、館内、車内で放送を聞かされているうちに、人の話や注意を真面目に聞くという感覚が麻痺し、人が自分に話をしているときでも、自分は関係のないことをしても平気という習性になってしまっていると。
そして「思いやり」や「優しさ」を押しつけることで、人との対決を避け、結局は対話をさせない風土が根付いてしまっていると著者は言っています。
それは「思いやり」や「優しさ」という美名の元に相手を傷つけないよう配慮して沈黙する社会ではなく、言葉を尽くして相手と対立し最終的には責任を引き受ける社会で、他者の異質性を尊重する社会を目指すべきではないかと言っています。
さらに、対話を望まない人は、それも自由であるものの、そうした行動は同時に他人の言葉も封じていることとなり、他人の叫びを聞かない(聞こえない)耳を作ってしまい、それを圧殺し、対話を求める人に対して加害者であると結論づけています。
様々なエピソードが面白く(調布市内の無法自転車置き場の話しや交差点に置かれている「守ろうよ 私の好きな 街だから」という立て看板などに対するクレーム)よくここまで言うなと思いますが、話しはストレートでブレがなく快活です。
◇著者別読書感想(中島義道)
【関連リンク】
6月前半の読書 誰か Somebody、発達障害に気づかない大人たち、ひまわり事件、錏娥哢た(アガルタ)
5月後半の読書 散る。アウト、盗作(上)(下)、黄昏の百合の骨、兎の眼
5月前半の読書 すべてがFになる、マンチュリアン・リポート、砂の上のあなた、寝ながら学べる構造主義
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著者別読書感想INDEX
725
製造業の場合は、最初は町の小さな個人経営の店からスタートし、やがて世界に誇れるホンダやパナソニックが生まれてきたように、規模を拡大化していくところも出てきたのに、農業など一次産業ではなぜか大規模な事業として成功し、国際的な企業になったところがありません。
日本の農業は有史以来ずっと個人か零細経営でおこなわれてきて、それじゃ国際的な競争に勝てるわけもないし、ましてや補助金や有利な税制なしに事業を長く継続していくことすら難しいだろうという話し(何事にも例外はありますが)には異議なしです。
なので、日本の農業も生産性を高め国際競争にも負けないように、個人主体の農業を集約し、大規模農業に変えていく必要があると言われています。それは実際に可能なことでしょうか?
ちょっと話を変えて、日本と比べるとずっと国土の狭いオランダが世界の農産物輸出額で2位というのにも驚かされますが、その農業は国を挙げて徹底しています。
農産物・食料品の輸出 国別ランキング(2011年 単位は百万米ドル 出典UNCTAD)
| 1 | アメリカ | 131,254 |
| 2 | オランダ | 114,762 |
| 3 | ドイツ | 79,592 |
| 4 | ブラジル | 77,389 |
| 5 | フランス | 73,724 |
すごい!最先端ハイテク農業(NHK)
| いま国や農業関係者が熱い視線を注いでいる国がある。九州と同程度の面積にも関わらず、世界第2位の農業輸出国であるオランダだ。その秘密は、世界最先端の「スマートアグリ」。日本のIT農業や植物工場とは桁違いの規模と徹底ぶりで、トマトやパプリカなどを栽培している。東京ドーム何十倍もの敷地、光量やCO2濃度など500以上の項目で制御された人工繊維の畑。さらに、コンサルタントが研究機関の先端技術と農家を結び、常に最適な農業が追求されている。 |
30年前まではオランダの農業も日本と同じような規模、生産性だったのが、日本は国策として人モノカネを都市部に集中させ、工業やサービス、金融へ重点を置いてきたのに対し、オランダはフィリップスやユニリーバなど世界的に有名な工業製品もありますが、農業の将来を見据え、国を挙げて力を入れてきた結果ということなのでしょう。
これから日本の人口は減るものの、世界人口はずっと増え続けますから、日本の農業もうまくやれば有望な輸出産業となり得るはずです。土地も農村を中心に休耕地が増え、温暖化の影響で耕作できる地域や期間が増えているにも関わらずです。
しかし残念ながら、なにも変えたくないという抵抗勢力には逆らいたくない行政も政治も動かず、そしてTPP交渉において「日本の農業を守れ!」と既得権益者と一体となって気勢を上げる結果となっています(私はいまだTPPの全体像がわからず賛否保留です)。
一方、製造業を含む第二次、第三次産業は、2000年以降、円高と新興国の追い上げにより、動きの鈍い巨大企業が国際競争で負け相当なダメージを受け、それと対応するかのように、ずいぶんと前から「起業マインドを育てなければ」とか「日本でグーグルやアマゾンのような新規ビジネスをなぜ興せない」と言ったベンチャー待望論的な論調が起きています。
起業すると言うことは基本的に個人か零細からスタートするのが一般的ですので、上記の話しを要約すれば「一次産業は個を集約して大規模化を目指し、二次三次産業は零細に帰れ」とそれぞれ現在の状態とは反対のことを言っているのに過ぎず違和感を持ちます。
違和感の原因は、日本には二次三次産業においては、すでに中小零細企業はいっぱいあり、法人格の99.9%が個人零細企業と言ってもいいぐらいです。つまりベンチャー企業と言えるものも含めて、日本には零細企業は新たに作らなくてもすでにいっぱいあるわけです。それをこれ以上増やしてどうするのでしょう。
そしてこの多くの個人零細企業を集約すれば大企業にできるのでしょうか?昔ながらのおじいさんおばあさんがやっている個人商店を単に集めて郊外に大きなショッピングセンターを作るようなものですが、それだけで果たしてうまくいくでしょうか?それと同じことを農業でやろうとしても、うまくいくとも思えません。
つまり個を集約して大規模な事業体を作るというのは、机上のアイデアとしては理解できますが、現実的には例外を除き難しいということなのです。
なぜか?
それは新しい発想や画期的なアイデアを持つ優れた強力なリーダーが、既得権にまみれ旧態依然の規制などで身動きが取れない農業分野では生まれにくいという問題と考えられます。
小さなことですが、わかりやすいこととして、分譲マンションが老朽化してきて建て替えるか、補修するかで意見が食い違った場合、金銭が絡んできますのでその多くは住民同士で対立してしまいます。
ここで粘り強く根気があって、しかも整然と論理的な話しができるリーダーが登場すると問題が解決することがままあります。しかしそういうリーダーがいないと、結局何年かかってもなにも進展しないことになります。
長く個人で経営してきたような店や会社を集約化してひとつの大きな会社にしようとしても、みんなが同意見にはならず、簡単ではありません。特に個人事業主など小さくても鶏頭だった人達ばかりで、プライド(感情面)や利害(実利面)も大きく関わってきます。
地方都市で、古い商店が集まり、町や市から補助金を得て、ひとつの大きなショッピングセンターを作り、そこにみんなテナントとして入ろうというプロジェクトが時々見受けられます。
しかしその多くはうまくいっていないようです。結局はみんな自分個人の利益が最優先で、将来性や全体最適、客の利便性、地域のマーケティングを考える強力なリーダーがいないと大きなプロジェクトは失敗します。
先祖代々からの土地や伝統といったものを有する農業でもそれは同じことで、個々の農地を借り上げ、自分の考えとは違う方法で農作物を大規模に作ろうとするプロジェクトには多くの農家はそう簡単には乗ってくれません。
農家とべったりの農協など既得権益団体も、資本力のある事業家がやってくるのは、自分たちが守ってきた聖域を侵されることになるので絶対反対です。
工業やサービスと同様に、農業分野においても本田宗一郎や松下幸之助のようなリーダーが現れ、それに加て既得権益者ばかり有利な各種規制や優遇税制が撤廃されない限り、あるいは国が積極的に主導してきた旧国鉄や旧電電公社のように、多少強引でもお上が全面的に作り上げていく事業でなければ、一気に大規模化していくのは難しいのではないかなというのが私の結論です。
そしてそのようなリーダーがもし現れたとしても、あえて農協や農水省などしがらみや障壁の高いところにチャレンジするのではなく、それとは違う分野でスタートするでしょう。
すでに農業や畜産分野において、何人かがチャレンジし始めているようですが、様々な障壁や妨害があり、どこも順調と言えないところに今の日本の病巣があるのではないでしょうか。
最後に私の考えとして、まず「不自然に思える農業は成功しない」と言うこと。これは最近話題にはなっていますが、都市部で小さな部屋やコンテナの中で農作物を栽培していますが、あきらかに土地活用法が間違っています。単に一時だけ話題を提供しているに過ぎず、長続きしません。
やはり農業は最近の工業生産のように多品種少量生産ではなく、効率よく大規模でおこなわなければなりません。それこそ70年代から80年代に日本が世界を席巻した大量生産のノウハウが生かせます。
さらにオランダの例ではないですが、元々製造業にロボットを使い始めたのは日本で、近代的な工場ではあらゆるところがオートメーション化されています。それを農業にもっと取り入れて、ただの野菜工場ではなく、種まきから生育管理、収穫までを人手を使わずロボットとIT、バイオやセンサー技術を統合した最先端工場を世界に先駆けて展開すべきではないでしょうか。もちろん工場の規模は世界最大級のものを目指します。
もしこれが成功すれば、世界中にこのシステムを販売できますし、日本企業が海外で事業展開することも可能です。ただ国が率先してスタートしなければ、不景気の今、残念ながら様々なリスクや障壁があるこの分野に、投資をしようとする民間企業はそう多くはないでしょう。
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724
結婚しない(できない)男女の問題があると同時に、せっかく結婚しても離婚する夫婦の数も相変わらず高水準を維持しています。
国民生活白書によると離婚率とは千人あたりの離婚した件数の割合で現しますが、過去に離婚率がもっとも高かったのは2002年の2.3で、この年の離婚件数は289,836組でした。
つまりこの年は、50組(100名)の夫婦のうち約11組(23名)が離婚しているという勘定になります。およそ2割強のカップルが離婚しているということで、事象が2割を超えるともう社会的に普通のことととして珍しくもありません。
厚生労働省平成23年(2011)人口動態統計の年間推計より抜粋しグラフ化
ただ2002年以降の離婚率は、概ね横ばいか下がっていて大震災のあった2011年は1.86と2.0を割りますが、グラフにはありませんが、最新の2012年は1.88とまたやや上昇する気配があります。
都道府県別でみると離婚率の高いのは、沖縄県、大阪府、北海道、福岡、宮崎がベスト5で、低いのは富山県、新潟県、福井県、島根県、石川県。離婚率の高い県は大都市もあれば地方もあり、あまり特徴がありません。
逆に低いところはベスト5のうち4県が北陸という特徴があり、さらに島根県も含めると日本海側ばかりということになります(2010年データ)。
一方、千人あたりの婚姻率は、2011年には過去最低の5.3で、40年前の1971年の10.5と比較するとおよそ半分に下がっています。
婚姻率と離婚率には因果関係はなさそうですが、離婚率の上昇傾向よりも婚姻率の低下傾向のほうがずっと強そうで問題も深刻です。
都道府県別に見ると、婚姻率が低いのは、秋田県、青森県、岩手県、高知県、山形県で、逆に高いのは東京都、沖縄県、愛知県、神奈川県、大阪府となっています。
意外に思ったのは保守的な地方のほうが婚姻率は高そうに思いますが、沖縄県以外では大都市部の婚姻率の高さが目立ちます。
仕事や進学のために大都市に若者が集まるから婚姻率が高いのでしょうか。沖縄は婚姻率も高いけど離婚率も高いというのはなぜでしょうね。熱しやすく冷めやすい?
世の中にはまだまだ「結婚して一人前」とか、「家を継ぐための結婚」とか、結婚する本人達以外のところで儀式を求められることが多いのですが、案外すでに双方が生活力(経済力)をもつカップルにとっては、結婚という形式にこだわらない同居生活が進んでいるようにも思えます。
売れっ子で生活力のある女優や女性歌手など芸能人では、以前からそうした内縁関係を持つ「事実上の夫婦」は多く、過去の話やすでに婚姻届を出した人もいますが、萬田久子や高岡早紀、都はるみ、夏木マリ、浅野ゆう子、坂口良子、吉田美和、ヨーコ・オノもそうですね。また子供ができてから入籍するカップルも、それまで同居生活をしていれば内縁関係または事実婚と言ってもいいでしょう。
現在では結婚してから産む(嫡出子、婚内子)のと、未婚で父親の認知のないままで産む(非摘出子、婚外子)のとでは、以前あった戸籍上の差別(区分)はなくなりましたが、社会的ないわれのない差別や、法定相続などではまだ不利益な条件が残っています。今後はそうした不平等な権利は改正されたり、なくなっていく方向へ進んでいくのでしょう。
そうしてカップルが結婚をして、法律上の籍を入れるメリットがなくなれば、制度としての結婚はますます減り、統計上の婚姻率はもっと下がることになりそうです。特に夫婦とも働いていて、子供は作らないというカップルや、中高年同士のカップルにとっては、わざわざ籍を入れる必要性もありません。
家同士の親戚を集めての結婚式や披露宴に多額の費用を使うぐらいなら、そのお金で二人でゆっくり南の島へ行って楽しんでくるというカップルが増えてもまったく不思議ではありません。
そして国としても、従来は世帯ごと扶養家族ごと、基本的には婚姻関係にある家族単位で、税金や社会保障、各種補助金などの制度を設計・運用をしてきましたので、それを個人ごとにあらためるなど実態に合わせて法整備も変えていく必要に迫られるでしょう。
日本も地方に住む跡取り息子は無理としても、都市部に住むカップルにとっては、事実婚(籍を入れない同居)が急速に進み、欧州、特に北欧並みの事実婚が全体の半数近くを占めるようになるのもそう遠くないかも知れません。
【関連リンク】
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723
件数やことの重大さははともかく、ほぼ毎日といっていいほど個人情報の流出事故があちこちで起きています。一般的に個人情報とは氏名、現住所、電話番号、勤務先名、メールアドレス、顔写真や映像などが組み合わされて、個人が特定できる情報のことです。
個人情報漏洩事件・事故一覧(Security NEXT)
上記サイトでは、2013年1月23件、2月28件、3月30件、4月27件、5月37件が個人情報漏えい事故(事件)として報告されています。
この流出事故の情報を見て「けしからん!」と感じる人も多くいると思いますが、私の見方はそれとは違い、多いのは数万件から少ないものはわずか数件の事故まで、よく律儀に報告や発表がおこなわれているとは、さすがに律儀で真面目な日本人だなぁと感心してしまいました。
おそらくハインリッヒの法則を当てはめると、報道されるような重大なエラーの後ろには約3倍の軽微なエラーがあるということから、実際は月に100件近い個人情報漏えいが起きていると思っても間違いではないでしょう。
携帯電話の紛失も、他人の名前と番号が登録されていればほぼ確実に個人情報漏えい事故に該当します。
個人情報の流出では、クレジットカードが不正に使われて損害が生じた(実際は不正使用と認められると保険で補填されますが)とか、銀行預金が消えていた(あまり聞きませんが)とか、金銭面以外でもストーカー被害に遭ったとか、なりすましでブログを荒らされたとか、迷惑メールが急増したとか、セールスの電話がよくかかってくるようになったとか、様々な迷惑を被ることがあります。
しかし実際には世間で騒いでいるほど被害は少ないというのが実感です。個人の名前や電話番号、メールアドレス、口座番号がわかったからと言っても、それを悪用しようとする人は、ほぼプロ犯罪者に限られてきます。
たま~にオークションなどで、素人が他人になりすまして詐欺行為をおこなったりしますが、そういう素人犯罪はすぐに足がつきます。
個人情報漏えい事故はできればないほうがいいに決まっていますが、一方ではFacebookやmixi、LINEなどSNSや便利なアプリ利用時には平気で実名や出身校、生年月日、顔写真などを公表しているケースも多く、自ら個人情報を流している人も数多くいます。
自分で個人情報を出すのと、他人が流出させてしまうのとでは違うとも言えますが、これほどあちこちに個人情報を平気で出す時代になると、もう流出元がどこの誰なのか、なにがどれだけ流出しているのかがよくわからなくなってきます。
銀行口座やクレジットカード作るのはもちろん、TSUTAYAの会員になるのにも、コンサートや映画のチケット予約するにも、プレゼント応募するときも、風邪を引いて医者にかかるのも、街頭署名運動に協力する時も、スポーツクラブの会員になるのも、会員制のネットニュースを読むのにも、無料アプリを使うのにも、オークションや通販で商品を買うのにも、SNS始めるのにも、旅館やホテルに宿泊するにも、重要度は違えど必ず個人情報を記入(入力)する必要があります。
役所の戸籍や住民登録以外に、過去どれほど自分の個人情報を書いたり入力してきたかと考えると、おそらく数え切れないほどとしか言えないでしょう。したがってよほどの限定的な利用しかしていない個人情報以外は、どこから流出したのか自分で突き止めることはまず不可能です。
子供が高校入学前になると学習塾の、高校三年生になると進学予備校や模擬試験の案内が、成人式近くなると晴れ着や貸衣装のDMが舞い込んでくるのも、いったいどこから個人情報を得ているのか不思議です。発送元に問い質しても入手先は教えてくれません。
個人情報の保護に関する法律が2005年4月に施行され、個人情報の扱いがそれまでと違い慎重になってきたことはいいとしても、そこまでやるか?と思えるほど管理が厳重になり、そのことで不便を感じるようにもなりました。
施行されて3年後の2008年に独立行政法人国民生活センターがとったアンケートでは、個人情報保護法の施行により「不便になった」と答えた人がおよそ7割近くに達していました。これはもしかすると悪法だったのかもしれません。
普段の生活でも、会社や学校の連絡網がごく限られた人の連絡先しか知らされなかったり、そもそも学級名簿が作られなかったりと、生活の上でも不便を感じます。また個人情報というかこれはマナーとなっているようですが、ブログなどに使うクルマやバイクの写真からナンバーを消すなど、不必要とも思える過重なプライバシィ保護が蔓延しています。
ラブホテルに出入りしているクルマのナンバーを消すのならわかりますが、普通の駐車場や高速道路のパーキングに停まっているクルマのナンバーまで消さないといけないのなら、同様にNHKなどテレビ局が町や観光地の様子をニュース映像などで流す際、普通に歩いている人の顔にもみなモザイクをかけないといけないということになります。
銀座のホコテンの様子や新橋の烏森口広場を映像で流そうとすると、たいへんなことになりそうです。
元々この個人情報保護法は一般市民のように話題にもならないどうでもいい個人情報保護対策が目的ではなく、政治家や大企業経営者、資産家、一部の官僚などの権力者でもあり、敵が多い人のプライバシィを守るために作られたと言われています。
つまり有名人がなにかスキャンダルを犯したときや、巨額の資産を有することを個人情報保護法を盾として顔写真や氏名が公表されたり調べられることを防ぐためです。
また熱心な記者やパパラッチと呼ばれるスキャンダル専門のカメラマンなどに対抗するためや、そうしたスキャンダルを載せたい週刊誌対策としてもこの個人情報保護法という縛りは大いに役に立ちます。
原発事故が起きたあとの東電本社とオフサイトセンターとのテレビ会議で、画面にモザイクがかかったり、発言の一部がカットされましたが、これは社員の個人情報保護という名目でした。
それを隠れ蓑にして本当は表に出せないなにかまずい言動があったのではと勘ぐらずにはいられません。
まるで悪いジョークのようですが、原発事故という国を揺るがす大問題よりも、個人情報保護が優先されるというのもナンセンスに思えてきます。
一般個人であれば個人情報が多少流出したとしても、それがすぐに大きな問題になる可能性は小さい(ないとは言いません)ですが、悪い情報は少しでも表には出たくない権力者に近い人にとっては、スキャンダルやお金にまつわるグレーな話しや企業の利益に反することは死活問題ですから、この個人情報保護法の意味は彼らにとってこそとても有意義なのです。
なので、個人情報保護に熱心な人は概ねそれらの権力者の意向を受けて、世論を旨く誘導し、形成してきたと言えるのです。
それをありがたく一般人の身でありながら、お上の言うことには間違いがないとばかりに、積極的に賛成してきた人達に、権力者は裏では舌を出してほくそ笑んでいることでしょう。
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