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2020年にリタイアしてから、妻の家事の負担を少しでも減らすため、週3回の平日ランチは自己解決すると宣言していたこともあり、リタイア後も普通によく外食していました。

外食と言ってもランチなので贅沢な店ではなく、ラーメン店や、チェーンの牛丼店などへ行くことが多いです。

勤務していた頃は、昼と夜も外食をしていたので、個人的には数が減りこそすれ、外食することにはなんら抵抗はなく、逆に好きな店で好きな料理を好きなだけ食べられ好都合でした。

ところが、ここ1年ぐらいめっきり外食することが減りました。

理由は、高齢で外出が億劫になり、、、ではなく、大方の想像通り、おぞましいぐらいの物価高で、年金生活者の身には外食費用の高騰について行けなくなってきたからです。

例えば外食のラーメン価格は、総務省統計局の小売物価統計調査によると、11年前の2015年5月は全国平均で565円でしたが、今年2026年5月は742円と177円、31%も上昇しています。

外食のラーメン価格推移

私が住む地域は都市部郊外で、周囲にあるラーメン店は、都市中心部ほどでないにしても、地方と比べ人件費や家賃などが高く、全国平均より10%~20%は高いという印象です。

さらに、上記の価格は標準的な醤油ラーメン(並盛り)の価格ですが、実際に私が食べるときには麺の大盛りだったり、特製と言ってチャーシューや味玉などが追加された豪華版を注文することが多く、実質はその標準価格より数百円は上回ります。

すでに近所で食べるラーメン一杯の価格は2026年ではすでに千円を超えることがほとんどで、ちょっとした有名店、人気店ではラーメン1杯が1,500円を超えることすら珍しくなくなってきました。

ラーメン価格

調べてみると、私自身の記録が残っている6年前の2020年1月~5月、5ヶ月間の1回当たりのランチ外食(主にラーメン)は21回で1回の平均価格は990円でしたが、2025年11月~2026年3月の5ヶ月間のランチ外食(同)は18回で、その1回当たりの平均価格は1,119円と、この5年間で13%ほど上がっていました。

最近はランチに使う費用が高く感じ、大盛りにしなかったり、トッピングも控えめにしていたので、意識して価格をセーブしていた中で13%の価格上昇です。

もちろんこれらはラーメン店が悪いのではなく、原材料費や人件費、家賃などが高騰し、やむなく価格に転嫁しているのはわかっていますが、さすがに日々のランチに1,000円以上かけるのは年金生活者にとっては無理な話です。

その点、スーパーやコンビニで販売している弁当や冷凍食品は、安いモノで300円程度、高くても600円程度でそこそこのものが買えます。私は弁当はカツ丼や天丼、助六寿司、冷凍食品は蕎麦やチャーハン、お好み焼きなどをよく買っています。

弁当

それらを買って、自宅で温めたり、簡単な調理をし、さらに冷蔵庫にある残り物などを加えて食べるとそれで量的には十分に満足できます。

もし私が現役だったとしても、外食で1,500円超えのランチ(プラスコーヒー500円)を毎日支出するのは抵抗感があり、コンビニで弁当を買ったり、カップ麺で済ませたりするだろうなと思います。それほど今の外食代の高騰にはついて行けません。

もう一つ、現役時代にはよくお世話になった吉野家の牛丼ですが、私が新入社員だった1980年の頃は並盛りが350円でした。夕方頃に小腹が空いて、外出先から会社へ戻る前によく食べていたことを覚えています。

2000年頃には400円、2001年には競争が激しく値下げして280円、2014年には300円とデフレ時代を象徴するように安くお腹を満たせる庶民や安月給の若いサラリーマンの味方でした。

それが2021年には426円、2023年に468円とジワジワと値上がりしてきて、2024年からは498円です。物価高となっているここ2年間値上げをしていないのはちょっとした驚きです。

今でもかろうじてワンコインで並盛りは食べられますが、私がランチとして食べるなら、大盛り740円+お新香セット217円で計957円が必要です。牛丼のランチでほぼ千円というのはちょっと避けたく思うでしょう。

当然ながら、そういう外食に対する警戒感は私個人だけでなく社会全体に広がっているようです。

物価高で57%が外食控え、62%が自炊にストレス。おうちごはんの満足度を変える30秒の“リクック(再調理)”に7割が関心。おうちごはんや外食に関する調査結果を公開(PR TIMES)
「物価高の影響で外食を控え、家で食べる頻度が増えたか」を聞いたところ、57.4%が「増えた」と回答。食生活の内食化が進んでいる実態が明らかになりました。また、「はい」と答えた人の中でも、60歳以上と20〜29歳の割合がやや高く、60代以上は年金・固定収入で可処分所得が限られるため物価高が外食抑制に直結しやすいこと、20代では収入水準がまだ低く、物価高の家計へのインパクトが大きいことが考えられます。

回転ずし、焼肉チェーンでも静かに客離れが進む…値上げが相次ぐ外食店に行ける層・行けない層の"残酷な格差"(東洋経済オンライン)
上場外食企業の既存店データを見ると、売上高はまだ堅調に見える。しかし、客数は前年割れが目立つ。値上げで単価が上がっているから売上高は維持できているが、客は静かに離れている。しかも、その傾向は所得階層によって分かれ始めている。

さらに国会では、食料品の税率を8%から1%へ下げようという動きがあります。

もしそうなると、ますます外食と中食(持ち帰りごはん)の価格の差が開くことになり、大手企業以外の給料が上がらずスタグフレーション状態が続く一般勤労者、そして物価の上昇にはとうてい追いつかない年金生活者が毎年増えていっている超高齢化社会においては、外食産業は富裕層か、インバウンド客向け以外の店は壊滅していくかも知れません。

特に個人経営のラーメン店や食堂は厳しく、生き残れるのは、資本力があり、大量仕入れや生産者から直接大量購入ができ、セントラルキッチンで料理を作る全国展開するチェーン店やフランチャイズ店ばかりということになります。もう駅前の良い場所で営業している飲食店はそういう店ばかりになっています。

団塊世代が定年近くになってきた20~30年ほど前には、早期退職して比較的容易に参入ができたラーメン店を個人が開業するというのが流行ったこともありましたが、今は新たに開店するのはチェーン店ばかりで、資本力や後継者の不足で個人店は開業するよりも閉店する店の方が多いという状況です。

いずれにしても、40年間会社員をやってきて、それなりに年金(厚生年金)がもらえている私ですら、ランチ外食のコストに追いつけないのですから、国民年金だけの高齢者や、何度も転職を繰り返していて厚生年金もそう多くはもらえない人だと、これだけ高騰してきた外食を食べるのはかなり厳しくなっているのではないかなと思っています。

【関連リンク】
1774 ラーメン店は本当に減っているのか?
1745 厳しさ増す個人ラーメン店
1607 代表的なB級ファストフードの価格推移

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