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昨年から今年にかけてベストセラーになった小説と、それが映画化されたものに「悪人
「悪人」は小説だけ、「八月の蝉」は昨年放送されたNHKドラマでしか知らないのですが、その二つの内容に共通していたのは「主人公が重大な事件を犯す」「主人公の視点で物語が進み、読者(観覧者)に感情移入させようとする」ということです。
しかし主人公はいずれも凶悪な犯罪者です。その犯罪によって被害者や被害者の家族が死や絶望の淵に立たされます。そんな犯罪者でもドラマの主人公となれば、最後にはなぜか「かわいそう」「気の毒」と涙を誘う展開となっていきます。
私はこれにもの凄く違和感があって、「悪人」や「八日目の蝉」の主人公にはまったく感情移入ができませんし、また同情心も湧いてこないのです。「切羽詰まり」、「よく考え抜いた上で」、「やむにやまれず」犯した犯罪ではなく、後先をろくに考えず、かっとなり思いつきで犯した重大な犯罪ですからまったく主人公には情状酌量の余地なしです。刑法では計画的犯行のほうが重罪で、突発的、感情的に起こした犯罪のほうが軽いのですが、それはさておいてです。
そのストーリーは加害者である主人公の視点で好意的に描かれ、家族愛や苦難の逃亡時代についてお涙頂戴とばかりに、盛り上げていきます。それってやっぱりおかしくないでしょうか?その犯罪のためにどれほどみんなが迷惑を受けているのか、その視点が明らかに抜けています。
昔から犯罪者が主人公の小説や映画はいくらでもあります。「砂の器
この2作にはそのような深い理由や、むべもない理由で犯罪に手を染めたというのがなく、別に勧善懲悪がすべてとは言わないにしても、いくら小説だからと言っても、一時的な感情で犯す必要のない重犯罪を起こし、さらに逃げ回るという、最悪のパターンなのに、その主人公に感情移入させたり、哀れみを持たせるというのはどうかしている気がします。
イギリス人講師リンゼイさんを自分の欲望のために殺し、捨てたあと、長期間逃げていた被告に対し、顔を整形し、身分を隠し、肉体労働で働き、無人島でひとり暮らしていた強い生命力、精神力、悪賢さに対し一種の同情やヒーロー扱いする意見まで聞かれます。ま、それだけ現代の日本の社会では相対的にみて命が軽くなってしまっているのかも知れません。
生物学の論理では増えすぎた種は自然淘汰されて、やがて減少に向かうことが当たり前ですが、増えすぎた日本人の種を減らすためなのか、ネトウヨ始め、愛国主義、保守志向の傾向が国民の中で強まり、核武装せよという知事は都民から圧倒的な支持を受け、徴兵制度復活論をぶちあげる戦争を知らないお坊ちゃま2世議員は次の首相にしてみたい人の上位にランクされるようになりました。そのように本質は悪人でもそれに信念さえあれば許されるみたいな、風潮が蔓延し、やがては悪夢の歴史を繰り返すことへ向かっていくのだろうと思われます。
あまりにも話しが飛躍しすぎていることや、正義漢ぶりを発揮したいわけではありませんが、いくら小説や映画であっても、人気作家が描き、人気の俳優・女優が演じるだけで、不合理で歪んだ行動をやむを得ないものと錯覚させるような内容がもてはやされるのは、ちょっといただけないなというのが私の率直な感想です。
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映画にもなっている雫井脩介氏の小説「犯人に告ぐ
この犯人のように、子供の頃や大人になってからでも聞き違いや思い違いで、ずっと間違ったままで普通に使ってしまっていることがあります。逆に多くの人がその間違いをすることで、後付けでそれもありとしましょうと認められてしまう言葉や表現、用法もあります。言葉は時代と共に変わっていくものなのです。
勘違いではなく言葉の用法の問題ですが、代表的なものに「お召し上がりください」などの二重敬語や、謙譲語の誤用「休まさせていただきます」などは、現在はさほど違和感もなく普通に通用しています。「食べれる」などの「ら抜きことば」や、コンビニのレジでは必須の「千円からでよろしいでしょうか」などは、数年後には辞書にも載りそうです。「耳障りのよい」「汚名挽回」「押しも押されぬ」などの完全な誤用については、よく使われていますが、こちらはちゃんと正しい使い方を再教育する必要がありそうです。「汚名」を「挽回(取り戻す)」してどうすんねんってところです。
ま、私も誤字、誤用だらけの文章をよく書いているので、なにも偉そうなことを言うつもりはありません。思い違いや勘違いでは、私は子供の頃からずっと「体育」を「タイク」、「洗濯機」のことを「センダッキ」、「鬱陶しい」を「うっとおし」と発音してきたのですが、ワープロを使い出して、その読み方を入力しても漢字に変換されず焦りました。
3.11の震災後にTwitterで知ったのは「義捐金(ぎえんきん)」と書くのが正しく、「義援金」は当て字であるということだったり、たまたま近所の人と話をしていて、「黄砂(こうさ)」のことを私は「おうさ」と言っていたのを直されて恥ずかしい目に遭ったのですが、これはあとで辞典で調べたら「おうさ」でも間違いじゃないことを知ったりと、この歳になってもまだまだ勉強です。
その他に間違いやすい(現代では決して間違いではないものも含む)ものとして、
「引数」→いんすう× ひきすう○
「早々に」→そうそうに× はやばやに
「依存心」→いぞんしん× いそんしん○
「外郎」→げろう× ういろう○
「御大」→おんだい× おんたい○
「香ばしい」→こうばしい× かぐわしい、かんばしい○
「奇しくも」→きしくも× くしくも○
「精霊」→せいれい× しょうりょう○
「水を得た魚のよう」→みずをえたさかなのよう× みずをえたうおのよう○
「天上天下」→てんじょうてんか× てんじょうてんげ○
「一族郎党」→いちぞくろうとう× いちぞくろうどう○
特に最近では新しいWeb用語などが次々と海外から入ってきます。7~8年ほど前、まだブログが初めて登場し始めたとき、正式名称のWeblog(ウェブログ)はいろんな呼び方をされていました。Wi-Fiも最近はワイファイで定着してますが、最初はウィフィーとかいろんな呼び方がされていました。
最近のクルマのヘッドライトによく使われてHID(エイチアイディ)とも呼ばれている「Xenon」は、当初「クセノン」や「ゼノン」と言う人もいましたが、最近は「キセノン」で統一されています。英語圏の国での発音は「ゼノン」に近いのですが、それにならなかったのはどうしてなのでしょう。XEROX(ゼロックス)のことを誰もキセロクスとは言わんでしょう。また一部のゲーム機に使われているマイクロプロセッサXenonは「ゼノン」と発音します。ややこしいですね。
私は以前から日本語変換はATOKを使っていますが、これは誤った用法や誤用をすると教えてくれて便利です。数年前にGoogleが無料の日本語変換を出したとき、しばらくそれを試してみましたが、その連想候補にはGoogleお得意のWeb上にある様々な用法を取り込んで活用しますので、当然Web上にいっぱいある誤った用法も含めて候補に出てきました。その点はちょっと困りますね(最近は使っていないのでその後どのように進化しているかは不明)。
ATOKで「おめいばんかい」と入力して変換候補を選ぶと、ポップアップして次のような解説が現れます。
使い方を誤りやすい表現「汚名挽回」「悪い評判を巻き返す」という意味で用いられるが、「汚名返上」と「名誉挽回」とが入り交じってできた不適切な言い方だと指摘されることもある。「悪い評判をぬぐい去る」という意味では「汚名返上」の方を用い、「いったん失った名誉を取り戻す」という意味では「名誉挽回」の方を用いるのが無難。 |
と丁寧に注意してくれます。意外に「間違いです」という指摘ではなく「こっちのほうがいいですよ」と柔らかな解説です。
個人のブログやサイトならば多少変換ミスや用法の間違いがあっても許されるでしょうが、企業の公式サイトや編集や校正の手が入っているプロが作る記事やコラム等で、そのような間違いがあると、それだけで一気に信用を失ってしまいます。少しでもミスを減らすため何十年と日本語について研究してきたATOKがプロのライターや編集者に愛用されているのもわかります。
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この夏電力供給不足から節電を求められることにより、一時的なことかもしれませんが、どういう商売が儲かるのかを考えてみました。
まず今回起きている電力供給不足について現状を整理しておくと、
・東京電力、東北電力、関西電力の各管内で原子力発電の一部が停止中または再稼働停止され、夏場の電力不足が懸念されており、政府はそれらの地域で15%の節電を要望している。
・関西電力はその気になれば中国電力や北陸電力から買電することも可能で、比較的リスクは少ないが、電力会社の都合で原発を稼働しなければ電力不足となることを電力会社が結託して国民に印象づけておきたい様子
・本来なら格安で電力供給している大口需要先のメーカー等に節電を依頼すべきだが、雇用や産業政策観点からするとあまり得策とは言えず、家庭や公共施設問わず一律の節電要請となっている
・電力会社は詳細な電力需要や供給についてデータ公表をおこなわないが、その理由として原発を全部停めてもなんとかなりそうという結論を恐れているという意見もあるがこれは不明
・但し家庭にエアコンが普及した現在、毎年夏の猛暑の時期(ピークタイム)には電力需要が突出することは明かで、その一時的なピークに合わせた電力供給力が求められる苦しさもわかる
・太陽光発電プロジェクト(メガソーラープロジェクト)はそのピークカットに有効と考えられているもので、原子力発電そのものを代替できるわけではない
・新たな発電所(原子力。火力・水力・地熱)を作るには時間がかかるが、メガソーラーなら土地さえあればすぐに設置が可能で、やめるときも簡単に取り外すことが可能という利点がある
・数年前から省エネ家電やエコ対応プラントが流行る一方、オール電化住宅や、テレビ画面の大型化、工場のIT化などで、電力使用量が減っているわけではない
・今後の電力料金の引き上げや計画停電のような不安定供給が実施されると、国内の製造メーカーはますます海外移転が加速する
・自然エネルギー関連ビジネスは今後拡大する見込みはあるが、国家的プロジェクトのため、法律の改正、役所の権限、既得権益者の意向、急速な消費者マインドの転換、革新的新技術の登場などにより大きく左右に振れるリスクもある
と、まぁこんな感じでしょう。
1)自然エネルギー関連
2)省エネ対応関連
3)避暑、移転、引っ越し、分散化関連
4)暑さしのぎ関連
などでしょうか。
1)は話しが大きくなるのでまたの機会に。
以前「地熱発電の可能性」について書いてますが、それはビジネスと言うより提言です。
家庭用の太陽光パネルなどは思わぬチャンス到来で鼻息があらいでしょう。
発電ではなくても家庭用太陽熱給湯システムなんていうのもどさくさ紛れに再び人気が出そうです。
いずれにしてもこの業界は割と大手企業が多いので、なかなか就職が決まらない人はこのあたりの業界が一番狙い目かもしれません。
2)も省エネ家電や省エネ工場の設備の話しが一般的で、私にはあまり興味はないところです。
アイデア商品、例えばダイソンの羽根のない扇風機なんかも出たときには大きな話題になりましたが、しばらくするとその値段の高さにもうダメかと思っていたところ、今回の節電ブームで再び息を吹き返しました。何が幸いするかわかりません。
タカが扇風機と言っても今年は数十万円する高級機も売れていると言うことですが、家電製品全般に言えることですが、毎年のようにモデルチェンジをくり返し市場が成熟したら、あと行き着くところは余計な機能を付けるしか差別化はなく、その一環と思えます。今年だから売れてもヒット商品にはなり得ません。
東芝の新しいテレビの一部にはバッテリーが備わっていて、停電になっても数時間は見ることができたり、電力使用のピーク時間帯にはバッテリーへ切り替えるなんてことができるそうです。しかしそれがテレビのウリになるかと言えばたぶんなりそうもありません。
あと飲料水自販機同様、冷蔵庫にも時計がついていて、電気料の安い夜のうちにキンキンに冷やしておき、昼間のピークタイムには冷却が一時的に停止するような仕掛けとかあると、電力のピークカットに貢献していいでしょうね。
アイデアというほどのものではありませんが、各世帯に必ず1台以上あり、24時間使っている冷蔵庫の電気使用量を減らしていくアイデアは必要かも。
ちなみに節電グッズとして売られている冷蔵庫内の冷気を逃さないように取り付けるビニールのカーテンは、テレビでやっていた実験では、カーテンがあると出し入れの際に余計な時間がかかり、取り付けない方が消費電力が少なかったり、卵や牛乳などを入れておく扉部分のポケットに冷気が行き渡らず、腐りやすかったりと、あまりいい結果は出ていませんでした。
3)は夏だけ北海道で仕事をするためのリゾートオフィスや、子供のために放射能を避けるために九州や沖縄へ引っ越すというビジネスがあります。
また企業のBCPのためにデータや倉庫、コールセンターの分散化などが進められていて、東京一極集中のリスクをなくすため、本社機能の一部を地方へ移すという流れができつつあります。
これなんかはまさに以前「日本で一番地震の少ない地域は」で書いたように災害の少ない自治体は「日本で一番有感地震が少ない場所」というようなPRを積極的におこなってもいいのではないでしょうか。そういう流れを作ると地元経済が活性化していくでしょう。
また裕福なお金持ち向けには海外移住というのが一番お勧めです。今から30年ほど前のバブルの頃に、定年で引退した人向けに流行し、その後も富裕層だけでなく「少ない年金でも円高のおかげで海外なら裕福に暮らせる」と、高齢者の海外移住を斡旋するビジネスが人気です。
不思議なくらい円高は続き、さらに放射能汚染のこともあり、今後は高齢者だけではなく、日本人学校もあり比較的治安がいいシンガポールやオーストラリアあたりへ、家族ごと引っ越すというのが今後ブームとなるのではないでしょうか。
4)暑さしのぎ関連はいくらでも売れている製品があります。
例えばスーパークールビズのおかげで、衣料業界は会社へ着ていく涼しいカジュアルウェアを買い求めるサラリーマンが急増していますし、省エネ家電製品、うちわや扇子、庭の自動散水機なんてものも重宝しそうです。
暑くても外回りの仕事をしなくてはいけない営業マン達のオアシスは街角や駅前にあるカフェでしょう。
昔ながらの喫茶店はゆっくりと時間をかけて新聞でも読みながらコーヒーを飲んでというスタイルですが、スタバやドトールのようなカフェは、アポイントとアポイントのあいだの空いた数10分で一気にクールダウンするのに最適です。
この業界は同じ外食産業でも、不調のファミレスや居酒屋とは違い、猛暑の昨年に続きかなり高収益が得られそうです。
今年は猛暑のためアイスキャンディーのガリガリ君がバカ売れしてなかなか手に入らないという現象が起きましたが、今年もアイス業界は期待がもてそうです。
ガリガリ君が品薄になるほど売れたのは60円という安さと印象的なテレビコマーシャル、当たりが出るともう一本もらえる昔ながらのギャンブル性とお得感が子供達の圧倒的支持を得たからでしょう。
しかし一方ではハーゲンダッツを初めとする高級アイスは猛暑=販売好調とはいかないような気がします。やっぱり暑いときは甘ったるいものより、サッパリしたシャーベットのようなものがウケるでしょう。
飲料水メーカーやビールメーカーも久々に好景気が期待できそうです。ただし外食が不調なので自宅で美味しく飲めるビールという売り方をやったもの勝ちです。
自宅で飲もうとPRする金麦などがその筆頭かもしれません。相変わらず海べりの別荘やクルーザーで仲間と乾杯!サラリーマンが会社帰りにお疲れ!とやっている脳なしCMではダメでしょう。
ノンアルコール飲料では10数年前から健康ブームで無糖やカロリーゼロをうたう製品が急増してきました。
またその延長線上で特定保健用食品(トクホ)をウリにする飲料も増え、今や「これを飲むといかに健康になれるか、美しくなれるか」という錯覚を利用したまやかしのイメージが先行しています。
しかしカロリーゼロが本当にダイエットに向くかというと、これはまた別の問題らしく、様々な研究では、人工甘味料に問題があったり、それらの副作用により食事の満腹感が得られずかえって太るという報告もあるようです。
いずれにしても化学薬品漬けの飲料水で健康になれれば世話ありません。
そしてかなり遅れてこの健康飲料水ブームがアイスの世界にも突入してくるのが、今年ではないかと思うのです。
つまり無糖・ノンカロリーのアイスや、脂肪を消費しやすくなる成分を含むアイスとか出てきても不思議ではありません。
一般的にアイスは子供向けですから、健康にうるさい親が値段が多少高くても一見健康に良さそうな製品を選んで子供に与えるでしょうし、大人もこれだけオフィスの中が暑くなると、身体の中から冷やしたくなり、ダイエット中のOLやメタボなおじさんにまで売れること確実です。
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陰日向に咲く (幻冬舎文庫)
いくつかの中編の物語がそれぞれ少しずつつながっているという小説です。著者の劇団ひとり氏は34歳でお笑いタレントというのが現在の本職でしょう。
2006年にこの小説を発表し、その後知りませんでしたが2008年には映画化もされています。
内容は、どちらかと言えば落ちこぼれの主人公達がなにかをきっかけにしてやる気を出したり、成功する姿をおもしろ可笑しく描かれています。
「陰日向=社会の落ちこぼれ達」という図式から、でもなんとか咲くことができるというメッセージなのでしょう。
ゴーストライターを雇うような身分でもなければその必要性もないでしょうから、ちゃんと自身で考え苦慮して執筆をされたのでしょう。なかなか感性豊かな作者だと思えます。
現在NHKで林真理子氏の小説「下流の宴
その長男の母の強い上流意識が、長女の就職問題、夫のリストラなどが絡み、ガラガラと崩壊していくというストーリー(まだ途中なのでよくわかりませんが)ですが、なんとなく雰囲気がそれと似ているなと思います。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ささやかな永遠のはじまり (角川文庫)
結婚前の女性視点で書かれた大人の恋愛がテーマのストーリーで、失礼ながらもう立派な中年男性の盛田氏がこういう女性心理に深く立ち入った小説をスラスラと情緒たっぷりに描けるのはさすがプロ、上手いなぁというのが実感です。
主人公の職場は雑誌を発行している出版社で、その仕事の様子などが詳細に書かれますが、これは作家さんと出版社というのは通常関係が深かったり、以前勤めていたりするケースが多いので、勝手知ったるということもありしばしば登場します。
ちなみに著者の盛田氏は雑誌出版社のぴあに長年勤務されていたので、その点は設定が安易とも思えますが仕方がないでしょう。
その雑誌の「ぴあ」は、最後までしぶとく残っていた「ぴあ首都圏版」が、今年の7月発売号で休刊となってしまい、思い入れも深かったので残念に思っています。
昔、2本立ての名画座へ行く前に、駅のKIOSKでぴあを買い、それを映画館で見せると入場料が数百円割り引かれるので、実質ぴあの購入費は100円ぐらいで済むという仕組みはよくできたいたと感心しました。
さてストーリーですが、いきなり序盤で主人公の女性が誰もが羨むようなエリートサラリーマンと婚約し、そして結婚間近で突然破局、その後は社内不倫と続いていきます。
そして終盤は思いもよらない展開へと進んでいきます。こりゃ明らかに恋愛に夢を見ている若い女性のウケを狙っているなぁと思ったり。
小説に登場してくる男性も女性もそれは見事なまでにみんないい性格とキャラをしていて、そういう人達ばかりに囲まれていると、苦労のうちの半分以上はきっとなくなるのだろうなと思います。
その点は人間関係にいつも苦しんでいる現実の若い女性達におもねったところが見え隠れします。ま、これを読んで「私も主人公に負けずに頑張らなくっちゃ」と思う女性や、盛田作品をもっと読みたいと思う人が増えればそれはそれで結構なことではありますが。
◇著者別読書感想(盛田隆二)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
クラウド時代の正体 (ベスト新書)
時代を象徴するIT技術の「クラウド」をタイトルに使った数多い類似本の中の1冊です。本書にも書かれていますが「web2.0」が出てくればそればかり、「SNS」が出てくればそればかりと、時代のキーワードが出てきてはやがて消え去っていきますが、それと似たようなものなのでしょう。
本書に書かれていることで、とりたてて目新しいことや役立つことはないのですが、あらためてネット社会の一面を俯瞰しておくのならいいかもしれません。
特にネット上でのプライバシー情報の扱いや、安全なネット利用などは、まったくの素人向けにわかりやすく解説されていますが、多少詳しい人ならあえて読むまでもないことです。
というか、最近は実名主義のFacebookや実名の人も多いTwitterなどに人気があり、果たして厳密に個人情報を守る必要があるのか?という疑問すら感じるように思えます。
ただ素人がこの本を読むと「ネットの世界はなんと邪悪で問題が多いのか」と逆に怖くなり、有効に使わなくなってしまう可能性もあります。
実際には全然そんな事はないのですが、どうしても刺激的で過激な話しばかりが、さらにそれに尾ひれ背びれをつけて報道されたりするのが世の中の常ですから、なんでも話半分で読み解く必要があります。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
青の炎 (角川文庫)
優秀な高校生が家族や自分を守るため殺人の完全犯罪を目指すという1999年に書かれたミステリー小説です。
筆者の貴志氏は1959年生まれなので私より2年後の割と近い年代です。このおやじ年代が今の高校生を主役とした小説を書くというのは、結構大変だったのではないでしょうか。
若い人が中高年や高齢者を描くのは自分が経験したことがないだけにもっと難しいでしょうが、それにしても自分が経験してからすでに四半世紀前の高校生時代と現代の高校生の生活とはまったく行動様式が違っています。
それゆえかどうかはわかりませんが、主役の高校生の心理描写には変に大人びた老成した考え方がしばしば登場します。
これは意図的なものか、どうかはわかりませんが、もし本当に今の高校生(と言っても書かれたのは今から12年も前ですが)がこのような発想や知識を持っているならそれはまた恐ろしいというべきものです。
ま、湊かなえの「告白
日本中を震撼させた酒鬼薔薇事件(神戸連続児童殺傷事件)が起きたのは1997年で今から14年前のことですが、それ以来少年犯罪がテーマになる小説はより過激化していくことになったのでしょう。
スピード感あふれるストーリー展開で、サクッと読めますが、とにかく殺人が絡むミステリーですので、読んでいて気持ちがよくなるものではありません。
◇著者別読書感想(貴志祐介)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)
映画で大ヒットした「日本のいちばん長い日(1967年公開)」の原作者は当初諸般の事情から大物ジャーナリスト大宅壮一編となっていましたが、実際はこの半藤一利氏の作品ということで、その後多少修正をおこない大宅氏の遺族の了解を得た後、あらためて自身の名前で出したのが本書です。
「The Longest Day」というと、アメリカでは一般的に多大な犠牲者を出しながらも欧州戦線での転換点になったノルマンディー上陸作戦決行の日のことを指しますが、日本ではやはり歴史上完膚無きまでに叩きのめされた唯一の負け戦、その最後の日を指すのでしょう。
1945年8月、世界を相手に孤軍奮闘していた日本も敗戦濃厚となり、広島、長崎に原爆を落とされ、いよいよ本土上陸が目前と迫ってきた日本に、唯一残された道はポツダム宣言を受け入れることで、すなわち無条件降伏しかありませんでした。
しかし、陸軍を中心とした一部の青年将校達は、一億総玉砕を叫び、また陸軍は決して負けたわけではないのでもっと闘わせてくれと、天皇や政府が降伏を決めた後も、それを撤回させるために様々な行動を起こします。
このあたりは小説より映画では善と悪をくっきりと描く必要があり、降伏阻止を目指す将校は天皇の命にも背く逆賊という扱いですが、子供の頃からずっと日本が世界で一番優れていて、過去に一度も敗北したことがない神国という思想教育をガッチリとたたき込まれている軍人ですので、その純粋な気持ちから必死に抵抗していることも本書からはにじみ出ています。
様々な幸運もあり天皇の終戦の詔を8月14日の夜に無事に録音することができ、それを翌8月15日の昼12時からのNHK放送で流すことができるかという緊迫した攻防の場面がドキュメンタリーとして描かれます。
しかし詔はなぜ負けたのか勝ったのか、それとも戦争継続なのかハッキリしないダラダラとしたものとなったのでしょうか。
これは本書にも経緯が詳しく書かれていますが、役人と政治家と軍人がそれぞれの立場を主張するあまりすったもんだがあります。
わかりやすく要約すると「戦争に負けた。ポツダム宣言を受け入れる。無条件降伏をする。」なのですが、特に軍人は負けたことを書くことは納得しません。
本書ではその詔書を作るために各関係者が何時間もやりとりをして苦心して造りあげていく過程があり、要は天皇、大本営、陸軍、海軍、その他政治家の様々な思いや考え方を練り込んだ結果の代物です。
この放送を聞いて当時はラジオの感度やスピーカーの性能もよくなかったため「結局なにを言われたのかわからない」という国民が多かったと聞きます。
中には放送の後「今後も戦争に奮闘せよとおっしゃった」と勘違いして檄を飛ばした軍人もいたということです。
ただ実際には天皇の詔が放送された後、NHKアナウンサーがくり返し詔を読み上げ、さらに簡単に要約した内容を放送したということです。それは初耳でした。
映画は子供のときにテレビで見ましたが、とにかくこの映画は「暗い映画」「登場人物が多すぎてよくわからない」という記憶が残っています。
「暗い」は、映画の舞台が空襲があり、灯火管制のため真っ暗になっている首都の夜に事件は起き、さらに映画が白黒だったこともあり、そのような印象を持ったのでしょう。
また誰もが負けた悔しさと悲しみ、そして張り詰めていた緊張が解けた疲労感でぐったりしているところが、より暗い印象をこの映画に与えたのかもしれません。
そして2時間半のこの映画にはざっと100名以上の登場人物があり、主役の三船敏郎、準主役の山村聰、鈴木首相役の笠智衆、昭和天皇役の松本幸四郎(8代目)ぐらいはともかく、その他大勢が次々登場してくるので、あらかじめ予備知識がないと混乱します。
一応は、降伏推進派(善人)vs徹底抗戦派(悪人)という構図にはなっていますが、同じ日本人で、同じような軍服や国民服を着ていて、さらには降伏か継続かの間を揺れ動いている軍人も多く、その善悪の区分がハッキリとはわかりにくいのです。
できればもう一度整理して、1967年当時ではまだ生存者が多く遠慮して描けなかった部分も見直して、再度映画化をしてもらいたいなと願うばかりです。
◇著者別読書感想(半藤一利)
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「今年3月末現在の全国の生活保護受給者は202万2333人(世帯数145万8583世帯)で、戦後混乱期の1952年度以来、59年ぶりに200万人を突破したことが14日、厚生労働省の発表で分かった。また受給世帯数も1952年度の統計開始後、過去最多を更新した。」という記事がありました。
日本の人口は1億2800万人ですから、その中で生活保護を受けている人の割合は1.6%で、世帯数で見ると全体で約3%、高齢者世帯を抜粋すると6%超となります。世帯数で見ると割合が高くなるのは単身世帯の受給者が多いことを指します。
そして生活保護予備軍として、この先65歳になっても年金がもらえない65歳以下の人は全国におよそ80万人いて、さらにこのままだと年金はもらえないが、過去にさかのぼり高額の年金を一度に支払うことができれば些少な年金が支給される人が約110万人います。
ここからは推測ですが、過去にさかのぼって掛け金を一括して支払えば年金がもらえる110万人の中高年者のことを考えてみると、単純に忘れてたという人は少なく、経済的な理由や信条から支払ってこなかった人が多く、例えば過去10年分妻と二人分360万円を一度に支払えるかというと、あまり現実的ではないような気がします。そのような中高年者は結局年金ではなく生活保護を選ぶことになるでしょう。
この合わせて190万人の無年金予備軍はすでに中高年層で(若年層はこれから支払えば25年に足る)、経済環境から50歳代以上の再就職は難しい上に、肉体的にもどんな労働もいとわない人ばかりとは限りません。
逆にこの無年金予備軍の中には、年金や生活保護に頼らなくても、すでに老後の資金を十分に蓄えている人や、老後は子供や親族に扶養してもらえる人達がいると思われますので、全員が無年金で生活保護に頼るというわけではありません。
しかし核家族化、少子化、DINKS(子供なしの共稼ぎ夫婦)の世代が高齢化を迎え、頼るべき子供や親戚がいないケースや、長引く不況とデフレで、社会人になった子供は正社員ではなく、収入や雇用に不安定なフリーターだったりするケースもありますので、とても親の面倒まで見られないという現実的な問題も考慮しなければなりません。
ニートで無収入な子供が親の年金を頼りにして暮らしているというニュースも最近よく耳にします。
またある程度の貯蓄や財産を持っている人は、今まで年金を支払ってこなかったとは考えにくいので、年金受給資格に満たない人の多くは、手続き上のミスでなければ、裕福な世帯ではないことが容易に想像ができます。
それらを考えると、現在200万人の生活保護者数に、今後10数年のあいだに上記の無年金予備軍190万人のうちザックリ半分の100万人が、新たにな生活保護受給者として加わってくる可能性があります。
さらに世帯主の完全失業者が150万人を突破しようとしている中で、このまま若年層、中高年層の雇用状勢が改善しなければ、無年金高齢者との相乗効果(今までは無職の子供でも親の扶養や援助でなんとか暮らせていた)によって劇的に申請が増えていくことになります。
日本の場合、本来は生活保護が受けられる立場であっても、世間体を気にしたり、あるいは知らなかったということで受給していない潜在的な生活保護者候補が相当数いると言われています。
役所へ申請に行ってもなんだかんだと高圧的に門前払いされるケースもあると聞きます。また役人に著しくプライドを傷つけられ、頭にきて申請を取り消すようなこともあるそうです。
役所からすれば、受給率(人口に対する生活保護者数の割合)がそれぞれの役所で低いほど評価される仕組みですから、なんとか支払わなくても済むよう努力をします。
また誰からも扶養されていない年金だけで生活している高齢者の年金支給額が、生活保護の受給額と比べて少なければ、その差額は生活保護の申請をすればもらえます。
しかし福祉費の支出をできるだけ抑えたい役所が、それらを積極的にPRすることはありません。
すでに財政的には年金はパンクしていると言われていますが、人口統計を見れば年金システムが将来どうなるのかというのはあきらかで、これほど予測しやすいものはありません。
それを知っていながら、なにも手を打ず、政治家や役人への利益誘導をしてきた歴代の与党政治家(自民党)と、厚労省官僚達の責任はとても重いはずです。
しかしそのツケは誰も責任を取らず、挙げ句の果ては消費税アップをおこない「無年金者に対しても平等に年金を」とか言い出しています。
税金を上げて、年金を納めてこなかった人にも年金を支払うというのは、真面目に25年以上年金掛け金支払ってきた人にとって不平等であることは一目瞭然です。
かといって、無年金者の多くが将来生活保護を申請するなら、結局は税金を投入することとなり同じことです。
少なくともこれらを改善するには、責任ある政治家と官僚に最大の痛みを持ってもらうため、議員数と厚生労働省役人の大幅な削減と、家賃の高い霞ヶ関から出て僻地への移転、議員住宅や公務員住宅などの特権や優遇策の撤廃を最低限の条件として実行してもらい、その後ならば仕方がないかなと思っています。
でもきっと既得権益は絶対に手放したくないのでできないでしょう。
また生活保護は本来憲法で保障された「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」ために、母子(父子)家庭への育児中の経済・教育支援や、身障者や病気・怪我で働けない人への生活・福祉支援であったはずですが、いつの間にか、職をなくした自由労働者と、「ヤ」がつく自由業の人達、無年金高齢者の多い制度になってしまい、それが過去最大となり、今後も増え続けていくというのが生活保護の実態なのでしょう。
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