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写真はUR都市機構から
重松清著の「定年ゴジラ」(1998年単行本刊)の文庫を読んだのは2006年でしたから、今から15年前のことです。単行本が発刊されてから20年が経っています。

その小説では、多摩ニュータウンと思われる郊外の団地に住んでいる団塊世代と思われる男性が定年退職後に活気が失われ変わりゆくニュータウンの中で奮闘する姿が描かれています。

また今読んでいる垣谷美雨著の「ニュータウンは黄昏れて」は2013年に単行本が発刊されましたが、タイトル通り、最寄り駅からバスで5分、住民の高齢化のため昼間までも人通りがない5階建団地が10棟、エレベータなし、都心から1時間のやはり多摩っぽいニュータウンの団地(豊ヶ丘団地?)が舞台となっています。

それらの70年代の高度成長期に作られたニュータウン団地も、50年が経ち次々と建て替えられていますが、駅の近くでないと資産価値もあまり高いとは言えません。

特にニュータウンというのは丘陵地帯に作られたものが多く、また5階建でもエレベーターがなかったり、買い物にはクルマが必要だったりして足腰が弱った高齢者が日々生活するには厳しいものがあります。

ただ周辺には自然が多く、敷地は広くゆったりとってあり、自動車道路と歩道が明確に区分されていて、広い公園が計画的に作られているので、若い夫婦が子育てするのには良いところです。

ところが賃貸物件については、空き部屋が増加傾向にあるのに、急増するひとり住まいの高齢者が借りられないという状態が続いています。

テレビでやっていましたが、

・不動産会社で賃貸アパートを申し込んでも年齢だけで大家に断られる
・開業医で仕事も収入も確かな人でも高齢者のひとり住まいと言うことで断られる
・最近は独身者の場合、年齢が下がってきて40代でも年齢を理由に断られるケースもある
・およそ家主の7割が単身高齢者の入居を断っている
・国交省主導のセーフネット住宅は登録数こそ多いが実態は空室率3%未満という少なさで意味を成さない

など

確かに大家さんの立場に立つと、高齢者の単身者は孤独死や認知症発症による火事の心配や近所トラブルなどリスクが高いとされています。

また、賃貸の場合、孤独死や自殺などが起きた部屋や同じアパートに新しく入居する人に対し、その「心理的瑕疵」の事実を伝える重要事項の説明が義務化されています。そういう物件に進んで入居したいと思う人は多くはないでしょう。

そしてその「心理的瑕疵」の多くは、賃貸の場合、事故が起きてから2~3年間という長きにわたり課せられるので、大家さんとしては死活問題になってきます。

別の番組(NHKクローズアップ現代)では、なんと孤独死や部屋で自殺などがあった事故物件の売買を専門に扱う「成仏不動産」というなんとも言えない社名の代表が、やはり増えている高齢者の孤独死の問題を話していました。

まもなく世帯数の増加も頭打ち(国立社会保障・人口問題研究所の報告では2023年がピークと推計)となりこれからは減少していくことになり、空き家も2020年には876万戸にのぼり総住宅数の約14%を占めています。

賃貸の借り手はこれから急速に減っていくのに、高齢者だと言うだけで入居できないというのはなにか矛盾しているように思えます。

つまり、家主は固定資産税や相続税対策のために賃貸住宅を建てただけで、やっかいな高齢単身者に貸すぐらいなら空室が続いても構わないということなのかも知れません。

ウォーキング中に気がつきますが、農地だったところに次々単身者用っぽいマンションが建ちますが、完成後も住人の気配(洗濯物や自転車、カーテン、ゴミなど)が感じられず、ほとんどの部屋の窓には雨戸が閉まったままというところがあります。

なんとまぁ、空き室は多いのに、入居できなくて困っているというミスマッチな住宅事情ですねぇ、、、

テレビでは、R65不動産という高齢者限定の賃貸住宅をメインに仲介している会社の社長が出ていましたが、時代に合っていて狙いは良いのですが、わがままな双方(借りる方も貸すほうも高齢者が多い)の希望に合わせるのに苦心している感じがしました。

自治体によっては、入居者の見守りサービス(照明が24時間点灯しない場合に警備会社に連絡等)の費用を補助し、家主が安心して貸せるようにするなど対策をおこなっていますが、「入居者死亡保険」については特に話が出ていませんでした。

この通称「孤独死保険」は、葬儀費用や部屋のクリーニング、遺品整理、空室期間の家賃補填まで、条件次第ですべてが対象となるので、家主にとっては身寄りのない単身高齢者でも、死後の空室による機会損失や孤独死の風評被害を最小限に抑えることができて有効だと思います。

しかしイマイチ普及しないのは、その保険料を高齢者の場合だけ家賃に上乗せするということが二重価格になるのでできず、保険料もフルに加入すれば一室当たり月2~3万円(月額家賃の2~3割増し?)は余分に必要で、それをすべての部屋の家賃に上乗せすれば市場競争力がなくなってしまうことを懸念しているのかなと思います。

ここは国や自治体が、入居者も家主も使いづらい補助金制度の「セーフネット住宅」なんかすぐにやめ、民間の「見守りサービス」と「孤独死保険」をセットにして、増え続ける空き家に単身高齢者がすぐに入れるようにすべきではないでしょうか。

【関連リンク】
1303 持ち家か賃貸かは、引退後に大きな差が付く
1103 高齢者の賃貸アパート入居問題
795 定年リタイア時の必要貯蓄額と生涯住宅費用

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1563
62歳でリタイアして、8ヶ月ぐらいは無収入で貯金を取り崩しながら生活していましたが、63歳になってその翌々月には初めての公的年金(厚生年金保険)を受け取りました。

リタイアして無収入になった途端にいきなり様々なコスト?がふりかかってくるのは覚悟はしていましたが、貯蓄額が見る見る間に減っていくのを見て末恐ろしくなりました。この話しはまた別の機会にでも。

その公的年金ですが、私の場合、受給年齢が60歳から65歳からに段階的に引き上げられた厚生年金保険のうち、63歳から一部(報酬比例部分)を受給できます。

残念というか(4年ほど早く生まれていれば60歳から受給できた)、ラッキーというか(あと4年ほど遅く生まれていれば65歳からしか受給できなかった)、微妙な年齢と言うことです。

もっと言えば、16年早く生まれていれば、報酬比例部分だけでなく、本来なら定額部分も含め60歳からフルに受給できましたので、悔しさはあります。

なんて厚かましいヤツ!と思われるかも知れませんが、私が社会人になったときには、まだ法改正されてなく「60歳になれば年金が支払われる」という国との約束で払い続けてきたので、裏切られた思いをするのもやむを得ないでしょう。(法改正は1985年と2000年)

年金の定額部分も含めて満額60歳から受給できた人は、昭和16年4月1日以前生まれの人ですから、戦中生まれまでということになります。

団塊世代(1947年~1949年生まれ)の多くは、報酬比例部分は60歳から、定額部分も63歳または64歳から受給できました。国会の選挙に大きな影響を及ぼしてきた世代ですので、むげにはできなかった妥協の産物だったのでしょう。

年金は言うまでもなく、リタイアした後の唯一確実な収入源となります。

「マンション経営しているから」とか、「投資で稼いでいる」というのは、10年20年単位で見ると決して安定した収入源ではありません。

まして「ずっと働くから年金はあてにしない」というのは、最後の手段であって、親や家族が病気になって看病や介護するため仕事を辞めざるを得なかったり、自分の健康を害することもあります。

年を取ると言うことは、イコール健康を害していくということなのです。

そんな中、こういう記事を読みました。

「年金保険料を払うのは無駄」という人の9割が誤解している年金の実態(Mocha)
年金未納率は3~4割とも言われることがあります。年金を払いたくない人は、年金未納者がたくさんいるため、年金制度はいずれ破綻すると考えていないでしょうか?
(中略)
2020年度末の公的年金加入者は6740万人。このうち未納者数は115万人ですから、割合にするとわずか1.7%です。公的年金はほとんどの人が保険料を払っている状態ですから、制度としては問題なく運営されているのです。

わずか1.7%とは言え、まだ、年金について変な誤解をしていたり、偽情報を信じ込んでいたりして支払い拒否している人がいるのですね。収入がほとんどなく経済的に支払えないということかも知れませんが。

ちなみに生活保護受給者は年金保険料の納付が免除されています。

12年も前に発刊された、細野真宏著『「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った? 世界一わかりやすい経済の本』 (扶桑社新書)にも書かれていましたが、年金が破綻することは、日本が破綻しない限りありません。

日本が財政破綻したら?

その時は、きっとアメリカか中国かロシアが、国土を割譲するとかなにか大きな代償を支払えば手を差し伸べてくれるでしょうし、減額はされても年金がゼロになることはないでしょう。そうしないと、国民の半分近くが憲法で保障された生活を維持するために生活保護を申請することになります。

そうした破綻することを想像して老後を考えるよりも、どうやって年金を増やせるかを考えることが重要だと思います。

ずっと先のように思っても、30代40代から60代に達するまでは光陰矢のごとし、アッという間です。

遅くとも40代のうちには、子供の教育費や住宅ローンなどと同程度に年金についても知識をつけて、もし国民年金しかないのならば、国民年金基金で上乗せするとか、厚生年金の人でも個人年金保険に加入するなど、対策を考えて実行しておかないと、ふと50代に入ってから慌ててももう遅すぎます。

最近、FIRE(Financial Independence, Retire Early:経済的に自立し、早く引退)という生き方がもてはやされていて、テレビでもその実行者が紹介されます。

確かに早期リタイアは私もずっと憧れていましたが、結局はかないませんでした。

そして62歳でリタイアしたあとで気がついたことは、「60歳までキッチリ厚生年金保険を支払っていたおかげで、月々20数万円の年金を死ぬまで(配偶者には死んでからも)得ることができた」です。

FIREで早期リタイアした人は、配当金や投資活動で収入はあるでしょうけど、将来受給できる年金はフリーランスと同様に国民年金だけです。

ごく一部の、数億円の資産ができた人ならば、早めにリタイアし、豪遊はしないで利息や配当だけで暮らす質素な生活を続ければ、年金がなくても一生を穏やかに終えることもできるでしょう。

でも数千万円の資産ができたからと、30代や40代でリタイアしたら、やがて老後になった時には貯蓄が尽き、しかも年金は国民年金(月額65,000円)だけで、困窮することは目に見えています。

65歳から85歳までの20年間に必要なのは、22万円×12ヶ月×20年=5千2百万円です。かなり質素な最低限の生活を送ってこれだけかかります。

投資は、順調に稼げるときもあれば、大きく損を出すこともあります。ましてや個人の投資は情報の少なさや、投資に割ける資金の少なさから、組織的な投資企業や団体に比べて不利は免れません。

30~40年後に、いまFIREでもてはやされている人達がどうなったか、ぜひ知りたいと思いますが、その頃には私はもうとっくにこの世にはいなそうです。

【関連リンク】
1403 年金相談会へ行ってきた
1384 ねんきん定期便を精読する
1136 定年延長の功罪と年代格差
921 もらえる年金の額はモデルケースとは違うということ



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1494
お墓のことを心配する年齢になって来ました。いずれは誰もが死ぬので、先祖代々のお墓があってそこに入るのだ!って人以外は、何歳で心配しても良いのですが、若いときから、自分が入るお墓の心配をする人は少ないでしょう。

今までは、死ぬ前に考えておくべきことではなく、あとに残された家族など遺族が対応するというケースが多かったと思います。

長男の場合は、普通なら親を含む先祖代々のお墓があるのでそこへ入るというのが普通です。

ただ最近では遠い実家から若いときに都会へ出てきて、そのまま都会で結婚し、家庭を築いた人の場合、遠い地方のお墓に入るというのも難しいものがあります。

地方にある実家に帰れず(帰らず)、兄弟、親戚含め墓守ができない場合、墓じまいということになります。

政府統計に「衛生行政報告 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数」というのがあり、2007年から2018年までの改葬数(墓じまい数)を拾ってみました。



墓じまいの数は2011年以降からジワッと増えています。2018年と2007年の比較では1.56倍と11年で1.6倍近く増加していることになります。

これは、地方から都会へ就職などで出てきた人が多い団塊世代の親が80代以上になって寿命を迎えたことと、団塊世代が定年後も自宅を持った都会に居続けていることで起きているものと考えられます。

地方の人口は毎年30万人以上が減少し、都会においても数年後にはピークを迎えて人口減少が起きていきます。地方の墓じまいは今後も増えていくことが予想されます。

ということは、団塊世代が(平均)寿命を迎えるいまから15~20年後(想定でもっとも死亡者が多くなるのは2039年~2040年)は、今度は都市部においてお墓の確保が難しくなってくることになるでしょう。

多死社会はなにをもたらすか 2020/8/26(水)

さて、私は次男坊で、実家も離れているので、できれば今住んでいる家の近くに新しくお墓を建てる、あるいは、共同墓地でもいいかなぁ~と思っています。実家近くにある先祖代々の墓の維持は長男が引き継いでいます。

と言っても、いくらでも予算があるわけではないので、新たにお墓を建てるなら、地元にある公営墓地に限られます。そしてすでに競争率は宝くじの高額当選なみになっています。

私が応募している公営墓地は、毎年11月に募集があり、12月に抽選がおこなわれますが、

・遺骨あり 広め
・遺骨あり 狭め
・遺骨なし 広め
・遺骨なし 狭め
・共同墓地

の5つのカテゴリーがあり、それのどれかに応募することになります。

遺骨ありの場合、当選倍率が優遇されるのと、3回(3年)以上落選しているとさらに当選確率が優遇されます。

つまり遺骨なしの場合は、宝くじで高額当選が当たるような確率に近く、ほとんど無駄を覚悟で気休め程度に応募することになります。

その応募方法ですが、事務を民間に丸投げ?しているのはやむを得ないでしょうが、まったく昭和時代のお役所仕事をそのまま引き継いでいるようで残念なものです。

そりゃ、いままではお墓の心配をするのは比較的ネットは使えない高齢者が多いとは言え、それにしてもです。

まず応募するためには、期日中に小冊子になった応募用紙を区役所などへもらいに行くしかありません。

たっぷり数ページにわたって説明や記入サンプルが書かれた小冊子を読んで、応募用紙に記入し、当落通知用返信はがき用の切手を同封した上で、郵便で送付することになります。

送付したあと残った小冊子やサンプルはゴミでしかありません。

ネットが使える環境がないから小冊子がどうしても必要という人がいるのはわかりますが、昨今の時代、おそらく過半数の人はネット上ですべてできるでしょうから、双方の手間や効率などを考えると無駄金(公営なので税金が使われていると思われる)を大きく減らせるはずです。

手書きの応募データは、税金で雇われた誰かが人力でPCに入力してデータ化しているはずです。それなら、応募者に入力させればお互いに作業が効率化され、郵送コストも不要になり、大切な資源ゴミも減らせます。

当落通知をなにもわざわざ返信はがきで通知をもらわなくても、メールの連絡でもいいし、ネット上で、当選者の番号を発表するという方法でも良いでしょう。

ホント、川崎市 アホちゃうか?

です。

無駄に垂れ流している市民税の使い方がわからないというなら、いつでも教えてあげます。

電柱の地中化でも、無公害で健康的な自転車をもっと活用すべく駅前駐輪場の無償化でも、公園の防犯カメラ設置、清掃、遊具整備でも、耐用年数を過ぎている公共インフラの修繕でも、不足が明らかな墓苑の新設でもなんだってあります。

ということで、多死社会とお墓の重たい話しから、お役所仕事の非効率、利権構造、時代遅れのおバカな公営墓地募集法の軽薄な話しまででした。

【関連リンク】
1210 やがて必要になるお墓はどうする
896 多死社会と葬儀ビジネス
585 川崎市営の駐輪場が理不尽な大幅値上げ



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1461
5年前にこの先毎年何十万人ものペースで急増していく「多死社会」について書きました。その時に想定した数値に変化が起きていないか再度調べてみました。

多死社会と葬儀ビジネス 2015/2/14(土)

その時の記事を要約すると

・2014年(実績値)は年間出生数が100万人に対し、死亡数は127万人
・15年後の2030年には死亡数は160万人を超えると予測
・2039年は、出生数67万人に対して死亡数167万人と100万人の減少
・年間の死者数167万人は、毎日4,500人以上が亡くなる計算(2014年は1日3500人)
・その年間死者数160万人超えは2030年から2049年までの20年間続く

記事を書いてから5年が経ちましたが、基本的には未来予測は当時と状況は変わりません。

2018年時点のデータでは、出生と死亡数は下記の予測となっています。データ出典は、「国立社会保障・人口問題研究所」です。





2019年の実際の出生数は86万4000人、死亡数は137万6000人ですから、この予測値より出生数が4万人少なく、死亡数はほぼ正確で予測値より8千人少なかったことになります。

死亡数というのは、平均寿命が上がると予測よりも減る傾向がありますが、東日本大震災のような大きな災害や大きな戦争でもなければ予測が大きくずれることはなさそうです。

出生数は、婚姻率や子供を産んで育てるには、給料水準など経済状況、育児・子育てをするのに助かる政策などにも左右されるので推測が難しいでしょう。

ただいずれにしても、大きな流れというか将来推計は変わらないでしょうから、10年先、20年先の予想は大きく食い違うことはないでしょう。

と言うことは、今から10年後の2030年には毎年80万人の人口が減っていき、さらに10年後の2040年には94万人が毎年減っていくことになります。

ひとくちに10年後は人口80万人減少と言うけれど、これは都道府県で言えば山梨県や佐賀県、市で言うと堺市や新潟市の人口に匹敵します。たった1年でそれほどの地域や都市がひとつ消滅するほどのインパクトということです。

20年後の94万人減は、和歌山県や香川県、または北九州市や世田谷区の全人口です。そうやって、これから50年間にわたり、毎年80~90万人が減っていくのが日本です。

コロナ禍においても経済優先政策もわかりますが、この際、いつまでも過去の幻想にとりつかれたような経済優先・拡大政策ではなく、人口減少に向けた生活優先・縮小経済のあり方を進めていくべきではないでしょうか。

国や政府が推進してきた、鉄道や原発、防衛装備などの海外への売り込みも、その多くはことごとく競争に敗れている中で、販路を海外に向ければまだまだ日本経済は成長するという甘い考えも最近はしぼんできています。

- 人口がこれほど減っていく中で、本当にリニア新幹線が必要なのか?
- ほとんど使われない赤字垂れ流しの地方空港は必要か?
- 償却が終わった高速道路をなぜ無料化しないのか?
- 変化と多様性が求められる中で新卒の一括定期採用をいつまで続けるのか?
- 働きたい高齢者が無理なく働ける環境整備は?
- 外国人研修生と言う名の不自然な外国人雇用形態はこのままで良いのか?
- 農業への手厚い補助金はいつまで続けるのか?
- 破綻寸前の社会保障や年金財政をどうするのか?
- 急増する高齢者医療費の抑制策をおこなわなくて良いのか?
- 赤字国債をこのまま増やし続けて良いのか?
- 国会議員、地方議員数を減らし小さな政府を目指さないのか?
- 定数違憲状態解消のため選挙制度を見直す時期ではないのか?
- 人口減少が著しい地域の行政区域はこのままで良いのか?
- EVシフトにより急速に減っていくガソリン税の代替策は?
- いつまでも過疎地や災害危険地域に住み続ける人への対策は?
- 生まれながら裕福な人とそうでない人の格差をどうするのか?
- 100万人以上と言われるニートや引きこもり状態の人のケアはどうするのか?

などなど、国内問題だけでも数え切れないほど「いまやるべきこと」「いま考えるべきこと」があふれています。

さらに外交関係、貿易関係、海外協力などの国外問題も多く抱えています。

個人的にはまずは、多死社会に必要なだけの火葬場の充実と、安い公営墓地の増設を望みたいところですが、現役世代にして見れば「ふざけんな!優先順位低いだろ!」と言われそうですが、これから数十年、切実な社会問題です。

【関連リンク】
1423 世界と日本の宗教別信者数
1210 やがて必要になるお墓はどうする
896 多死社会と葬儀ビジネス
689 自分の終焉をどう演出するか

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1403
年金の一部(特別支給の老齢厚生年金)が受給できるのは、まだ少し先(約1年後)になりますが、心配性の性格でもあるので年金相談会に予約して行ってきました。

本当は、年末のブログネタにでもと思って、12月初めに予約を入れ、中旬ぐらいに行ければと考えていたのですが、12月中は全部予約が埋まっていて、1月中旬にやっと予約が取れました。結構混んでいるのですね。

まず、年金の相談先ですが、サラリーマンならば、地元の社会保険事務所か、日本年金機構(以下機構)があります。

どちらで相談しても基本的には変わりませんが、旧社会保険庁のデタラメぶりを知っているだけに、その直系の流れをくむ陰気な社会保険事務所とはあまり関わりたくないので、機構を選びました。

機構だってそのまま社会保険庁の業務を引き継いでいるので、変わりがないと言えばその通りですが、対応してくれる相談員が社会保険事務所と違い、所属する公務員ではなく、一般の社会保険労務士が委託を受けおこなっています。それだけに、四角四面な公務員と違い、いろいろと相談しやすそうに思えます。

それに、社会保険事務所では、このご時世にまだ「相談は窓口へ先着順」って感じで、事前の予約は受け付けていないようです。機構は、先着順の窓口もありますが、事前予約も受け付けていて、無駄な待ち時間を減らすことができます。

病院でも、人気ラーメンでも、福袋でも、日本人は真面目に静に並ぶのが好きですね。私はせっかちな性格で、時間を無駄にしたくないので、極力そうした待ち時間をなくせるならそういう(予約)方法をとります。

予約をするために、まず機構へ電話をすると、年金番号や氏名、相談内容等を聞かれます。相談内容によって係員や相談場所も変わってくるそうです。

幸い、私の相談は受給時の手続きやタイミングなど平凡な内容ですので、どこの相談所でもOKとのことでした。複雑で対応が違う相談ってどういう相談なのでしょうかね?

ブログにも何度か書いてきたように、今年の6月で仕事は辞めて、無収入になりますので、1日でも早く年金をもらわないと、虎の子の貯金を食い尽くしてしまいます。

そんなわけで、相談に行くのは、63歳になってすぐに申請を(年金は自分で申請しないともらえない)するために、その準備を万全にしておくためと、年金受給に関して様々な特例などを知っておきたいからです。

例えば、63歳から「特別支給の老齢厚生年金」をもらい、65歳から支給される「老齢基礎年金」だけ68歳とかに繰り下げ支給できるのか?とか、年金受給しながら、勤労者の子供の扶養家族に入れるのか?今はもう働く気はないけど、もしあと2年ほど働くと「厚生年金の加入期間44年の特例」の可能性があり、それはどれほど得なのか?など。

専門家なら当たり前のことでも、とにかく年金に関してのことは難しすぎて、素人にはよくわかりません。社会保険庁があった昔は「一般庶民はなにも考えるな!お上が与えてやる!」みたいなところがあったんだと思います。

相談センターでは、社会保険労務士の方が対面で相談にのってくれ、様々な書類やデータもその場で出力してくれました。

その中には、今年6月まで今の給料で勤務した場合の63歳から65歳まで受給できる「特別支給の老齢厚生年金」の額、そして65歳以降の「老齢基礎年金+老齢厚生年金」の額、それと知らなかったのですが、配偶者加給、差額加給(失業中、国民年金を支払った分)など、受給できる詳細を出してもらえました。

いくら本を読んでもネットで調べても、知りたい事ってなかなかわからないもので、こうした年金相談の場で社会保険労務士さんに聞くのが一番早くて正確だと実感しました。

もちろん社会保険労務士さんにも得意分野や経験度によっては、年金相談に関してあまり頼りにならない場合もあるので、闇雲になんでも信じるだけは避けるべきです。

63歳になって「特別支給の老齢厚生年金」を誕生日のある月の翌月からもらうためには、63歳の誕生日の前日以降できるだけ早くに申請をする必要があります。年金は自動的にはくれないので、忘れていると自己責任となります。

問題はその際に戸籍謄本が必要とのことを知りました。私の場合、本籍地が遠隔地のため、郵送で申請し、返送してもらうため、誕生日から1~2週間遅れての申請となりそうです。

というのも、その申請日(誕生日前日)以降の日付の戸籍謄本をとることが必要で、事前に取得しておくことができません。面倒くさいですね~。

配偶者加給などの関係もあり、申請可能日まで離婚していない、死別していないなどの証拠書類ということなのでしょう。

それだけ取得すれば、そのまま、年金相談センターで、必要事項を記入し、申請するところまで見てくれるとのこと。63歳の誕生日が過ぎて、戸籍謄本が取れ次第、もう一度、予約を取って来ることにしました。

付け加えておくと、様々な銀行やJAなど金融機関でも、社会保険労務士を講師にして年金相談会をおこなっていますが、当然ながらそうした金融機関で年金受け取り(振込先)を誘導することが目的ですから、その金融機関に振り込みをする気がなければそういうところへ行くのはどうかなと思います。

個人的に年金の受け取りはどこでも良いのですが、近所に店舗がなく不便ですけど、現役時代から住宅ローンやネットバンキングを使っている都市銀行をそのまま使おうと思っています。

今後コンビニでの現金引き出しが有料化されたり、ネットで他行への振り込みが有料(現在は優遇制度で月3回まで無料)になったりすれば、その時点で受け取り先金融機関を変更することもできるでしょうからね。

【関連リンク】
1384 ねんきん定期便を精読する
1136 定年延長の功罪と年代格差
970 生活保護世帯の増加は高齢者増加だけが原因なのか?
921 もらえる年金の額はモデルケースとは違うということ
680 サラリーマンなら関係ないが、国民年金の滞納率



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