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質問
「日本は国際比較すると貧困率(相対的貧困率)は高い方でしょうか、それとも低い方でしょうか?」

少し古いデータですが、「OECDの2000年代半ばの統計では日本の相対的貧困率は14.9%で、先進国、中進国の中ではメキシコの18.4%、トルコの17.5%、米国の17.1%に次いで4番目に貧困率が高い(OECD加盟国の平均は10.6%)」(Wikipediaより)。割と最近のデータでも「2009年7月に発表されたOECDの「Factbook2009」によると日本の「貧困率」は先進国30ヶ国中の第4位」と、日本は諸外国と比べて貧困率は高く、傾向としては貧困率はさらに上昇傾向にあります。

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  出典:「日本における貧困の実態」国立社会保障・人口問題研究所 阿部彩氏

相対的貧困率とは、OECDの定義では「等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯員数の平方根で割った値)が、全国民の等価可処分所得の中央値の半分に満たない国民の割合」(Wikipediaより)ということです。

わかりやすく言えば、標準的な世帯が、4人家族で可処分所得が年間640万円、単身者で同所得が400万円だったとすると、(640万円÷4名+400万円)÷2=280万円が等価可処分所得となり、その半分の140万円未満の人が貧困者と定義されるわけです。

日本では貧困となる年間140万円(約1万8千ドル)を、もし発展途上国で得たとしたらその国ではたぶんお金持ちになります。国によって物価が違いすぎるので、額ではなく率で比較するようになっているわけです。

公式には「2007年の国民生活基礎調査では、日本の2006年の等価可処分所得の中央値(254万円)の半分(127万円)未満が、相対的貧困率の対象となる」(Wikipediaより)とされていますので、単身者で月11万円以上の手取り収入があれば貧困者には該当しないことになります。

ではなぜ日本の貧困率が高いのか?

仮説その1:若者の非正規社員や失業が増えてきて貧困率が高い

でもこの仮説にはちょっと疑問があります。

例え非正規社員でも短時間のアルバイトやパートでなければ1年間フルに働いて年収130万円を下回ることはあまりないと思われます。夫婦二人で260万円の手取り年収だったとしても貧困者にはカウントされません。

無収入の子供と一緒(親子二人)の場合は、子供手当と親の収入を足して260万円ないと貧困者になってしまいますが、小さな子供を育てながらフルタイムで働くというのは結構難しく、親の収入は限られてくるでしょう。しかしこのケースは過去からあり、最近急に増えてきた事例でもなさそうです。

あと「不況により失業し雇用保険も切れてしまって半年以上無収入」という状態なら、貧困者にカウントされるでしょう。でもそれは数字に現れるほど多い(数十万単位)かというと疑問です。

仮説その2:生活保護受給者の増加による貧困率の上昇

生活保護者の場合、年間収入でみると住んでいる地域や世帯家族数にもよりますが、ギリギリ貧困者にカウントされるかどうかという水準です。居住地域が都市部で物価が高い場合は、貧困者には該当しないでしょう。

この生活保護受給者は10年前と比べるとおよそ100万人増え、2011年末では200万人を突破しています。今後も年金未加入者が高齢化してきますので、年金制度改革等を実施しなければ増え続けていくのはほぼ確実です。

仮説その3:高齢者の増加による貧困率の上昇

次に高齢者の貧困者ですが、60~65歳の定年や引退で退職していく毎年200万人以上の団塊世代が、次々と年金だけの生活に入っていきます。一方で新たに社会人となる人の数は100万人と少し。そこに統計に出てきそうな大きな変動がみられます。

引退した年金受給者がみんな貧困者にカウントされるわけではありませんが、貧困者に該当する一人あたり年間127万円を超えない人も多くいると思われます。それは現役時代に支払った額や、収めた年数、共済年金か厚生年金か国民年金などの違いによるからです。

もし引退し新たな年金生活者のうち1/3の70万人が、夫婦で年間250万円以内(単身者で125万円以内)の年金受給であれば、それが一気に毎年貧困率を引き上げることになりそうです。

そして商売をやっていたり、専業農家、漁師などの個人事業主は、引退していなくても所得税の関係からできるだけ個人収入を減らし、表向きは夫婦で年収250万円でありながら、実は新車のベンツに乗っている人とか別に珍しくありません。そのような人も統計上は貧困者と認定されるのでしょう。

しかしいくら少ない年金受給で表向きは貧困者であっても、親から譲り受けた財産、ローン完済した住宅(不動産)、勤め人なら退職金、満期になった養老年金保険など、実際には多くの資産を持っているのでは?という疑問があります。

そう、日本の高齢者(60歳以上)の貯蓄率は世界でもトップクラスで、金融資産(現金や証券など)だけでも世帯平均(通常は夫婦2名)で2000万円以上あります(平成22年の統計データでは60才以上平均貯蓄高2286万円)。

しかしそのような資産(金融資産や不動産)は、この貧困率ではまったく考慮されません。つまり、「数千万円の資産を持つ高齢の貧困者」が毎年数十万人(もしかすると百万人)増えているという現実があるのです。これは明らかに統計数値に大きく影響するでしょう。

テレビで識者と言われる人がコメンテーターとして出演し、本人もその仕組みはたぶんよく知っていながら「いま日本は世界でもトップクラスの貧困率だ。もっと社会保障を手厚くし、生活保障をしなければいけない」とか「高齢者の貧困率が急速に高まってきている。年金を下げるとか医療費負担を増やすとかとんでもない議論だ」とか言っています。

上記で書いてきたとおり、貧困率というあまり意味をなさない統計を自分に都合よく使い、持論を展開するような人は、政治家でも評論家でも学者でも経済人でも絶対に信用してはいけません。

ただ、こうしてずっと高齢者を優遇してきたのには、戦後の厳しい時代から世界に冠たる経済大国にまで押し上げてくれた功績に報いることと、あとは各種の法律や制度を作る政治家からすると、選挙において高齢者の投票率の高さが背景にあったのでしょう。そうしてみれば、今までの世の中は、老人の思うがままに動いているということです。



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