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桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活 (文春文庫) 奥泉光

現役近畿大学教授でありながら作家との二足のわらじを履いている著者の2011年単行本、2013年には文庫化されています。

またシリーズ化され続編の「黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2」もすでに発刊されています。

著者の作品を読むのは今回が初めてですが、過去の作品には1994年に芥川賞を受賞した「石の来歴」や、2009年には「神器―軍艦「橿原」殺人事件 (新潮文庫)」で野間文芸賞受賞、2014年に「東京自叙伝」で谷崎潤一郎賞受賞など、数々の賞を受賞されている人気作家さんです。

そしてこの作品は2012年に「妄想捜査~桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」としてテレ朝系の連続ドラマになり、その時の主人公は佐藤隆太、その他桜庭ななみ、倉科カナなどが出演しています。

自らが大学教授と言うことで、舞台は勝手知ったる大学の職場風景ですが、ジャンルは推理小説で、本書には「呪われた研究室」、「盗まれた手紙」、「森娘の秘密」の連作中編3作品が収められています。

主人公が自ら降りかかる難問を次々解決していくよくある話しかと思っていたら、思いっきり裏切られて、主人公に降りかかる謎や難問を、教え子の文芸サークルに所属する女生徒が解決をしてくれるという珍しいパターンで、意外性があってその点は面白いですね。

ただ、ドタバタコメディ的な要素が多く、推理小説としてはそれなりに面白いのですが、その周囲というか設定があまりにもふざけすぎていて、ホームレス女子大生とか、准教授の手取り給料が10万円とか、千葉の田舎の偏差値の低い大学を笑いものにしているとか、ちょっとどうかなと思いますね。

★☆☆

著者別読書感想(奥泉光)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

深泥丘奇談 (角川文庫) 綾辻行人

館シリーズなどが有名な京都在住の推理小説の作家さんで、2008年に単行本、2011年と2014年に文庫化された作品です。

続編の「深泥丘奇談・続」も2011年(文庫は2014年)もすでに発刊されています。

京都市内に長く住んでいると京都市内北部にある「深泥ケ池(みどろがいけ)」という沼のような池のことを知らない人はいないと思いますが、とかく怪奇現象やその筋の噂が絶えない場所で有名なところです。

何度か地元の新聞にも載りましたが「タクシーが深泥ガ池で女性を乗せて、京大病院までというので走っていたら、いつの間にか消えていた」とか、「深泥が池の近くを走行中に白い服を着た女性が前に飛び出してきて轢いてしまったが、降りてて見ると誰もいなかった」とか。

これらの事故?事件?は、ちゃんと警察にも届けられていて、その警察発表が新聞に掲載されていて、単なる噂や都市伝説の域を超えたものとしてよく知られています。

そうした深泥ケ池をもじった「深泥丘」という地名にある不思議な病院を舞台にして、主人公の作家(著者?)が遭遇する様々な怪奇現象や不思議な人達との話しがコミカルに連作短編で書かれています。

ホラー小説のジャンルに入るのでしょうけど、特にこれといってゾッとするようなわけでもなく、なにかちょっと中途半端な感じです。

★☆☆

著者別読書感想(綾辻行人)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書) 片田珠美

著者は1961年生まれで現在は京都大学の非常勤講師でもある精神科医で、BS日テレの「久米書店」に登場したとき、「精神医学界のエリカ様」を名乗っていたぐらいのユニークな方です。

他にも同様の多くの著書がありますが、本作品は2013年刊の新書です。

目次は、
第1章 「攻撃欲の強い人」とは
第2章 どんなふうに壊していくのか
第3章 なぜ抵抗できなくなるのか
第4章 どうしてこんなことをするのか
第5章 どんな人が影響を受けるのか
第6章 処方箋―かわし方、逃げ方、自分の守り方

事例を元にした「こんな攻撃方をされる」とか「こんな人がいる」といった内容で、読んでいてもあまり実感はなく、「そう言えばあの時の上司がこういうタイプだったかなぁ」とかふと嫌なことを思い出すぐらいで、あまり参考にはならないかな。

こうした文章で書かれたものではなく、著者の講演会みたいなところで、著書に出てくる事例を話し言葉で聞くと現実味があっていいのかも知れません。

文章だとなにか違う世界で起きていることのようにしか思えなくて。

しかし悪意があって攻撃する人ばかりではなく、自分を守るため、自分の精神を落ち着かせるため、自分の考え方を正当化するために、他人や友人、部下、同僚を結果的に攻撃してしまうという怖さはこの本でよくわかります。

個人的にはこうした攻撃的に出る人は、余裕や自信のなさから出てくるもので、下手に相手をすればややこしくなるだけなので、完全無視をするのに限ります。

誰とどう付き合うかは最低限自分で選択できる権利でもありますので、そうしたちょっと変な人と関わり合いを持つことは、仕事でもなければできるだけ避けたいものです。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

日の名残り (ハヤカワepi文庫)(原題The Remains of the Day) カズオ・イシグロ

2005年の小説「わたしを離さないで」が有名で、今年TBSでドラマ化もされていましたが、著者の名を有名にしたのは1989年刊の本作で、世界的に権威のある英国ブッカー賞を受賞した作品です。

また1993年にはジェームズ・アイヴォリー監督、アンソニー・ホプキンス主演で映画が製作されています。

小説は1956年の「現在」と、第二次大戦前、1920~1930年代の「回想」」とを行き交います。

主人公は父親の時代から名門家の屋敷に住み込みで執事として働いている男性です。

戦前の世界問題に揺れる大英帝国の上流階級の中で仕事をしてきた主人公は、しっかり者の女給長との間に淡い恋愛感情を感じながらも、世界が大きく変わりゆく中で、自分の仕事に専念するあまり、恋を成就させることはできません。

時代がすっかり変わり、没落していく英国貴族の代わりにアメリカ人富豪が屋敷の主となり、様々な変化にもうまく対応していきますが、ずっと以前に結婚をして辞めていった女給長から手紙をもらい、また一緒に働けないものかと考えます。

新しいアメリカ人の主人がしばらく休みを与えてくれて、しかもその頃まだ珍しかった高級自家用車で旅行してくればという提案を受けて、その元女給長が住む街へと旅に出掛けます。

その旅の途中で出会う様々な階級の人や、庶民達の政治談義などを持ち前の知識やテクニックでそつなくこなし、英国の田舎町をのんびりと旅をする風景がとてもよく書かれています。

そしてようやく念願の人と再会を果たしますが、その結果はここには書いてはいけないでしょう。

★★☆

著者別読書感想(カズオ・イシグロ)


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