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定期巡回しているネットで少し古い(2009年9月)のですが、役立ちそうな記事(ちょっと物足りない感じがしますが)を見つけました。
 
 
その10カ条とは、
 
 1.退職を決めたら、自分の労働時間を再計算すること
 2.ハラスメントや解雇に関連する会話や暴言は録音すること
 3.自分で訴えようとか、会社に掛け合おうとしないこと
 4.転職先が決まるまでは、格好が悪くても会社を辞めない
 5.就業規則の「解雇要件」について確認する
 6.適度なタイミングであきらめる
 7.安易な起業は考えない
 8.転職ノウハウ本や情報商材は過信しない
 9.労働組合に相談してみる
 10.友人・知人との交流を取り戻してください
 
と書かれています。記事には詳しくそれぞれの説明が書いてありますので、興味のある人は読んでください。
 
この10カ条の中で、私が特にお勧めできるのは、
 
2. ハラスメントや解雇に関連する会話や暴言は録音すること
4. 転職先が決まるまでは、格好が悪くても会社を辞めない 
10. 友人・知人との交流を取り戻してください
 
です。
 
2.は、録音した内容によってもの凄い爆弾になり、場合によっては解雇無効や多額の賠償金を勝ち取ることができます。

もっともその録音した内容を使わざるを得ないような険悪な辞め方は、しないのが一番なのですが、念のためということで。また記事にも書かれていますが、録音データを労働争議の解決に向けて、公的な機関へ提出する以外に使うと「機密情報漏えい」の犯罪になる可能性があるので取り扱いには注意です。
 
4.ですが、現役で就職面接を受けるのと、失業状態で受けるのとでは、採用側にとって受ける印象に大きな差があります。

当然現役のほうが何倍も有利です。それは、ひとつには条件面などにおいて足下を見られないと言うことがあります。二つめに本人は気がつかなくても、現役の顔つきやスーツの着こなしと、しばらく失業生活を送っている人の顔つきや身だしなみ、身のこなし等で微妙に違いが出てくるものです。当然企業はいかにも現役、即戦力という人を採用したいものです。
 
10.は、まったく縁のないところよりも、多少でも知り合いがいたり、その紹介がある先を受けるほうが、絶対有利です。

また偶然にその知人が誰かにいい人がいたら教えてと頼まれているかも知れません。頼るのは赤の他人の紹介エージェントではなく、友人・知人がまず一番先です。

そのためには元部下や同窓生といった自分のプライドがズタズタになってしまうこともあるかもしれません。しかし誰だって、逆の立場になる事があるので、もはやそんなことは気にしないで、頼める人には頭を下げて頼みましょう。
 
逆に、10カ条の中でこれはちょっとどうかなと思うのは、
 
5.就業規則の「解雇要件」について確認する
7.安易な起業は考えない
9.労働組合に相談してみる
 
です。
 
5.ですが、今どきの会社で就業規則を無視した明らかな不法解雇をやってくるケースは極めて稀です。

ないとは言えませんが、それまでに専門家が十分な準備をした上で、解雇を迫ってくるのが通例です。なので、確認するなとは言いませんが、あまりやっても意味のないことでしょう。

ただもし解雇を言われた際は、その理由について文書で受け取っておく必要はあります。

その解雇が違法または納得のいかない場合、それが裁判や労働争議の焦点となるからです。文書でないとあとで言った言わないとなるケースもあります。
 
7.は、その人によると思います。また安易かどうかについても、どれだけ慎重に準備をしてもうまくいかないケースもあれば、副業だったのが本業になってしまうケースだってあるからです。

ここで言っているのが、「多額のお金を使って安易に起業は考えない」ならば理解できますが、それは失業者に限ったことではありません。
 
このご時世ですから、失業後1年以上再就職が決まらないというケースも珍しくありません。毎日面接が入るわけでもありませんので、その間なにもしないでいると余計にくたびれて精神的にも追い詰められてしまいます。

かと言ってお金のかかる趣味にうつつを抜かしているわけにもいかないので、なにか自分でお金が稼げる方法を探して、とにかく動く、やってみるとことも必要だと思います。
 
また下手にバイトを始めると肝心の再就職先への面接とバイトがかち合ってしまって迷惑をかけてしまうことを考えると、それこそ安易にバイトやパートでしのぐというわけにはいきません。
 
お金をつぎ込まない範囲で、個人でできる事業というか副業を始めることで、新たな人脈ができたり、ビジネスのヒントが得られたり、うまくいけば再就職につながったり、なんと言っても現役のビジネスマンに近い活気や考え方が維持できますので私は大いに推奨します。
 
9.ですが、これも微妙な問題です。記事には「社内の労働組合を使わない手はない」とありますが、そもそも社内に労組があるような大会社では、到底納得のいかない理不尽な解雇はまずありませんし、リストラの場合でも多額の割り増し退職金がついたりして恵まれていると思います。

さらにその組合も企業の御用組合ではなく、キチンと一労働者のために一生懸命に動いてくれるとは限りません。問題のある解雇がおこなわれるのは、ほとんどが会社の言いなりの御用組合の企業か、労組のない中小零細企業です。
 
その場合、実際に頼れる労組と言えば、例えば「管理職ユニオン」のような社外の労働組合と言うことになりますが、この社外の労組は玉石混淆でその見分け方は、なかなか難しいというのが私の本音です。

労組は当然ボランティアで運営されているわけではなく、加入者の組合費と、企業から取る賠償金や補償金を目当てにしていることが多く、その解決の仕方や組合への支払いについて問題があると思えるところもあるようです。
 
中には解雇された告発人が受け取るよりずっと多くの賠償金を組合に持っていかれたという話しを聞いたことがあります。

これはビラをまいたり、団体交渉や最終的に裁判を起こすと、組合もそれなりにコストがふくらみ、それを回収するため仕方がない面もありますが、当事者としては納得できない気持ちになったり、人間不信に陥ったりする可能性もあります。

また組織的に一度走ってしまうと簡単には止められないので「なにもそこまでしなくても」と後で思ってもすでに遅く、なんと言っても相手はその道の専門家達ばかりですから、一労働者はなんでもハイハイと言われるままにするしかなくなります。
 
労働組合に相談することは、必ずしも否定はしませんが、十分に納得をした上でないと、あとで嫌な思いをすることがありますので、気軽にちょっと相談というのはどうかと思います。
 
なので、私だったらまずは各地にある公的な機関、例えば各都道府県の労働局や労働基準監督署、公的機関が行う労働相談会(弁護士などが無料または格安で相談にのってくれます)などを利用するのを勧めます。

一番身近な職業安定所(ハローワーク)は、私に言わせるとあまり頼りになりません。

彼らは再就職を支援するところであって(実際は失業保険を支給するところと化しています)、労働紛争の仲介などは積極的にはやってくれません。

それに彼らにとって企業は求人を出してくれる「お客さん」でもあるわけですから、強くは言えないという矛盾も抱えています。許可制でその検査権限を持つ人材派遣会社いじめは大得意なんですけどね。

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