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2016年に変形性股関節症のために人工股関節置換手術を受けたことがあり、そのリハビリの一環で医者や理学療法士の勧めもあり毎日ウォーキングをすることにしました。
当時はまだ会社に勤務していたので、ちゃんとしたウォーキングは休日がメインでしたが、やがて在宅ワークが増えてきたので、平日でも朝に1時間程度のウォーキングを続けてきました。
会社へ通勤したときは、内勤であまり歩くことはありませんが、通勤の往復と、ランチタイムに会社の周囲をテクテク歩くようにして、1日6千歩平均(1ヶ月30日なら月間18万歩)を目標とし、雨の日や用事で歩けないときの分を他の日にカバーして月単位で1日平均6千歩を達成する目標にやってきました。
仕事をリタイアしてからは、毎日午前中にテクテク歩くついでに公園に寄り15分程度のストレッチを日課としています。稼いでいたときには休日にジムなどへ行っていたこともありますが、なにぶん年金生活者なのでお金のかからないウォーキングと公園でのストレッチが一番の健康法です。
そのウォーキングで大切なのは、軽くて履き心地が良く、しかも膝や股関節への衝撃を和らげてくれるウォーキングシューズです。最近はウォーキングシューズよりも軽量なランニングシューズを使っています。
しかも諸般の事情から価格にして1足5千円以内、ここ1年ほどは価格高騰のため6千円以内の低価格帯の製品ばかりを購入しています。理由は毎日使うので半年以内でだいたいダメになり消耗品という考え方からです。
当初は、普通の安いスニーカーを利用していましたが、ウォーキングもベテランの域に達してくると、いろいろと気になる点やこだわりたい点が出てきてきます。最近は、道が濡れていないときはランニングシューズ、濡れている日は防水仕様のウォーキングシューズの2種類を使い分けています。
この5年間に購入したウォーキング用のシューズのメーカーと種類は下記の通りです。
2024年4月13日 [ミズノ] ウォーキングシューズ
2023年11月2日 [ミズノ] ランニングシューズ
2022年11月17日 [ミズノ] ランニングシューズ
2022年7月12日 [ミズノ] ランニングシューズ
2022年2月27日 [アキレス] ランニングシューズ
2021年11月14日 [アキレス] ランニングシューズ
2021年7月1日 [スポルディング] 防水 ウォーキングシューズ
2021年6月24日 [DUKLUCAK] ランニングシューズ
2020年11月3日 [ダンロップモータースポーツ] 防水 ウォーキングシューズ
2020年3月18日 [ドクターアッシー] ウォーキングシューズ
2018年9月21日 [ムーンスター] 防水 スニーカー
何社か(低価格帯の)シューズを実際に使ってみて感じたことは、
・安いシューズの製造国は中国か東南アジアで国産はない
・軽量を強調するシューズは耐久性がなくアウトソールも薄くペラペラした感じ
・ソールのクッション性は期待しない方が良い
・一般的に日本人の足形は甲が高く幅広なので外国人向けに作られた靴は不向き
・防水仕様のランニングシューズはない
・ほとんどのシューズはアウトソールが硬く濡れている場所ではよく滑る
・シューズがダメになる部分はつま先やかかと、アウトソールなど様々
・2ヶ月でつま先が破れたものもあれば1年近く問題なく使えるものもある
・ドクターアッシーはビジネスシューズは良だがウォーキングシューズはダメ
・アキレスのランニングシューズは耐久性に欠ける
・ミズノのランニングシューズは耐久性に関しては合格点
ランニングシューズとウォーキングシューズ
ランニングシューズ | 防水ウォーキングシューズ |
私のランニングシューズやウォーキングシューズを選ぶとき、「気になる点」と「こだわる点」は次の通りです。
気になる点
・耐久性
・履き心地
・価格
・防水性
こだわる点
・防滑性能(滑りにくい)
・クッション性
・外観(色やデザイン)
一般的に安価なシューズだと、1ヶ月に19万歩、距離にして133キロほど歩いていると、半年(800キロ)も経てばアウトソールがツルツルになってきて、つま先やかかとの部分がはがれたり破れたりしてきます。
日本のメーカーの製品(製造は中国やベトナムなど)の場合はまだ半年近く持つものが多いですが、見かけがかっこいいと思って聞いたこともない中国の会社の安い製品を買うと2~3ヶ月でダメになってしまうことがありまs。
従って私が買う価格帯(6千円以内)のシューズだと耐久性は半年持てばヨシと思っています。ここ5年間に10足のウォーキングまたはランニングシューズを購入しているのでそんな感じです。
履き心地は、サイズや幅(3Eとか4E)、つま先の窮屈さなど、あまり違いは感じられません。履いているとシューズが変形し、足も慣れてくるということでしょう。
防水性があるかどうかは、買う前に判断が出来ます。ランニングシューズは基本的には防水性がなく、ウォーキングシューズの一部に「○cm防水」を唄っているものがあります。一般的には防水性のあるシューズは表皮が厚くやや重いです。中にはなんちゃって防水のへたれ靴もあり、数回履いただけで濡れた路面の水がジワっと中まで浸透してくるものもありました。機能性を重視するなら信頼できるメーカー製のものを選ぶ必要があります。
私がウォーキングシューズで一番こだわっているのがアウトソールの防滑性能です。つまり濡れたマンホールやグレーチング、タイルの上でも滑りにくいアウトソールを採用しているシューズが好みです。
いくら防水性能のあるシューズでも、濡れた道でツルツル滑っていては役立たずです。しかし6千円以下で買えるシューズではほとんどが防滑性能がなく、大きなビルのエントランスなどによくある濡れた大理石風のタイルの上では氷の上をスケートシューズで歩いているようなシューズがまかり通っています。
過去使ってみて耐滑性能のあるランニングシューズ(防水ではない)は、現在はもう売られていませんがEVA+ラバーのソールを使っていたアキレスの8820というランニングシューズと、ミズノの耐摩耗EVAソールを使っているエスペランザーというジョギングシューズです。
アキレス 8820 | ミズノ エスペランザー |
この2つのシューズのアウトソールは本当に素晴らしかったですが、アキレスの8820は毎日使い2ヶ月でつま先に穴が開き耐久性はありませんでした。その点ではミズノのエスペランザーは少し高めでしたが毎日使って11ヶ月使えて上出来でした。
ミズノのエスペランザーは今年(2024年)にマイナーチェンジしエスペランザー2となりましたが、アウトソールの情報がどこにも書かれてなく、エスペランザーと同じ耐摩耗EVAソールかどうかは不明です。メーカーサイトで調べましたがあえてアウトソールに触れてないと言うことは、おそらくコストダウンと耐久性を上げるため耐滑性が悪い素材に変更しているような気がします。
次にまぁまぁ耐滑性能が良かったのは、ミズノのマキシマイザー 24と同25のランニングシューズで、ソールに耐摩耗ラバー「X10」というのが使われていて、耐滑性能もEVAソールには遠く及びませんが他の安価なシューズのソールよりかはマシと言えます。
ミズノマキシマイザー24 | ミズノマキシマイザー25 |
通販では耐滑性を唄ったシューズが多々ありますが、その多くはガセと思って間違いありません。耐滑性能にはJIS規格がありますが、それは危険物がある工場や屋根の上で作業する業務用の安全靴などに適用されているようで、一般のウォーキングシューズやランニングシューズにその基準は適用されていません。単に営業トークで勝手にそれぞれの販売会社が使っているに過ぎません。
クッション性については、いろいろ試しましたが6千円以下のランニング&ウォーキングシューズで、満足できるクッション性を期待するのはムリと判断しました。
これも一般のシューズにクッション性の基準はなく、メーカーや販売会社が無責任に「クッション性」を唄っているだけです。販売会社からすれば、それで売れるなら地下足袋でもクッション性を唄っていそうな感じです。
そのため少し大きめのサイズを買い、中に100円ショップで買ってきたクッション代わりの中敷きを敷くのを常としています。それがあるのとないのとでは足の関節への負担が全然違ってきます。
外観は、仕事していたときは会社にも履いていける地味なカジュアルシューズを買うようにしていましたが、もう今は私用でしか履かないので、派手な色でも何色でもOK、色の選択ができるときは一番安い色を買っています。
【関連リンク】
1706 1日6千歩のウォーキングはベストプラクティス
1668 私の健康習慣 その2(ウォーキングとストレッチ)
1554 スニーカーやウォーキングシューズのアウトソール
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おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX
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敦煌 1988年 大映
監督 佐藤純彌 出演者 西田敏行、佐藤浩市、柄本明
5年ほど前に井上靖著の壮大な原作小説を読み、映画もみたいと思っていましたが、ようやくそれが実現しました。
◇2019年10月後半の読書の感想、書評(敦煌)
小説は1959年という今から65年前に出版されたものですが、小説の舞台は10~11世紀の中国(当時は宋や西夏、遼など)で、1900年(清の時代)に実際に洞窟の中から大量に発見された敦煌文献の由来について創作をした内容です。
映画の内容は小説が忠実に表現されていて、科挙の試験を失敗した主人公が、人買いから助けた女性からもらった西夏文字が書かれた布きれに興味を持ち、都だった宋から西方にある隣国西夏へ行き、西夏文字を習得し、また西夏の中で数々の戦にも巻き込まれていきます。
そしてチベット系タングートが支配していた敦煌にいるときに、辺境の地と思っていた敦煌はシルクロードの中心地で、仏教や文化などが進んでいていることに気がつきます。
西夏から攻められ数多くの書物が焼かれてしまうことを懸念し、洞窟に隠すという流れですが、それまでには西夏に滅ぼされたウイグルの王女や、戦いの中でしか生きられない勇猛な傭兵部隊のリーダーなど、多くの人が関わっていくことになります。
中国の戦国時代は、日本のせいぜい何十年という単位の戦国時代と違い、何世紀にもわたる壮大なものなので、なかなか時代背景が理解できませんが、古典で良く出てくる、三国志や春秋時代、きらびやかな唐の時代などとはまた違う印象です。
そうした中世期の中国を舞台にしたドラマを日本の俳優陣がすべて日本語で制作するというのは今ではちょっと違和感がありますが、バブルで絶好調だった当時の日本マネーが、まだ経済的には貧しかった中国に対して威力を発揮したのでしょう。
★★★
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旅立ちの時(原題:Running on Empty) 1988年 米
監督 シドニー・ルメット 出演者 リヴァー・フェニックス、クリスティーン・ラーティ
反戦活動家の両親の元に生まれ育ってきた青年主人公が、紆余曲折の中、音楽に対する才能が認められ、親と袂を分かち成長していくという文科省が推薦しそうな映画です。
1960年代から70年代に盛んだった過激な反戦運動でFBIから手配中の両親の元で、逃亡するため各地を転々としながら弟とともに普通の家族を装ってきましたが、やがて学校や進学の問題が出てきます。
父親は一緒にいることが家族の証であると言い、妻は子供の将来を考えて早々に自分の親元へ送りちゃんと教育を受けさせるべきだと主張します。
現在は身元を隠し落ち着いて暮らしていましたが、昔の仲間が自宅に現れ、その後事件を起こしたことから自分たちが追求されるのも時間の問題となり、その住まいから引っ越しすることになります。
そこで出した結論が、、、
というような内容で、社会に溶け込みゆがんだ社会生活を送る人たちと、それとは知らない周囲の人たちとのコントラストが絶妙で、多くの人種や違った文化、思想などが渦巻いているアメリカ社会の断面を見せられたような気がします。
★★☆
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(原題:The Post) 2017年 米(日本公開2018年)
監督 スティーヴン・スピルバーグ 出演者 メリル・ストリープ、トム・ハンクス
多くのアメリカ人が倦怠ムードに陥っていたベトナム戦争の国務省が当時のニクソン大統領に提出した機密の調査報告書「ペンタゴンペーパーズ」が新聞記者にリークされてしまい、それを記事にして出した新聞社に対して政府からの圧力がかかります。
つまり政府は国民に対して「ベトナム戦争は優位に進めていて楽観的」というイメージを出したいところが、現地調査をした国防省高官の報告では「かなり危機的」という内容で、それでなくても多くの反戦運動が盛り上がっている中ではそうしたまずい状況の話は外には出せないものでした。
当初はニューヨーク・タイムスがその報告書の一部をスクープし、遅れてワシントン・ポストが残りの全文を掲載するところまでいきますが、政府の「記事差し止め」の意向に逆らうことで会社を潰すことになりかねず、様々な邪魔が入りますが掲載をする決断を下していきます。
そのあたりの、ライバル紙や時間との勝負がスリリングで、遠い他国のことながらドキドキします。アメリカ人なら身近な話題、事件だったので、なおさらでしょう。
しかしこの事件が起きたのはまだ新聞がメディアの中心的な存在だった頃の話で、そうした新聞社に輝かしい時代があったという懐古趣味的な映画とも言えそうです。
★★☆
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リーサル・ウェポン4(原題:Lethal Weapon 4) 1998年 米
監督 リチャード・ドナー 出演者 メル・ギブソン、ダニー・グローヴァー、ジェット・リー
1987年に第1作目が作られ大成功を収めたリーサル・ウェポンシリーズの第4作目です。監督や主演、助演のチームには変わりはありません。
ベトナム戦争で特殊部隊にいた主人公は、妻を事故で亡くして以来自暴自棄が目立つ刑事で、相棒としてコンビを組む黒人の刑事は優しい家庭人という両極端な組み合わせが受けています。
今回も派手なアクションシーンと、メインは中国から大量の密航をおこなっている裏組織との対決で、中国のスター、ジェット・リーが二人に立ちはだかる悪役として出演しています。
また主人公の恋人が妊娠したことで、ようやく過去を振り切って再婚する気になるというのが今回の大きな見どころです。
第5作目については、いろいろと言われていますが、20数年経っても制作されていません。第1作から37年が経ち、監督や出演者もみんなそれなりに年をとってしまい、このシリーズの売り物でもある刑事のコンビが絶体絶命の危機に陥る派手なアクションシーンが難しいということもあるのでしょう。
この映画制作時はメル・ギブソンは42歳、助演のダニー・グローヴァーは52歳とまだ脂がのっていた時期でしたが、今年(2024年)はメルが68歳、ダニーは78歳、監督のリチャード・ドナーは94歳ですからねぇ、、、
インディ・ジョーンズシリーズや、ダイ・ハードシリーズも主人公の高齢化(と病気)で終了してしまいましたが、007のように役者を替えてまで続けていくことはないのでしょう。
古くからのファンとしては残念ですけど、これも時代の流れ、そして浮き沈みで仕方がありません。
★★☆
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アルゴ(原題:ARGO) 2012年 米
監督 ベン・アフレック、出演者 ベン・アフレック、ブライアン・クランストン
1979年に革命が起きたイランで、アメリカ大使館が襲撃され多くのアメリカ人が人質となった事件が起きましたが、その際に裏口から脱出し、カナダ大使公邸に逃げ込んで隠れていた6人の大使館関係者をイラン国外に逃がすため奇想天外な作戦を実施するという実際にあった内容です。
親米派のパーレビ国王がオイルショックの影響から経済的に行き詰まり国民からの信頼を失い、1979年に米国へ亡命したことで、イランの政権は親ソ連の反体制派でイスラム革命派が実権を握ることになります。
そのようなことからアメリカ大使館が襲われたわけですが、その直前にはCIAは「政局に問題はない」と政府に報告していてメンツを潰されてしまいます。
そして、「自転車で国境まで逃げる」案や、「外国人教師に化けて出国する」案など、様々に検討しますが最終的にCIAの工作員が発案した「カナダの映画会社がロケ地としてイランに入り6人をスタッフとして出国する」案が承認され、実行されることになります。その架空の映画のタイトルは「アルゴ」というSF映画で、脚本やポスター作成、マスコミへの記者発表なども行い、もし調べられたとしても大丈夫なように念入りに偽装します。
まるで映画のような(映画ですが)、ハチャメチャにも思える作戦ですが、映画のロケ地として中東の街はよく使われていたことや、混沌としていたイラン国内で、政治色がなく金儲けだけと思わせられる映画製作スタッフに化けるこうした思い切った内容が逆に疑われないということでしょう。
実際に起きた脱出作戦から、映画化にあたってはエンタメ性重視のためか、やや変更されているそうですが、2013年のアカデミー賞では、作品賞、脚色賞、編集賞を受賞しています。
★★☆
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長い灰色の線(原題:The Long Gray Line) 1955年 米
監督 ジョン・フォード
出演者 タイロン・パワー、モーリン・オハラ
アイルランドの移民だった主人公がふとした縁で陸軍士官学校(ウエストポイント)で雑用係として働くようになり、その後そこの教官にアシスタントとして採用、軍に所属し多くの学生を育てます。
その学生の中には、マッカーサーやパットン、アイゼンハワーなど未来の英雄や大統領までがいますが、親身になって育ててもやがて起きる戦争で亡くなってしまう若者もいて、悩みながらも続けていきます。
この映画の主人公は、実在する人物と言うことで、自伝を元に映画化されました。
そして50年務めて老軍曹となっていた主人公へ辞職命令が出たことで、アメリカの大統領になっていた旧友に会いに行き、その半生を語っていくというストーリーです。
その話が終わった後、無断で基地から抜け出したとウエストポイントへ連れ戻され、そこで準備されていたのは、、、ということで、長かった半生の思い出が蘇ってきて、主人公とともに感涙がジワ~と出てきました。
タイトルの「長い灰色の線」とは、陸軍士官学校のグレーの制服を生徒達が着て、隊列で行進する様を表しています。
近年の映画は、飽きさせないためか、やたらと複雑に込み入ったストーリーや観客に考えさせる内容が多いのですが、こうしたあっけらかんとした正統派の「良きアメリカ人(アイルランドからの移民ですが)」映画を見るとさっぱりしていて気持ちがよいものです。
ストーリーの中には、第1次大戦の「ドイツが・・・」や、太平洋戦争の「本日、日本と交戦状態に入った」といったシーンが出てきますが、この映画が公開された1955年というのは終戦後10年で、まだその余韻が深く残っていた時期です。
そうしたことから、この映画が製作された意図としては、エンタメではなく、戦争で傷ついた人や、遺族、反戦活動家などに対して、移民問題、軍隊の公平性、規律、軍人の家族など、開かれた陸軍の広報的な役割を果たしていたのではないかなとちょっと感じた次第です。
★★☆
【関連リンク】
2024年1~2月 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~(2007年)、ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年)、ジョー、満月の島へ行く(1990年)、カウボーイ(1958年)、かもめ食堂(2006年)、ビューティフル・マインド(2001年)、騙し絵の牙(2021年)
2023年11~12月 暴力脱獄(1967年)、ゴジラ -1.0(2023年)、ブロンコ・ビリー(1980年)、ティアーズ・オブ・ザ・サン(2003年)、ゼロの焦点(2009年)、バグダッド・カフェ(1987年)
2023年9~10月 ゲッタウェイ(1972年)、扉の影に誰かいる(1971年)、目撃(1997年)、ミステリと言う勿れ(2023年)、ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年)、三人の名付親(1948年)
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おとなの教養3 私たちは、どんな未来を生きるのか?(NHK出版新書) 池上彰 1作目は時代が動いても変わらない普遍的教養(リベラル・アーツ)について、2作目が歴史や政治学、宗教、経済学を基礎に日頃のニュースを捉え直して考える力を、そしてこの3作目では不確実な未来を予測し備えるために、過去の経験や失敗から学ぶという内容です。 今回の具体的なテーマは、未来に備える上で重要な要素、つまり気候変動、未知のウイルス、データ経済とDX、米中新冷戦、人種・LGBT差別、ポスト資本主義となっています。 本著は2021年4月に発刊されましたので、新型コロナウイルスに翻弄された世界は含まれていますが、2022年2月から始まったロシアのウクライナ侵攻による世界中の混乱や、2023年10月に始まったイスラエルとパレスチナのハマスとの戦争については当然含まれません。もし次の4作目が出ればきっとその2つの戦争について、歴史の必然性が解説されるのでしょう。 ビジネスマンや職員として毎日開かれた社会と触れていると、ある程度のニュースや、国際情勢、経済活動、IT知識などは自然と会議や同僚との会話の中に出てきて、そうした知識は上書きされていきますが、いったんリタイアしてしまい、社会とのつながりが希薄になると、端から端まで熱心に新聞を読み込む人はともかく、うわべだけのニュースや情報番組ばかりで、教養という点ではどんどん後れを取ってしまいます。 そうした社会と隔絶された状態のリタイア後の高齢者にはこうした解説本はたいへんありがたいし、高齢者以外でも、受験生や就活生も確実に時事問題や面接で強くなりそうです。 著者はテレビにもよく出演し、時事問題の解説をしていますが、概ねはバラエティ番組の中で、一時的に面白おかしく楽しむことはできても、それを自分でじっくり考えてどのように発展させていくかということについては、やはり書籍に勝るものはありません。そういう意味でこのシリーズは役立つのでお勧めです。 ★★★ ◇著者別読書感想(池上彰) |
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蓮如-われ深き淵より-(中公文庫) 五木寛之 そしてその親鸞の時代から200年後に親鸞聖人の教えと浄土真宗の総本山本願寺を継いで8代目の法主になったのがこの本の主人公で室町時代に生きた蓮如(1415年~1499年)です。 著者には親鸞をテーマにした小説があり、その続編とも言えるものですが、今回の作品は小説という形ではなく戯曲、つまり劇のシナリオのような形態となっています。 ◇2014年5月前半の読書と感想、書評(親鸞) ◇2014年12月前半の読書と感想、書評(親鸞 激動篇) ◇2023年1月後半の読書と感想、書評(親鸞 完結篇) 小説ばかり読んでいるので、この戯曲スタイルにしばらくは違和感がありますが、慣れてくると、誰の発言か、どのようなバックグラウンドかなどがよくわかり、これもアリだと納得です。 最近の小説、特にミステリーなどは、犯人捜しを難しくするためかやたらと登場人物が必要以上に多い上に、その親族や関係者が次々と出てきて、誰が誰だかわからなくなったり、誰の発言なのか不明だったりしますが、シナリオならそうした煩わしさから解放されます。 法然や親鸞は比較的学校でも習っていて知っていますが、蓮如に関してはあまり一般的ではありません。法然や親鸞のように始祖や開祖ではなく、中興の祖という位置づけなので、仕方がないのかも知れません。 こうして読みやすい小説(戯曲)にしてもらえると、肩肘張ることはなく、自然体でスッと入ってくるので楽しく読めました。それにしても蓮如上人絶倫極まりなし(5人の妻と27人の子)です。 ★★☆ ◇著者別読書感想(五木寛之) |
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雪の階(上)(下)(中公文庫) 奥泉光 小説の舞台は太平洋戦争前の軍部が勢力を増してきていた日本です。そして主人公は父親が貴族院の議員を務める伯爵の娘で女子学習院へ通うお嬢様です。 当時の政治は欧州を席巻しつつあった勢いのあるドイツと同盟を結ぶべきだという強硬派と、英米とは経済格差があり敵に回すべきではないという穏健派で二分していましたが、すでに中国へ進出していた軍部の実権が強まってきます。 一見すると、そうした戦争前の暗くて貧しいイメージがありますが、華族の世界はまだ華やかで、戦争という悲壮感はまったくありません。 そういえば、こうした戦前の華族の世界を舞台としていた小説では、柳広司氏の小説や、北村薫氏の小説などにもありましたが、農民に代表される一般庶民の自由がなく耐乏の生活ではなく煌びやかな世界です。 その侯爵の娘の友人が富士山山麓の青木ヶ原で若い軍人と心中しているのが発見されます。 しかしその相手や、亡くなる直前に主人公宛に出されたはがきなどから、これは心中に偽装された殺人ではないかと疑い、子供の頃の遊び相手でカメラマンとして活躍している女性に相談しながら真相を突き止めようとします。 宗教や政治、そして軍部と、様々な要素が絡み合って複雑な様相を呈してきますが、序盤の緻密で繊細な展開から、中盤から後半のやや大雑把に思える展開へ変わっていくのがやや気になるところですが、クライマックスを別の目的を持って計画されていたとする2.26事件へと持っていくところはさすがです。 ★★☆ ◇著者別読書感想(奥泉光) |
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ディプロトドンティア・マクロプス(講談社文庫) 我孫子武丸 個人的には、子供の頃に親しんだシャーロック・ホームズや明智小五郎以来、フィリップ・マーロウや、サム・スペード、スペンサー、マット・スカダー、沢崎、工藤俊作、神山健介、佐久間公など探偵小説(シリーズ)が好きで、書店やブックオフで探偵もの小説を見つけると買わずにいられません。 著者のあとがきに書かれていましたが、この小説の原案は学生時代に書いたものということです。 つまり物語の時代は80年代前半ぐらいで、したがって現代のようにパソコンやスマホ、防犯カメラなどは出てこず、せいぜい押し売りにやってきた怪しい日本探偵互助協会の営業マンが持参してきたビデオカメラやテープレコーダーなどのひみつ探偵セットぐらいです。 堅物で有名な京大医学部の教授が失踪し、家族から探して欲しいと頼まれ、ハードボイルドタッチのシリアスものかと思っていたら、コミカルさ全開でした。 誘拐された教授の研究が、ウイルスの危険性を消して代わりに新陳代謝を促す遺伝子を動物に感染させることで、短期間で巨大化できるというもので、そのウイルスを巡って動物園のカンガルーや探偵自身が巨大化してしまうというとんでもない展開で、コミック的です。 本来のウイルスの害を消して代わりのものを動物に感染させる仕組みは、新型コロナのワクチンでmRNA(メッセンジャーRNA)で有名になりましたが、著者のアイデアに先見性があったということでしょうか。 京都大学に在学中に原案を考えたということで、事件は京都市内の縦横で発生し、探偵はじめ京都市内を駆け回り、「堀川通りをクルマで走るとがガタガタで悪路」だとか、いかにも京都に詳しい人が書いたと思わせるものでした。しかしナンセンスドラマでは観光案内にはなりません。 ★☆☆ ◇著者別読書感想(我孫子武丸) |
【関連リンク】
4月前半の読書 無駄だらけの社会保障、あなたが消えた夜に、木漏れ日に泳ぐ魚、ロウソクの科学
3月後半の読書 ものごとに動じない人の習慣術、アジアンタムブルー、アウトサイダー 陰謀の中の人生、僕の探偵
3月前半の読書 とれない「痛み」はない、記憶の渚にて、袋小路の男、おれの死体を探せ
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少し前の話になりますが、経済学者の成田悠輔氏が「高齢者は老害化する前に集団自決すればいい」という発言をしたことで様々なところに影響が出ていました。
成田悠輔氏「高齢者は集団自決」発言を“例え話”と笑っていられない理由(DIAMOND online)
イェール大学アシスタント・プロフェッサーの成田悠輔氏の「高齢者は集団自決すれば良い」という発言が批判を浴びている。これに理解を示している人もかなりおり、「尊厳死解禁」へ向けた議論が一気に進んでいく可能性もあるからだ。 |
成田悠輔氏はユニークな発言をする39歳の若手経済学者としてマスメディアへの登場が多く、バラエティ番組では硬軟織り交ぜた発言で使い出のあるコメンテーターなのでしょう。かけている眼鏡が左右で四角と丸の違った形になっているのをトレードマークとしている変わった人というのが私の感想です。
国会の場でも話題になっていて、
岸田首相、成田悠輔氏の老害発言を「極めて不適切」と答弁(産経新聞社)
岸田文雄首相は15日の参院予算委員会で、経済学者の成田悠輔氏が「高齢者は老害化する前に集団自決すればいい」とした過去の発言に対する見解を問われ「極めて不適切な発言だと強く感じる」と答えた。 |
と、1年以上も前の古い話なのに大きな問題になっていましたが、相変わらず高齢者が権勢を振るっている社会に不満を持っている若い人からは「よくぞ言ってくれた!」「若者の意見を代弁してくれた!」という雰囲気が感じられます。
もし私が20代や30代だったら、「自決」という過激な言葉ではなく「引退」とか「隠居」とかの柔らかな言葉に変えて、いつまでも権力の座に居座り老醜をさらしている高齢者がいれば非難する主張をどこかでしていたかも知れません。
つまりそれぐらい現在の高齢者の「老害化」が顕著に思えているということです。高齢者の数が圧倒的に多いのでなにかにつき目についてやむを得ない面はあります。
確かにテレビを見ていると高齢者が多い政治の世界はもちろん、ビジネス界、官公庁、学者、芸能界などで目に余る老害と思える人を良く目にします。
芸術家やスポーツの世界は選手については、作品や成績がすべての世界なので、老害が発生することは少なく、起きるのは芸術や学術団体などの派閥や、日本大学のようなスポーツ指導者や経営層の老害でしょう。
そして目につくのはテレビによく登場してくる人たちで、高齢のため言葉や記憶が明瞭でないのに番組のMCやコメンテーターだったり、昔の威光だけで呼ばれている?という感じだったりしています。
言語が不明瞭で何言っているかわからないし、顔のアップにとても耐えられない老人性色素斑だらけの人を起用するテレビ局の気が知れません。
政治の世界ではいかにも悪人面した(偏見もあります)高齢の古参議員が、若手記者の取材に対して失礼な物言いで蹴散らしています。若手記者の知識不足や理解不足、勉強不足に業を煮やしてということもあるとは思いますけど。
当然ながら会社や役所の中にも、本人は決してそうは思っていないでしょうけど、周囲からは「老害」と思われている人は少なくないはずです。
もちろん高齢者がすべて老害になるとは思いません。高齢でも若々しく新鮮な感性の持ち主や、経験と知識や知恵で若手の目標となっていたり、サポートをしてくれる人もたくさんいます。多くはそういう人だと信じたい気持ちです。
しかしこんなことが最近実際にありました。
平日の午前中に近所をウォーキングしていると、暇を持て余していそうな高齢者をよく目にします。住宅地の中を歩いている私に大きな声でなにか文句を言ってくる高齢者がいて、近寄って話を聞いてみると、家の前にクルマが駐車されていて、私をその車の持ち主と決めつけて文句を言っていました。
確かにその道を歩いていたのは私だけでしたが、なんの根拠もなく、見知らぬ他人にいきなり怒声をあげ怒り出すのはまともな判断が出来ない老害病そのものだと思いました。
余裕のある資産がなく生活費を稼ぐために働く高齢者は、基本的にはビジネス上で老害の範疇ではなく、問題はないですが、いま若手から不満に思われる老害とは、もう十分にお金も名誉もありながら、70歳を過ぎても権力の座に座り続け、利権や役得をむさぼったり、フィクサーのように現役の人たちに様々な影響を及ぼしたり、将来ある若手に譲るべきところを自覚の有無を問わず邪魔をしている人たちです。
私は小心者なので、63歳で「老害」と言われる前に(既に言われていたかも)、さっさとビジネスからリタイアして引っ込みましたが、現在は定年延長や年金支給の後ろ倒しなどが議論されていて、今後社会の中にはますます高齢者があふれていくでしょうから、ことあるたびに成田氏のような過激な発言が出てくる気がします。
誰もが年を取り、やがては老害と呼ばれる年齢になっていき、本人だけはそう思ってないという気の重い話です。
【関連リンク】
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そのNID勤務時代は第2次大戦中で、ナチスドイツに近づきつつあったスペインが枢軸国同盟に加わらないよう監視、妨害をする作戦などに従事していました。
そうした海外諜報活動の経験を元にして書き上げたのが「007シリーズ」で、東西冷戦時代に明るい娯楽を求めていた社会で大ヒットします。
先日、同じく英国の作家で「ジャッカルの日」などの著作があるフレデリック・フォーサイス(1938年~)の自伝を読みましたが、彼も若いときには軍隊(英国空軍)に所属し、その後新聞社やテレビ局の海外特派員などを経てから作家の道を歩んでいます。
◇2024年3月後半の読書と感想、書評「アウトサイダー 陰謀の中の人生 フレデリック・フォーサイス」
フォーサイスの場合は軍の情報部に勤務をした経験はなかったものの、情報部に依頼され東ドイツにいるスパイと接触をするなど東西冷戦の中で似たような経験をしています。
イアン・フレミングの作品は、007シリーズの長編小説が12作品あり、その他に007の短篇小説集が2作品あります。
また、007シリーズ以外に、有名な子供向けの物語「チキ・チキ・バン・バン(空とぶ自動車)」や、ノンフィクションが数冊残されています。映画にもなった「チキ・チキ・バン・バン」(1968年公開)は私が子供の頃(当時11歳)に親に連れられ映画館で見た記憶があります。
遺作となったのは、007シリーズの最終巻「黄金の銃をもつ男」で、その最終校正中に心臓麻痺で亡くなったそうです。56歳と作家としてはまだこれからという年齢だっただけに、急逝しなければ、シリーズの続編がいくつも書かれていたことでしょう。
ところで、007シリーズは小説よりももっぱら映画が有名で、イアン・フレミング原作の作品は長編、短篇ともほぼすべてが映画化されています。
ただ映画の制作順は小説の出版順ではなく、それぞれが独立した作品となっています。さらに、すべての作品の映画化が終わると「消されたライセンス」(1989年)以降、別の作家が書いたオリジナルストーリーで継続されています。
映画に出てくる主人公は小説とはかなり違い、映画では不死身の強いヒーローですが、小説ではなにかにつけクヨクヨと悩み、落ち込んで、時には周囲からあきられるほど酒浸りになる弱い男のシーンがよく出てきます。映画のイメージで小説を読むと驚きます。
映画のようなエンタメでは、小説で出てくる悪人を撃って落ち込むようなひ弱なヒーローでは不向きですが、そうした弱みや感情豊かな愛すべき人間性の主人公が本来の姿であり、小説のそうしたところに強く惹かれます。
私が007シリーズ(小説)を読んだのは1998年~2000年頃で、文庫本は早川書房と東京創元社の2社に別れて出版されていました。出版社は違えど日本語翻訳はどちらも井上一夫氏という変則的な形態です。
その後の新装版などでは新訳として別の翻訳者に変わっている作品もあるようです。なにぶんオリジナルの翻訳版が発刊されたのは1950年代から60年代と今から60年近く前のものなので、言葉遣いや差別用語などが今とは違っているのでそれらの修正ということもあるでしょう。
長編12作の中で私の一番好きだったのは、10作目の「女王陛下の007」です。
その10作目の最後には、ネタバレ防止のため詳しくは書きませんが、007にとって衝撃的なことが起き、その後の11作目ではふぬけになった007が遠く日本へ送られる「007は二度死ぬ」へつながっていきます。
そのふぬけ状態の007はというと、「007は二度死ぬ」の冒頭部分に出てきますが、秘密情報部部長で007の上司のMと、精神状態が最悪だった007の診断を依頼されていた神経科医のサー・ジェイムズ・モロニーとが下記のような会話を交わします。
(M)「出勤時間にも遅れるし、仕事の手を抜く、間違いを犯す、酒も飲み過ぎ、賭博クラブで大金をすっている。一番の腕利きだった部下が、保安上の危険人物にもなりかねている。」 (神経科医)「だが、彼はどこも悪くない。肉体的にはどこも悪くない。ただのショックだったんだ。本人も私にあらゆる情熱がなくなってしまったと認めている。仕事にもう興味はないし、生きていくことにすら興味がないと言うんだ」「ここ数ヶ月のうちに、彼に何か難しい任務を与えてみたかね?」 (M)「ふたつやらせた。ふたつとも失敗した。ひとつではもう少しで殺されそうになったし、もうひとつの仕事では他の連中を危険にさらすような失敗をやった。急にへまばかり足手まといになったんだ」 (神経科医)「それも神経症の徴候だな。それで、どうするつもりだね?」 (M)「クビにする。撃たれて使い物にならなくなったとか、何か不治の病に罹ったのと同じだ。これまでの経歴がどんなものであろうと、心理学者がどんな理由を見つけてくれようと、あの男の部署に能なしを置いておくことはできんからな。もちろん恩給は支給する。」 |
どうです?このようなヨレヨレのジェイムズ・ボンドは映画ではまず見られないでしょ?
下記の表は、007シリーズの購入時の表紙と裏表紙に書かれたあらすじ(1950~60年代の本ですから、「冒険活劇」「不死身の快男児」など、今では苦笑するしかない表現があちこちで使われています)です。
年数は日本語訳版の初版発行年、英語の原題にはオリジナル英語版のリンク(Amazon)を付けています。
また短篇集の「オクトパシー」(旧版のタイトルは「007号/ベルリン脱出」)は未読でこの表には含まれません。
ジェームズ・ボンドシリーズ イアン・フレミング Ian Lancaster Fleming James Bond Novel |
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01 | カジノ・ロワイヤル | Casino Royale | 1953年 | 東京創元社 |
ソ連の工作員でフランスの共産系労働組合の大物、ル・シッフル。 財政難に陥った彼は、今夏ヨーロッパで最高の賭けが行なわれると噂の海水浴場ロワイヤルに乗りこむ。 そうはさせじと英米仏三国の共同作戦のもと、バカラ賭博に挑む英国秘密情報部員007号、ジェームズ・ボンド。 賭け金は幾何級数的に上昇するが・・・・・!不死身の快男児ボンドが初登場。これがエンタテインメントの粋。 1999/10/05読了 |
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02 | 死ぬのは奴らだ | Live and Let Die | 1954年 | 早川書房 |
ボンドの今回の標的は、全米の暗黒街を牛耳る男ミスター・ビッグ彼はジャマイカから大量の古代金貨を盗み出し、世界の金相場を狂わせようと企んでいた。 Mの指令を受けたボンドはニューヨークへ飛び、旧友のCIA局員ライターとともに調査を開始した。 だがやがて、敵の罠に陥ったライターは瀕死の重傷を負い、ボンドも絶体絶命の窮地に!鮮烈なヒーロー、ジェイムズ・ボンドの名を確立した初期の傑作。改訳決定版 1998/04/17読了 |
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03 | ムーンレイカー | Moonraker | 1955年 | 東京創元社 |
第二次大戦中ドイツ軍の破壊活動に巻きこまれたその男は、記憶が戻らぬままヒューゴ・ドラックスと名乗ることになった。 戦後、巨億の財をなした男は、国に報復攻撃用の超大型原子力ロケットの寄附を申し出、一躍英雄となる。 ところが、問題のムーンレイカー号が完成目前ドーヴァー海岸にある基地で保安係が疑惑の死を遂げた。 007号ジェームズ・ボンドはひとり、謎の渦中へ・・・・・・ 1999/06/03読了 |
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04 | ダイヤモンドは永遠に | Diamonds are Forever | 1956年 | 東京創元社 |
アフリカのダイヤモンド鉱山から、年間少なく見積もっても二百万ポンドにのぼる金額のダイヤが密輸されている! 二十世紀初頭からこの商売の主導権を握っている英国にとっては由々しき問題だった。 かくて、海外秘密情報部員ジェームズ・ボンドに、逮捕された運び屋になりかわって密輸ルートに潜入し、ダイヤを目的地アメリカへ送り届けよ、との指令が下る。 波瀾に富む会心作。 1999/06/14読了 |
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05 | ロシアから愛をこめて | From Russia, With Love | 1957年 | 東京創元社 |
相つぐ自国スパイの摘発に、失地回復のためソ連情報部は西側の重要スパイを一人、暗殺することにした。 標的は英国情報部のジェームズ・ボンド。実行にあたるのは国家保安省の公式殺人機関スメルシュである。 かくして二重三重の罠が仕掛けられたイスタンブールへ、ボンドは誘い出される・・・・・・。 不死身の快男児が追いこまれた絶体絶命の窮地!冒険活劇の粋を集めたシリーズ最高峰。 1999/09/29読了 |
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06 | ドクター・ノオ | Doctor No | 1958年 | 早川書房 |
紫紺の影が波のように通りを覆う黄昏。英国情報部カリブ海域地区の責任者は、本部に定期連絡を取るため静まり返ったジャマイカの高級住宅街を歩いていた。 彼が道にうずくまる三人組の男のそばを通りすぎたとき、突如、三挺の消音銃が火を噴いた。 数分後、今度は支局内で悲鳴が・・・・・・ Mの密命を帯び、ボンドは事態を探るためカリブ海に浮かぶ孤島へと飛んだ。 だが、そこは恐るべき陰謀を企む怪人ノオ博士の根城だったのだ! 1998/10/28読了 |
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07 | ゴールドフィンガー | Goldfinger | 1959年 | 早川書房 |
英国情報部員ジェイムズ・ボンドは、オーリックゴールドフィンガーと名乗る謎の男と出会い、男がカードでいかさまを働くのを見破った。 が、黄金を異常に愛するこの男の正体とは、巨大な犯罪組織を牛耳る怪物だったのだ。 やがてボンドは、ゴールドフィンガーが企む恐るべき犯罪計画に単身闘いを挑んでいく!スパイ小説史上もっとも有名なヒーローが、華麗な活躍を見せる永遠の名シリーズを代表する傑作。改訳決定版。 1998/03/14読了 |
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08 | サンダーボール作戦 | Thunderball | 1961年 | 早川書房 |
核爆弾を搭載したNATOの爆撃機が、突如連絡を絶った。 その直後、英国首相のもとに核爆弾と引き換えに一億ポンドの金塊を要求する脅迫状が舞い込んだ。署名はスペクター。悪の首魁ブロフェルド率いる世界最強の犯罪組織が姿を現わしたのだ。 爆撃機の行方を追い、バハマへ飛んだボンドを待っていたのは謎の美女との危険な出会いだった! 海底に展開するボンドとスペクター一味の死闘。冒険活劇の醍醐味あふれる第三弾 1998/04/30読了 |
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09 | わたしを愛したスパイ | The Spy Who Loved Me | 1962年 | 早川書房 |
今度はわたしが男に牙をむく番だ―そんな決意を秘め、ヴィヴィエンヌはアメリカへ渡った。 イギリスでの生活と、彼女を弄んで捨てた男たちから逃げだして。 が、ここでも男たちの魔手が彼女を襲った。二人組のギャングが、彼女が独りでいたホテルに押し入ってきたのだ。 彼女の窮地を救ったのは、ジェイムズ・ボンドと名乗る謎の男だった・・・・・・ 女性の視点からボンド像に光を当て、強烈なスリルとエロティシズムで綴る異色作 1998/06/27読了 |
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10 | 女王陛下の007 | On Her Majesty's Secret Service | 1963年 | 早川書房 |
窮地を救い、ボンドが一夜を共にした女性―彼女はマフィアの首領カピューの娘だった。 彼に惚れこんだカピューは、ボンドの宿敵ブロフェルドがスイスにいる事実を突きとめてくれた。 ブロフェルドは伯爵をかたり、なぜか若い女性だけを集めて山中に潜んでいるらしい。 ボンドは准男爵に化け、敵の本拠地へ乗り込む!アルプスに展開する壮絶な追跡行。 ボンドの人生に華麗かつ残酷な歴史が刻まれる注目の一作。改訳決定版 1999/02/02読了 |
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11 | 007は二度死ぬ | You Only Live Twice | 1964年 | 早川書房 |
愛妻を殺され、傷心のボンドをMは日本へ送りこんだ。 万能暗号解読機を入手するため、そして使い物にならず、解雇寸前のボンドに最後のチャンスを与えるためでもあった。 彼を迎えたのはタイガー田中と名乗る男だった。男は解読機を渡す代わりに、福岡で毒草を栽培する危険な植物学者の殺害を命じる。 ボンドは条件を呑んだ。だが、その学者の写真を見た彼は…! ボンドの眼を借りた日本観が横溢する注目作。改訳決定版 2000/03/10読了 |
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12 | 黄金の銃をもつ男 | The Man with the Golden Gun | 1965年 | 早川書房 |
任務中に行方不明となり、死亡したと伝えられていたボンドが突然帰国した。 報告を受けるMをボンドの銃が襲った。失踪中に洗脳されたらしい。ボンドの復帰を願うMは、再洗脳後“黄金の銃をもつ男”として恐れられる殺し屋スカラマンガの暗殺を命じた。 この男こそ、西側の情報部員を次々と亡き者にしてきた宿敵なのだ。 ボンドは身分を隠して敵の本拠地キューバに乗り込んでいく!永遠の名シリーズの掉尾を飾る迫力篇。 2000/03/06読了 |
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13 | バラと拳銃 短篇集 | From a View To A Kill | 1964年 | 東京創元社 |
常に生と死の境目で、綱渡りのように危険な任務を遂行する英国秘密情報部員007号、ジェームズ・ボンド。 パリ近郊の森の中に設置されたソ連軍情報機関の破壊、ジャマイカに横行する兇悪なナチ残党の暗殺、ローマからベニスへ通じる麻薬ルートの追跡・・・・・・。 東奔西走、世界を股にかけた不死身の快男児の、胸のすくような冒険の数々。 スリル満点の五編を収めた、ファン待望の一巻! 1999/06/16読了 |
もし将来に最初からリメイクされて映画化がされることになった場合は、スーパーヒーローではなく小説の主人公に限りなく近い"人間くさい"主人公で製作してもらえることを切に願っています。
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