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前回は公的機関が運営する老人ホームについて書きましたが、今回は民間の老人ホームについてです。
高齢でも自宅があり、家族が同居していて、心身ともに健康であれば、あえて老人ホームに入居する必要はありません。
また家が老朽化し日常生活をおくる上で不便であったり、日用品等の買い物が不自由な場合は、また別の公的な支援、居宅支援サービス等が受けられます。
政府としても要介護の高齢者増加に対応し、負担の大きな医療や介護施設を増やすのではなく、できるだけ自宅療養、自宅介護を推進していく方向でまとまっています。
しかし寝たきりの高齢者や、徘徊をともなう重度認知症高齢者など、自宅で24時間介護をおこなうのは無理という場合、まずは安い公的施設を頼り、その長い順番に愕然として、それから民間の有料介護施設を探すというパターンが多くなるのでしょう。このあたりは長い順番待ちの認可保育園と有料の認可外保育園と同じような関係です。
高齢者が先を見越して自分達で老人ホームを探して率先して入ってくれると、その家族は大いに助かるわけですが、そうした高齢者は極めて少ないでしょう。
それは住み慣れた環境や、知人・友人のコミュニティなどがあり、それら一切を捨てて新しい環境に入っていくには年を取りすぎたと言う堂々巡りの話しになってしまいます。また高齢者は一般的に保守的になりますから、そのような新たな環境を望みません。
多くの場合、長く住み続けている家で、不自由な暮らしでも耐えて住み続け、老夫婦のうちどちらかが倒れて寝たきりとなってしまい、24時間介護が必要になると、そこで初めて老人ホームの入居を考えるということになりそうです。
それは調べてみてわかったのですが、老人ホームの部屋はほとんどがシングル仕様で、夫婦で住むという部屋はかなり少ないことからもわかります。つまり配偶者が寝たきりになったり、亡くなってから入居する人が多いということです。
その民間の有料老人ホームですが、「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3種類があります。
公的機関がおこなっている介護施設だとおよそ月額7~10万円程度ですが、民間の施設は安くても月額12万円以上で、さらに入居時に数百万円~数千万円が必要なところが多いようです。
費用の高さはサービスの充実度、環境の快適性などと比例し、直結しています。
「介護付有料老人ホーム」・・・初期費用は0~数千万円、月額費用はおよそ12~30万円
「住宅型有料老人ホーム」・・・初期費用は0~数千万円、月額費用はおよそ12~30万円
「健康型有料老人ホーム」・・・初期費用は0~数億円、月額費用はおよそ10~40万円
多いのは「介護付有料老人ホーム」(3,308箇所、203,914居室)と「住宅型有料老人ホーム」(5,100箇所、143,466居室)で、「健康型有料老人ホーム」はまだ16箇所、611居室しかありません(出典:2014年厚生労働省「介護を受けながら暮らす高齢者向け住まいについて」)。
「介護付」と「住宅型」との違いは、要支援度が高い場合は、常駐の介護士を置く「介護付」の施設を選ぶことになり、比較的自立生活がおくれる高齢者、必要なときだけ介護サービスを受ける「住宅型」となるようです。
「住宅型」の場合は介護士は施設には常駐していないので、要介護の割合が高くなると、対応が厳しくなるのと、個別に頼むと別途追加の費用がかかることになります。
つまり当初は要支援度が低く「住宅型」に入ったものの、加齢や認知症が悪化したりして要支援度が上がった場合、「住宅型」では対応できず退所を求められることがあるそうです。
健康に不調を抱える高齢者とその家族にとっては、その選択は悩ましいところでしょう。
次に、有料老人ホームの枠外で、「サービス付き高齢者向け住宅」(4891棟)、「グループホーム」(12,537棟)、「シルバーハウジング」(883棟)という施設があります。
健康な高齢者が入れる小規模な「サービス付き高齢者向け住宅」と「グループホーム」は比較的価格が低く抑えられており、数も増えてきていますが、それぞれ運営する規模が小さいところが多いだけに、その施設やサービスの品質にはピンキリありそうです。
初期費用はどちらも初期費用0~数百万円、月額費用はおよそ15~30万円です。
健康を害した場合や当初から介護が必要な場合は、公的な施設の「特別養護老人ホーム」を申し込み、そこがダメなら要介護度に応じて民間の「介護付・住宅型の各有料老人ホーム」を申し込むというパターンが多そうですが、比較的健康であれば「サービス付き高齢者向け住宅」や「グループホーム」など範囲は拡がります。
もちろん民間施設の場合、地域や設備、サービス内容によって、様々な料金体系が設定されており、高級ホテルのような施設もあれば、ベニヤ板で1部屋を間仕切りをして部屋数を増やしているような(たぶん違法)施設まで様々です。
さらに最近は「無届け介護ハウス」というものが急増しています。
「無届け介護ハウス」は、法律で義務づけられた届け出を行わないまま、空き家などで高齢者に介護サービスを提供する、有料老人ホームのことで、一概に問題とは言えないまでも、様々な問題を抱えていることも確かなようです。
無届け介護ハウス 全国1650超で過去最多に(NHK)
背景には、特別養護老人ホームなどの公的な施設が足りず、介護が必要になっても自宅で暮らすことが難しい1人暮らしなどの高齢者の増加があるとみられます。都道府県別で最も多いのは、北海道で523件、次いで神奈川県が112件、愛知県が107件などとなっています。 |
お金がなくて民間の介護付き老人ホームに入れない場合、公的な「特養」などの長い順番待ちをせざるを得ないわけですが、その待っている間はどうすればいいのかって言うと、こうした無届けでも安価で介護をしてくれる民間施設を利用するしかないというのが現状です。
当然、民間企業経営の施設は利益を上げることが目的ですから、都市部にありながらも安くてサービスが充実ということはほぼ考えられません。ある程度のサービスの質を求めるのであれば、高級ホテルや旅館住まいに匹敵する以上の費用がかかることを覚悟しておかなければならないでしょう。
夫婦とも健康でいればいいのですが、片方でも重度の介護が必要となると、老老介護にも限界があり、介護サービス付きのホームに頼らざるを得ません。
「介護付き老人ホーム」に夫婦の年金の範囲で入ることが可能なのは公的施設の場合で、都市部だと民間の施設の場合だと年金だけですべてを賄うのはまず厳しそうです。
そうなると多くの人は、老後のために蓄えた貯金を崩していくか、あるいは自宅を売却し、そのお金を入所一時金や月々の不足分に充てることが必要になってきます。
ただこれもあと何年生きるか(=住み続けるか)というのがわからないだけに、子供達からの資金面での援助がないと、厳しいものがありそうです。
そう考えると、なんとしてでも、健康で自立できる老後がおくれるようにしておかなければ、今後は公的な支援がほとんど期待できない状況では、非常に苦しい老後が待っていることになりそうで、憂鬱になってきそうです。
【関連リンク】
946 介護人材を増やす
876 介護にまつわるあれこれ
865 仕事と介護の両立という難題
824 高齢者向けビジネス(第3部 仕事編)
568 老人虐待と介護の問題
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私の住んでいる地域(神奈川県東部)でも明らかに高齢者住人の割合が増えていて、空き地や農地だったところ、そして普通のアパートやマンションだった跡地に、老人ホームが建設されるパターンが目に見えて増えてきました。
一般的に老人ホームや介護施設というと、高齢者が不自由なく終の棲家として余生を過ごす集合住宅の施設というイメージがあります。
しかし終の棲家となる長期間利用できる老人ホームは限られていて、大きく分けると、療養型(一時滞在)老人ホームと、終身型老人ホームに分かれるようです。
基本は自分の家(持ち家でも借家でも)で、できるだけ長く老後を過ごし、最後に身体の自由が利かなくなり食事など生活に支障が出てから終の棲家となる老人ホームに入るというのが望ましい形なのでしょうけど、なかなかそううまくいかないのが世の常です。
特に核家族化で老夫婦だけの生活であれば、夫婦のどちらかが健康を害すると、老老介護となり、日常生活がだんだんと厳しくなってきます。その結果介護付きだったり、医療設備付きだったり、3食サービス付きの老人ホームなどへ入居せざるを得ないという流れです。
また同じ老人ホームという名称でも、介護の要不要、運営母体が公共か民間かなど、様々な形態があり、それぞれに入居条件、サービス内容、入居できる期間、入居(利用)費用が違ってきます。こうしたいくつもある施設で、入居できる条件や、費用負担の差などがまたややこしいです。
ここではあまり細かく分類すると、役所の案内書のようにわかりづらくなってしまいそうなので、大ざっぱな話しにとどめておきます。いずれ自分もお世話になるかもしれないので、その備忘録的見地という位置づけです。
したがって細かな点では、例外があったり、地域によって差があったり、いくらでもつっこみを入れることができますが、それはご勘弁ください。
老人ホームの種類や特徴は、下記のサイトが割とわかりやすく書かれていますのでご参考に。
「老人ホーム・介護施設の種類と特徴」(HOME'S介護)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
まず今回は、その中でも公的な老人福祉施設について調べたことをまとめておきます。
高齢者が利用できる公的な福祉施設としては、自活できる人向けの「福祉施設」と、介護が必要な人向けの「介護保険施設」と2種類があります。
「福祉施設」としては「養護老人ホーム」と「ケアハウス(軽費老人ホーム)」があり、それぞれに入居できる条件等が決まっています。
介護が必要な場合は「介護保険施設」の利用となりますが、それらとの境界線は、どうも曖昧なところがあるようで簡単には表せません。
どちらかと言えばこの「福祉施設」は身寄りや安定収入のない高齢者で、例えば生活保護を受けているような方が多いように思えます。必ずしもそうでない人も多くいらっしゃるとは思いますが。
公的な介護保険施設には「特別養護老人ホーム(特養)」、「介護老人保健施設(老健)」、「介護療養型医療施設」という3つの形態の施設があります。
聞くことが多い「特別養護老人ホーム」は、心身の病気(障害者)や高齢で介護が必要な場合に、その要介護の度合いによって利用することができます。
費用も安く初期費用は0円、月額費用はおよそ5~13万円となっています。なんと言っても初期費用が不要かつ月額も安いというのが絶対的魅力です。
月額は本人の年金でなんとかまかなえそうですから、家族の負担もあまり必要となりません。
もし十分な蓄えがない高齢者でも、いざとなればここに入れるというルートが確立されていれば、老後の不安というものがずっと減り、死ぬその時まで「老後のために」と貯蓄に励むようなことがなくなるのでしょうけどね。
また社会問題化しつつありますが、高齢の父親や母親が要介護者となり、その看護や介護を子供がしていると働けず、親子共倒れになってしまうので、なんとかこうした施設に預けたいけど、なかなか受け入れてもらえないというパターンがあります。
それは高齢化のスピードが急すぎて(当然何十年も前からわかっていたことですが)施設の数が十分でなく、要介護の人は増え続けていますので、まったくその数が不足していて、実際には何年待っても入居ができないというのが実情です。
「特養」は全国に7,865箇所あり51万6千の居室があります(2014年度)。
それでも現在で全国でなんと50万人を越す人が待機しているという話しもあり、よほど運とツキと強いコネがないと、申し込んでも数年のあいだに入居できる見込みは薄いようです。
入れた人と入れない人(の家族)の格差が今後あからさまに生じてきそうです。
平均すれば1施設の居室は66部屋で、1施設あたり平均すると約60名以上の待機者がいますので、それはいまいる入居者全員が亡くなってから、ようやく最後に並んだ自分が入居できるという勘定になります。
さらに入居は必ずしも並んだ順ではなく、緊急性が高いと判断される場合もあり、そのあたりのことはよくわかりません。
待機者をなくすには、現在ある「特養」の同じ数を作ればとりあえずは間に合いますが、現在すでにそれだけの予算がないのと、団塊世代が75歳以上になる10年後にはおそらくまた数十万名の待機者が新たに増えることになりそうです。
少し前に「保育園落ちた、日本死ね」のブログが盛り上がっていましたが、同時に要介護の高齢者とその家族にとっては「特養入れず、日本死ね」と言いたくなりそうで、これからますます大きな社会問題となっていきそうです。
なぜその「特養」が人気なのかと言うと、公的機関の運営で料金が安いことが一番の理由ですが、年齢に関係なく重度の要介護者用の施設で、現実的にはそこを出ると他では暮らせないので、終身で利用できることが本人や家族にとって大きな魅力だからでしょう。つまり要介護者の終の棲家であるわけです。
また医療の高度化により寿命が伸びるのにしたがい、寝たきりの状態でも、長生きをする高齢者が増えてきていて、そのため入居者の入れ替わりが少なく、したがって部屋に空きが出ないということです。
その点「介護老人保健施設」は、同様に公的機関の施設で料金も安いのですが、在宅復帰の短期利用を目的とする施設なので、3ヶ月ごとに状態の審査があり、復帰可能と判断されると退所を求められます。費用は初期費用が0円、月額費用はおよそ8~13万円です。
「特養」のような終身とか長期の利用ができない仕組みになっている分だけ入所者の入れ替わりがあり、「特養」と比べるとまだ入りやすいのですが、病院と同様、一時避難的な施設とも言えるでしょう。
「老健」は2014年度で全国で3,994箇所、34万9千の居室数がありますが、それでも施設によっては数百名の待機者がいるようです。
それでもこちらは終身の「特養」と違うので、地域によるでしょうけど、待機する時間はまだマシなのかも知れません。
「介護療養型医療施設」はより重度の介護が必要な場合等に入所できる公的機関の施設ですが、医療を目的とする施設なので、「特養」のように終身利用は想定しておらず、「老健」同様改善したと認められると退所を求められます。
2014年度で全国に1,575箇所、7万3百の居室があります。費用は初期費用が0円、月額費用はおよそ9~17万円となっています。
いずれにしても公的な施設では、重度の介護や緊急の医療が必要な場合を除き、入居は期待薄と考えた方がよさそうです。
また「老健」や「療養型医療施設」に一旦入居ができても、それは一時的なもので、そこで長期間暮らせるわけではないので、その次を考えておかねばなりません。
高齢者の場合、若い人と違い、しばらく療養したからと言って、すっかり改善するってケースは少なく、老化と共に徐々に悪化していくのが普通です。
それなのに、「多少改善したから退所」と言われても、働きながら介護をしなければならない家族としては困ってしまうでしょうね。
となると、やっぱりお金はかかりますが、民間の有料介護付き老人ホームということも考えておかなければなりません。それは次回に。
老人ホームについて調べてみた(2) 2016/4/27(水)
【関連リンク】
999 覚悟の地方移住か都市部で介護難民か
889 公的な高齢者移住計画は成功するか?
888 火事と高齢化社会の因果関係
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少し前の日経ビジネスに「凄い売り方」と題する特集がありました。ま、ビジネス誌では繰り返しよくあがるテーマで、別に珍しくもないのですが、その中の「大衆の消費を刺激する10の戦略」について少し触れておきます。
その「大衆の消費を刺激する10の戦略」はヴァンス・パッカード著の「浪費をつくり出す人々」(1961年刊)を元ネタにしていますが、中身を見ると50年以上経った今でも消費活動理論がほとんど変わっていないということに驚きです。
で、日経ビジネスの「大衆の消費を刺激する10の戦略」とは、
(1)使い切りにさせる(100円ライターや紙コップのような使い捨て商品)
(2)セカンドとして持たせる(小型掃除機、セカンドカー、セカンドハウスなど)
(3)単能化にする(総合感冒薬ではなく、鼻炎用かぜ薬とか咳止め薬とか)
(4)贈り物にさせる(クリスマスやバレンタインデーの贈り物需要)
(5)抱き合わせにする(スマホと有料アプリ、パソコンとプリンター、デジカメとメモリーなど)
(6)ためさせる(買ったり使うとポイントがたまる)
(7)旧式にさせる(クルマやテレビ、省エネエアコンなどのモデルチェンジ)
(8)予備を持たせる(電池や電球、調味料など)
(9)多く使わせる(食用塩やマヨネーズの口を拡げて一度にたくさん出るようにするとか)
(10)きっかけを与える(イベントやセール、キャンペーン)
だそうです。
現代版で付け加えるとしたら、ジレットのひげそりやプリンターのカートリッジのように、「消耗品を高く買わせる」という戦略や、「美男美女が白衣を着てコンタクトレンズや高価な医薬品を売る」などを加えるべきではないかなと思います。
なんと言ってもモノによれば電気シェーバーやプリンター本体よりも、替え刃やインクカートリッジのほうが高いというビジネスですし、頭はパーでも美女やハンサムで白衣を着た人のいうことにはコロッと騙されてしまい言うがままになってしまうという習性が消費者にはあります。
美人やイケメンはそれだけで雇う価値があり、世の中って不公平にできています。
それはともかく、今回はその中から、2番目にあがっている「セカンドとして持たせる」という売り方について少し焦点をあてて考えてみました。
この「セカンドとして持たせる」とは「同じ役割、機能を持つ商品を2台目として買わせる」という意味ですが、大きなものではセカンドハウス(別荘)、セカンドカー、小さなものでは旅行用コンパクトカメラとか、ロボット掃除機や、冷蔵庫とは別にワイン用クーラーといったようなものまで、確かに様々なセカンド需要があります。
我が家でも見事にその戦略?にはまって、掃除機(普通のサイクロン式掃除機と、充電式タイプの小型掃除機)、冷蔵庫(大型の3扉冷蔵庫と子供用の飲み物専用で1扉冷蔵庫)、ミラーレスとコンパクトカメラ、デスクトップPCとノートPCなど、セカンド(2台目)を購入している製品がいくつもあります。
余分な買い物をしないもっとシンプルな生活を送りたいとは思っていますが、家族が増えていくと、なかなかそういうわけにはいきません。
・・・ん?
と言うことは、家族の人数が増えないと、この「セカンドとして持たせる」は通用しなくなり、需要が減ってくる可能性もあるのかな?
家族の増減を見るには世帯数と世帯人数の統計を見るとよくわかります。
国内では2005年頃から人口減少が始まりましたが、世帯数は2013年が50,112千世帯、2014年は50,431千世帯と、まだ若干ながら増加しています。
人口が減っても世帯数が増えていればそれだけ家電製品や生活用品の需要は高まります。ただそれはセカンド需要ではなくメーンの需要です。怖いのは人口減でさらに世帯数も減になったときに、いよいよ国内消費は完全に減少し、景気も冷え込んでしまうことになりそうです。
現在のところ、人口減で世帯数が増えていると言うことは、つまり1世帯当たりの人数が減少しているということになります。
わかりやすく言えば、子供が社会人となり家から出て行き、高齢者夫婦だけや独居が増え、さらに出て行った子供も結婚せずに単身で暮らしているとか。
セカンド需要は1家族の数が多いほどその需要可能性は高くなるので、逆に今のように減ってしまうとセカンド需要を掘り起こそうとしても難しくなってきます。ワンルームに住んでいる人が2台目の掃除機を買ったりはしません。
すでに日本では、セカンド需要よりも少人数世帯向け、わかりやすく言えばシングル向けの住居、家具、家電製品、日用品、食料品の需要が高まるってことになります。コンビニなどでひとり分の夕食用おかずや1/4サイズの野菜が人気というのもわかります。
世帯構造別の世帯数推移は、1986年(昭和61年)から2014年(平成26年)にかけて次のグラフ、表のようになっています。
出典:厚生労働省 平成26年国民生活基礎調査の概況
このグラフをみてわかるのは、夫婦と子供の世帯(緑)はこの30年近くやや下がり気味なのに対し、単独世帯(赤)と夫婦のみの世帯(オレンジ)が急増しているってことです。
また三世代世帯(青)は急落し、ひとり親と子供の世帯(紫)は増加となっています。平均世帯人数は30年前の1986年は3.22人だったのが、2014年では2.49人と、約20%も下がっています。
こうした世帯人数の減少(≒家族人員の減少)は、セカンド需要に大きく影響しそうです。
単身の人や、夫婦以外の家族がいなければ、セカンドカーやセカンドハウスの需要は相当に減るでしょうし、家電にしても同じ機能の2台目を買うことはまずありません。セカンド需要は腕時計とかクルマとかの趣味的要素のあるものが中心となり、裕福な人が買うぐらいでしょう。
さらに世帯の高齢化が輪をかけます。高齢の人は若い人と比べると、消費行動も購買力も限定的で、新しいものを積極的に買ったりしません。
全世帯に占める高齢者世帯の割合は、同調査によると、1986年はわずか6.3%に過ぎなかったものが、2014年は24%にまで急増しています。
こうしてみると、世帯人数の減少&高齢化世帯の増加で、セカンド需要は壊滅的かもなぁって思ったりしています。
その他では「使い切りにさせる」ってのも、70年代、80年代の大量消費時代ならともかく、今は環境問題やらエコブームの中で「使い捨て」ってキーワードはタブー視されていますので、それが消費の拡大、刺激になるとは思えません。
こうした古くからの理論や発想をいつまでも捨てられずに、それに固執しコミットし続けていると、新しい時代に完全に取り残されてしまいますよ、日経さん。
【関連リンク】
972 大阪道修町と大阪万博
933 飛び込み営業について
787 世帯内単身者の増加が引き起こすかも知れない社会問題
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523 あゝ無情な家族が続々
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一昨日の4月14日(木)夜から昨晩にかけて熊本、大分を震源とする震度7~6の地震が頻発しました。その後も大きな余震が続いているようで、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。
神戸や東北、九州と、なぜか首都圏を外して大きな地震が起きていて、いつ来るか?と心配性ではない私でも気になるところですが、普段からの備えが必要なのだろうなぁと思います。
今年の2月には「災害用備蓄品について考える」を書いて、自らも備蓄を進めていますが、同時に本棚や食器棚の固定や釣り棚の安全対策などもやっていかねばと思った次第です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
さて、本題ですが、15年ほど前から右の股関節が痛みだし、4年前の整形外科での診察でようやく「変形性股関節症」の診断が下り、その後は体重を減らしたり、しゃがむような姿勢を減らしたりと保存療法を心がけてきましたが、痛みは年々激しくなり、最近では問題がなかった左側の股関節にも似たような痛みが起きるようになってきました。
■過去の関連記事
119 なんだか神経痛?(2003年11月)
164 カイロプラクティック(2005年6月)
424 股関節唇損傷?(2010年8月)
433 股関節唇損傷についての続編(2010年10月)
597 足(股関節)を痛めてできなくなったこと(2012年4月)
602 ついに変形性股関節症の診断下る(2012年5月)
716 変形性股関節症は治らない(2013年5月)
924 高齢化社会で変形性股関節症が増加する(2015年5月)
965 とうとう杖を買いました orz(2015年10月)
本当ならば、この連続する痛みに対処するためには、そろそろ人工股関節を入れる手術も考えないとならないのですが、
1)入院、手術、リハビリなどで、仕事を最低で1ヶ月、術後が悪いと2~3ヶ月休むことができるか?
2)60歳手前で人工関節を入れると、平均寿命と耐久性を考慮すると再び入れ替え手術が必要?
などの理由によりためらっているところです。
現役時代の健康保険組合と、会社を辞めてから国民健康保険で手術をするのでは自己負担割合が変わるのかなと思いましたが、70歳まではどちらも3割負担ということで変わりません。
逆に年金生活者など所得が低いほど高額療養費の補助が多く受けられ、実質の負担額は低くなりますから、現役時の手術より、引退後に受ける方がいいとも言えます。調べると股関節の置換手術の平均年齢は64.7歳だそうです。やっぱり引退後の65歳前後に受ける人が多そうです。
医者も「手術するならできれば65歳以降にしたほうがよい」と言うことで、なんとかあと7年ぐらいは騙し騙しでやっていければと思っていますが、特に寒い日などは、動かさなくてもジワーと、寝返りのため身体をひねるとギクッと痛むようになってきて、困ったものです。
痛むのは関節のクッションの役目をする軟骨がすり減っていたり、変形してなくなっていたりして、骨と骨が直接当たってしまうことによります。
なので、この軟骨を再生することができれば痛みはやわらぐはずですが、その方法としてはヒアルロン酸を直接間接部に入れる注射以外、その他の方法は現在の医学では確立されていません。そしてそのヒアルロン酸注入も必ずしも成果は上がっていない感じです。
私が4年前に行った整形外科でも、「痛くて我慢できなくなったら人工関節の置き換え」と言い切られてしまいました。
で、藁にもすがる思いで、無駄を承知の上、しばらく健康食品の「グルコサミン」と「コンドロイチン」を飲んでみることにしました。テレビや新聞の広告で、まるで痛い関節がすっかり良くなるかのようなあり得なさそうなアレです。
「グルコサミン」はグルコース(ブドウ糖)の一部がアミノ酸の特徴であるアミノ基という分子構造を持ったアミノ糖のことで、軟骨を構成するプロテオグリカンを作り出します。
「コンドロイチン」は軟骨の中や全身の細胞間に多く存在するムコ多糖、軟骨を構成するプロテオグリカンの中にある成分で、グルコサミンが元となって作られています。
いずれも経口(飲用)品としては医学的な効果は認められず、医薬品ではなく健康食品という扱いです。たまによくなった気がするっていうのも単なるプラシーボ効果とバッサリ斬り捨てられるのが通説です。
医療界では「これらの健康食品をいくら摂取しても胃で消化されるだけで、悪い骨の関節にわずかでも届くとは考えられない」と完璧にその効果は否定されています。
効かないという論拠としては下記のようなものがあります。
グルコサミン、ヒアルロン酸、コンドロイチンの効用(All About)
(中略)グルコサミンはブドウ糖、ヒアルロン酸は澱粉、コンドロイチンは乳糖が基本構造です。経口摂取で体内に入った親水性の物質は、胃酸に強い物質の場合、消化、吸収されてから肝臓に行き、肝臓に直ぐに取り込まれなかった分は一定時間血中にとどまります。ちなみに胃は糖を吸収しませんが、小腸から単糖だけは吸収されます。 グルコサミンは、消化されずに吸収されます。ヒアルロン酸は消化されますが消化すると多糖ではなくなります。コンドロイチンは乳糖分解酵素がない人または少ない人では消化されずに体外に排出されます。 軟骨は関節内の液体、関節液から栄養を得ています。つまり関節液からしか軟骨には届かないため経口補給しても影響しないと考えられています。 |
ま、普通の医療関係者であれば、「過剰摂取しない限りは気休めのため副作用もないので飲んでもいいけど・・」的な感じです。
テレビや新聞では連日「グルコサミン」と「コンドロイチン」「ヒアルロン酸」をうたう健康食品の広告が花盛りです。これも超・高齢化社会独特の現象なのでしょう。
で、それらをすべて承知の上で、試しにAmazonで2ヶ月分のサプリを買ってみました。これから2ヶ月間飲み続けてみます。
グルコサミン&コンドロイチン・プラスMSM 180カプセル
海外直送品(Healthy Natural Products) 2,830円(2016/4/15現在)
「グルコサミン」と「コンドロイチン」はよく聞くけど、MSM(メチルサルフォニルメタン)ってなに?って調べると、質量の約34%がイオウ元素で構成された成分で骨や皮膚、細胞組織に必要なコラーゲンを健康に保つ働きがあり、痛みや炎症を鎮める効果が期待できるとのこと。また美肌によく、花粉症のアレルギーも抑えてくれるそうです。
ホンマかいな?と眉唾ではありますが、「関節によさそうなものをてんこ盛りにしてみました」っていう、いかにも大ざっぱなアメリカン的サプリです。
しかも1カプセルが通常日本の風邪薬などでよく見かけるカプセルのおよそ2割増しぐらいの大きさで、慣れるまで喉を通る時の違和感は感じます、が、すぐに慣れちゃいます。
面白い?のはカプセルを飲んだ後、ちょっと咳き込んだりすると、白煙のような白い粉がパッと飛び散ります。カプセルを飲んだ後はたっぷりと水を飲んでおかないと逆流しちゃうみたいです。
このサプリメントはアメリカからの直送ということですが、いかにも健康志向のアメリカWASPが愛用してそうな感じのカプセルで、3月時点の価格ですが2ヶ月分180錠(1日3錠×60日分)2,830円(税込み、配送料無料)と思ったほどは高くないかなって感じです。
実際の内容量は比較していませんが、世田谷自然食品の「グルコサミン+コンドロイチン」は1ヶ月分(240粒)で3,800円+税、サントリーウエルネスの「グルコサミン&コンドロイチン」は2ヶ月分(360粒)で7,020円+税です。
これだけ値段が違うと言うことは、内容が日本の製品のほうが内容量や品質が高いのかも知れません。でも所詮は健康食品(サプリメント)、細かいことにはこだわらないようにします。
あと、アメリカのサプリは医薬品と区別するために、1日のお勧め量は書かれているものの、いつ飲むのがいいとかは一切書かれていません。
普通几帳面な日本人なら「朝食と夕食の後に2錠ずつ」とか書いてあれば、その通りに実行しないと、なんだか効き目が薄れるかもというメーカー推奨神話のようなものがありますが、それが書いていないとなると、さていつ飲もうか?って考えてしまいます。
注意書きが書いてないと言うことは、いつ飲んでも構わないのですが、私の場合は、朝食後に2カプセル、夕食後にも2カプセルと、1日3錠目安からちょっと多めに飲んでみることにしました。あまり細かなこと気にするな!ってアメリカンな感じです。
こうした健康食品サプリメントは、一度始めるとなかなかやめられなくなるかも知れませんが、関節痛が気候の変化(これから暖かくなる)やプラシーボ効果であったとしても、もし改善してくれればそれはたいへんありがたいことなので、細い藁にすがってみることにします。
また2ヶ月後ぐらいに報告します。
【関連リンク】
965 とうとう杖を買いました orz
906 トクホが売れるわけ
924 高齢化社会で変形性股関節症が増加する
716 変形性股関節症は治らない
602 ついに変形性股関節症の診断下る
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三十光年の星たち(上)(下) (新潮文庫)
多くの作品を残す著者の2011年に単行本発刊、2013年に文庫化された長編小説です。
1年に数冊は著者の作品を手に取りますが、まだまだ数多くの作品が未読なので、それらは老後の楽しみにしています。
この長編小説は、2010年に毎日新聞に連載されていた小説で、無難な仕上がりという感じです。
著者はこうした新聞連載が割とお好きなようで、「ドナウの旅人
今まで読んだ著者の21作品の中では、自伝的なライフワーク作品「流転の海
「流転の海シリーズ」については、
「4月前半の読書と感想、書評 2014/4/16(水)」
に少し書いています。
さて、こちらの小説の主人公は親からは勘当され、一緒に商売をしていた恋人には逃げられ、商売の借金だけが残り、半ば自暴自棄に陥っている30歳の男性です。主人公が住んでいるのは京都の中心街にほど近い長屋になっている古いアパートです。
商売でお金を借りていた同じ長屋に住む老人に、借金が予定通りに返せなくなったことを正直に伝えにいきますが、借金を棒引きする代わりに運転手役を頼まれ、一緒に借金の取り立てに行くことになります。
その後は急展開して、老人の過去を知り、自分の今までの生き方、考え方が誤りだったことを教えられ、その老人がやってきたこと、これからやろうとしていることを手伝い、そして跡を継ぐ決意をします。
30歳まで散々な人生をおくってきた主人公が、貧困の中からの一発逆転人生というのはまずありませんが、そこは創造と楽観な小説の世界。主人公は資産家の老人に気に入られ成長していきます。
ちょっと話しが巧くいきすぎるかなとも思いますが、人生なんてそんなものかも知れません。チャンスをうまくつかめるか、見逃さないかという、分水嶺に立つことはよくあることです。
この著者の小説の中には、本題とはあまり関係のない、様々な雑学的な珍しい雑学的な話しが盛り込まれています。
この作品でも、料理の話し、陶芸や染色の話し、人工林の話しなど、別にすぐに役立つわけではないけれど、知っているとそれだけで人生にちょっとだけ深みが増すような知識が得られます。そうしたことも宮本文学を読む楽しみのひとつでしょう。
★★☆
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だから日本はズレている (新潮新書 566)
著者は1985年生まれの作家、評論家ということで、報道ステーション始め、多くのテレビ番組にコメンテーターやゲストとして出演している若手論客という感じでしょう。
本書は2014年に発刊後、10万部を超える大ヒットとなり、若者の代弁者という立場?で、社会への不満、不条理、若者には理解しがたいオジサン文化や既得権益をわかりやすく論理的に説明をしています。
この本を出したときはまだ「20代の社会学者」ということで話題性がありましたが、現在はもう三十路で、これからが一番脂がのったの働き盛りでもあり、この人の真価が問われていくところでしょう。若くして著名になると、社会から注目される期間が長いだけに結構つらいものがありそうです。
学者としてまっとうな研究職に進んでいくのか、薄っぺらな評論家という名の電波芸者に成り下がっていくのか、それとも名誉欲と金儲けが巧い社会運動家として生きていくのか、後がないオジサンからすればどうでもいいですが、温かく見守っていきたいと思います。
目次をあげておくと、「リーダー」なんていらない、「クール・ジャパン」を誰も知らない、「ポエム」じゃ国は変えられない、「テクノロジー」だけで未来は来ない、「ソーシャル」に期待しすぎるな、「就活カースト」からは逃れられない、「新社会人」の悪口を言うな、「ノマド」はただの脱サラである、やっぱり「学歴」は大切だ、「若者」に社会は変えられない、闘わなくても「革命」は起こせる、このままでは「2040年の日本」はこうなる、と、ありふれてはいるものの、気になるワードを散りばめた、こんな感じ。
中でもしつこく書いてある、いかにもスマホも使いこなせていないオジサン達が無理やり考えたようなパナソニックのスマート家電とそのマーケティング戦略のバカバカしさ、昔から大企業・有名企業ばかりに群がたがる就活生の習性とそれを評価し認める社会など、面白おかしく世の中の不思議と不条理を取り上げています。
へぇ~って思ったのは知らなかったのですが、「日本の若者は格差を感じていない」の項に書かれています。
それは「欧米の国の若者と違って日本の若者は日本社会で生きることにそれほど不満を持っていない」ということ。
これは「国民生活に関する世論調査」のデータで、20代の若者は「今の生活に満足している」が78.4%に達しているとのこと。マスメディアは刺激的なタイトルをつけていつも逆の発信をしていますので多くの人はそれに惑わされているかも知れません。
私も気がついたらもう高齢者の仲間入り寸前のところまできています。こうした若者の実態を若者側から聞くことも少なくなっているので、たいへん勉強になります。
この著者、若いのに老成したところもあり、個人的にはまだまだ不満なところは多くありますが、案外いいセンいっていると思います。
このままメディアの軽いノリのオジサン方にいいように持ち上げられ、大金と名声をつかまされ、寝る間も惜しむ生活に翻弄されるようなことがなく、純粋に社会学や哲学の深淵を静かに学び、時には本を書き、時にはテレビに出てきてチクリと刺すという生活をおくり、やがては社会に影響を与えるような大物、鶴見俊輔氏のような評論家になってもらいたいものです。
★★☆
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珈琲屋の人々 (双葉文庫)
殺人の前科を持ち8年間の服役を終え出所した後、亡くなった父親の喫茶店の跡を継いでマスターをやっている36歳の宗田行介が主人公です。
その喫茶店の名前は「珈琲屋」で、そこに集まってくる人々が1話ごとに変わっていく連作短編集です。
初出は「小説推理」に掲載されたもので、単行本としては2009年、文庫は2012年に刊行されています。
この作品には「初恋」「シャツのぬくもり」「心を忘れた少女」「すきま風」「九年前のけじめ」「手切金」「再恋」の7編が納められており、その後、続編として「珈琲屋の人々 ちっぽけな恋
主人公の幼なじみで、元恋人だった女性がいったんは結婚したものの、離婚して実家に戻っていて、毎日のようにこの店へやってきます。この脛に疵を持つ二人の大人の恋がどのように収斂していくのかというのも、楽しみとなっています。
舞台は8割以上ちっぽけな珈琲屋の中で終始しますので、きっと安上がりなテレビドラマに向くだろうなと思っていたら、すでに2014年4月にNHK BSプレミアムでドラマが放送されていました。
主人公のマスター役に高橋克典、その他木村多江、八嶋智人、壇蜜などが出演していますが、原作とはだいぶんと内容が変わっているようです。
著者は今年66歳、団塊世代に属する人で、作家デビューは18年前の1998年ということですが、作品を読むのは今回が最初です。作品には今回の現代小説や、時代小説もあり、今後いくつかは読んでみたいと思っています。
★★☆
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新・日本の七不思議 (創元推理文庫)
著者の実質のデビュー作でもある「邪馬台国はどこですか?
2011年8月前半の読書「邪馬台国はどこですか?」
2013年10月後半の読書「新・世界の七不思議」
上記の「早乙女静香シリーズ」は、いずれも面白く、登場人物の話しに引き込まれるように読めました。ただいずれも短編集でライトな雑学の範囲を超えるには至りませんでしたが。
今回の謎解きをおこなうのは、下記の7つです。( )は私の一言あらすじです。
「原日本人の不思議」(日本人はどこからやって来た?日本語のルーツは?)
「邪馬台国の不思議」(皆既日食が起きたため、卑弥呼が亡くなった?)
「万葉集の不思議」(飛鳥時代の歌人、柿本人麻呂は実在しなかった?)
「空海の不思議」(空海は日本人ではなかった?)
「本能寺の変の不思議」(能の敦盛を好んだ織田信長は予定通り50年で幕を閉じた?)
「写楽の不思議」(写楽は誰か?わずか10ヶ月で消えた理由)
「真珠湾攻撃の不思議」(
残念ながら前2作からすれば、全体に新鮮味とパワー不足がゆがめませんが、「原日本人」や「空海」についての謎は、ミステリーとしても十分読み応えがあります。前にも書いたけど、そうしたテーマでもう少し深掘りした歴史ミステリー小説も読みたいものです。
また本作に含まれる「邪馬台国」や「本能寺の変」については前作の延長戦みたいなところがありますので、前作を読んでからこの短編を読むことをお勧めします。
★★☆
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