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普段から「最近の若い奴らは、、、」とか「腹黒い天下り官僚は、、、」とか、「自分勝手な『オレ様』がのさばっていて、、、」など、小心者でへたれな自分のことはさておいて好き勝手を書いているわけですが、世間、特に若い世代は私の世代、つまり50代をどのように見ているのか?とちょっと調べると、これがまた手厳しい~という話しです。
でも面白いので、反省と自戒の念も込めて書いておきましょう。
その前に、今の50代と言うと、1955年(昭和30年)~1964年(昭和39年)生まれの、いわゆる昭和30年代生まれ世代です。団塊世代は昭和20年代が中心ですので、ちょうどそれより10年ほど後、つまり団塊世代が激しい受験戦争、学生運動、就職戦争、恋愛・結婚競争、出世競争、資産形成ゲームなどに明け暮れ、もう社会は荒れ果てて、ぺんぺん草も生えない不毛な状態になった後で、それでも強大な影響力を持つ団塊世代の後を必死に追いかけていくしかなかった世代とも言えます。
団塊世代の群れとは違い、学生運動や同世代間の激しい闘いや競争などもなく、割とのんびりした学生生活をおくってきた、一般的には「しらけ世代」とか「無共闘世代」とも呼ばれ、すぐそのあとに続く変化の兆しが見えてきた「新人類」と呼ばれる人達の直前の、社会にはほとんど影響を及ぼさなかったひっそり埋もれた大人しく従順な世代です。
必ずしも上記とは一致しませんが、この世代生まれの有名人は、
1955年 江川卓、所ジョージ、掛布雅之、九重親方、具志堅用高、明石家さんま、滝田洋二郎
1956年 大友康平、桑田佳祐、役所広司、大沢在昌、竹中直人、岡田武史、長渕剛、周防正行
1957年 野田佳彦、大竹しのぶ、石破茂、鈴木光司、山崎ハコ、山下泰裕、高橋留美子
1958年 東野圭吾、秋元康、宮本亜門、秋元康、原辰徳、石川さゆり
1959年 やくみつる、山口百恵、宮本亜門、秋元康、原辰徳、石川さゆり、田口ランディ、渡辺謙
1960年 宮部みゆき、松尾貴史、石田衣良、浅野ゆう子、乃南アサ、三池崇史、黒木瞳、佐藤浩市
1961年 江川達也、杏里、島田雅彦、真保裕一、中井貴一、石橋貴明
1962年 松田聖子、茂木健一郎、豊川悦司、是枝裕和、俵万智
1963年 宮根誠司、若田光一、京極夏彦、浜田雅功、池井戸潤
1964年 山崎貴、薬師丸ひろ子、西原理恵子、山口智子
いろいろと調べてみたのですが、この世代の前後には多い豪快な人ってどうも少なそうです。
社会に出たのは1980年前後で、石油ショックなどで冷えた時期もありましたが、割と就職は緩やかで、世代人口も少なく激しい競争などはあまりありません。
しかし上述の通り、会社の中では数の論理から圧倒的優勢で、海千山千の魑魅魍魎とした団塊世代が上司として君臨しており、逆らうことはもちろん異議を挟むこともできない状況で、彼らの意のまま彼らに奉仕する会社人間が製造されていくのが普通でした。
そんな日陰世代の50代を若いビジネスパーソン達はどうみているのか?日刊SPA!からの引用が主です。
タイトル:50代[不良在庫社員]の大迷惑
「実は今、こっそり会社でお荷物となり疎まれているのが「50代」だという。昭和の“企業戦士”の最後の世代、気づけば“老兵”となった彼らが巻き起こす混乱を見ていこう。」
と、いきなりドキッとする前振りからはいります。
嫌ですねぇ、、、「気がつけば老兵」っての。自覚しているだけに、、、
◆若手のやる気を削ぐ50代[不良在庫社員]の言動
「親会社からの出向で仕事を覚えようともせず、一日中、麻雀ゲームとソリティア三昧。後ろの席から聞こえるカチカチというクリック音がウザい」「IT化についていけず、子会社に転籍。のんびりした社風も災いし、営業時間に釣りに行く人も出てきている」「クレーム的な電話がくると姿を消し、気づけばホワイトボードに『NR』」「会議で意見を求められても当たり障りのないことしか言わず、反論が出るとすぐにそっちに翻る」
さらには、「パソコンが使えず、資料作成はすべて部下任せ。そのくせ、営業成績が悪いと『オレの出世の邪魔をするつもりなのか!』とキレ始める」「仕事は派遣社員に丸投げ。自分は、みかんやお菓子を食べ歩きながら部下に横から茶々を入れているだけ」
50代っていうのは会社に居場所がないんですよねぇ~って同意を求めているわけではないのだけど、誰しも皆やがては50代になります。そしてその時にハッキリとした自分の居場所があるのはその中の1割ぐらいの人だけ。残りの9割はみな同じような不良在庫になってしまうのですよ。ま、20代30代の人が、まさか自分が不良在庫になるなんて、夢にも思っちゃいないでしょうけどね。でも9割の人は確実になりますから。
◆給料が減った分、仕事をしないのも当然!な50代社員たち
「55歳で役職定年となり、課長から主任という名ばかりヒラ社員になったんですよね。年収も900万円ほどあったのが、600万程度になって、『給料が減ったんだから、仕事量が減るのは当然』と勝手に仕事をセーブし始めて。そのセーブ量が半端ではなく、仕事量7割引、質にいたっては9割引き」
「しかも、この会社では数年前の分社化以前、50代半ばになれば子会社の部長クラスに横滑りできたそうで、何かにつけ「ワリを喰った」と口にするのだとか。」
今の50代が20代、30代だった頃は、日本の企業なら年功序列と終身雇用が当たり前で、それが世界に誇る日本の伝統とまで言われてきました。
そしてその代わりに20代30代は、今以上に安い賃金と過酷な労働(休みは日曜日だけ、サービス残業当たり前、上司の言うことには絶対服従)でも、明るい未来がきっと来るだろうからと歯を食いしばってやってきたのです。
と、ところが、バブルが崩壊して少し後の2000年代(今から10数年ぐらい前ね)に、いきなり「終身雇用はや~めた」「これからは年功は関係なく能力主義、成果主義ね!」「それが嫌ならいつでも辞めてね~」っとなったわけで、今の50代が「ワリを食った!」と考えるのはうなずけます。
そのように都合の良いルールを変えた団塊世代はもう50代も半ばを過ぎてアガリのポジションであとは定年を待つばかり。と、視点を会社側から見るか、本人側から見るかによってそれは180度違って見えてきます。
大手企業ですらそのような厳しい環境になってきたということは、実際には世の中のほとんどの人が働いている中小企業では、もっと過酷な運命をたどっているわけです。
50代社員にとっては割り切れないどころかやる気さえそがれちゃいます。
◆簡単にクビにはならない「50代ヒラ社員」問題
「トラブルを避け、イヤなことは人に押し付ける。上や女子社員には媚びつつ、下にはいばり散らす。顧客に謝らない部下を叱れない、ヒステリーな50歳主任係長。」「彼らが40代のころ、リストラがあって、課長や課長代理がヒラ社員に落とされることになったんです。ほとんどの人はそのときに辞めて、今、いる人たちは言わば、その残党。転職よりも降格人事を受け入れた人たちで、当然、やる気は皆無。だけど、会社としては波風立てず定年まで飼ってあげようという方針なんだと思います。」
そりゃ~年功序列で年収も役職も上がるとずっと信じ込まされていた人が、ある日手のひら返して「成果主義です」と言われると、やる気もモチベーションも落ちるでしょう。ベイスターズのノリが二軍に落とされモチベーションが維持できないというのとはまったく違います。
例えば「今期の業績予算を10%上回る成績を残せばボーナスは二倍出す」と言われて必死に休みなく働いてその予算をクリアしたら、「会社は儲かったけど世の中の景気が悪いので二倍の約束はなかったことに」と言われてその先のモチベーション上がりますか?
転職したり起業がしやすい30代半ばまでにそういう判断をすることができれば、まだ別の道を探すこともできたでしょうけど、妻も子供もいて、住宅ローンでがんじがらめの40代になってから、世の中がそういうムードだからと言って、ルールを勝手に変えられたら頭にもくるでしょう。
いつも約10年上の団塊世代に、数の力でいいように扱われてきました。年金だって団塊世代は60歳から満額支給されていますが、50代は段階的に65歳以降の支給で、さらに減額をされる可能性も高まっています。若い人に「まだもらえるだけマシだろ!」って言われるとその通りですが、何十年も前から分かり切っていた人口構成にかかわらず、年金政策を見通せず、若い人への負担を押しつけたのは今の50才代の人の責任ではありません。
さらに団塊世代の老後のために新たな財源をという趣旨で始まった介護保険法が施行されたのは2000年4月。その時団塊世代の多くは50歳を過ぎていましたが、いまの50代の我々は、40歳以上から支払義務のある介護保険を25数年間のあいだ丸々収めることになる最初の世代となりました。これが団塊のいじめと言わずしてなんと言うのでしょう。
◆今どき「エクセル」も使えない50代社員は大迷惑
「統計やリポートの作成が彼の仕事なんですが、肝心のエクセルをまるで使えないんです。ただ彼は地方の支社長を務めた経歴があり、話術は巧みで世渡りはうまい。同僚に教えてもらうポーズを取りつつ、なし崩し的に仕事を丸投げして帰ってしまうんです」
「上司としては一応、教則本を読んで勉強してほしいとやんわり伝えてはみたものの、「オレは昔、土日も関係なく出社して会社のために働いてきた。だから今はラクをしてもいいはずだ」と強弁。」
50代ならパソコンぐらい使えると思いますが、自分でいうのもなんだけど、若い人に「この計算ならマクロやVLOOKUP関数を組めば簡単にできるでしょ?」と軽く言われると、一瞬固まってしまうのが50代かも知れません。
30代までなら知らなくてもちょっと調べるだけでサクサクっと作っちゃうのでしょうけど、50過ぎてからマクロ組む勉強するのは勘弁して欲しいなぁと思う。もうそんな思考も忍耐力もないので。
それにワープロは純和風のワープロ専用機や一太郎に長く慣れ親しんでいた50代は、いたってアメリカンなWordに四苦八苦する人も多く、若い人から「つかえねぇヤツ」と思われても仕方ありません。
ちょうど納豆と鮭と味噌汁で毎日サラッと朝食を食べている人が、いきなり脂身ばかりのベーコンと味のしないパサパサしたパンしかない場末のビジネスホテルの朝食みたいなものを出されたようなもので、食欲もわかず戸惑う気持ちは私にはよくわかります。
もうひとつ言い訳すれば、20代30代では絶対わからない50代のことに、健康問題というのがあります。どんな精巧な機械でも50年間故障せず動き続けるというのは奇跡に近いもので、それは人間の身体においても同様なのです。
50代にもなれば若いときにいくら健康だった人でもどこかが必ず傷んできます。肉体的なもの、精神的、神経的なもの、古傷や老化が原因のもの、遺伝性のもの様々ですが、少なくとも若いときに酷使した50代の身体はもう傷だらけと言っても差し支えありません。
敦盛の「人間五十年」というのも、元々は当時の寿命がそれぐらいという意味でしょうけど、現代に当てはめても、十分満足に働けるのがそれぐらいまでとよく言い当てています。
◆毎週末の帰省を“出張”申請する厚顔50代社員
「何もせず儲かったバブル時代をいまだに引きずっているんですよ。景気が悪いんだから仕方ない、頑張ってもムダという風潮で、若い社員を育てる気はなく、何か新しいことをしようとすると50代が潰しにかかる。当然、若い人は辞めていくし、ここ数年、募集もしていません。気づけば会社の平均年齢は44歳です。社内の雰囲気? 明るいはずがないですよ」
「金曜に訪問予定を入れ木曜から連泊で出張ということが多かったので探ってみたところ、彼の本来の目的は妻子のいる実家への帰省でした。それを出張という名目で交通費と宿泊代を会社に請求しているんです。」
自分からバブル時代の思い出を嬉々として喋りたがるのは団塊世代かそのすぐ下の世代じゃないかな。
その頃(80年代)は50代の人はまだ会社では下っ端も下っ端、美味しいところはみなその上の世代が享受し、その残りかすを少し分けてもらったというのが実情で、自慢できる武勇伝は少なく、先輩から聞いた話しをまるで自分が経験したがごとく語るぐらいしかできないのが50代です。
会社の平均年齢が上がっていくのはこれ自明の理です。だって少子化と長引く経済不況で若年層の採用が抑制され、一方では定年延長で企業は65歳(段階的に)まで雇用しなければならないわけで、それで平均年齢が下がったらおかしいでしょう?
もう実際に中小・零細企業では平均年齢が50歳を超えているところがあってもなんら不思議ではありません。
カラ出張は誉められたものではありませんが、上がると思っていた年収が上がらず、仕事の都合でやむなく離れて過ごす家族の元へ週末に帰る時に、出張を組み合わせるという悲しいぐらいに涙ぐましい努力は大目に見てあげてもいいのではないでしょうか。
そういうことをする人の多くは自分の元上司が当たり前のようにやっていたことを真似ているケースが多く、将来今の若い人もそれと同じようなことを真似せざるを得ない時がやってきます。
以上のように、世代間の格差や不満というのは常にあるもので、50代を笑いたければ笑うがいいでしょう。今の20代30代が50代になったときにも同様か、もっと厳しく若者に糾弾され、嘲笑される時がやってくるでしょう。
例えば「年金が自分が支払った分以上にもらえるなんて非常識だ!」とか「役に立たない中高年正社員の解雇が自由にできないなんて考えられない!」とか。歴史は繰り返すなのです。
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景気回復感による人手不足、求人しても集まらないというニュースが目立ちますが、その本質はといえば、新しく労働力に加わってくる若い人のおよそ倍近い数の団塊世代が65才を迎え、次々と仕事からリタイアしていっている状況ですので、国内の総労働者人口が大きく減っていることに他なりません。
同様に給料が安いと言われていてもタクシードライバーや、トラック運転手、ビルメンテナンス、警備員、マンションや駐車場の管理人、水道や電気、ガスメーターの検針員、簡易な宅配便の配達員と言った仕事は、比較的高齢者でも就きやすい仕事なので、さほど人員不足という話しは聞こえてきません。
一部の飲食店やコンビニなどでは、やむにやまれず年配女性のパートや中高年者のアルバイトを積極的に雇うようになってきていますが、基本はまだ若くて元気で、重い荷物も手際よく運べてハキハキと接客し、テキパキ機敏に動ける若い人を望んでいるのは間違いありません。
東京商工リサーチによると、今年の1~4月で、後継者難や人手不足を理由とした倒産が全国で85件あったそうです。特にその中の実に94%、80件を占めるのが、後継者が見つからず、事業を辞めてしまうケースで、最近目立って多くなっているようです。
帝国データバンクの調査では高齢化が顕著に進む四国4県の中で、「2013年に休業、廃業、解散した事業が1000件を超え、倒産件数の6.4倍になっている」というデータもありました。そうした休廃業した業種は、建設業、サービス業、小売業の3つで約70%を占めています。
後継者がいなくて倒産したり、廃業に追い込まれるそれらの多くは、個人事業的な零細ビジネスと思われますが、昔ながらの商売や工場を、事業主の子供達が後を継ぐのを嫌がったり、あるいは跡継ぎの子供がいなくてというケースが多いように思われます。
昔のように子供が4人も5人もいれば、長男が継がなくとも次男や三男が跡を継いだでしょうが、現在のように子供はひとりかふたりという状況ではそれも難しそうです。
国や自治体は起業や創職を支援し、起業家を育成するのが社会の活性化と発展につながるとして、積極的に展開をしています。その一方では次々と後継者不足という理由で廃業や倒産があるというのは、マッチポンプでなんとももったいない限りです。
倒産や廃業に追い込まれるビジネスの多くは、すでに需要がなくなったビジネスが多そうですが、そこを基にして新しいビジネスや商品開発、販売手法など建て直せるという事業も少なくないでしょう。
若い現役世代の中には、事業プランも意欲もありながら、それをおこなう資金も体制もなく、断念せざるを得ない人が数多くいると思います。
親の商売は長男が継いでいるので、次男や三男は同様の商売を始めたくても、親からは支援を受けられず、仕方なく勤め人をしているという人や、アイデアを実現するために会社を辞めて独立したいけど、家族もいるのでいきなり無収入になるリスクは負えないという人もいるでしょう。
また一方では、事業を引き継いでくれるのなら、その会社の資産はほとんど無償で提供してもいいと思っている人もいるでしょう。取引先や常連客、出資者などに迷惑をかけないよう、廃業、解散または倒産させるのは意外と時間とお金がかかるものです。
そうした新たに事業を始めたいと思っている人と、事業を引き継いで欲しいと言う人を結びつけることをもっと積極的に国や自治体がおこなってもいいのではないでしょうか。
とか、書いていたら、次のようなニュースが飛び込んできました。
ベンチャー支援:政府 大企業と連携促進(毎日新聞)
ベンチャー企業と大企業が連携して新規事業を創造する「ベンチャー創造協議会」(仮称)や、後継者不足の企業と創業希望者を橋渡しする「後継者人材バンク」(仮称)の設置が柱。 (中略) 後継者人材バンクは後継者不足に悩む企業と、起業家をマッチングすることを想定。「団塊世代」の経営者の引退が加速する中、中小・中堅企業の後継者不足が従来以上に深刻化しており、人材バンクに登録した起業家に事業継承や、新事業への転換を進めてもらうのが狙いだ。 |
ちゃんと一応は考えていたんですね。うまく機能するのかどうかはこれからの進め方次第って感じです。
ビジネス経験もない学者先生や親方日の丸の役人、天下り官僚、融通も利かずベンチャー精神の欠片もない大企業のサラリーマンの送り込み先とならないことを祈るばかりです。各地にあるいくつかのNPO法人などからアイデアを募集し、委託して競わせるような形がいいかもしれません。
すでにある事業を引き継ぐ人は、最初は自分が望む通りのものではないかも知れませんが、従来からある設備と販売ルートなどがある程度は確保された中での出発となり、起業リスクが多少なり抑えられます。
もちろん事業を伸ばすには、旧来のやり方だけに頼っていてはダメで、大胆に常に新しい顧客開拓、新製品の開発、柔軟な発想など起業家としての質が問われることになります。そしてそれらが軌道に乗ったところで、自分が本当にやりたかったことに手を出せばいいのです。
後継者がなく事業を譲りたい人は、アカの他人に売るなら少しでも高く売りつけたいと思うのは心情的に理解できますが、それではまずうまくいかないことを理解してもらい、例えばその事業で今後利益が出たときに何パーセントかをロイヤリティとして支払ってもらうとか、無償で譲る資産と引き替えに新しい会社の株式の何割かを無償で発行してもらい、成功すればいずれ買い取ってもらうとか、事業が成功したときに恩恵が得られるような形まで譲歩してもらう必要があります。
そうすることで、売った側も、売りっぱなしではなく、その後も事業を継続して成功をしてもらいたいので、できる限りの協力を惜しまず、事業がうまく継続して軌道に乗れば双方ともに恩恵があるという仕組みが作れます。
人間の欲は果てしないので、なかなかそのように考えてくれる欲の突っ張った事業家は少なそうですが。
昔からある個人タクシー免許の譲渡や、酒類販売業免許の譲渡、その他にも権利譲渡いう形で他人へ売って引退するという一種の既得権制度や慣例、風習がありますが、一部の人口が集中している地域を除き、果たして今後もその意味があるのかどうかは疑問です。
まとまったお金のない若い人には、そうした免許は親から譲られない限り、権利を得るのは敷居が高く、もっと若い人が参入して産業を活性化させるためには、そういった古い既得権をなくすか、あるいは別の形に変えていくことも必要ではないでしょうか。
調べると個人タクシーにしても、酒類販売にしても、貨物運送業にしても、たばこ販売業の許可にしても、最近は不況の影響と規制緩和などもあり、昔のように高額な既得権益で売買されるということは、少なくなってきているようですね。地域にもよるのでしょうけど。
いずれにしても、すでに十分な資産や投資が得られる恵まれた人以外は、まったく無から事業を立ち上げるより、そのベースとなる事業なり設備、販売ルート、顧客があるほうがリスクは低くなります。
そうした仕組みをもっと有効に利用するため、引退する人と若い人の仲介をするというのはビジネスとしてできるかどうかはわかりませんが、自治体や公的機関がもっと積極的に取り組んでもよさそうに思います。
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絆 (講談社文庫)
著者は元銀行員でビジネス書やビジネス系の小説が多い作家さんですが、この小説は二人の幼なじみの少年二人が、昭和の時代をそれぞれ違った道で生きてきた大河ドラマ的な小説で、2007年に単行本、2009年に文庫版が発刊されています。
私は著者の作品では過去に「非情銀行
この作品の中で、主人公がまだ少年だった頃の描写は、著者が子供の頃の情景を元に描いたものと考えられますが、それは現代の日本からすると、考えがたいほど貧しく、そして差別や古くからの風習がまだ根強く残っていた社会で、大阪万博が開催された1970年頃以前は、それが田舎というか地方の現実だったことを思い起こさせます。
いまでこそ格差社会などという名前を付けて貧富の差や勝ち組負け組などと騒いでいますが、昭和30年代と言えば、今よりももっと差別や貧富格差は激しく、それこそ子供を育てるお金がない人は、実質的に子供を売り飛ばすがごとく赤子の時に養子へと出したり、「捨て子」と言って、親から捨てられ養護施設に収容される子供の数は決して少なくありませんでした。
この主人公も丹波の田舎町で母ひとり子ひとりの貧しい暮らしをしていましたが、小学生の時に唯一の肉親の母親に先立たれ、意地悪なお金持ちの同級生の家に引き取られることになり、その同級生と母親に奴隷のようなひどい扱いを受けながら、どうにか高校まで進みます。どうしてこの家に引き取られたのかは最後のほうで明かになります。
引き取られた家の同級生が女性を襲い、その共犯にされそうになり、同級生を殴ったことから、家出同然に大阪へ飛び出しますが、捨てる神あれば拾う神もあり、そこで偶然知り合った愛知県尾西市(現一宮市)にある染色会社の社長に気に入られて入社することになります。この子供時代の苦労話しはまるで男性版「おしん」です。
主人公は工場で働き、やがては子供がいない経営者に信頼されて養子となり、会社の跡継ぎになってからも、この幼なじみとの縁は切れず、逆に様々な場面で騙されたり無理難題を押しつけられ、それでもあきれるほど我慢を続ける主人公には、さすがに読んでいてもあきれるばかりです。しかしそれは最後の最後でひっくり返されます。
巻頭に「アセ興株式会社 社長森雄三氏」に捧げる旨のことが書かれていますので、この小説のモデルとなった方なのでしょう。現在その会社は匠染色という社名に代わり、経営者も変わっているようです。
◇著者別読書感想(江上剛)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
裁きの鐘は:クリフトン年代記 第3部 (新潮文庫)
時のみぞ知る:クリフトン年代記 第1部
簡単に1部と2部のあらすじを書くと、貧乏な家の生まれだった主人公と名門家で大金持ちの少年が、寄宿舎で知り合い親友同士となります。
しかしその後この二人は父親が同じで異母兄弟ではないかという疑いがかかり、その親友の妹と恋仲になっていた主人公は、恋人と結婚することをあきらめ、逃げるように一人アメリカへ旅立ってしまいます。
イギリスからアメリカへ向かう客船に船員として乗船中に、Uボートの攻撃を受け、船は沈んでしまいますが、主人公は幸い近くの船に救助されます。このどさくさを利用して、新しく生まれ変わるチャンスだと考え、アメリカへ上陸する時には沈没で亡くなった同僚の船員の名前を告げます。
ところが名を騙った同僚船員は殺人犯として手配されている男で、主人公は捕まり、裁判にかけられ、そして弁護士にもうまく騙され結果的に有罪判決を受け、刑務所で服役することになります。
イギリスに残してきた親友の妹の恋人は、主人公の子を産み、そして主人公が生きていることを信じ、ニューヨークまで追いかけてきますが、その居場所が判明したとき、主人公は刑を減免してもらうのと引き替えにアメリカ軍に入隊し、ヨーロッパ戦線へ旅立ったあとでした。
ここまでが1部と2部のおおまかなあらすじです。
さてこの3部は、第二次大戦が連合国軍の勝利で終わり、主人公は勲章を得て帰国を果たし、そして恋人と無事に結婚することができて平穏な日々をおくっています。
ところが名門家の財産を引き継いだ妻の兄である親友が、結婚相手に選んだ女性が、財産目当てと思われる高慢な貴族階級出身者で、母親が亡くなった後の財産を巡って一悶着が起きます。
結局はその女性とは別れることになりますが、主人公とその親友に対して執拗な悪意を持つ学生時代のライバルと組み、イギリスの国会議員である庶民院の選挙で邪魔をされたり、インサイダー取引に利用されたりと散々な目に遭います。
また、主人公の息子は成績は悪くないものの、数々の校則違反を犯し、卒業間近に停学処分を喰らうことなったり、奨学生として入学が決まっていたケンブリッジ大学の推薦が取り消されそうになる事態が発生します。
さらに両親が用事でアメリカへ渡っている隙に、ロンドンへ遊びに行き、同級生の家へ行くと、今度はそこの父親に利用され、本人が知らないうちにアルゼンチンから偽札の運び屋の仕事をすることになります。
もうジェットコースターのように次々と危険と謀略がいっぱいで、これはもう漫画の世界と言っていいでしょう。
この第3部は第二次大戦が終わってしばらく経った1950年代までで、最終的にはサッチャー首相が登場する1980年頃までの第10部まで続くそうで、前回に書いた宮本輝氏の「流転の海」シリーズや五木寛之氏の「青春の門」シリーズと同様、現在74歳の著者が、あと何年かかるかわからないシリーズの最後までちゃんと書けるのか?ってちょっと心配なところもあります。
もしかすると、緻密に計算され、人間の機微をうまくとらえ、しかもウィットに富んでいた「ケインとアベル
◇著者別読書感想(ジェフリー・アーチャー)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
男の作法 (新潮文庫)
「鬼平犯科帳
実は私はこの著者の本では20年前に「鬼平犯科帳」を1冊だけ買って読んだものの、あまり面白いとは思わず、その後は一冊も手に取ることはありませんでした。なんというか波長が合わないというか、いまいち肌に合わない感じがしています。
しかし実際に数多くのファンがいるわけで、20年も経ってあまり食わず嫌いもなんだかなと思って、これから少しずつ読んでみようと思っています。で、いきなりエッセイかい!って気もしますが、まずは著者のことをよく知ろうと思ったわけで。
このエッセイでは江戸っ子気質そのままの著者が考えてきた料理、酒、服装、家、妻、女などの様々な作法や考え方について、、インタビューをうけて好き放題に語ったものをまとめた形式になっています。
したがって決して厳格なマナー本ではなく、しかも30年以上前の話しでもあるので、平成の男子がそのまま真似をするとただ変人扱いされてしまうこともありそうです。
あと文章は口語をそのまま使っていますので、「あれ」とか「これ」とか「こうして」「こういうふうに」とか、いったいなにを言っているのか読む側にはさっぱり想像がつかず、イライラするような部分もあり、もう少しなんとかならないのかなぁと思ってみたり。熱烈な池波ファンならそれも味があっていいと許せるのでしょうね。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
きみの友だち (新潮文庫)
元々小説新潮に掲載された短編連作の小説で、2005年に単行本、2008年に文庫化されています。2008年には石橋杏奈主演で映画も作られていますが、あまり評判にはならなかったようです。
短編ごとに主人公というか登場人物は変わりますが、その中心にいるのは小学生の時に、自分の不注意でクルマにはねられ松葉杖の生活を余儀なくされた少女です。
あえて言うまでもなく、もうすぐ思春期を迎えようとする、心身ともに不安定な今どきの10代の少女や少年のキラキラした姿を、中高年の著者が描き、そして「きみたち」として描かれたものを、中高年の私が読むという、こっぱずかしい側面もあります。
収録されている短編は「あいあい傘」「ねじれの位置」「ふらふら」「ぐりこ」「にゃんこの目」「別れの曲」「千羽鶴」「かげふみ」「花いちもんめ」「きみの友だち」の各編から成り立っています。
途中少し中だるみするところもありましたが、上記の足の悪い主人公の元へ集まってきた、成長した彼女ら彼らが登場する最後の短編で、あらためて友達の意味を考えさせられるいい仕上がりとなっています。
今まで著者の作品の中では「その日のまえに
こうした思春期の少年少女を主人公とした作品も数多くあるのは知っていましたが、「いまさら少年少女ばかりが主人公の小説なんて」と思う気持ちもあり、なかなか手を出せませんでしたが、こうして読んでみると、今の若い人の悩みや考え方が多少は理解できるようになったかなと、勝手に自分に言い訳めいたような気分になります。
◇著者別読書感想(重松清)
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宮仕えに汲々したサラリーマンなら一度は考えることとして独立起業があります。
ソフトバンクの孫さんやホリエモンさんのようにサラリーマン経験はなく、学校を終えてすぐ(あるいは学校在籍中)に起業した事業家のように特別な才能と幸運に恵まれた人は別として、多くの起業人は数年から十数年のサラリーマン経験をしてから独立するケースがほとんどだろうと思います。
また脱サラで起業した人の中にも、何年働いたら会社を辞めて独立すると計画を立てて就職する人もいれば、会社勤めしている中で、自分の居場所はここではないと、転職のひとつの形として独立起業をする方もいるでしょう。
一度でも会社勤めをするということは、ビジネス感覚を養い、人脈を作り、一個人だと知り得ない業界知識やノウハウが身について将来独立する上においてそれらが大いに役立つことは確かです。
起業するにあたっては、人それぞれ置かれている環境や、強い意志、周囲の理解、家族の援助など様々な要因があってのことなので、そのいずれが正しいという解答はありません。
レアなケースとして50代、60代になってから起業する人が最近は増えているようです(増えてきたと言うより、元々その年代の人口が多いため、その年代で起業する人の割合は変わらなくても実質数が増えて目立ってきたということもあるでしょうけど)。
ただ私の考えでは、独立起業を決意するなら遅くとも40歳までに判断すべきだろうと思っています。アイデアと資金さえあれば、もちろんもっと早く20代のうちに独立を目指すのも問題ありません。
なぜ40歳までか?
通常大学を出てすぐに就職した場合、20年経つと年齢は42歳。この年齢になると、中小企業なら部次長クラス、大手企業なら課長クラスで、社内では重要ポジションに身を置き、さらに今後上(部長や取締役)を狙えるかどうか非常に大事な時期に入ってきます。
この段階まで来てしまうと、よほどのことがない限り、転職や勤務先を辞めてリスクを冒すのは生涯賃金とリスクを考えると割りに合うとは思えません。
さらに平均的にこの年代になると配偶者と扶養する子供がいて、住宅ローンまで抱え込んでいることが多い年代でもあります。配偶者とはともかく、子供がいるとリスクはなかなか冒せません。
またバブル崩壊後に年功序列が崩れはじめ、年収カーブが従来なら50代半ばまではずっと右肩上がりだったのが、最近では40代でもっとも高くなるケースが増えてきています(国の統計平均では現在最も年収が高いのは50代前半)。
そして今後はもっと若手の早期登用が進むと思われ、この年収カーブがより40代ピーク、技術系職に至っては30代ピークへと移っていく可能性があります。
そうしたことを考えると、独立起業を目指すなら、晩婚化でまだ配偶者がいなかったり、いても配偶者は自立して働いているとかで、少なくとも扶養すべき子供がいない30代前半、遅くとも39歳までにしておくべきだということです。
独立して例え仕事がうまくいったとしても、数年間は毎月の収入が安定しなかったり、社会的信用が得られず、引っ越したくても家の賃貸契約を断られたり、買おうと思っても住宅ローンの審査が通らなかったりすることがあります。
また子供がいると義務教育期間はともかく、やがて多額の教育費(高校・大学とも私立だと入学金・授業料だけで1000万近く)がかかり、ある程度の蓄えが必要です。個人事業の場合、例え儲かっていても自転車操業的に自己資金をまず優先して使ってしまうのでまとまった貯蓄がない場合が多く、そうしたことも事前に考えておかなければなりません。
一方、転職の場合は、中途入社の場合は即戦力を求められるケースがほとんどなので、それなりの経験や知識があれば40代でも可能性はあり、起業するよりもリスクは少ないでしょう。ただしこの場合、現在勤務をしていて現役バリという状況下での転職活動に限ります。
いつでも就職できるとタカをくくって、40代で退職後に1年間放浪生活やボランティアでもして、さて就職しようとすると、かなり高度な専門職以外では苦労することになるでょう。
どうしても40代で1年間の放浪生活をしたいなら、就職できない場合、自分で起業するしかありませんが、当然さらにリスクも高くなります。
40~50代で早期退職制度を使って辞める人が結構いますが、辞めてから数年は割り増しされた退職金などで優雅な生活が送れるものの、その後の10~15年間はまた働いて稼がなければなりません。これが結構大変です。
大手メーカーを(早期退職などで)辞めた人が、アジアの競合企業から誘いを受けて、ノウハウや機密資料を持ち出すようなことが起きるのも、給料の高さにひかれてというより、国内で就職しようとしても他の仕事に簡単に就けないからだと見ています。
脱サラで起業をしている人の中を見ていると、上記にも書いたとおり、若いときから計画的に独立を目指して貯金をし、人脈も作り、勉強もして、家族の協力も得てという方がもっとも成功しているように思われます。
脱サラした起業事例は、実のところ成功例ばかりが取り上げられて、その何倍、何十倍いや何百倍とあるはずの失敗例はほとんど取り上げられることはありません。しかし間違いなく成功例の裏側にはその何百倍もの失敗例があるはずなのです。
中途採用活動をやっていると、履歴書の勤務歴の欄に前の会社を退職後しばらく期間が空いていたり、会社解散のため退職のような書き方をされている方が結構見受けられます。
その不自然さを尋ねるとたいていは「起業したがうまくいかずに解散した」とか「知人と一緒に起業したがいろいろあって自分は離脱した」とかです。
失敗したことを堂々と履歴書に書いて説明できる人はそれだけで立派だと思いますが、実のところあまり触れられたくない感じの方が多いようです。
個人的には例え失敗したとしても起業にチャレンジしたことは素晴らしいことだと思いますが、一般企業の採用担当者からすると、若干違って見えてくるからかも知れません。
たまたま採用担当者が同じような経験者で脱サラ起業に理解のある人ならまだいいのですが、たいていはその会社にずっと長くしがみついている人で、「脱サラ=裏切り者、職場放棄」と思っている人も少なくないからです。
つまり一度企業を辞めて脱サラした人は、行動力があり自己顕示欲が強いだけに、ノウハウや取引先情報を盗んでまた脱サラするのではないか?と疑ってかかります。
これは転職回数が多い人を見る目と同じですが、脱サラ起業する人のほうが行動力やバイタリティがあり、その分会社に大きな損害を与えてしまう可能性が高そうに見えて敬遠しがちなのです。
なので、独立起業するときは、事業がうまくいかなかったとき、再就職も簡単ではないということも考えて、両親や知人に返すあてのないまま借金することや、配偶者や扶養する子供がいるならなおのこと、慎重にことを運ばねばなりません。
逆に、配偶者や子供や住宅ローンなどのしがらみさえなければ、ちょっとした思いつきで起業をすることもできます。とにかく最低自分だけが食っていける収入があればいいのであれば、意外となんとかなるものです。
そう考えると、自分のキャリアプランを考えるのは、20代のはじめから始まっていて、人生の中で大きな転機となる結婚・出産・持ち家をどのタイミングでどうするかなど考えていかなければなりません。特に結婚や出産は相手の都合もあるので、自分ひとりで決定できず、早めの対応が必要となってくるでしょう。
もし家族がいて住宅ローンもあるのに、そうしても起業したいというのなら、勤務している会社は辞めずに、休日や夜間にできる仕事を考えて興すべきでしょう。
こういう事を書くと、「そんな生半可な気持ちでは一生成功しない!」とか非難を浴びそうですが、それはあまりにも現実を知らなすぎです。
自分ひとりが路頭に迷うのは勝手ですが、大切な家族や出資者を巻き込んで、負けが圧倒的に多い博打みたいなことは避けるべきです。
公務員の場合は法律で決められていて兼業は御法度ですが、民間企業の場合は会社の就業規則に兼業禁止事項があったとしても、それが明らかに就業時間や労働の質に影響を及ぼすような場合を除き、就業規則違反には当たらないというのが過去の判例にもあります。憲法で保障されている「職業選択の自由」と、拘束されない休日に、本業には支障のない範囲で働いてどこが悪いのか?って当然の判例でしょう。
最初のうちは副業でスタートして、もしそれだけで十分ビジネスとしてやっていけそうとわかれば、会社を辞めて専念するということもできます。
そうしたケースで成功するのは100にひとつあるかどうかも疑わしいのですが、それぐらい家族に対する責任があるということです。
あと、50才過ぎてから起業を考える人もいるでしょう。これは、将来IPOして金儲けがしたいとか、もう宮仕えは嫌だからという理由ではなく、概ね定年がなくずっと働ける、自分の事業を興したいという思いからです。
確かに年金がこの先どうなるかもわからず、しかも満額出るのが65才から、若い人を中心に「高齢者の年金はもらいすぎだ!」という声などがあり、60才以降の生活や仕事の不安から、まだ元気なうちに、暖めてきた事業を思い切って始めるという人が多そうです。
若いときよりも人脈や経験、そして資金力もあり、起業しやすい環境にありますが、問題は体力や健康、そして苦労をする覚悟があるかどうかでしょう。
私なんかは、20代30代に体力の限界まで闇雲に働いてきて、40代で身体のあちこちが悲鳴を上げ、もう60過ぎてからはできれば働きたくない思いがいっぱいなので、とてもそういう気持ちにはなれませんが、働くことが人生に潤いを与えてくれるという人も多そうで、それはそれで結構なことです。
ただこの場合も、事業のため家族の日々の生活費にまで手を出してしまうようなリスクを冒すべきではなく、例えば後継者がいなくて廃業や解散寸前の事業を、貯金の一部でまかなえる費用で譲り受けたり、弟子入りをしていずれは引き継ぐというようなリスクを減らすように考えなくてはいけないでしょう。
【関連リンク】
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番組を見た人からの通報で、その認知症患者が、7年前に行方不明となり警察に捜索願が出されていた東京在住の方だったことが判明し、夫と再会できたと続報をニュースでやっていました。
NHKの調べによると、認知症患者が行方不明となって警察に届けられた件数は2012年の1年間で9607人で、大半はすぐに見つかるそうですが、見つかったときにすでに死亡していた方が351人、年末時点で行方不明のままという人が208人もいたそうです。
上記のケースは東京在住の患者が群馬県で発見され、着ていた衣服に名前が書かれていたのにも関わらず、警察間の情報共有の不手際や連携の悪さが露呈したわけですが、認知症患者の徘徊の多くは、住まいの近くで発見されるというケースが大半ということで、こうした都道府県をまたがっての捜索や身元照会に不備があると言われても仕方がありません。
盛岡在住の患者が京都で発見された例も出ていました。新幹線を乗り継いで5~6時間、距離にすると約1000kmの距離を患者は移動しています。
「認知症女性」700キロ離れた盛岡に警察官が送り届ける…京都の寺で保護
そして今後、現在65歳前後の団塊世代が、認知症に罹りやすい75歳前後の後期高齢に入っていくにつれ、今後もこうしたケースが増えていくことが予想されます。
さらに、要介護者の増加に伴って、すでに専門の24時間体制の介護施設や介護人が不足してきており、政府や国は認知症患者の自宅介護政策を強く推し進めています。
これはどういうことかと言えば、夜中でもいつ起き出して外へ飛び出してしまうかわからない認知症患者を家族、と言ってもその多くは同じく高齢の配偶者が24時間監視をしていなくてはならないということで、これは現実的に不可能とも思えます。
また例え息子や娘と同居していたとしても、ずっと介護にかかりきりになると、外では働けず、恋愛や結婚もできず、24時間、親の介護だけをすることになり、それもまた限界があります。
でもそうしないと、自宅介護の場合、家族はどういうことになるかと言うと、
二審も家族に賠償命令 認知症徘徊電車訴訟で名古屋高裁 2014/4/24
愛知県大府市で2007年、電車にはねられ、死亡した認知症患者の男性の家族に対し、JR東海が列車遅延などの720万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が24日、名古屋高裁であった。長門栄吉裁判長は一審・名古屋地裁に続き、男性の妻の責任を認めた上で、約360万円の賠償を命じた。
つまり91才の認知症患者が家族の見張りの隙を突いて外出し徘徊した結果、電車にはねられ死亡。その患者(夫)が外出した時に、うつらうつらしていて気がつかなかった85才の妻にその責任があり、鉄道会社に損害賠償金を支払えとの判決です。
もちろん鉄道会社も事故で大きな損害を受けており、今後のことを考えると、前例として残るだけに一歩も引けないでしょう。
でも自分より元気で力の強い認知症患者がその気になれば、自宅から抜け出すことを止める手段は家族にはなく、それこそ人権侵害になりそうですが、手足を縛っておくか、鎖でつないでおく以外難しそうです。
ちなみに前述の7年間身元不明だった患者は、身元がわかるまで仮の名前で生活保護を受けていて、その公費(税金)が使われた費用は7年総額でおよそ1000万円。
今回家族が見つかったことで、法令上はその費用を家族が速やかに返却しなくてはなりませんが、これも「ご無体な」って感じがします。
このケースでは群馬県館林市の安楽岡一雄市長が、「認知症は社会全体の問題で、人道的見地から請求すべきでない」と判断したそうで、ホッとしましたが、こうしたケースが今後増えてきた時に、果たしていつまでも温情的判断が下されるのかわかりません。
その行方不明になったまま見つからない認知症患者の話しに戻りますが、NHKの全国放送で、ゴールデンタイムに放送されたから身元が判明したものの、そうでなければこの患者は身元不明者のまま一生を終わっていたでしょう。
その後も18年間身元不明で狭山市の施設で保護されていた認知症の男性が、東京在住の方だったことが判明したというニュースがありましたが、これも当時に捜索願が出ていながら、なぜ今まで発見できなかったのか不思議です。
東京・渋谷区の「野村正吉」さんか 埼玉・狭山市で保護、18年の認知症男性
どうして警察が行方不明者の届け出を受けていながら、この認知症患者をすぐに発見できなかったのか、ささいなミスもあったようですが、優秀とされる日本の警察にしては残念なことです。
今回NHKがそのような警察の行方不明者捜索の問題をやんわり指摘したこともあり、あわてて警察署の連携や捜索方針の見直しなど対策を講じているようですが、今後急増していく中で、根本的な解決をするためには、全国一斉に「顔認識システム」を導入するのが一番手っ取り早いのではないでしょうか。
つまり身元不明者や中には身元不明で亡くなった方、身元がハッキリしない受刑者などをすべて顔認識ソフトで登録し、行方不明者の届け出があったときに、写真を持ってきてもらい、それを登録照合すれば一発だったハズです。
登録されるタイミングで、行方不明の捜索願か、身元不明者の登録か、どちらが先であっても、後から登録した時点での検索で発見が可能です。
あと身元不明のままで亡くなる人の数は、1年間に1000人から1400人に達します。そうした人の写真は、過去何十年とすべて撮られているでしょうから、過去の行方不明者の捜索でもそれを使うことも可能です。
最近の顔認識の正誤率は、一般的なものでも98%前後まで達しています。
つまり顔正面の写真さえあれば、生死に関係なく、経年変化があっても、特徴を一瞬で見分けられますし、完全一致はしなくてもかなり似ているとか捜索を効率化させることも可能です。
すでに一部の犯罪捜査では、犯人が駅や街頭の膨大な防犯カメラに写っていないかを調べるときに使われているとも聞きます。
顔認識ソフトはすでに一般的になりつつあり、カメラや画像処理ソフトでも使われていて、かなり普及しています。もっと高機能、高効率なものでも、時間をかけてじっくり検討し、何度もテストを繰り返して慎重に導入するほどのものではなく、コストもそんなに大きいものではありません。
要は、全国一斉に基準を決めてすぐにやるかやらないか、だけのことでしょう。そうすれば前述のような不幸な身元不明者(本人も家族も)を減らすことができます。
将来的には、累犯者や、指名手配犯などの写真も取り込み、プライバシー情報には注意しながらも、犯罪捜査や、再犯予防・抑止にも使っていけることを考えれば、従来からある指紋照合DBとは別に、顔認識ソフトと顔データの情報共有をもっと早くから取り入れてもよさそうに思います。
そんなに導入を躊躇うようななにか問題があるのでしょうかね?
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