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映画「最高の人生の見つけ方」(原題:The Bucket List)は過去に観た映画の中で私のベスト10入りする映画です。2007年に公開(日本公開は2008年)されたロブ・ライナー監督のアメリカ映画です。

主演のジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンのベテラン俳優の共演は、人種、肌の色、貧富、教養、性格などを対称的に描きながら息もピッタリで、人生の終盤期における本来なら暗くなりがちな話しを明るく、そして心温まるものにしてくれています。

原題のThe Bucket Listとは、直訳すると「棺桶リスト」、意味は「死ぬまでにやりたいことリスト」とでもいうのでしょうか、死生観がアメリカとは違って奥ゆかしく、あまり表に出さない日本では、割と最近になってから広まってきた感じがする人生終末期のイベントです。

つまり元気なうちにやっておきたいことを忘れないように、メモってリストにしておくことが重要で、しかもそれが高い望みであればあるほど、それらをしようという強い意志が生まれ、痛みや苦しみ、そして死へ向かう恐怖なども和らげることができるというポジティブなアメリカン的な考え方でしょうか。

若くて健康ならば、これからなんだってできる可能性はありますが、高齢になり、また不治の病にかかると、あとはもう死を待つだけということになります。

そういうときでもやりたいことリストが常に手元にあれば、それを達成する目標で、残りの人生を楽しく生きようという勇気と元気がわいてくるというものです。

映画ではフリーマン演じる自動車修理工の男性が、不治の病で余命数ヶ月と宣告され入院しているところに、ニコルソン演じるその大病院のオーナーで大富豪ながら、傲慢で差別主義者の男がたまたま空き個室がなく相部屋となって入ってきます。

そこで、フリーマンがメモして持っていた突飛押しもない棺桶リストをたまたまゴミ箱の中に見つけ大笑いしバカにします。

ところがその直後にニコルソンも不治の病で余命数ヶ月と言うことが判明し、今までの差別的で傲慢だった自分を反省し、フリーマンの棺桶リストに書かれていたことを一緒に達成しようと、自分の莫大な財産をそれにつぎ込んでいきます。

エジプトのピラミッドのてっぺんに登り、インドのタージマハル、アフリカのセレンゲティ国立公園、中国の万里の長城、香港の夜景、サーキットを借り切って憧れだった名車シェルビー マスタングGT350とダッジ チャレンジャーで競争したり、スカイダイビングをしたりと棺桶リストを二人でこなしていきます。ただ、悪天候のためヒマラヤ登山だけはできません。

そして映画の冒頭と最後に出てきますが、傲慢なニコルソンにずっと真面目に仕えていた秘書の男性が、ヒマラヤ登山をして、そこに二人の骨が入った小さな缶を埋めるところで終わります。

さて、私も今年で61歳。

まだ余命宣告はされていないものの、終活の準備ぐらいはそろそろ始めてもおかしくない年齢に達しました。

老後のお金がたっぷりあれば、大英博物館や、大エジプト博物館、ルーブル美術館、イタリアフィレンツェ、バチカン市国など世界の名所を観光したいですし、モナコの街やコルシカ島、サファリ公園などを自分で運転して走ってみたいところですが、それらの夢はとてもかないそうにもなく、せいぜい国内の名所旧跡をクルマでブラブラするぐらいでしょうか。

現実問題としては、年を取ると、体力、気力、視力、集中力、創造力、知力が減衰していくことは間違いありません。若いときには思いも寄りませんが、読書ですら老化で目が弱ると長時間読書するのはとても苦痛になります。

「引退後は好きな小説を一日中読んで、疲れたら古い映画でも見て」なーんて思っていても、まず老化のため目がそれには耐えられず、読書も映画も連続して2時間すれば、もうそれ以上は続けられなくなります。元気なときには信じられないでしょうけど。

まず今は適度な運動を継続して健康に気をつけて、まだ働けているうちに、少しでも貯金をしておくのが当面は最善の行いでしょうか。


【関連リンク】
1205 老人ホームは男性高齢者にとって快適ではないという話し
811 お勧めの古い映画10本(最高の人生の見つけ方)
810 高齢者向けビジネス(第1部 居住編)
733 高齢者の地方移住はこれからも進むか


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1210
名脇役として活躍されていた左とん平氏が2月に亡くなりました。ドラマや映画でみることは減っていたのですが、最近では冠婚葬祭の「セレマ」や「さがみ典礼」という葬儀会社のテレビコマーシャルで印象に残っています。

テレビや新聞の広告では、高齢化社会を反映してか、それともテレビや新聞という旧媒体のメイン視聴者、読者が高齢者ばかりということなのか、葬儀やお墓の広告が盛んです。

私も還暦を過ぎて、そろそろ終活の準備を考えなくちゃいけないお年頃になってきたわけですが、その中でも悩ましいのがお墓のこと。

遠く離れた実家のあるところには先祖代々、親も入っているお墓がありますが、独立した次男坊の私は、厳密に言えばそこには入れず、別途お墓を新しく作らなければなりません。

ま、実家を継いだ長男も「一緒に入ればいい」と言ってくれているし、最近はそうした古いしきたりなんぞ関係なしと言ってしまえばその通りですが、もし私の子供達がお墓参りなんぞしてくれることがあれば、子供達にとっては縁も薄く遠い場所にあるお墓じゃ不便この上なく、さらにその子供達が、将来終活するときに、親が入っているとは言え、その遠いお墓に入ることを潔しとせず、困ってしまうかなぁっといろいろ考えてしまいます。

さて、お墓と言うか霊園の話しですが、大きく分けて公営霊園と民間霊園があります。

公営霊園は、名の通り、市や町が運営する霊園ですが、費用は安くて良いのですが、数が少なく、また利用条件などもあり、さらに競争倍率が半端なく高いということで、ほとんど無理目です。

民間霊園は、盛んに広告が出ていますが、すぐに購入できる代わりに、費用は相当高く、墓石は指定の石材店で購入する条件(霊園に利益の一部を落とすため割高)や、さらに年間維持管理費などの名目で、購入後もずっと支払い義務が課せられます。

また公営でも民間でも最近は個人のお墓という形式ではなく、共同供養、共同埋葬という形があり、子供に負担をかけたくないという人や、子供がいない人にとっては便利なものもあります。

その他にも都市部では、ビルの中の納骨堂が流行っていたりと、様々な墓地の形態が増えていて、選択の幅が拡がるのはいいことでしょう。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

いま戦後から3年間に生まれた団塊世代は69~71歳で、今はまだ元気いっぱいですが、あと10~20年もすると彼らの墓地が一斉に必要となり、バブルの頃のマンション需要のように激しい争奪戦と高騰が予想されます。

ざっくり言えば、現在年間死亡者数が150万人程度で推移しているのが、20年後には年間200万人近くが亡くなります。そりゃー、次々と海や宇宙にでも散骨しなければ、日本国中が墓地だらけになってしまいそうです。

すぐその後に続く我々の世代は、消耗しきった荒れた墓地のなれの果て?の姿に唖然とし、墓地や納骨堂を運営している民間会社は、それまでの右肩上がりから急速にしぼんでいく需要で倒産が相次ぐような事態に遭遇しそうです。

団塊世代は、元々地方に実家や先祖代々のお墓がある人が多く、後先のことを考えなければ、実家を継いでいる兄弟や親戚に頼んで、そこへ入れてもらうというのが一番効率的かも知れませんが、何十年もお参りしてないお墓に入るというのには抵抗を感じる人が多いでしょう。

すでに墓地やお墓にこだわる人も減ってきたため、やはり今後は子供がいたとしても都市部に近い場所の共同墓地のような形になっていくのでしょうか。

お墓の手入れなどで子供の手を煩わせることもなく、また年間維持費や、墓地を運営するお寺さんへお布施や寄付を求められることもないので、合理的に考えるとそれが最適かなと思います。

信心深い人や、他人と一緒に埋葬は嫌とか、中には夫や姑と一緒のお墓は嫌という夫婦などもいると聞きますので、その人の価値観と使える資産によって墓地選びはいろいろと変わってくるのでしょうね。

子供にしてみれば、新しく親のお墓を作るとなると、その分、遺産としてもらえるはずだった現金が減り、さらに今後ずっと維持費などの費用がかかってくるわけですから、例え遺言されていても微妙でしょう。

個人的には、油臭いビルの中の納骨堂だけは嫌で、それなら自然の中に散骨してもらうか、樹木葬など共同墓地に納めてもらうかを希望したいところです。


【関連リンク】
896 多死社会と葬儀ビジネス
880 高倉健さんを偲び映画の思い出など
738 日本人の年齢別死因は



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1205
高齢化社会を反映してか、報道番組やドキュメント番組などで老人ホームが特集されることが増えてきました。

一概に老人ホームと言っても様々な形態や種類があって、なかなかそれが理解できせんが、1月末に火事で多くの高齢者が亡くなった札幌のNPOが運営する生活保護受給者の自立支援施設などは、取材が難しい?せいか、一般的にあまり知られていません。

NHKで昨年放映された『ドキュメント72時間「海が見える老人ホーム」』は、リゾート施設のような立派な老人ホームで、入居するためにはひとり何千万の費用が必要で、さらに長い順番待ちということで、一種エリート高齢者施設です。そういうところは取材が楽なのですね。

さて、そうした、老人ホームや介護施設などが舞台となる番組を見ていて思うのは、登場する高齢者の8~9割方が女性だということです。

上記の『ドキュメント72時間「海が見える老人ホーム」』に登場する入居者も8割方が女性で、しかもみな元気いっぱい。残りの2割の男性は、みなおとなしく、小さくなっているって感じがしました。

そりゃ寿命が違うからと言われますが、2017年に厚生労働省公表の平均寿命は男性が80.75歳、女性が86.99歳ということで、6.24歳だけ平均的に女性が長生きします。約6歳の違いはここ何十年も変化はなく、それが老人ホームの利用者にそれほどに差がつく?って思います。

それにしても、老人ホームに住む男性が少ないなぁって気がします。単にそうしたテレビなどの取材を嫌って表に出てこないだけかも知れませんが。

常識的に考えると、男性は妻の介護の元、自宅で最後を迎え、ひとり残された妻がホームに入るケースが多いのではないかという私の推論ですが、もうひとつの理由として、身体が元気なうちは、共同生活を余儀なくされる老人ホームに入りたくないという強い意志が、特に男性には働いているのではないかなと思っていたわけです。

女性はご近所づきあいや親戚づきあい、ママ友、趣味のサークル活動など、割と誰とでもすぐに仲良くなれて、共同生活もあまり苦にならない素質を持っているように思います。

そして今まで家事や子育て、親や夫の介護で忙しかったのに、それらから解放されて、伸び伸びと余生を楽しんでいる姿が想像できます。

しかし男性は今まで仕事以外の一般社会とは隔離され、特定の人とだけ付き合えばよいという会社人間として何十年を過ごしてきて、今さら見も知らない、価値観も違う多くの人の中で交わり、興味のない人の話を聞いてあげて、あげくは同意や協調を求められても、うまくいくはずもなく、、、

そのように思っていたら、下記のような記事を見つけて、やっぱりなぁって。

男の老人ホーム入居は不屈の覚悟を --- 中村 仁

この元新聞記者さんのブログに書かれていますが、現在老人ホームに入っている主として80代以上の人は、ネットやブログなどで自主的に発信するという意欲も文化もなく、あまり公にはなってきませんでしたが、老人ホームの実態はなんとなく想像が付きます。

ただ、この元ネタの老人ホームに入居しているという人が書いたブログが、リンク先も書いてないし、検索しても探し出せませんので、事実の話しかどうかは不明で、話半分ぐらいに読んでおく必要はありそうです。

一般論ですが、世の中には平気で嘘をつく人も、創作を事実のように話す人もいっぱいいますので、なんでも書いてあることをむやみにそのまま信用してしまうのはよくありません。

と、言うことを前提にして、書いてあることは、まず老人ホームには男性入居者が少なく、まして同じ趣味を持った人は少なく、自分が関心のある話しができないこと、同じ入居者同士でも、相手によるでしょうけど、女性相手に気軽に会話ができないこと、男性がいても難聴や脳梗塞を患っていたりして会話がまともにできないこと、ホーム側も早く手間のかからない呆けた好好爺になってもらいたいと思っていて、刺激がなく早く呆けてしまいそうだということなど、様々な苦労があるようです。

ま、自分は変えずに相手やホーム側に対する感想や不満だけを述べていて、贅沢と言えば贅沢な話しではありますけどね。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

逆に孤独死や高齢者の独居テーマの特集やドキュメンタリーでは、一転して男性高齢者ばかりが取り上げられます。

ガイアの夜明け「どう生きる? "シングル"社会」

高齢女性の独居も多いはずですが、女性は比較的地域やご近所さんとのコミュニケーション、福祉団体との関わりなどがあって、それほど孤立が問題となっていないと思われますが、高齢になってからの男性の独居は、馴染みのない地域社会と断絶されてしまい、孤立を深めていくことになるようです。

お金と健康があれば、まだ救われるのですが、その片方、または両方がなくなると、途端に社会と断絶してしまい、孤独死に直面していきます。

そうしたことが起きないよう、それぞれの所得や資産に応じた老人ホームや介護施設、社会福祉制度があるのでしょうけど、特に男性の場合は、共同生活が嫌で、かたくなに施設等に入居するのを拒むケースが多そうです。

ホームレスの人が福祉施設を紹介されても、風呂と食事だけ使って施設をすぐに出て行ってしまうのと感じが似ています。

施設側でもっとできることもあるでしょうけど、高齢者側が自らの意思で施設に入るようにする説得手法や、高齢者への教育、告知、社会体制なども考えていかないと、なんだか世知辛いし、場合によっては失う者は何もないと自暴自棄で犯罪を犯す高齢者が増加するという世の中になりかねません。

行政もそうした高齢者の実態に詳しいNPOなどと協力して、柔軟な対応ができる制度へ変わっていく必要がありそうです。


【関連リンク】
1020 老人ホームについて調べてみた(2)
1019 老人ホームについて調べてみた(1)
999 覚悟の地方移住か都市部で介護難民か
989 老人クラブの野望


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1193
厚生労働省統計の平成 28 年簡易生命表では、日本人の平均寿命は男性が80.98 年、女性は 87.14 年となっています。

平均寿命は0歳児の寿命のことですから、それぞれの現在の年齢でみる平均余命を見ると、

年代別の平均余命
40歳 男性41.96歳 女性47.82歳
50歳 男性32.54歳 女性38.21歳
60歳 男性23.67歳 女性28.91歳
70歳 男性15.72歳 女性19.98歳

となっています。

60歳を迎えた男性は、平均余命の23.67歳を足すと83.67歳が平均的な寿命ということになります。

その60歳で還暦を迎えた人は、「あと23年も生きるのか~、もう一仕事できそうだな~」って考えそうですが、そうは問屋が卸しません。

平均余命のうち、健康寿命(日常生活に制限なく健康でいられる年齢)は、そう長くはなく、2013年の統計では男性は71歳、女性は74歳となっています。

つまり、いま60歳の人が、健康で過ごせる平均は男性で11年、女性でも14年ということで、60歳の男性なら23年間の余命のうち11年間はまぁ健康ですが、あとの12年間は健康ではない状態です。

健康でないと言っても、いきなり寝たきりになるわけではなく、どの程度健康を害するかは人それぞれで、また実際に健康を害するかどうかも千差万別でひとくくりにはできませんが、統計上ではそのあたりで健康を害する人が多いのも事実だと認識しておかなければなりません。

また、現在の健康寿命の統計手法や健康寿命に対する一般認識がずれているのでは?という意見もありますので、付け加えておきます。

本当の健康寿命は、男性82歳、女性85歳(INSIGHT NOW!)

それはともかく、よく話しに聞くのは、70歳で元気でピンピンしていた人が、あるとき歩行中につまづいて、足の骨にヒビが入り、それがなかなか完治せず、その日を境にほぼ寝たきりや車椅子生活になってしまったというようなことがあります。

若いときなら骨にヒビが入っても、数日間の安静で骨はくっつき、大事に至らないのですが、高齢者の場合、骨がもろくなっていて、骨折しやすくしかも快復力がありません。

また若い人は仕事や遊びや趣味のため、骨折後も多少無理をして歩いて、筋肉の衰えが最小で抑えられますが、高齢者は痛い思いをしてまで運動する必然性がないので、しばらく安静にしていると、ますます筋肉が衰え、元通りには戻らず、リハビリで歩こうとしても思うように歩けず結果的に車椅子が手放せないということになります。

一昨年と昨年に病院のリハビリ室へ行くことがありましたが、その時に、理学療法士が一生懸命に患者を立たせ、歩かせようとするのですが、「嫌だ」「無理」とごねている高齢者が結構いました。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

最近では60歳で定年を迎えて晴れてリタイヤとはなかなかいきません。

2013年から施行された改正高年齢者雇用安定法により、通常なら65歳までの定年延長や継続雇用が一般化してきています。

そして65歳で、40年以上と長かったサラリーマンをようやく卒業したと思ったら、健康でいられる時間は残り男性で6年間、女性で9年間という短さです。

なにか役目を終えたカマキリの雄が、雌に喰われてしまうみたいで哀れに見えてきますが、それを思うと、引退後の老後というのは、実質上、病気や怪我との闘いに明け暮れるというのが実際のところなのかも知れません。

最近読んだ「定年後 - 50歳からの生き方、終わり方 楠木 新著」や「老後に本当はいくら必要か 津田倫男著」にも書かれていましたが、引退後は、若いときや子供がいる時とは違い、交際費や外食費など不要となり、また食事の量も質も落ち、お金を使うことがないというのは事実のようで、不定期にかかるのはせいぜい日々の医療費や孫への小遣い程度ということになります。

これは、健康ではない期間が、健康な期間よりも長いということに関係しているのかも知れないなぁって思うのです。健康だったらより行動的に旅行へ出掛けたり、外食したり、趣味にお金を使うでしょうけど、健康を害すると、そうしたお金のかかりそうなことはなくなります。

たまたま見かけた記事ですが、『「男性6年・女性9年」思ったより短いセカンドライフを考えてみませんか』(ファイナンシャルフィールド)にも、健康寿命とお金について、書かれていますので、ご参考にしてください。


【関連リンク】
1098 自分の寿命を選べるかという重い話し
1013 5年生存率と余命宣告
1005 泉質による温泉健康法
985 高齢者の健康には会話が重要だということ
737 日本人が罹りやすい病気



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1179
今年還暦を迎えました。今までまるで他人事のように「高齢者」「老人」「老醜」「老害」と、いろいろと勝手なことを書いてきましたが、それに自分自身が加わることになります。

国連では60歳以上、世界保健機関 (WHO) の定義では65歳以上の人のことを高齢者と言い、日本の公的機関では65歳以上を前期高齢者という言い方をし、特に決まっていることではなさそうです。

世界はともかく、日本は長寿社会故、高齢者の定義は上記のように60歳ではなく65歳から入るというのが一般的だそうで、それはつまり国の都合で年金を満額もらってリタイアしてもいいよという年齢が65歳からになったからに他なりません。

ってことは、何年か後、年金がもし70歳からの支給と言うことになれば、高齢者というのは70歳以降と言うことになるのでしょう。25年前なら60歳は間違いなく高齢者でしたからね。

今年60歳になった人は146万人(男72万人、女74万人)ということで、団塊世代のピークの現在68歳の人達219万名から73万人(33%)も少ないのが特徴です。



いわゆる団塊世代と団塊ジュニア世代の谷間で、しらけ世代とか言われている、目立たなく、上下の過激な世代に挟まれ、いつも損な役回り?をしてきた世代です。

年金の支給が60歳以降にという議論は1994年で、その時に老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢を2013年までに段階的に65歳引き上げが国会で決議されました。

その後、2000年改正で、老齢厚生年金の報酬比例部分も2025年までに段階的に65歳への引き上げが決まります。

政治家にとって大票田の団塊世代に影響を及ぼさないようにうまく考えられています。そしてその影響は私たち世代がまず先頭に立って受けていくことになるわけです。

寿命(平均余命)が伸びてきているのと、(役人の無駄遣いのせいで)年金財政が厳しくなってきているので、仕方ないでしょうねぇ、、、日本人はアホな役人や政治家に対し、ほとんど怒らず冷静な国民で、これは世界に誇れる?ことかも知れません。さすがクールジャパンです。

さて、還暦ですが、「還暦(かんれき)とは干支(十干十二支)が一巡し誕生年の干支に還ること。人の年齢について言う場合が多く数え年61歳(誕生年に60を加えた年)を指す。

本卦還り(ほんけがえり)ともいう。」(Wikipedia)とあるように、人生にとってひとつの区切りにあたる年齢ですが、個人的には今のところ生活が大きく変化するわけでもなく、特に感慨はありません。

「十干十二支(じっかんじゅうにし)」とは、年・月・日・時間や方位、角度、ことがらの順序を表す文字(漢字)で、紀元前17世紀頃と言う、とてつもなく古くから使われているものです。

十干が、甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)、十二支が、子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)で、十干と十二支それぞれの組み合わせが60通りあり、それが生まれてから一巡するのが60歳ということです。

何千年もの間、廃れず、(漢字文化に限られますが)様々な生活の場面で使われてきたことからすると、必要以上に熱心になる必要はありませんが、こうした基準や言い伝えをバカにしてはいけません。

私も数え年42歳の厄年と、この60歳の厄年には厄除け祈願に行ってきました。これぐらいの年齢ってなにかと不幸が起きるもので、なにか予期せぬ不幸が起きたときに「厄除けに行っておけば良かった」と後悔しそうな心理にうまくつけ込んでいます。

ま、神社にとっては初詣とこの厄除け祈願は大きな収入源で、厄除けのお札にも数万円のものから、数千円までランク分けがあったりして、金儲けに走っているなぁって感じもしますが、それは仕方ないですね。

調べていて気がついたのは、厄除け祈願は通常数え年の60歳におこなうとされていますが、川崎大師など一部の神社では満年齢60歳で厄除け祈願をおこなうところがあります。

どこへ行くかは早めに決めて、その神社がどういう仕組みになっているかを知っておくと良いでしょうね。もっとも厄年以外に行ってもまったく問題はありません。

日本では過去の最高齢が117歳ぐらいですが、世界にはダブル還暦120歳(大還暦)を迎える人もいるわけですから、還暦でようやく人生の半分という人が実際にいるわけです。

今後医療技術が進むとますます寿命は延びていきそうです。果たして普通の人にとってそれがいいことなのかどうかはわかりませんが。


【関連リンク】
1102 あまり役には立たない曜日の話し
1101 厄除け祈願
1098 自分の寿命を選べるかという重い話し
1032 団塊と団塊ジュニアに挟まれた50代の悲劇
1013 5年生存率と余命宣告

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